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第4章 集大成・ウィンターカップ
第243話 最後の作戦
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チーム メンバープロフィール
高橋 千草
星垓高校3年
170㎝??kg(女子なので体重は割愛)
誕生日:6/17
血液型:A
バストサイズ:C寄りのD
特徴:ショートカットのふんわりした髪が特徴。2年生時から主力を務めており現在はエース兼キャプテン。内外問わずどこからでも射抜くシュート力と勝負強さでチームを引っ張る。アンダーカテゴリの代表選手には選ばれていないものの、実力的には選ばれていてもなんら不思議ではない程全国的にも屈指の実力者。
新城とは幼なじみであり腐れ縁。なんなら実家も隣同士。新城の彼女とも仲が良く休日に新城を差し置いて2人で出かける程。
文化祭などのイベントではよく男装させられており、男装すると女子にめちゃモテる。
特技:男装(けど胸を無く見せるためのサラシ巻くのは嫌い)
趣味:タピオカ屋巡り
得意教科:英語
苦手教科:古典
得意なプレイ:オフェンス全般
バスケを始めたきっかけ:新城に誘われて
密かな悩み:距離感が近すぎて新城と付き合ってるとよく勘違いされる
-----------------------------
第4Q 残り8:19
星垓 77
明桜 61
第3Q終わりの10点差から、僅か2分で点差は16点。
この2分で8点を積み上げた星垓において、涼真は6得点に1アシスト。
第4Qの全得点に絡んでいる。
中嶋「試合通してもここまで25点、9アシスト、8リバウンド…大したルーキーですよ」
この後、明桜はどうにか松島がミドルシュートで取り返すも
スパァッッ!!!!
直後に一瞬の隙を突いた、慎太郎と涼真による高速アリウープが炸裂。
大川「チッ…」
(なんだありゃ…何であんなめちゃくちゃな事ができる…)
ビッ
大川、リスタートのパスを出す。
バチッ!!!
小池の手に収まろうというボールを、慎太郎が弾く。
そしてそのボールを…
涼真「ナイスだ!慎太郎!」
明桜にとっては最悪な事に、よりによって涼真が拾う。
ダム!!!
涼真、ワンドリブルから跳躍。
外山「うおおおおお!!!」
(ファウルしてでも止めてやる!)
ガシィッ!!
外山、涼真に強く接触。
ガッ!!
涼真、外山の両手を左手で払い除け
ドッッッガァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
ワンハンドダンクを叩き込む。
ピピーッ!!!!
両者着地し、審判の方を見る。
審判「ファウル!赤6番!バスケットカウントワンスロー!」
星垓メンバー「「「よぉーし!!!!」」」
涼真が拳を握る中、新城や髙木にもみくちゃにされる。
外山「強え…」
(あれだけ激しく当たったのに…止められねえのかよ…)
会場がどよめく中、涼真はフリースローラインへ。
ダム…ダム
涼真、いつもの2度ボールをドリブルするルーティンでフリースローを構え
スパァッッ!
第4Q 残り7:41
星垓 82
明桜 63
小池「まだ…終わってねえ!」
小池、リスタートのボールを受け取り眼光鋭くボールを運ぶ。
慎太郎が懸命にプレッシャーをかけるも、小池はボールを失わない。
慎太郎(ギアが上がった…ボールを触れる気がしねえ…流石に全国屈指のガードか…)
小池(もう微塵も油断なんてしねえ。星垓は強い…認めてやるよ。だがこっちも色々背負ってんだ!簡単に勝ちは譲らねえ!)
ダム!!!
慎太郎「!?」
慎太郎、反応するも小池の鋭いドライブを止めきれず半歩遅れる。
キュッ!
ダム!!
高速のドライブから、一切スピードを殺さずに方向転換。
慎太郎(なんつーキレだ…!)
これにより慎太郎、もう半歩遅れる。
キュッ!
小池、ゴール下で急ストップ。
慎太郎、逆足だったために止まりきれずディフェンスのズレを作ってしまう。
クイッ!
髙木「なっ…」
ヘルプに来た髙木を冷静にフェイクで跳ばし
バス!!
落ち着いてシュートを決める。
第4Q 残り7:23
星垓 82
明桜 65
新城「…チッ」
新城、苦い表情。
新城(昨年も接戦から、小池にやられたんだ…嫌なの思い出したな)
直後の星垓のオフェンス。
ガンッ!!
