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第4章 集大成・ウィンターカップ
第211話 4人の3年生
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チーム メンバープロフィール
山村 穰治
桐神学園高等学校2年
192㎝89kg
誕生日:5/28
血液型:B
特徴:センター分けの茶色気味の黒髪が特徴的。細身ではあるがかなり筋肉質であり、上背はないがパワーは米田と互角かそれ以上。ポストプレーから綺麗にアシストパスを捌くことが出来、桐神学園が誇るシューター陣のシュート力をリバウンドとアシストの両面で助けられる。弱点は機動力にやや欠ける事(一般的なセンターよりは全然早いが)。
特技:片手懸垂(自己記録28回)
趣味:筋トレ
得意教科:物理、化学
苦手教科:古典
得意なプレイ:ディフェンス、リバウンド、ポストプレー
バスケを始めたきっかけ:小1の時に兄に勧められて
密かな悩み:センターなだけにもう少し身長が欲しいが、一般的にはデカすぎる部類の為葛藤している
-----------------------------
走り込んだ新城のレイアップが決まり、11点差。
第4Q 残り9:28
星垓 85
桐神学園 74
星垓
11 中山 慎太郎 169㎝ 1年
6 矢島 薫 180㎝ 3年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
10 須川 勇大 190㎝ 2年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
櫻田「なるほどな」
(このセットオフェンス…わかってても止めるのは難しい。最初のオプションの6番、セカンドオプションの4番、そしておそらく10番のスリーや7番の合わせ、最初のスローインをした中山の攻撃オプションをも選択肢に入ってるだろう)
そして櫻田、ふと気付く。
櫻田(このオフェンス…星垓がもしかしたら1番強力に使えるのはこのラインナップじゃないんだろうな)
櫻田、考えつつ観客席を見る。
その目線の先には、涼真。
櫻田(お前だったら今のフィニッシュ、ダンクで終わらせただろう?北条よ。ダンクはチームに勢いがつく。お前のスピードとフィニッシュ力を考えたら今の4番の位置は本来、お前の位置だろう?)
直後の桐神学園のオフェンス。
櫻田「秦野さん!」
櫻田、秦野にボールを強く要求。
ハンドオフの形で櫻田が秦野からボールを受け取る。
ビッ!!
新城「なっ…!?」
櫻田、オフェンス開始からわずか7秒での早打ち。
スパァッツツ!!!!!
「うわあああああああ!?」
「またあいつだ!また決めやがった!!!」
「外さねえ!マジで外さねえ!」
第4Q 残り9:21
星垓 85
桐神学園 77
新城「こいつ…!」
櫻田「3連敗なんてあってはならない。勝つのは桐神学園だ!」
櫻田、誰よりも早くディフェンスを構える。
慎太郎「そうだよな、お前はそういう奴だよな、櫻田」
慎太郎、ボールを運ぶ。
マークするのは、交代で入った佐藤。
ダム!
慎太郎、トップから右45°へドリブル。
新城「慎太郎!」
新城、慎太郎から手渡しでボールを受ける。
ダム!!!
新城、そこからゴールへ向けてドライブ。
秦野「くっ…」
ガシィッ!!
髙木のスクリーンに捕まる。
髙木、そこからピックアンドロール。
そこに須川が髙木へスクリーン。
星垓十八番のスペインピックの形。
須川は外へポップし、スリーを狙う。
最初に新城とハンドオフスクリーンで外に出た慎太郎もパスを受けられる構え。
ビッ!
新城が選択したのは、髙木のインサイドだった。
バチッ!!
桝田「!?」
長崎「!?」
秦野「!?」
髙木、片手でパスをそのまま弾き返す。
ダム!
バッ!
再びパスを受けた新城、ワンドリブルからレイアップ。
中澤「す…」
神崎「凄え…」
涼真(スペインピックから、これ以上ない程流麗で息ぴったりなツーメンゲーム…!)
バス!!!
