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五粒目 暴食根 ~『いつも月夜に米の飯』の巻~
その四 鍛練好きな人が行う鍛練は、容赦ないに決まっています!
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「ねぇ、老夏は、どう思いますか?」
「どうって……、思阿のことか? あれは、面倒見がいいところがあるからな。自分から引き受けたからには、とことんやるじゃろう。愛しいおぬしを攫ったことへの恨みもあるし……ケケケ」
「違います! 百合根のことですよ! 我慢できないほど美味しくて、異常に食欲が湧いてくる百合根って、なんだか怪しくないですか?」
「天から落ちてきた種が、関わっているかもしれない――、と思っているのか?」
「ええ」
松柏の里は、百合根のせいで、このままでは、「嫁運び競べ」に誰も出られない状況になっている。
そして、その結果、里全体に特別な税が課せられることになるかもしれないのだ。
こんな風に、人を困らせ悩ませるのは、その百合根が悪い質を帯びているからではないかしら?
「気になるのなら、百合根に天水をかけてみてはどうじゃ? もし、天界から落ちた種核から育ったものであるなら、炎を上げて燃えるはずじゃ。そうじゃ、快癒水も使えるぞ! あの娘たちが、体に良くないもののせいで、本人の意に反してふくよかになったのなら、快癒水が体内の気を整えて、元に戻してくれるはずだからな」
「なるほど、両方とも試してみる価値はありそうですね――。ありがとうございます、老夏!」
よし! これで、今夜はぐっすり眠れそうだわ!
思阿さんがいる隣の部屋からは、さっきまで、なにやらゴソゴソと音がしていた。
明日から始まる鍛練の準備をしているのかもしれない。
思阿さんは、話を終えて家に帰る万松たちに、明日から早起きをして、野良仕事に出る前にも鍛練をするとか言っていた。
まあ、わたしには関係ないので、ゆっくり休ませてもらいますけど……。
◇ ◇ ◇
―― トントントン……、トントントン……。
誰かが、わたしの部屋の扉を叩いている。まだ、外はほの暗いのだけど――。
「深緑さん、深緑さん、起きてください。そろそろ、鍛練を始める時刻です。薬水の準備をして、俺と一緒に来てください!」
「えっ?! シ、思阿さん?! あの、ちょ、ちょっと待ってください!」
わたしは、枕元の虫籠から這い出して、ケフケフ笑っている夏先生をじろりと睨みながら、急いで身支度を整えた。
なんで、わたしが呼ばれるんだろう? わたしには、鍛練なんて必要ないのだけど――。
夏先生を押し込んだ虫籠を腰につるし、快癒水の瓶が入った行李を背負い、わたしは細めに扉を開けた。
思阿さんが、ようやく明るくなり始めた空を背に、清々しい顔で立っていた。
姿絵にでもしたら、さぞや売れるだろうなあ――と思える、凜々しく美しい立ち姿だ。
いやいや、見惚れている場合じゃない!
こんな早朝から起こされて、黙って言いなりになるわけにはいかないんだから!
「思阿さん……、あのう、わたしには、別に鍛練の必要はないと思うのですが、どうして一緒に行かなくてはならないのですか?」
「ああ、朝早く起こして申し訳ありません。そのう……、俺の手伝いをしてもらいたいのです。朝は、連中に里の周りを走らせるつもりです。走り終わったら、少しだけ薬水を飲ませてやってください。鍛練で疲れて、野良仕事ができなくなるのは困るので」
「なんだ、そういうことですか……。でも、それなら、わたしは、鍛練が終わってから行けばいいですよね? だったら、もう少し眠って……」
「いや、走っているときに具合が悪くなる者がいるかもしれませんし、鍛練の様子を見ていて欲しいので一緒に来てください」
「……」
もう、身支度も整えてしまったし、わたしがいなかったために、体調を崩した人の手当が遅れたと言われるのも癪なので、わたしは、眠い目をこすりながら思阿さんについて行った。
二人で里の閭門に行くと、万松、理会、沙包が、すでに待っていた。
三人ともやる気十分で、黙々と肩を回したり、足を曲げたり伸ばしたりしていた。
私たちの姿を見つけると、そろって元気に朝の挨拶をしてくれた。
「今朝は最初なので、里の周りを五周走ります。毎日、一周ずつ増やしていきますから、無理せず少しずつ体を慣らして、きちんと走りきれるようにしてください!」
「はい!!」
思阿さんの合図で、三人が走り始めた。
ちょっと体が重そうなので心配していたが、一周目はばらけることもなく三人一緒に戻ってきた。
しかし、三周目になると沙包が遅れだし、四周目では万松の足が前に出なくなった。
「あと、一周ですよ! 三人とも頑張ってください!」
わたしが声をかけると、万松も沙包も一瞬元気を取り戻したが、先頭の理会が走り終えても、なかなか二人は戻ってこなかった。
最後は、迎えに行った思阿さんに追い立てられるようにして、二人とも息も絶え絶えで閭門にたどり着いた。
わたしは、三人に少しずつ快癒水を飲ませて、閭門の脇で休ませた。
「本当に、『嫁運び競べ』の準備をしていたんですかね? 理会はともかく、ほかの二人はあまりに頼りない。このままでは、深緑さんを運ぶことさえ難しそうですよ」
たしかに、思阿さんの言うとおりだ。
自分の体を動かすことさえままならない人が、誰かを担いだり背負ったりして走るなんて、そんなことできるわけがない。
元気を取り戻して、家に戻っていく三人を見ながら、わたしたちは大きな溜息をついた。
◇ ◇ ◇
「どうですかな、三人は? 見込みはありそうですか?」
云峰さんの家で、思阿さんとわたしは、朝餉をいただくことになった。
ご家族とは別の部屋が用意され、云峰さんと三人で卓を囲んでいる。
今朝の鍛練のことをきかれて、思阿さんは返事に困っている。
まだ、一日目だが、前途多難であることは明らかだったものね……。
「三人とも、決めた時刻に遅れずに集まっていましたし、最後まであきらめずに走りきりました。やる気はあるようでしたから、毎日まじめに鍛練を続ければ、『嫁運び競べ』に間に合うかもしれませんよ」
「そ、そうですか……」
ムスッとして食事を続ける思阿さんではなく、わたしが答えたことで、云峰さんは何となく状況を察したらしい。
その後は、松柏の里の歴史など、全く関係のない話をして朝餉を終えた。あーあ……。
朝餉が済むと、思阿さんは、野良仕事の手伝いをしてくると言って、里の畑に向かった。
わたしは、夏先生と話したことを試してみるために、娘たちが集まっている機織り小屋を訪ねることにした。
機織り部屋がある家も多いそうだが、ここの小屋は、年配の者が作業を教えたり、女どうしで愚痴を言い合ったりするために、云峰さんが特別に用意した場所だということだ。
機織り小屋は、云峰さんの家のすぐ向かいにあった。
小屋と言っても立派なもので、秋琴、苹果、梅蓉のほかにも、もう少し年下と思われる娘が二人ほど、機織りの準備をしに来ていた。
わたしが、挨拶をして入っていくと、娘たちは作業の手を止め、一斉に挨拶を返してきた。
「深緑……さん、でしたよね? 昨日は、万松たちがご迷惑をかけて、本当にすみませんでした。今朝の鍛練には、遅れずに行ったと思うのですけど……。思阿さんから何か聞いてますか?」
「わたしも、鍛練の様子を見に行きました。三人とも、頑張っていましたよ!」
「まあ、良かった! ねえ、苹果、梅蓉、わたしたちも、明日は早起きして見に行かない?」
「いいわよ、秋琴! みんなで行って元気づけてやろうよ!」
三人は、楽しそうに、明日の朝のことを話し始めた。
彼女たちが見に来るとなれば、男たちも張り切ることだろう。
明日の朝の鍛練は、いい結果が期待できるかもしれないと思って、ちょっとほっとしていたら、梅蓉が、いたずらっぽく笑って、驚くべきことをつぶやいた。
「深緑さん。本当はね、わたし、『嫁運び競べ』は、もうどうなってもいいと思ってるんです」
その言葉を聞くと、「そうそう」と言ってほかの二人もうなずいた。
「わたしたち、『嫁運び競べ』に出なきゃならないからって、この半年ぐらい、食べたい物も食べずに、ずっと我慢して暮らしてきたんですよ。あの百合根を食べたとき、こんなに美味しい物があるのかって感激して、我慢をするのが馬鹿らしくなったんです。そのあとはもう、何を食べても美味しくて、嬉しくて……、うふふふふ、こうなっちゃいました!」
三人は、愉快そうに笑いながら、お互いのぷっくりした頬や丸くたるんだ腹、はち切れんばかりの腕などを触っては、嬌声を上げていた。
ええっ?! もしかして、あなたたち、百合根を利用して「嫁運び競べ」から逃げようとしてたの?!