髙木「くっ…」
髙木がローポストのアタックで中川をかわしきれず打ったシュートが外れる。
バチッ!
リバウンドは、新城と松島が争って弾き
大川「っしゃあ!」
大川が拾う。
大川「走れ!」
大川がドリブルし、両ウイングを小池、松島が走る。
戻っているのは、慎太郎、涼真、新城。
ビッ!
右ウイング、スリーポイントライン付近で大川のパスを松島が受け取る。
涼真「く…!」
近くにいた涼真、松島がジャンプしたのを見てからブロックに跳ぶ。
ビッ!
松島、空中でインサイドにパス。
そこには、大川のすぐ後ろを走ってきた外山。
外山が突っ込むゴール下には慎太郎。
バス!!
外山、身長差を活かしてゴール下を決める。
明桜メンバー「「「よーし!!!」」」
阿部「また1本詰めた!ディフェンス!」
小池の1発から連続得点で息を吹き返した明桜。
直後の星垓のオフェンスで新城は、髙木、涼真とのスペインピックを選択するも
小池「ディフェンス!ローテしろ!」
外にポップアウトした涼真に松島がスイッチしてマークし
インサイドに切れ込んだ新城に中川がマークし
ロールした髙木の進路を外山が止める。
新城「くっ…」
ボールを持つ新城、攻めきれない。
ビッ!
やむなく外山のチェックを受けながらフェイダウェイでシュート。
ガンッ!!
新城(チッ…来ないか…!)
リバウンドを小池が掴む。
中澤「先生、まだ2回ありますしここはタイムアウト取った方が…」
唐沢「取りません」
中澤「え…!?」
唐沢「まだ2桁点差。時間もある。慌てる時間ではないですよ。
ゲームコントロールする選手が中山君、新城君、日向君とコートに3人いるのはその為です。多少詰められても攻め手が無くなった訳じゃない。タイムアウト取ったら逆に相手を乗せてしまいます」
バス!!!
コートでは小池が再びシュートを決める。
第4Q 残り6:20
星垓 82
明桜 69
翔太がリスタートからボールを運ぶも、その顔には焦りが見える。
ピストルオフェンスを狙うも、スクリーンに来ようとした新城を松島がバンプで妨害し、上手く連携させない。
翔太、トップに上がってきた慎太郎にパス。
バチッ!!
小池「かかったな!」
翔太「やばっ…!」
このパスは小池に完全に読まれていた。
小池、スティールからワンマン速攻。
翔太、慎太郎が懸命に追うもスタートの速さの差で追いつけない。
翔太「くそ…!」
ダッ!
目の前を猛スピードで通り過ぎる影。
小池「もらった!!」
バゴォッ!!!!
小池「なっ…」
その影は小池に追いつき、後ろから小池のレイアップをコートサイドに向かって大きく弾き飛ばすブロック。
ボールはそのままラインを割りアウトオブバウンズ。
審判「赤ボール!」
着地後、小池は振り向きブロックの主を確認する。
小池「…お前か…北条」
翔太と慎太郎を追い越し、小池に追い付きギリギリでシュートを弾き飛ばしたのは涼真。
涼真「さて、これで1度流れを切った」
小池(後はこいつか…こいつをどう抑え…点を取るか)
明桜ボールのスローインから再開。
小池(押せ押せで来てたが…一旦仕切り直しだな)
小池、慎重にコントロール。
大川(残り6分…時間的に攻撃は失敗できない…どこで点を取るか)
普通に考えれば、ここで仕掛けてくるのはU-18にも選ばれており勝負強い小池。
だが、明桜の特徴は5人がオフェンスに絡み、5人とも得点を量産できるのが強みである。
勝負所で特定の選手が1対1で相手ディフェンスを上回り、そこから組み立てるという戦術は…明桜にはなかった。
結果、明桜はボールが重くなる。
小池「時間ない!」
大川「!?」
24秒タイマー、残り5秒。
大川「くっ…」
ダム!
ビッ!!
やむなくワンドリブルから大川がミドルシュート。
だが、タフなミドルシュートでオフェンスが終わってしまう。
ガンッ!!
村上「攻めきれないか…!」
リバウンドは髙木。
だが、星垓も明桜の組織力の前に攻めあぐね、特に涼真がボールを持つと外山がピッタリマークし、他の選手もヘルプを意識した位置取り。
明桜は中川がインサイドでタフなシュートをねじ込み、星垓は涼真のアシストから髙木がゴール下を沈めた以外で両チーム共に得点が奪えない。
そして試合時間が、残り3分を切る。
ダム!!!
