クラスまるごと異世界転移

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「確かに疲れが取れるとか体力が回復した、っては言われるけど…ソレは肉体労働してる人達の話だし…」

「まーまー、とりまやってみようぜ」

「意味無かったら医者に連れてくとか他のアイディアを考えれば良いし」

「…分かった」


住吉は自信がないかのように拒否するも俺らの説得にやる気になったらしく深山をうつ伏せにしてスキルを使いながらマッサージをする。


「……スミー？」

「お、起きた」


マッサージを始めて10分ぐらいで深山が目を覚ます。


「終わったら起こすからそのまま寝てな」

「…うん…」


せっかく起きたのに住吉の言葉を聞いて深山はまた眠りについた。



…20分後。



「うーん…よく寝た。スッキリ！」


住吉のマッサージのおかげで深山が元気になって立ち上がる。


「どうやら効果あったみてーだな」

「みてーだな。深山、住吉と斉藤にスキルを使ってくれ」

「分かった」


俺の指示に深山は了承してスキルを使うと不必要な俺らごと全員を回復させた。


「どーだ？どっか異常は無いか？」

「うん。大丈夫。もう問題は無いよ」


柴田の問いに深山は笑顔で頷く。


「とりまコレで確定したな」

「そだな。深山、どうやら今のお前にはそのスキルは一日に10回までしか使えないみたいだな。それ以上使うとさっきみたいにぶっ倒れるかもしれん」

「え？」


俺の言葉に柴田が頷いて今分かってる事を深山に説明した。


「つっても斉藤と住吉が一緒に居るなら話は別だけど。斉藤のスキルと住吉のマッサージで完全回復するみたいだし」

「…そうなんだ」

「つーわけで。斉藤と住吉が居ない場合は一日7回までに制限をかけた方がいいかもよ？回数にも少し余裕を持たせた方が安心だろ？」


藤原と柴田は深山に気を遣って分かりやすく対応策や改善策を教える。


「うん。ありがとう。気をつける」

「でもまーアレか。深山が倒れて斉藤と住吉のスキルで回復してまた深山がスキルで回復って…ほぼ永久機関だな」

「そーだな、確かに」

「斉藤達のスキルの相性が俺ら並みに良いんだろうな」


俺がふと思いついた事をそのまま言うと藤原と柴田も少し考えて頷く。


「へー。やっぱり私たち相性良いみたいだね」

「だね」

「良かった～！」

「んじゃ、深山も治った事だし…帰るか」


…これ以上宿屋に居てもしょうがないので俺らはさっさと帰宅する事にした。