「どうって……、思阿のことか? あれは、面倒見がいいところがあるからな。自分から引き受けたからには、とことんやるじゃろう。愛しいおぬしを攫ったことへの恨みもあるし……ケケケ」
「違います! 百合根のことですよ! 我慢できないほど美味しくて、異常に食欲が湧いてくる百合根って、なんだか怪しくないですか?」
「天から落ちてきた種が、関わっているかもしれない――、と思っているのか?」
「ええ」
松柏の里は、百合根のせいで、このままでは、「嫁運び競べ」に誰も出られない状況になっている。
そして、その結果、里全体に特別な税が課せられることになるかもしれないのだ。
こんな風に、人を困らせ悩ませるのは、その百合根が悪い質を帯びているからではないかしら?
「気になるのなら、百合根に天水をかけてみてはどうじゃ? もし、天界から落ちた種核から育ったものであるなら、炎を上げて燃えるはずじゃ。そうじゃ、快癒水も使えるぞ! あの娘たちが、体に良くないもののせいで、本人の意に反してふくよかになったのなら、快癒水が体内の気を整えて、元に戻してくれるはずだからな」
「なるほど、両方とも試してみる価値はありそうですね――。ありがとうございます、老夏!」
よし! これで、今夜はぐっすり眠れそうだわ!
思阿さんがいる隣の部屋からは、さっきまで、なにやらゴソゴソと音がしていた。
明日から始まる鍛練の準備をしているのかもしれない。
思阿さんは、話を終えて家に帰る万松たちに、明日から早起きをして、野良仕事に出る前にも鍛練をするとか言っていた。
まあ、わたしには関係ないので、ゆっくり休ませてもらいますけど……。
◇ ◇ ◇
―― トントントン……、トントントン……。
誰かが、わたしの部屋の扉を叩いている。まだ、外はほの暗いのだけど――。
「深緑さん、深緑さん、起きてください。そろそろ、鍛練を始める時刻です。薬水の準備をして、俺と一緒に来てください!」
「えっ?! シ、思阿さん?! あの、ちょ、ちょっと待ってください!」
わたしは、枕元の虫籠から這い出して、ケフケフ笑っている夏先生をじろりと睨みながら、急いで身支度を整えた。
なんで、わたしが呼ばれるんだろう? わたしには、鍛練なんて必要ないのだけど――。
夏先生を押し込んだ虫籠を腰につるし、快癒水の瓶が入った行李を背負い、わたしは細めに扉を開けた。
思阿さんが、ようやく明るくなり始めた空を背に、清々しい顔で立っていた。
姿絵にでもしたら、さぞや売れるだろうなあ――と思える、凜々しく美しい立ち姿だ。
いやいや、見惚れている場合じゃない!
こんな早朝から起こされて、黙って言いなりになるわけにはいかないんだから!
「思阿さん……、あのう、わたしには、別に鍛練の必要はないと思うのですが、どうして一緒に行かなくてはならないのですか?」
「ああ、朝早く起こして申し訳ありません。そのう……、俺の手伝いをしてもらいたいのです。朝は、連中に里の周りを走らせるつもりです。走り終わったら、少しだけ薬水を飲ませてやってください。鍛練で疲れて、野良仕事ができなくなるのは困るので」
「なんだ、そういうことですか……。でも、それなら、わたしは、鍛練が終わってから行けばいいですよね? だったら、もう少し眠って……」
「いや、走っているときに具合が悪くなる者がいるかもしれませんし、鍛練の様子を見ていて欲しいので一緒に来てください」
「……」
もう、身支度も整えてしまったし、わたしがいなかったために、体調を崩した人の手当が遅れたと言われるのも癪なので、わたしは、眠い目をこすりながら思阿さんについて行った。
二人で里の閭門に行くと、万松、理会、沙包が、すでに待っていた。
三人ともやる気十分で、黙々と肩を回したり、足を曲げたり伸ばしたりしていた。
私たちの姿を見つけると、そろって元気に朝の挨拶をしてくれた。
「今朝は最初なので、里の周りを五周走ります。毎日、一周ずつ増やしていきますから、無理せず少しずつ体を慣らして、きちんと走りきれるようにしてください!」
「はい!!」
思阿さんの合図で、三人が走り始めた。
ちょっと体が重そうなので心配していたが、一周目はばらけることもなく三人一緒に戻ってきた。
