その男、人の人生を狂わせるので注意が必要

元いじめっ子の話

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「それでは今日はここで終了します。加藤渚かとう　なぎささん、ご協力ありがとうございました。」


「……はぁー。」



最近、毎日のように警察が私に話を聞きにくる。

一回一回の調査時間は短いものの、あの独特な威圧感の中での質疑応答は正直めっちゃストレスだ。


私に警察がなんの用かというと……

突然自殺した友達・愛莉のことについて。



愛莉が亡くなってから1週間少し。

毎日あんなに楽しそうに一緒に笑ってたのに、突然この世からいなくなるなんて…

私もまだ、愛莉のことについて気持ちの整理がついていない。というか、実感すら湧いていない。


それなのに、どうやら私の知らないところでいろんな事態が動き出しているようだった。


それは、隼くんの通う学校で2年前に起きた殺人事件の本当の犯人が、愛莉なんじゃないかという話になっているらしいということ。

麻友と隼くんがそのことについて何か知っていて、警察や弁護士に相談したことから再調査が始まったみたい。

だから愛莉と一番仲が良かった人物として、私にかなりの数の調査が来ていたのだった。



（そんなこと聞かれても、私が思い返せるのはあのことだけなのに……）


私はため息を付きながら家へと帰る。


正直、私は家になんて帰りたくないのだ。