クラスまるごと異世界転移

八神

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「あと蛇は全身筋肉の塊だ、っつーだろ?やっぱりソコもやべーんだよ」

「…万力みてーに潰されたら怖くね?」

「おおう…海、そーいう事言うんじゃねーよ。怖ぇーじゃねーか」


俺が嫌な想像をして聞くと柴田が戦慄したような様子で咎めてくる。


「いや全然。逆にうねりがやべー。根元から先っぽまでウェーブよウェーブ」

「ウェーブ?」

「何言ってんだ?お前」

「マジであの搾り方は経験してみねーと分からねーかもな…例えるなら椅子のマッサージ機みたいな動きか?」

「あー…腰から背中にかけての『ウェーブ』ね」


俺と柴田が藤原に理解不能の目を向けてると中々分かりやすい例えで伝えてきた。



…更に翌日。



「あ?お前も来んの?」

「おう」


朝食を食べてギルドに行こうとしたら柴田が後ろからついてくる。


「海、やべーって。藤の言う通りだった」

「…マジで?」


家から離れると周りに女子が居ないのを確認して柴田が俺の肩に手を置きながら言う。


「マジ。すげーんだよ『呑み込む』って表現に偽りなしよ。いやマジな話で」

「マジか」

「おめーも永江んとこ行って一回アレを経験してみろって。冗談抜きで脳汁ドバドバだし、あのウェーブは経験しないと一生後悔するレベルだわ」

「そんなやべーのかよ」


柴田の話を聞いてだいぶ興味が湧いて来たところでギルドに到着した。


建物の中に入ると俺はいつも通り雑用の依頼を片っ端から受けてから兵士を大量に派遣し、達成させて資金を調達する。



そしてその夜。



「ねえ海原。旅の行商人から聞いたんだけど…『ナンホクナン』って街にあんた達と同じ制服を着けた少年を見たんだって」

「ナンホクナンっつったら結構な田舎町だぞ?」

「そうなの?」

「ああ。確か温泉とかの観光業に力を入れてたはず」


俺は斉藤の問いに前に住んでた時の事を思い出しながら答えた。


「温泉!?行ってみたい!」

「いやココからだと結構離れてっからなー…多分一週間ぐらいかかんぞ?」

「一週間って結構遠いな」

「こっから一週間っつったらほぼ国の端っこじゃねーか」

「でも温泉だよ?」

「まあ俺は構わねーぜ。どうする海?」

「俺も別にどっちでもいい」

「んじゃ行ってみっか。俺も温泉に入ってみてーしな」


俺らの話し合いの結果、目的は変わったがとりあえずクラスメイトが目撃されたらしい街へと向かう事が決定。



…そして色々と準備をしての翌朝。



俺らは朝早くから二台の馬車に乗って温泉のある辺境の街へと向かった。
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