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六粒目 幻灯蓮 ~『我が上の星は見えぬ』の巻~
余話・七話目 女神・翠姫、碧巌城の椚林にて思い人と再会す
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妍国皇帝である劉帆は、碧巌城の奥に設けた椚林に一人立っていた。
付き添ってきた供の者は、林の入り口に待たせてある。
十年前のあの日、池の畔で空から舞い落ちてきた一枝の蘭を手にしたとき、彼は、すべて思い出したのだった。
自分が、「浩宇」と名乗っていた前世のことを――。
池を取り囲むように、椚の木を植えさせ、十年がかりで立派な椚林に育てた。
さすがに、この地では、天蚕が住み着くことはなかったが、柔らかな木漏れ日に包まれるだけで、劉帆は、浩宇だった頃のような穏やかで安らかな気持ちになることができた。
(今日こそ、「あの人」が来るはずだ……、もう一度、俺に会うために……)
今朝目を覚ましたとき、なぜかそんな気がした。
侍従に、今日の執務は午後からにすると告げ、返事も待たずにこの椚林にやって来た。
目を細めて、椚林を吹き抜ける風に耳を澄ませる。
突然、女たちの華やかで艶やかな笑い声が、風とともに空から降ってきた。
次の瞬間、池の水面が明るく輝き、何かが池の上に降り立った。
劉帆は、まぶしさに耐えながら、何が起きたのかを確かめようと目を見開いた。
水面に浮かぶように立っていたのは、別れたときと同じ姿をした「あの人」だった。
天蚕の繭とよく似た萌葱色の衣……。
白い肌、赤い唇、艶やかに輝く黒い髪……。
ただ一つ違っていたのは、彼女が一人ではなかったということだった。
彼女の背後には、似たような衣に身を包んだ、二人の女が立っていた。
彼女は、あの日と変わらぬ鈴を転がすような声で、懐かしい名を口にした。
「浩宇どの……、お目にかかりとうございました。わたくしのことを思い出してくれましたか?」
「翠姫様……お懐かしい……、心にぽっかり空いた穴を埋めようと、何度、あの椚林に足を運んだことか……。財をなしても、少しも幸せではなかった……。死ぬときも、ようやく胸に溜まったむなしさを忘れられると思ったものだ……」
「わたしもずっと、あなたの魂の行方を捜していました。いつか、必ずあなたを見つけ出し、会いに来ようと思っていたのです。やっと、夢が叶いました……。どうか、あのときのようにわたくしを、林佳と呼んでくださいませ!」
「ああ、何度でも呼ぶよ、林佳! 林佳……、俺の愛する人!」
その声に引き寄せられるように、翠姫――林佳は、劉帆――浩宇の胸に飛び込んだ。
二人は、固く抱き合い互いの温もりを確かめ合った。
そして、浩宇は、林佳を抱え上げると、椚林の入り口へ向かって歩き出した。
◇ ◇ ◇
碧巌城内は、上を下への大騒ぎとなった。
椚林へ散策に出かけた皇帝が、美しい女を拾って戻ってきたからだ。
女の侍女だという者が二人付き従っており、服装などから見ても、女はそれなりの身分の出の者であると思われた。女は、林佳と名乗った。
皇帝は、丞相、殿中省監、侍正らを集め、林佳を後宮に迎え入れることを伝えた。
官吏たちは大いに慌てたが、同時に少しだけ安堵した。
それというのも、即位から四年もたつのに、いまだに皇帝には子がなかったからである。
「秀女選抜」も行われ、四人が妃嬪として後宮に上がっていたが、皇帝が渡ってくることはほとんどなかった。
女官たちによれば、渡ってきても、しばらく語らった後、皇帝は自宮へ戻ってしまうそうで、「陛下は女人に関心がないのではないか?」と噂する者もいた。