星垓メンバー「「「よっしゃああああ!!!!」」」
河合【伝家の宝刀・スペインピックから髙木・新城の素晴らしい連携!最後は新城がレイアップで決めました!】
杉山【エースの櫻田選手が反撃した直後の一撃でしたからね。なかなか追いつけないのは桐神学園にとってはプレッシャーでしょう】
そしてここから、試合は膠着する。
桐神学園が櫻田、長崎の2枚の得点源で追いすがれば、星垓は新城、髙木のホットラインから得点を量産する。
だが桐神学園はこの局面で得点を上げたのが長崎と櫻田の2人のみだったのに対し、星垓は3年生の矢島も得点を上げ、須川、慎太郎がそれをサポートする形であった。
連携では星垓が上。
しかし、外のシュートの決定力では桐神学園が上。
その差なのか、第4Qも残り半分という所。少しずつ点差は縮まっていた。
第4Q 残り5:14
星垓 95
桐神学園 89
ブーッ!!!
オフィシャル「タイムアウト!白!!」
星垓、後半1回目のタイムアウト。
慎太郎(タイムアウト残す余裕まであったのかよ…唐沢監督)
※この4分の間に桐神学園はタイムアウトを1度使っている為、桐神学園の残りタイムアウトは2つ。
唐沢「さて、残り5分。ここから勝負のメンバーで行きますよ」
ゴクリ…
一同、固唾を飲んで発表を待つ。
唐沢「試合に出るメンバーは、新城君、中澤君、矢島君、髙木君、それと小宮山君…と言いたい所なのですが君はまだ怪我が治りきっていない。なので神崎君」
新城「まさか…監督」
唐沢「そのまさかです。私らしくない采配ですが、最後は3年生に締めてもらおうかと。それに…」
唐沢、3年生1人1人を見る。
唐沢「このメンバーなら、勝算は充分だ」
そして唐沢監督、そこから指示を伝える。
ブーッ!!!!
タイムアウトがあける。
星垓
5 中澤 透 176㎝ 3年
6 矢島 薫 180㎝ 3年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
8 神崎 健太 191㎝ 2年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
河合【残り5分、ここで星垓動いてきました。3年生4人と、ディフェンスに優れた2年生の神崎というラインナップです】
杉山【3年生の小宮山選手が怪我が治りきってないと聞いていましたので、本来この場面で3年生5人でのラインナップにしたかったんでしょう】
河合【しかし、ここで普段控えの3年生を出すというのは?】
杉山【彼らには3年間で培った『経験』という物があります。上級生ならではの老獪さと上手さもあります。この5人で勝ち切る自信があるという事なのでしょう。普通に考えて、唐沢監督が勝算のないラインナップで勝負に来る訳がないですから】
ビッ!
エンドライン、星垓のスローインから試合再開。
中澤「1本!」
真田「久しぶりだな、中澤先輩の『1本』って聞くの」
福島「わかる。昨年や今年の春まではあれが普通だったのにな」
慎太郎(なんつーか…ドリブルの突き方でわかる。派手なプレーはしないけど…安定感抜群でミスからは程遠いこの感じ…俺らが高校に入る前からどれだけの練習を積み重ねてきたのか…)
マッチアップは、中澤に佐藤、矢島に櫻田、新城に秦野、神崎に長崎、髙木に桝田。
ビッ!
ボールは中澤から左ウイングの矢島へ。
直後、神崎が右コーナーにいた新城にスクリーン。
新城、インサイドに走り込む
…と見せてトップへそのままダッシュ。
ビッ
矢島、トップの新城にパス。
同時に中澤が矢島にスクリーンをかける。
ダム!!!
新城、リングに向かいドライブ。
そこに髙木がスクリーンをかけに行く。
その髙木には、中澤のスクリーンでオープンになった矢島がスクリーン。
長崎(チッ…何を仕掛けてくるかと思ったら変則なオフェンスからのスペインピックかよ…!)
新城、髙木にパス。
ビッ!
髙木、アウトサイドにパス。
そこには、ポップアウトから神崎のスクリーンでオープンになった矢島。
桝田「打たせねえ!」
スペインピックでスイッチした桝田、矢島のブロックに跳ぶ。
ビッ!