ビッ!!
慎太郎「!」
小池がドライブから、早めに高くスクープショットを放ち、ボールを浮かせる。
スパッ!!
第4Q 残り2:50
星垓 84
明桜 73
約2分半にわたり両チーム無得点だったスコアが動く。
山下「均衡が崩れた!」
中嶋「ここで連続得点して追いつけないと明桜は後がない!時間的にもラストチャンス…!」
リスタートでボールを運ぶ慎太郎が選択したのは、右サイドでのピストルオフェンス。
いつもは直接右ウイングまでボールを運ぶのだが、今回に限り右ウイングにいる新城にパスを送り、すかさず新城の元へ走り込みハンドオフでボールを貰いピストルオフェンスを展開、という手だった。
バチッ!!!
だが慎太郎のパスに、目の前の小池が反応。
弾かれたボールに両チームの選手が飛び込む。
大川「おおおおおおっ!!!!」
大川、翔太や新城と競り合いながらボールを保持する事に成功。
小池「出せ!」
小池が既に前線に走っている。
涼真「まずい…!」
(速攻なんて許したら…)
ビッ!
ピーッ!!!!
一同「「「!?」」」
大川がパスを出すか否かのタイミングで審判のホイッスル。
審判「アウトオブバウンズ!白ボール!」
競り合いになった時に、大川はサイドラインを踏んでいた。
審判はそれを見逃さなかった。
明桜メンバー「「「ああああ…」」」
星垓メンバー「「「ふぅ…」」」
中澤「助かった…」
ブーッ!!!!
唐沢監督がこの場面でベンチから立ち上がる。
オフィシャル「タイムアウト!白!」
星垓、後半2回目のタイムアウト。
これで両チームタイムアウトは残り1回ずつ。
唐沢監督、まずはベンチに選手を座らせる。
第4Q 残り2:41
星垓 84
明桜 73
唐沢監督、残り時間と点差、そしてスローインの位置(フロントコートの右サイドライン、スローインライン付近)を確認する。
唐沢「さて、これから話すのは実質最後の作戦です」
……To be continued
高橋 千草
星垓高校3年
170㎝??kg(女子なので体重は割愛)
誕生日:6/17
血液型:A
バストサイズ:C寄りのD
特徴:ショートカットのふんわりした髪が特徴。2年生時から主力を務めており現在はエース兼キャプテン。内外問わずどこからでも射抜くシュート力と勝負強さでチームを引っ張る。アンダーカテゴリの代表選手には選ばれていないものの、実力的には選ばれていてもなんら不思議ではない程全国的にも屈指の実力者。
新城とは幼なじみであり腐れ縁。なんなら実家も隣同士。新城の彼女とも仲が良く休日に新城を差し置いて2人で出かける程。
文化祭などのイベントではよく男装させられており、男装すると女子にめちゃモテる。
特技:男装(けど胸を無く見せるためのサラシ巻くのは嫌い)
趣味:タピオカ屋巡り
得意教科:英語
苦手教科:古典
得意なプレイ:オフェンス全般
バスケを始めたきっかけ:新城に誘われて
密かな悩み:距離感が近すぎて新城と付き合ってるとよく勘違いされる
-----------------------------
第4Q 残り8:19
星垓 77
明桜 61
第3Q終わりの10点差から、僅か2分で点差は16点。
この2分で8点を積み上げた星垓において、涼真は6得点に1アシスト。
第4Qの全得点に絡んでいる。
中嶋「試合通してもここまで25点、9アシスト、8リバウンド…大したルーキーですよ」
この後、明桜はどうにか松島がミドルシュートで取り返すも
スパァッッ!!!!
直後に一瞬の隙を突いた、慎太郎と涼真による高速アリウープが炸裂。
大川「チッ…」
(なんだありゃ…何であんなめちゃくちゃな事ができる…)
ビッ
大川、リスタートのパスを出す。
バチッ!!!
小池の手に収まろうというボールを、慎太郎が弾く。
そしてそのボールを…
涼真「ナイスだ!慎太郎!」
明桜にとっては最悪な事に、よりによって涼真が拾う。
ダム!!!
涼真、ワンドリブルから跳躍。
外山「うおおおおお!!!」
(ファウルしてでも止めてやる!)