皇帝は、皇太子時代に体が弱かった最初の妃を亡くしており、いまだに彼女を忘れられずにいるのだという話や、お忍びで出かけたとき市井で出会った女をずっと探し続けているらしいという話が、女官たちの間ではまことしやかに語られていた。
だから、皇帝自らが、後宮に女を連れてきたというのは、官吏たちにとっては、たいへん喜ばしいことであった。
女には「貴人」の地位を与え、空いていた翡翠宮に住まわせることになった。
その日の執務が終わると、待ちかねたように皇帝は翡翠宮へ渡った。
◇ ◇ ◇
それから、四月――。
林佳の懐妊がわかった。
すでに、「妃」となっていた林佳は十分丁重に扱われていたが、懐妊したことで、さらに広い宮へ移り、側付きの侍女や専任の女官をつけることが話し合われた。
しかし、林佳はそれを断り、二人の侍女とともに、こぢんまりとした翡翠宮にとどまった。
細い月が白く輝く、穏やかな晩だった。
今宵も、皇帝は翡翠宮に渡ってきていた。
食事を終え、林佳とともに寝台に腰掛けると、ゆったりとくつろぎながら彼は言った。
「俺も、これで良かったと思っている。浩宇であった頃のことを思い出してからは、住まいとして、城は広すぎると感じていた。今、ここから半日ほどの場所にある小さな離宮を手直しさせている。子が生まれたら、そこで過ごす時間を作ろう!」
ここへ来ると、つい、前世でそうしていたように、皇帝は、自分のことを「俺」と言ってしまう。
彼にとって、ここは自分の気持ちに正直になれる特別な場所だった。
皇帝は手を伸ばすと、そこに宿った我が子を愛しむように、林佳の腹をそっと撫でた。
その様子を見て、二人の侍女――雨涵と蘭玲は、忍び笑いを漏らしながら静かに部屋を出ていった。
「無理はなさらないでくださいまし。わたしは、今のままで十分に幸せでございますから……。どうぞ、帝としてのお務めを大切になさってください」
皇帝の手に自分の手を重ね、林佳は優しく言った。
「心配はいらないよ。俺が即位してから、妍国の国情はいたって安定している。これで、跡継ぎが得られれば、官吏に恵まれたこの国は、もはや盤石だ」
そう言うと皇帝は、一つだけ点っていた寝台横の灯りを消した。
翡翠宮の長く甘やかな夜が、始まろうとしていた。
やがて、月満ちて、林佳は玉のような男の子を産んだ。
しかし、幸福な時間が長く続くことはなかった。
◇ ◇ ◇
「どういうことだ?! なぜ、林佳はいない?! どこへ行った?!」
いつものように執務を終えて、皇帝が翡翠宮を訪れたとき、部屋の中には、生まれて半年にも満たない皇子・劉星を胸に抱えた蘭玲だけがいた。
「急な知らせがありまして、翠姫様は、天界へ戻らねばならなくなりました。ですが、役目を終え次第、お戻りになるとおっしゃっておりました。どうか、心を平らかになさってお待ちください。こうして、皇子様とわたくしを残していかれたのですから――」
二人のやりとりから、不穏な雰囲気を感じ取ったのだろう。
蘭玲の胸に縋るようにして、劉星が声を上げ、ぐずり始めた。
皇帝は、慌てて駆け寄り、愛くるしい息子の体を抱き上げた。
(林佳! 戻ってこい! 今生こそ、おまえと添い遂げるつもりだったのだ……。もう、俺を置いていくな! 劉星を悲しがらせるな! どうか、どうか、戻ってきてくれ……)
皇帝の切なる願いは、天界へは届かなかったのか――。
それから、一月が過ぎても、林佳が翡翠宮へ戻ってくることはなかった。
母がいなくとも、人の良い乳母や蘭玲に見守られながら、劉星はすくすくと育っていった。
どのような加護を得たのか、大きな病気をすることもなく、ほかの子ども以上に健康で成長が早い子どもだった。
まもなく、三年ぶりに「秀女選抜」が行われる。
後宮に住まう妃嬪たちも、各地より集まった「秀女選抜」に臨む娘たちも、なぜか寵姫が突然姿を消し、悄然とする皇帝の心をこの機会に掴もうと、静かに闘志を燃やしていた。