しかし、三周目になると沙包が遅れだし、四周目では万松の足が前に出なくなった。
「あと、一周ですよ! 三人とも頑張ってください!」
わたしが声をかけると、万松も沙包も一瞬元気を取り戻したが、先頭の理会が走り終えても、なかなか二人は戻ってこなかった。
最後は、迎えに行った思阿さんに追い立てられるようにして、二人とも息も絶え絶えで閭門にたどり着いた。
わたしは、三人に少しずつ快癒水を飲ませて、閭門の脇で休ませた。
「本当に、『嫁運び競べ』の準備をしていたんですかね? 理会はともかく、ほかの二人はあまりに頼りない。このままでは、深緑さんを運ぶことさえ難しそうですよ」
たしかに、思阿さんの言うとおりだ。
自分の体を動かすことさえままならない人が、誰かを担いだり背負ったりして走るなんて、そんなことできるわけがない。
元気を取り戻して、家に戻っていく三人を見ながら、わたしたちは大きな溜息をついた。
◇ ◇ ◇
「どうですかな、三人は? 見込みはありそうですか?」
云峰さんの家で、思阿さんとわたしは、朝餉をいただくことになった。
ご家族とは別の部屋が用意され、云峰さんと三人で卓を囲んでいる。
今朝の鍛練のことをきかれて、思阿さんは返事に困っている。
まだ、一日目だが、前途多難であることは明らかだったものね……。
「三人とも、決めた時刻に遅れずに集まっていましたし、最後まであきらめずに走りきりました。やる気はあるようでしたから、毎日まじめに鍛練を続ければ、『嫁運び競べ』に間に合うかもしれませんよ」
「そ、そうですか……」
ムスッとして食事を続ける思阿さんではなく、わたしが答えたことで、云峰さんは何となく状況を察したらしい。
その後は、松柏の里の歴史など、全く関係のない話をして朝餉を終えた。あーあ……。
朝餉が済むと、思阿さんは、野良仕事の手伝いをしてくると言って、里の畑に向かった。
わたしは、夏先生と話したことを試してみるために、娘たちが集まっている機織り小屋を訪ねることにした。
機織り部屋がある家も多いそうだが、ここの小屋は、年配の者が作業を教えたり、女どうしで愚痴を言い合ったりするために、云峰さんが特別に用意した場所だということだ。
機織り小屋は、云峰さんの家のすぐ向かいにあった。
小屋と言っても立派なもので、秋琴、苹果、梅蓉のほかにも、もう少し年下と思われる娘が二人ほど、機織りの準備をしに来ていた。
わたしが、挨拶をして入っていくと、娘たちは作業の手を止め、一斉に挨拶を返してきた。
「深緑……さん、でしたよね? 昨日は、万松たちがご迷惑をかけて、本当にすみませんでした。今朝の鍛練には、遅れずに行ったと思うのですけど……。思阿さんから何か聞いてますか?」
「わたしも、鍛練の様子を見に行きました。三人とも、頑張っていましたよ!」
「まあ、良かった! ねえ、苹果、梅蓉、わたしたちも、明日は早起きして見に行かない?」
「いいわよ、秋琴! みんなで行って元気づけてやろうよ!」
三人は、楽しそうに、明日の朝のことを話し始めた。
彼女たちが見に来るとなれば、男たちも張り切ることだろう。
明日の朝の鍛練は、いい結果が期待できるかもしれないと思って、ちょっとほっとしていたら、梅蓉が、いたずらっぽく笑って、驚くべきことをつぶやいた。
「深緑さん。本当はね、わたし、『嫁運び競べ』は、もうどうなってもいいと思ってるんです」
その言葉を聞くと、「そうそう」と言ってほかの二人もうなずいた。
「わたしたち、『嫁運び競べ』に出なきゃならないからって、この半年ぐらい、食べたい物も食べずに、ずっと我慢して暮らしてきたんですよ。あの百合根を食べたとき、こんなに美味しい物があるのかって感激して、我慢をするのが馬鹿らしくなったんです。そのあとはもう、何を食べても美味しくて、嬉しくて……、うふふふふ、こうなっちゃいました!」
三人は、愉快そうに笑いながら、お互いのぷっくりした頬や丸くたるんだ腹、はち切れんばかりの腕などを触っては、嬌声を上げていた。
ええっ?! もしかして、あなたたち、百合根を利用して「嫁運び競べ」から逃げようとしてたの?!
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