っておい

シロ

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三、調査は進行して・・・いない!?

3ー25、進んでもいない。

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 喧嘩が止まったのは、
「では、我々はこれで失礼します」
「突然呼び出してごめんなさいね」
と、二人が喧嘩して十分ほど経過した頃に子龍とセイユンが帰ろうとしたからだった。
「待て、まだ話は終わってはいない」
それどころが進んでもいない。
「ところで、そちらも全員で来ると約束していたはずだが、あと一人はどうした。仲間の情報では十四、五歳の少女がいたはずだが?」
すると、子龍とセイユンは顔を見合わせた。
「そういえば、先程から見当たりませんね。どこにいったのでしょうか?」
「あの子なら、とっくに事務所に向かいましたよ。私たちの中で一番成績がよかったから適任でしょうし」
「そうでした。あの子、とぉーっても頑張り屋さんですから」
彼らの言葉に孟起は嫌な予感がした。
「まだ、他に仲間がいるのか?」
「ここにいない仲間はサード以外にいませんよ」
嫌な予感が確信に変わりそうで少し気の毒になった。
「サードって、もしかして、子龍の・・・・・・どっちだ」
「弟だ。すでに戸籍を調べられている・・・訳ではなさそうだな。その様子だと」
タイラに気の毒だから必要なところ以外見ないようにしていたのだ。
「それよりもだ。そいつは何の成績が一番だったのだ?」
息子の恋はいいのか、父親よ。
「決まっているでしょう。爆弾ですよ」
「爆弾ってまさか、あの爆破も」
雲長の脳裏に昨晩の貿易会社爆破事件がよぎった。周りへの被害を必要最小限にとどめ、壊すべき場所は完膚なきまで破壊した爆破。スタートウ上層部も感心した腕前に加えて、死者ゼロ報告。怪我人すら出さずに見事に目標のみやり遂げられた完璧な爆弾使い。一番なのは十分頷けた。
「さーて、どうだろうか?」
子龍の顔は雲長や孟起が見たことない不敵な笑みがあった。雰囲気が先程とまるで違う。いよいよ、本性を現したかと孟起も負けずと口端を上げた。ここで飲まれてはこちらの負けだ。だが、雲長はとある不安が脳裏をよぎった。その途端、背後で爆発音が響く。
「事務所ってまさか、漢蜀か!?」
人型からすばやく黒虎の姿に変わると、突風のように駆け出した。
「外れていることを祈るんだな」
孟起も止めておいたバイクに乗ると猛スピードで発進させ、後を追う。暗闇の公園には一人と一匹だけが残された。
「・・・・慣れぬことをすると肩がこるのは本当だな」
偶然見つけた流れ星に弟の安全を願った。


                                   続く
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