後宮が、異様な熱気に包まれる中、その裏で、平穏な碧巌城に密かに魔の手が忍び寄りつつあった――。
その最初の犠牲者は、劉星付きの女官となった蘭玲だった――。
付き添ってきた供の者は、林の入り口に待たせてある。
十年前のあの日、池の畔で空から舞い落ちてきた一枝の蘭を手にしたとき、彼は、すべて思い出したのだった。
自分が、「浩宇」と名乗っていた前世のことを――。
池を取り囲むように、椚の木を植えさせ、十年がかりで立派な椚林に育てた。
さすがに、この地では、天蚕が住み着くことはなかったが、柔らかな木漏れ日に包まれるだけで、劉帆は、浩宇だった頃のような穏やかで安らかな気持ちになることができた。
(今日こそ、「あの人」が来るはずだ……、もう一度、俺に会うために……)
今朝目を覚ましたとき、なぜかそんな気がした。
侍従に、今日の執務は午後からにすると告げ、返事も待たずにこの椚林にやって来た。
目を細めて、椚林を吹き抜ける風に耳を澄ませる。
突然、女たちの華やかで艶やかな笑い声が、風とともに空から降ってきた。
次の瞬間、池の水面が明るく輝き、何かが池の上に降り立った。
劉帆は、まぶしさに耐えながら、何が起きたのかを確かめようと目を見開いた。
水面に浮かぶように立っていたのは、別れたときと同じ姿をした「あの人」だった。
天蚕の繭とよく似た萌葱色の衣……。
白い肌、赤い唇、艶やかに輝く黒い髪……。
ただ一つ違っていたのは、彼女が一人ではなかったということだった。
彼女の背後には、似たような衣に身を包んだ、二人の女が立っていた。
彼女は、あの日と変わらぬ鈴を転がすような声で、懐かしい名を口にした。
「浩宇どの……、お目にかかりとうございました。わたくしのことを思い出してくれましたか?」
「翠姫様……お懐かしい……、心にぽっかり空いた穴を埋めようと、何度、あの椚林に足を運んだことか……。財をなしても、少しも幸せではなかった……。死ぬときも、ようやく胸に溜まったむなしさを忘れられると思ったものだ……」
「わたしもずっと、あなたの魂の行方を捜していました。いつか、必ずあなたを見つけ出し、会いに来ようと思っていたのです。やっと、夢が叶いました……。どうか、あのときのようにわたくしを、林佳と呼んでくださいませ!」
「ああ、何度でも呼ぶよ、林佳! 林佳……、俺の愛する人!」
その声に引き寄せられるように、翠姫――林佳は、劉帆――浩宇の胸に飛び込んだ。
二人は、固く抱き合い互いの温もりを確かめ合った。
そして、浩宇は、林佳を抱え上げると、椚林の入り口へ向かって歩き出した。
◇ ◇ ◇
碧巌城内は、上を下への大騒ぎとなった。
椚林へ散策に出かけた皇帝が、美しい女を拾って戻ってきたからだ。
女の侍女だという者が二人付き従っており、服装などから見ても、女はそれなりの身分の出の者であると思われた。女は、林佳と名乗った。
皇帝は、丞相、殿中省監、侍正らを集め、林佳を後宮に迎え入れることを伝えた。
官吏たちは大いに慌てたが、同時に少しだけ安堵した。
それというのも、即位から四年もたつのに、いまだに皇帝には子がなかったからである。
「秀女選抜」も行われ、四人が妃嬪として後宮に上がっていたが、皇帝が渡ってくることはほとんどなかった。
女官たちによれば、渡ってきても、しばらく語らった後、皇帝は自宮へ戻ってしまうそうで、「陛下は女人に関心がないのではないか?」と噂する者もいた。
皇帝は、皇太子時代に体が弱かった最初の妃を亡くしており、いまだに彼女を忘れられずにいるのだという話や、お忍びで出かけたとき市井で出会った女をずっと探し続けているらしいという話が、女官たちの間ではまことしやかに語られていた。
だから、皇帝自らが、後宮に女を連れてきたというのは、官吏たちにとっては、たいへん喜ばしいことであった。
