BUZZER OF YOUTH

Satoshi

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第1章 入学〜インターハイ予選

第27話 大会最終日

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翌日
関東大会予選最終日

第1試合 女子5位決定戦
相模女子 73-78 亀ヶ峯

コートでは今男子の5位決定戦が行われている。


第4Q 残り3:09

法帝大付三  84
慶鵬義塾   69


法帝大付三メンバー「よし!最後まで集中!」

慶鵬義塾メンバー「まだ諦めるな!最後まで走れ!」



村上「慶鵬はセンターの8番浅沼が第4Q開始早々にファウルアウト(5つ目のファウルを犯し退場すること)したのが痛かったな」

山下「慶鵬には彼以外に190を超える背の選手はいない…そしてそこを徹底的に突かれ今15点差…」


バスッ!

長谷川卓治のパスから長谷川祥紀が決める。


髙木「この試合は動かねえな、残念だけど」

新城「ああ。さて、身体動かしに行くぞ」



ピピーッ!


試合終了

法帝大付三  88
慶鵬義塾   72


この瞬間、関東大会に進む5校は決定。


湘洋大付属
東裁大相模
星垓
桐神学園
法帝大付三


大会は最終日も滞りなく進み、それぞれの明暗がわかれていく。


第3試合 女子3位決定戦
平塚学院 80-73 旭山


第4試合 男子3位決定戦
東裁大相模 82-88 桐神学園

第4試合は延長までもつれ込む激戦に。
だが東裁大相模はこの日アウトサイドのシュートが不調。インサイドで梅村、村越、岸らで攻め込むも延長で力尽きる。
桐神学園はこの日も櫻田が37得点(うちスリーポイント9本)。
相模では梅村が34得点、16リバウンドを奪う。


これにより、関東大会のAトーナメントには湘洋大付属と星垓、桐神学園。
Bトーナメントには東裁大相模と法帝大付三が進むことが決定した。


第5試合 女子決勝
星垓vs金沢女子学院


新城たち登録選手は体を動かしに行っているため不在だ。
応援席には慎太郎たち登録されてない選手たちとマネージャーの臼井、木村。それと正式に入部していないが宮本。


木村「慎ちゃんも早く試合出られるといいのにね」

慎太郎「まだ実力が足りねえって事だよ、でもインターハイ予選やインターハイではユニフォームもらいてえな…」

宮本「それもいいけど、女子の決勝始まるよ」

木村「そだね、応援しなきゃ」

慎太郎「うちの女バスは神奈川の絶対女王か…応援の必要なんてあんのかな」

宮本「あ、そういうこと言うんだ。なら負けたら中山くんのせいだね」

慎太郎「はぁ!?なんでそうなる?」

宮本はツーンとしている。

慎太郎「なんなんだよ」
(く~…嫌な女。俺なんか悪い事したか?)


だが、慎太郎の言葉があながち間違ってないことを20分後、思い知る。


前半終了
星垓      63
金沢女子学院  31


慎太郎「ほぼダブルスコア…」

宮本「強すぎでしょ…」

木村「わかってたつもりだけどうちの女バスってすごく強いんだね」


そしてハーフタイム
男子の最終試合を戦う星垓と湘洋大付属のメンバーがアップを始める。


宮本「背が大っきい…」

木村「なんか全国レベルのチームって感じ?」

慎太郎「プログラムによると湘洋大付属は170代は14番山本だけ、180代が4人、190オーバーが7人、で、190オーバーのうち2メートル超が1人」

宮本「日本人のチームじゃないみたい…みんな背が高いじゃない」

慎太郎「それでいてみんな動けるからな…去年はインターハイ全国ベスト8、全国常連の強豪だよ」

木村「あんな大きい人たち…コートに立ってたら絶対怖いよ…」

慎太郎「……」


アップが終わり、女子決勝の後半が開始する。

大量リードがあることもあり、控えと交代しながら盤石の試合運び。


試合終了
星垓      113
金沢女子学院  69


満月「やったぁー!優勝!」

満月は登録メンバーではないものの、優勝を喜んでいる。



そして…


宮本「いよいよ男子決勝…」

臼井「みんな…頑張って…」

木村「……」

春香はまた祈るように手を組んでいる。



コートでは湘洋大付属と星垓の試合前のアップが始まる。

この2チームは関東大会、Aトーナメントに進むことは共に決まっている。
残りは1つ、神奈川の王座を決める戦いだ。


アップが終了し、まもなく試合開始。

唐沢「スタメンは、新城くん、真田くん、北条くん、神崎くん、髙木くんです」

真田「俺が…スタメン」

唐沢「今日の相手は背も高くインサイドで点を取るのは厳しい。中澤くんのディフェンス力は確かですが、身長とアウトサイドのシュート力で君をスタメンにすることにしました」

真田「わかりました…やってみます」

唐沢「神奈川の王座、昨年の冬に続いて自分たちの手で勝ち取りましょう」

一同「ハイ!」



湘洋大付属サイド

白石「関東大会予選も今日で終わりだ。関東大会に弾みをつけるためにもいい終わり方をしよう!」

一同「ハイ!」



関東大会予選決勝は、試合前に審判団、テーブルオフィシャルとフロアキーパー、そして両チームのスターティングファイブと監督、マネージャーの紹介がある。

フロアでは今審判やオフィシャルの紹介をしている。


宮本「決勝って感じがするね…」

木村「う、うん…」
(ああ…ドキドキしてきた…)


「両校のスターティングメンバーを紹介致します。まず始めに白のユニフォーム、湘洋大学付属高等学校」

「4番、徳山勝美くん」

徳山「ハイ!」

徳山はベンチから立ち上がり、メンバーとハイタッチしてコート中央へ向かう。

「5番、中西 たけるくん」

「6番、平井 圭太郎くん」

「7番、日下部 わたるくん」

「15番、織田 雄太くん」


それぞれのメンバーが紹介されるたびに拍手が起こる。

「湘洋大学付属高等学校、指揮を執りますのは白石 慶三監督です」


そして、星垓の紹介に移る。


「続きまして、青のユニフォーム、私立星垓高等学校」

「4番、新城 敦史くん」

新城「ハイ!」

新城はハイタッチを交わし、コートへと向かう。

唐沢「ゲームコントロールは頼みましたよ、新城くん」

新城、唐沢ともハイタッチ。

新城「ハイ!」


「7番、髙木 悠介くん」


村上「今日は奴が重要になるな」

山下「湘洋大付属のサイズに張り合えるかはフロントコート陣、特にチームの大黒柱である彼にかかってますね」


唐沢「インサイドからチームを支えてください」

髙木「お任せを!」


「9番、神崎 健太くん」

須川「インサイドで髙木先輩を助けてやれよ」

神崎「オウ!」

唐沢「君と髙木くん次第ですよ、このゲームは」

神崎「がんばります!」


「10番、真田 直斗くん」


村上「星垓はスタメンを変えてきたな」

山下「彼はアウトサイドシュートに加えて、インサイドでもアウトサイドでも守れます。湘洋大付属に対するキーマンかもしれませんね」


「13番、北条 涼真くん」

唐沢「君の身長も得点力も湘洋大付属に対する大きな武器です。
ルーキーらしく思いっきり暴れてきてください」

涼真「はい」


木村「涼ちゃん…」

宮本「…北条くん」


「星垓高等学校、指揮を執りますのは唐沢 武徳たけのり監督です」


審判「始めます!」

一同「お願いします!」


コート上の選手10人が向かい合い礼をする。
そしてジャンプボールの陣形に。


まもなくティップオフ!


To be continued…
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