ガシィッ!!
外山、涼真に強く接触。
ガッ!!
涼真、外山の両手を左手で払い除け
ドッッッガァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
ワンハンドダンクを叩き込む。
ピピーッ!!!!
両者着地し、審判の方を見る。
審判「ファウル!赤6番!バスケットカウントワンスロー!」
星垓メンバー「「「よぉーし!!!!」」」
涼真が拳を握る中、新城や髙木にもみくちゃにされる。
外山「強え…」
(あれだけ激しく当たったのに…止められねえのかよ…)
会場がどよめく中、涼真はフリースローラインへ。
ダム…ダム
涼真、いつもの2度ボールをドリブルするルーティンでフリースローを構え
スパァッッ!
第4Q 残り7:41
星垓 82
明桜 63
小池「まだ…終わってねえ!」
小池、リスタートのボールを受け取り眼光鋭くボールを運ぶ。
慎太郎が懸命にプレッシャーをかけるも、小池はボールを失わない。
慎太郎(ギアが上がった…ボールを触れる気がしねえ…流石に全国屈指のガードか…)
小池(もう微塵も油断なんてしねえ。星垓は強い…認めてやるよ。だがこっちも色々背負ってんだ!簡単に勝ちは譲らねえ!)
ダム!!!
慎太郎「!?」
慎太郎、反応するも小池の鋭いドライブを止めきれず半歩遅れる。
キュッ!
ダム!!
高速のドライブから、一切スピードを殺さずに方向転換。
慎太郎(なんつーキレだ…!)
これにより慎太郎、もう半歩遅れる。
キュッ!
小池、ゴール下で急ストップ。
慎太郎、逆足だったために止まりきれずディフェンスのズレを作ってしまう。
クイッ!
髙木「なっ…」
ヘルプに来た髙木を冷静にフェイクで跳ばし
バス!!
落ち着いてシュートを決める。
第4Q 残り7:23
星垓 82
明桜 65
新城「…チッ」
新城、苦い表情。
新城(昨年も接戦から、小池にやられたんだ…嫌なの思い出したな)
直後の星垓のオフェンス。
ガンッ!!
髙木「くっ…」
髙木がローポストのアタックで中川をかわしきれず打ったシュートが外れる。
バチッ!
リバウンドは、新城と松島が争って弾き
大川「っしゃあ!」
大川が拾う。
大川「走れ!」
大川がドリブルし、両ウイングを小池、松島が走る。
戻っているのは、慎太郎、涼真、新城。
ビッ!
右ウイング、スリーポイントライン付近で大川のパスを松島が受け取る。
涼真「く…!」
近くにいた涼真、松島がジャンプしたのを見てからブロックに跳ぶ。
ビッ!
松島、空中でインサイドにパス。
そこには、大川のすぐ後ろを走ってきた外山。
外山が突っ込むゴール下には慎太郎。
バス!!
外山、身長差を活かしてゴール下を決める。
明桜メンバー「「「よーし!!!」」」
阿部「また1本詰めた!ディフェンス!」
小池の1発から連続得点で息を吹き返した明桜。
直後の星垓のオフェンスで新城は、髙木、涼真とのスペインピックを選択するも
小池「ディフェンス!ローテしろ!」
外にポップアウトした涼真に松島がスイッチしてマークし
インサイドに切れ込んだ新城に中川がマークし
ロールした髙木の進路を外山が止める。
新城「くっ…」
ボールを持つ新城、攻めきれない。
ビッ!
やむなく外山のチェックを受けながらフェイダウェイでシュート。
ガンッ!!
新城(チッ…来ないか…!)
リバウンドを小池が掴む。
中澤「先生、まだ2回ありますしここはタイムアウト取った方が…」
唐沢「取りません」
中澤「え…!?」
唐沢「まだ2桁点差。時間もある。慌てる時間ではないですよ。
ゲームコントロールする選手が中山君、新城君、日向君とコートに3人いるのはその為です。多少詰められても攻め手が無くなった訳じゃない。タイムアウト取ったら逆に相手を乗せてしまいます」
バス!!!
コートでは小池が再びシュートを決める。
第4Q 残り6:20
星垓 82
明桜 69
翔太がリスタートからボールを運ぶも、その顔には焦りが見える。
ピストルオフェンスを狙うも、スクリーンに来ようとした新城を松島がバンプで妨害し、上手く連携させない。
翔太、トップに上がってきた慎太郎にパス。
バチッ!!