女には「貴人」の地位を与え、空いていた翡翠宮に住まわせることになった。
その日の執務が終わると、待ちかねたように皇帝は翡翠宮へ渡った。
◇ ◇ ◇
それから、四月――。
林佳の懐妊がわかった。
すでに、「妃」となっていた林佳は十分丁重に扱われていたが、懐妊したことで、さらに広い宮へ移り、側付きの侍女や専任の女官をつけることが話し合われた。
しかし、林佳はそれを断り、二人の侍女とともに、こぢんまりとした翡翠宮にとどまった。
細い月が白く輝く、穏やかな晩だった。
今宵も、皇帝は翡翠宮に渡ってきていた。
食事を終え、林佳とともに寝台に腰掛けると、ゆったりとくつろぎながら彼は言った。
「俺も、これで良かったと思っている。浩宇であった頃のことを思い出してからは、住まいとして、城は広すぎると感じていた。今、ここから半日ほどの場所にある小さな離宮を手直しさせている。子が生まれたら、そこで過ごす時間を作ろう!」
ここへ来ると、つい、前世でそうしていたように、皇帝は、自分のことを「俺」と言ってしまう。
彼にとって、ここは自分の気持ちに正直になれる特別な場所だった。
皇帝は手を伸ばすと、そこに宿った我が子を愛しむように、林佳の腹をそっと撫でた。
その様子を見て、二人の侍女――雨涵と蘭玲は、忍び笑いを漏らしながら静かに部屋を出ていった。
「無理はなさらないでくださいまし。わたしは、今のままで十分に幸せでございますから……。どうぞ、帝としてのお務めを大切になさってください」
皇帝の手に自分の手を重ね、林佳は優しく言った。
「心配はいらないよ。俺が即位してから、妍国の国情はいたって安定している。これで、跡継ぎが得られれば、官吏に恵まれたこの国は、もはや盤石だ」
そう言うと皇帝は、一つだけ点っていた寝台横の灯りを消した。
翡翠宮の長く甘やかな夜が、始まろうとしていた。
やがて、月満ちて、林佳は玉のような男の子を産んだ。
しかし、幸福な時間が長く続くことはなかった。
◇ ◇ ◇
「どういうことだ?! なぜ、林佳はいない?! どこへ行った?!」
いつものように執務を終えて、皇帝が翡翠宮を訪れたとき、部屋の中には、生まれて半年にも満たない皇子・劉星を胸に抱えた蘭玲だけがいた。
「急な知らせがありまして、翠姫様は、天界へ戻らねばならなくなりました。ですが、役目を終え次第、お戻りになるとおっしゃっておりました。どうか、心を平らかになさってお待ちください。こうして、皇子様とわたくしを残していかれたのですから――」
二人のやりとりから、不穏な雰囲気を感じ取ったのだろう。
蘭玲の胸に縋るようにして、劉星が声を上げ、ぐずり始めた。
皇帝は、慌てて駆け寄り、愛くるしい息子の体を抱き上げた。
(林佳! 戻ってこい! 今生こそ、おまえと添い遂げるつもりだったのだ……。もう、俺を置いていくな! 劉星を悲しがらせるな! どうか、どうか、戻ってきてくれ……)
皇帝の切なる願いは、天界へは届かなかったのか――。
それから、一月が過ぎても、林佳が翡翠宮へ戻ってくることはなかった。
母がいなくとも、人の良い乳母や蘭玲に見守られながら、劉星はすくすくと育っていった。
どのような加護を得たのか、大きな病気をすることもなく、ほかの子ども以上に健康で成長が早い子どもだった。
まもなく、三年ぶりに「秀女選抜」が行われる。
後宮に住まう妃嬪たちも、各地より集まった「秀女選抜」に臨む娘たちも、なぜか寵姫が突然姿を消し、悄然とする皇帝の心をこの機会に掴もうと、静かに闘志を燃やしていた。
後宮が、異様な熱気に包まれる中、その裏で、平穏な碧巌城に密かに魔の手が忍び寄りつつあった――。
その最初の犠牲者は、劉星付きの女官となった蘭玲だった――。
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