青春日記～禁断の恋だとしても、忘れられない日常を綴ります～

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翌日。

僕は4日ぶりに学校へ行った。

先生がお見舞いに来てくれたとき、今回の件について全校児童に注意喚起をすると言っていたから、恐らく僕が休んでいる理由もみんな知っているだろう。

教室に入ったら何を言われるのだろうか…

そんな不安を抱えながら、学校へと向かった。


「あ、隼だ！」

「戻ってきやがったか…あのまま死ねばよかったのに。」

教室のドアを開けた途端、皆一斉に僕の方を見た。

田中くんたちの好奇を隠さない目と、呆れ果てているような女子たちの目が、一気に僕の身体に突き刺さってきた。

そして鋭利な言葉たちも、あの時付けられた傷を再び掘るかのように、彼らの口から容赦なく投げ出された。

「女子を助けるヒーロー気取って気持ちよかったか？」

「てかお前ダサすぎね？女子を助けたいなら相手をボコボコにしないと意味ねーじゃん」

「弱いくせにカッコつけようとするから骨折するんだよ。ザマー見ろ！」



田中くんを筆頭に、クラスの男子のほとんどが口々に僕に悪口を言って詰め寄ってくる。

（そういえば……）

目の前で僕に罵詈雑言を浴びせる田中くんを見て、僕はふと思い出した。

あの日、僕は渚さんの荷物を学校まで運ぶ代わりに、渚さんと一緒に帰ることを田中くんにお願いしたはずだった。

だけど渚さんが絡まれている時、既に田中くんの姿はなかった。

（田中くんはあの時どうしたんだろう…渚さんの家までは一緒についていかなかったのかな。）

田中くんの顔を見ても、傷らしきものが見当たらないから、とりあえず彼が無事なのは分かった。

やっぱり、田中くんと別れたあとに渚さんが絡まれてしまったのだろう。

そう思いつつ、ふと渚さんの方を見た。

渚さんもやっぱり無傷そうで、改めて安心した。

「渚さん…無事に逃げられたんだね。怪我がなくて本当によかったよ。」

男子たちが僕に向かって色々と言っているのを遮り、僕は渚さんに向かって言った。

僕の顔を見た途端、渚さんは泣きそうな顔をしていた。

きっと、僕が殴られてしまったのを自分のせいだと思っているのだろう。

僕が渚さんの立場なら、そう思う。

少しでも自分を責めないでいてほしかったから、僕は努めて明るい声を出した。

「……こんな時にまでいい子ぶってんのかよ。きっしょ。」

「それな？ボコられまくった雑魚のくせに。」

再び男子たちから僕への攻撃が始まった。

いい子ぶっているつもりは無いけど、彼らの言う通り僕みたいな「雑魚」があんな強そうな年上の人たちに一人で立ち向かったのは、確かに無策だったのかもしれない。

学校を休んでいた間に悩んでいたことが、再びぶり返してきた。

彼らに否定されたことで、やっぱり自分のしたことは間違いだったのではないかとしばらく悩むことになったのだった。