矢島、シュートモーションからパス。
そこには、ミドルレンジでスクリーンの後フリーになるべく動いていた中澤。
ビッ!
だが、中澤もパス。
そこには、インサイドで髙木が跳んでいた。
長崎「やられた…」
(髙木を跳ばせたらいけなかったのに…!)
ドッガァァァアアアアアアアアア!!!!!
髙木、空中でボールを掴みアリウープでボースハンドダンク。
第4Q 残り4:58
星垓 97
桐神学園 89
星垓メンバー「「「うおおおおおおお!!!!」」」
星垓は全員が立ち上がり、盛り上がる。
慎太郎「息ぴったりすぎでしょ!すげえっす先輩!」
真田「なんつーか何処にパスが行っても点取れそうな雰囲気?みたいなのがあったからな」
小宮山「切り替えろ!すぐディフェンスだぞ!」
新城「わかってるぜ!小宮山!」
髙木「来るぞ!ディフェンス!」
桐神学園がオフェンスでボールをフロントコートに運ぶ頃には、星垓は既に自陣で準備万端で待ち構えていた。
中澤(インターハイで全国ベスト4まで行けたのは…こいつら皆が、そして涼真がエースとして連れて行ってくれたからだ)
矢島(俺たちの為にチームを勝たせてくれた…その涼真が…戦う事すらできずにシーズンを終えるなんて…悲しすぎるだろ)
髙木(小宮山だって涼真だって、全国まで行ければ復帰して、一緒にプレーできるんだ。このまま終わりになんてさせない)
新城(あと5分待ってな、小宮山。涼真。必ず勝って、俺たちがお前らを全国まで連れてってやるよ)
試合終了まで、残り5分。
桐神学園は、観客は
星垓の3年生(+神崎)による、凄まじいまでの勝利への渇望を目にする事になる。
……To be continued
山村 穰治
桐神学園高等学校2年
192㎝89kg
誕生日:5/28
血液型:B
特徴:センター分けの茶色気味の黒髪が特徴的。細身ではあるがかなり筋肉質であり、上背はないがパワーは米田と互角かそれ以上。ポストプレーから綺麗にアシストパスを捌くことが出来、桐神学園が誇るシューター陣のシュート力をリバウンドとアシストの両面で助けられる。弱点は機動力にやや欠ける事(一般的なセンターよりは全然早いが)。
特技:片手懸垂(自己記録28回)
趣味:筋トレ
得意教科:物理、化学
苦手教科:古典
得意なプレイ:ディフェンス、リバウンド、ポストプレー
バスケを始めたきっかけ:小1の時に兄に勧められて
密かな悩み:センターなだけにもう少し身長が欲しいが、一般的にはデカすぎる部類の為葛藤している
-----------------------------
走り込んだ新城のレイアップが決まり、11点差。
第4Q 残り9:28
星垓 85
桐神学園 74
星垓
11 中山 慎太郎 169㎝ 1年
6 矢島 薫 180㎝ 3年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
10 須川 勇大 190㎝ 2年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
櫻田「なるほどな」
(このセットオフェンス…わかってても止めるのは難しい。最初のオプションの6番、セカンドオプションの4番、そしておそらく10番のスリーや7番の合わせ、最初のスローインをした中山の攻撃オプションをも選択肢に入ってるだろう)
そして櫻田、ふと気付く。
櫻田(このオフェンス…星垓がもしかしたら1番強力に使えるのはこのラインナップじゃないんだろうな)
櫻田、考えつつ観客席を見る。
その目線の先には、涼真。
櫻田(お前だったら今のフィニッシュ、ダンクで終わらせただろう?北条よ。ダンクはチームに勢いがつく。お前のスピードとフィニッシュ力を考えたら今の4番の位置は本来、お前の位置だろう?)
直後の桐神学園のオフェンス。
櫻田「秦野さん!」
櫻田、秦野にボールを強く要求。
ハンドオフの形で櫻田が秦野からボールを受け取る。
ビッ!!
新城「なっ…!?」
櫻田、オフェンス開始からわずか7秒での早打ち。
スパァッツツ!!!!!
「うわあああああああ!?」
「またあいつだ!また決めやがった!!!」
「外さねえ!マジで外さねえ!」
第4Q 残り9:21
星垓 85
桐神学園 77
新城「こいつ…!」
櫻田「3連敗なんてあってはならない。勝つのは桐神学園だ!」
櫻田、誰よりも早くディフェンスを構える。
慎太郎「そうだよな、お前はそういう奴だよな、櫻田」
慎太郎、ボールを運ぶ。
マークするのは、交代で入った佐藤。
ダム!
慎太郎、トップから右45°へドリブル。
新城「慎太郎!」
新城、慎太郎から手渡しでボールを受ける。
ダム!!!
新城、そこからゴールへ向けてドライブ。
秦野「くっ…」
ガシィッ!!
髙木のスクリーンに捕まる。
髙木、そこからピックアンドロール。
そこに須川が髙木へスクリーン。
星垓十八番のスペインピックの形。
須川は外へポップし、スリーを狙う。
最初に新城とハンドオフスクリーンで外に出た慎太郎もパスを受けられる構え。
ビッ!
新城が選択したのは、髙木のインサイドだった。
バチッ!!
桝田「!?」
長崎「!?」
秦野「!?」
髙木、片手でパスをそのまま弾き返す。
ダム!
バッ!
再びパスを受けた新城、ワンドリブルからレイアップ。
中澤「す…」
神崎「凄え…」
涼真(スペインピックから、これ以上ない程流麗で息ぴったりなツーメンゲーム…!)
バス!!!
星垓メンバー「「「よっしゃああああ!!!!」」」
河合【伝家の宝刀・スペインピックから髙木・新城の素晴らしい連携!最後は新城がレイアップで決めました!】
杉山【エースの櫻田選手が反撃した直後の一撃でしたからね。なかなか追いつけないのは桐神学園にとってはプレッシャーでしょう】
そしてここから、試合は膠着する。
桐神学園が櫻田、長崎の2枚の得点源で追いすがれば、星垓は新城、髙木のホットラインから得点を量産する。
だが桐神学園はこの局面で得点を上げたのが長崎と櫻田の2人のみだったのに対し、星垓は3年生の矢島も得点を上げ、須川、慎太郎がそれをサポートする形であった。
連携では星垓が上。
しかし、外のシュートの決定力では桐神学園が上。
その差なのか、第4Qも残り半分という所。少しずつ点差は縮まっていた。
第4Q 残り5:14
星垓 95
桐神学園 89
ブーッ!!!
オフィシャル「タイムアウト!白!!」
星垓、後半1回目のタイムアウト。
慎太郎(タイムアウト残す余裕まであったのかよ…唐沢監督)
※この4分の間に桐神学園はタイムアウトを1度使っている為、桐神学園の残りタイムアウトは2つ。
唐沢「さて、残り5分。ここから勝負のメンバーで行きますよ」
ゴクリ…
一同、固唾を飲んで発表を待つ。
唐沢「試合に出るメンバーは、新城君、中澤君、矢島君、髙木君、それと小宮山君…と言いたい所なのですが君はまだ怪我が治りきっていない。なので神崎君」
新城「まさか…監督」
唐沢「そのまさかです。私らしくない采配ですが、最後は3年生に締めてもらおうかと。それに…」
唐沢、3年生1人1人を見る。
唐沢「このメンバーなら、勝算は充分だ」
そして唐沢監督、そこから指示を伝える。
ブーッ!!!!