小池「かかったな!」
翔太「やばっ…!」
このパスは小池に完全に読まれていた。
小池、スティールからワンマン速攻。
翔太、慎太郎が懸命に追うもスタートの速さの差で追いつけない。
翔太「くそ…!」
ダッ!
目の前を猛スピードで通り過ぎる影。
小池「もらった!!」
バゴォッ!!!!
小池「なっ…」
その影は小池に追いつき、後ろから小池のレイアップをコートサイドに向かって大きく弾き飛ばすブロック。
ボールはそのままラインを割りアウトオブバウンズ。
審判「赤ボール!」
着地後、小池は振り向きブロックの主を確認する。
小池「…お前か…北条」
翔太と慎太郎を追い越し、小池に追い付きギリギリでシュートを弾き飛ばしたのは涼真。
涼真「さて、これで1度流れを切った」
小池(後はこいつか…こいつをどう抑え…点を取るか)
明桜ボールのスローインから再開。
小池(押せ押せで来てたが…一旦仕切り直しだな)
小池、慎重にコントロール。
大川(残り6分…時間的に攻撃は失敗できない…どこで点を取るか)
普通に考えれば、ここで仕掛けてくるのはU-18にも選ばれており勝負強い小池。
だが、明桜の特徴は5人がオフェンスに絡み、5人とも得点を量産できるのが強みである。
勝負所で特定の選手が1対1で相手ディフェンスを上回り、そこから組み立てるという戦術は…明桜にはなかった。
結果、明桜はボールが重くなる。
小池「時間ない!」
大川「!?」
24秒タイマー、残り5秒。
大川「くっ…」
ダム!
ビッ!!
やむなくワンドリブルから大川がミドルシュート。
だが、タフなミドルシュートでオフェンスが終わってしまう。
ガンッ!!
村上「攻めきれないか…!」
リバウンドは髙木。
だが、星垓も明桜の組織力の前に攻めあぐね、特に涼真がボールを持つと外山がピッタリマークし、他の選手もヘルプを意識した位置取り。
明桜は中川がインサイドでタフなシュートをねじ込み、星垓は涼真のアシストから髙木がゴール下を沈めた以外で両チーム共に得点が奪えない。
そして試合時間が、残り3分を切る。
ダム!!!
ビッ!!
慎太郎「!」
小池がドライブから、早めに高くスクープショットを放ち、ボールを浮かせる。
スパッ!!
第4Q 残り2:50
星垓 84
明桜 73
約2分半にわたり両チーム無得点だったスコアが動く。
山下「均衡が崩れた!」
中嶋「ここで連続得点して追いつけないと明桜は後がない!時間的にもラストチャンス…!」
リスタートでボールを運ぶ慎太郎が選択したのは、右サイドでのピストルオフェンス。
いつもは直接右ウイングまでボールを運ぶのだが、今回に限り右ウイングにいる新城にパスを送り、すかさず新城の元へ走り込みハンドオフでボールを貰いピストルオフェンスを展開、という手だった。
バチッ!!!
だが慎太郎のパスに、目の前の小池が反応。
弾かれたボールに両チームの選手が飛び込む。
大川「おおおおおおっ!!!!」
大川、翔太や新城と競り合いながらボールを保持する事に成功。
小池「出せ!」
小池が既に前線に走っている。
涼真「まずい…!」
(速攻なんて許したら…)
ビッ!
ピーッ!!!!
一同「「「!?」」」
大川がパスを出すか否かのタイミングで審判のホイッスル。
審判「アウトオブバウンズ!白ボール!」
競り合いになった時に、大川はサイドラインを踏んでいた。
審判はそれを見逃さなかった。
明桜メンバー「「「ああああ…」」」
星垓メンバー「「「ふぅ…」」」
中澤「助かった…」
ブーッ!!!!
唐沢監督がこの場面でベンチから立ち上がる。
オフィシャル「タイムアウト!白!」
星垓、後半2回目のタイムアウト。
これで両チームタイムアウトは残り1回ずつ。
唐沢監督、まずはベンチに選手を座らせる。
第4Q 残り2:41
星垓 84
明桜 73
唐沢監督、残り時間と点差、そしてスローインの位置(フロントコートの右サイドライン、スローインライン付近)を確認する。
唐沢「さて、これから話すのは実質最後の作戦です」
……To be continued
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