青春日記～禁断の恋だとしても、忘れられない日常を綴ります～

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昭恵さんたちとのことがあってから数日後。

何と言う運の巡り合わせか、僕は席替えによって昭恵さんと隣同士になった。

僕と隣同士だということが分かった昭恵さんは、一瞬僕の方を見て驚いたような顔をしたが、その後は特段何も言わずにただ僕の隣に座っていた。

例えば授業中の話し合いの時間などでは、僕達は普通に話し合った。

これまではどんなクラスメイトと隣になろうと、僕と目を合わせ話してくれる人なんていなかったから新鮮…というか、久しぶりの事に懐かしい気分になった。

僕は心のどこかで、昭恵さんたちに何かしらの報復をされることや田中くんたちによるネタバラシが待っていることも覚悟していたが、一向にその気配はないので安心していた。



そんなある日のこと、昭恵さんが突然僕を放課後に呼び出した。

その日は菜摘さんと会う約束が入っていたので、僕は昭恵さんを断ろうと思ったが、きっと菜摘さんがそれを知ったら怒るだろうと思ったので(菜摘さんは自分に気を遣って僕とクラスメイトとの関係が悪化することを嫌う)、僕は菜摘さんに悪いと思いながら、放課後に昭恵さんと会うことにした。

こんな行動一つをとっても、僕は如何に菜摘さん中心で物事を決めているかが分かる。

だけどそんな自分のスタンスを、とても心地よく思っていた。
僕のど真ん中に、常に菜摘さんがいることがとても嬉しかった。



放課後になり、昭恵さんと2人歩いて帰ることになった。
僕は公園に用があるとも言えず、昭恵さんの言う通り、僕らはいつもの公園の少し先にある噴水の前で話すことになった。

公園を通るとき、まだ菜摘さんは公園に来ていなかったのを確認した。

僕は若干安心しながらも、公園の方ばかりを気にしていることを昭恵さんに悟られたくなくて、必死に隠していた。