タイムアウトがあける。
星垓
5 中澤 透 176㎝ 3年
6 矢島 薫 180㎝ 3年
4 新城 敦史 185㎝ 3年
8 神崎 健太 191㎝ 2年
7 髙木 悠介 199㎝ 3年
桐神学園
13 秦野 武史 187㎝ 2年
9 佐藤 昌平 184㎝ 3年
14 櫻田 祥人 184㎝ 1年
4 長崎 健正 187㎝ 3年
11 桝田 一輝 188㎝ 2年
河合【残り5分、ここで星垓動いてきました。3年生4人と、ディフェンスに優れた2年生の神崎というラインナップです】
杉山【3年生の小宮山選手が怪我が治りきってないと聞いていましたので、本来この場面で3年生5人でのラインナップにしたかったんでしょう】
河合【しかし、ここで普段控えの3年生を出すというのは?】
杉山【彼らには3年間で培った『経験』という物があります。上級生ならではの老獪さと上手さもあります。この5人で勝ち切る自信があるという事なのでしょう。普通に考えて、唐沢監督が勝算のないラインナップで勝負に来る訳がないですから】
ビッ!
エンドライン、星垓のスローインから試合再開。
中澤「1本!」
真田「久しぶりだな、中澤先輩の『1本』って聞くの」
福島「わかる。昨年や今年の春まではあれが普通だったのにな」
慎太郎(なんつーか…ドリブルの突き方でわかる。派手なプレーはしないけど…安定感抜群でミスからは程遠いこの感じ…俺らが高校に入る前からどれだけの練習を積み重ねてきたのか…)
マッチアップは、中澤に佐藤、矢島に櫻田、新城に秦野、神崎に長崎、髙木に桝田。
ビッ!
ボールは中澤から左ウイングの矢島へ。
直後、神崎が右コーナーにいた新城にスクリーン。
新城、インサイドに走り込む
…と見せてトップへそのままダッシュ。
ビッ
矢島、トップの新城にパス。
同時に中澤が矢島にスクリーンをかける。
ダム!!!
新城、リングに向かいドライブ。
そこに髙木がスクリーンをかけに行く。
その髙木には、中澤のスクリーンでオープンになった矢島がスクリーン。
長崎(チッ…何を仕掛けてくるかと思ったら変則なオフェンスからのスペインピックかよ…!)
新城、髙木にパス。
ビッ!
髙木、アウトサイドにパス。
そこには、ポップアウトから神崎のスクリーンでオープンになった矢島。
桝田「打たせねえ!」
スペインピックでスイッチした桝田、矢島のブロックに跳ぶ。
ビッ!
矢島、シュートモーションからパス。
そこには、ミドルレンジでスクリーンの後フリーになるべく動いていた中澤。
ビッ!
だが、中澤もパス。
そこには、インサイドで髙木が跳んでいた。
長崎「やられた…」
(髙木を跳ばせたらいけなかったのに…!)
ドッガァァァアアアアアアアアア!!!!!
髙木、空中でボールを掴みアリウープでボースハンドダンク。
第4Q 残り4:58
星垓 97
桐神学園 89
星垓メンバー「「「うおおおおおおお!!!!」」」
星垓は全員が立ち上がり、盛り上がる。
慎太郎「息ぴったりすぎでしょ!すげえっす先輩!」
真田「なんつーか何処にパスが行っても点取れそうな雰囲気?みたいなのがあったからな」
小宮山「切り替えろ!すぐディフェンスだぞ!」
新城「わかってるぜ!小宮山!」
髙木「来るぞ!ディフェンス!」
桐神学園がオフェンスでボールをフロントコートに運ぶ頃には、星垓は既に自陣で準備万端で待ち構えていた。
中澤(インターハイで全国ベスト4まで行けたのは…こいつら皆が、そして涼真がエースとして連れて行ってくれたからだ)
矢島(俺たちの為にチームを勝たせてくれた…その涼真が…戦う事すらできずにシーズンを終えるなんて…悲しすぎるだろ)
髙木(小宮山だって涼真だって、全国まで行ければ復帰して、一緒にプレーできるんだ。このまま終わりになんてさせない)
新城(あと5分待ってな、小宮山。涼真。必ず勝って、俺たちがお前らを全国まで連れてってやるよ)
試合終了まで、残り5分。
桐神学園は、観客は
星垓の3年生(+神崎)による、凄まじいまでの勝利への渇望を目にする事になる。
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