89 / 214
12頁
11
しおりを挟む
「隼くん……もう後戻りはできないよ…?」
僕の言葉を聞いた菜摘さんが、これまで見た中で一番悪戯で艷やかな笑みを浮かべた。
「……う、うん……」
「隼くん…隼くんの、もう一回ちゃんと見せて…?」
菜摘さんは僕が頷くのよりも先に、抱き締めていた僕から体を離して、座っていた僕の足を優しく広げた。
「……っ」
「やっぱり恥ずかしい?」
「……うん…恥ずかしいっ」
「本当に可愛いね、隼くんは。……でもね、私も恥ずかしくなってきたの。なぜなら……」
菜摘さんは言葉を途中で止めて、僕の下半身から僕の目へと目線を動かした。
そして……
「こんなに立派なものを見せられちゃうと、隼くんが男の子だってこと…改めて実感しちゃうもの。」
「……っ!」
僕に目を合わせたまま、菜摘さんは僕のものをぎゅっと握りしめた。
目が合っていたので菜摘さんの手の動きには油断していた。
だからこそ、突然の刺激に思わず驚き腰を浮かせてしまった。
「ふふっ。隼くん、反応まで可愛い。」
「……菜摘さん……それ…」
「ん?どれ?」
「手……ずっと握ってるの…?」
「……ふふふ。やっぱり隼くんは可愛い。大好きよ。」
そう言って不意に僕に口づけしてくる。
「あのね隼くん…隼くんはさっき、続きが知りたい…って言ったわよね?」
「うん……」
「私も隼くんも、お互いに対する気持ちを全身にぶつけ合うの…。抑制や気遣いや恥じらいなんていらない。ただただ本能のまま獣のように…大好きな気持ちを体でぶつけ合うのよ。」
「……獣のように、体でぶつけ合う…」
「そう。つまりは…さっき私が隼くんに触られて気持ちよくなったでしょう?だから今度は、私が隼くんを触って気持ちよくさせるのよ。」
言い終わらないうちに、菜摘さんは握っていた手を動かし始めた。
「……っ!あっ……!菜摘さんっ…?」
「隼くん、ここをこうして触るのは初めてなんでしょう?」
「うんっ……はっ……あっ…」
「感じてるのね。可愛い。」
どこか楽しそうに僕を触る菜摘さんの手が、目つきが、息遣いが、声色が、全て"獣"みたいだと初めて思ってしまった。
その靭やかな手つきに僕の体の反応は追いつけど、思考が追いつかないまま、ただ僕は菜摘さんの姿を見ていた。
僕たちはこの行為を通して、「触れる」という行為すらも、これまでのとは別の意味を持つようになるのだろうか…。
手を繋いだり抱き合ったりする度に、今日知ったもっと親密な触れ合いに思いを馳せたりするようになるのだろうか……。
僕はそんな風に今後の僕たちについて考えていた。
それは菜摘さんが僕に施している行為を直視することをどこか避けていたからである。
僕の言葉を聞いた菜摘さんが、これまで見た中で一番悪戯で艷やかな笑みを浮かべた。
「……う、うん……」
「隼くん…隼くんの、もう一回ちゃんと見せて…?」
菜摘さんは僕が頷くのよりも先に、抱き締めていた僕から体を離して、座っていた僕の足を優しく広げた。
「……っ」
「やっぱり恥ずかしい?」
「……うん…恥ずかしいっ」
「本当に可愛いね、隼くんは。……でもね、私も恥ずかしくなってきたの。なぜなら……」
菜摘さんは言葉を途中で止めて、僕の下半身から僕の目へと目線を動かした。
そして……
「こんなに立派なものを見せられちゃうと、隼くんが男の子だってこと…改めて実感しちゃうもの。」
「……っ!」
僕に目を合わせたまま、菜摘さんは僕のものをぎゅっと握りしめた。
目が合っていたので菜摘さんの手の動きには油断していた。
だからこそ、突然の刺激に思わず驚き腰を浮かせてしまった。
「ふふっ。隼くん、反応まで可愛い。」
「……菜摘さん……それ…」
「ん?どれ?」
「手……ずっと握ってるの…?」
「……ふふふ。やっぱり隼くんは可愛い。大好きよ。」
そう言って不意に僕に口づけしてくる。
「あのね隼くん…隼くんはさっき、続きが知りたい…って言ったわよね?」
「うん……」
「私も隼くんも、お互いに対する気持ちを全身にぶつけ合うの…。抑制や気遣いや恥じらいなんていらない。ただただ本能のまま獣のように…大好きな気持ちを体でぶつけ合うのよ。」
「……獣のように、体でぶつけ合う…」
「そう。つまりは…さっき私が隼くんに触られて気持ちよくなったでしょう?だから今度は、私が隼くんを触って気持ちよくさせるのよ。」
言い終わらないうちに、菜摘さんは握っていた手を動かし始めた。
「……っ!あっ……!菜摘さんっ…?」
「隼くん、ここをこうして触るのは初めてなんでしょう?」
「うんっ……はっ……あっ…」
「感じてるのね。可愛い。」
どこか楽しそうに僕を触る菜摘さんの手が、目つきが、息遣いが、声色が、全て"獣"みたいだと初めて思ってしまった。
その靭やかな手つきに僕の体の反応は追いつけど、思考が追いつかないまま、ただ僕は菜摘さんの姿を見ていた。
僕たちはこの行為を通して、「触れる」という行為すらも、これまでのとは別の意味を持つようになるのだろうか…。
手を繋いだり抱き合ったりする度に、今日知ったもっと親密な触れ合いに思いを馳せたりするようになるのだろうか……。
僕はそんな風に今後の僕たちについて考えていた。
それは菜摘さんが僕に施している行為を直視することをどこか避けていたからである。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
連れ子が中学生に成長して胸が膨らむ・・・1人での快感にも目覚て恥ずかしそうにベッドの上で寝る
マッキーの世界
大衆娯楽
連れ子が成長し、中学生になった。
思春期ということもあり、反抗的な態度をとられる。
だが、そんな反抗的な表情も妙に俺の心を捉えて離さない。
「ああ、抱きたい・・・」
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる