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第四章 経済支援は領主の務め
25.もう抗いません
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「なん……で……? ユーイン、わたしを捨てるの? 一生懸命尽くしてきたのに」
エイミー的には間違っていないのだろうけど、正真正銘縁もゆかりもないアンバーからしてみれば、「こいつ大丈夫か?」と思う。
初夜の翌朝、呼んでもないのに夫婦の寝室に突撃してきたり、夜九時を回って帰って来たアンバーに因縁をつけてみたり。
一応はマクレーン辺境伯夫人のアンバーを、その夫ユーインの前で蔑ろにして平気でいる。
とどめは純潔ではない証拠品だと、下働きの洗濯女に綺麗なシーツを渡したことだ。
普通に考えて、最後の純潔じゃない偽装事件だけでお手打ちものだ。
嫌な言い方だけど、平民が上位貴族家の名誉に傷をつけたのだから。
「その口のきき方、いい加減にしないか。辺境伯閣下になんと無礼な。おまえは平民だ。今ここで閣下に首を斬られても文句は言えない。わかっているのか?」
アストファルガー騎士団長の黒い瞳は、とても冷たい。
「うるさい! あんたに話してるんじゃないわ。 黙ってなさい」
(理屈の通る相手じゃないわ)
アストファルガー騎士団長の言葉はもっともだし、この場の誰一人として彼が間違っていると思っていない。
でも相手は普通じゃない。
前世風にいえば「イっちゃてる」または「アタオカ」な女だ。
「正気ではないのですから、取り合う必要はないかと」
アンバーは静かに口にした。
反応してやるだけエイミーはさらに興奮するし、そうしたらもっと聞き苦しいことを喚き散らすに違いない。
「子供が生まれたらお払い箱になる女のくせに! なにをエラそうな口きいてるの? 貧乏貴族のブス女、嫁き遅れの惨めな女のくせに!」
ほら、やっぱり。
あまりにも予想どおり過ぎて、乾いた笑いが出る。
だけどその一方で、この女の野生の鋭さに感心もする。
どの言葉が相手を効果的に傷つけるのか、この女は直感的に感じ取れるみたいだから。
ブス女とは不器量ということだし、惨めな女とは酷いことを言われても耐えるしかない自信のない女のことだ。アンバーには、そう翻訳されて聞こえた。
「それ以上、一言でも言ってみろ。騎士団が連行する前に、汚らわしいその舌を俺が斬り落とす」
凍てつくような尖った声だ。
確かにユーインのテノールなのに、アンバーの知る声とはまったく違って聞こえた。
すたりとエイミーの前に進んだユーインが、アンバーをその背にかばうようにして立っている。
「使用人養成校へ行きたくなかったか? それなら他にやりようがあっただろうに、お粗末なことだな」
ついさっきまで指先の震えを必死に隠していたユーインが、上位貴族家の当主に相応しい堂々たる様子で嘲るように言い捨てた。
「あそこを出れば上位の家事使用人になれる。母上の恩情だったのだが、まあいい。後は王都でしっかり調べてもらえ。我が家には関わりのないことだ」
王立の家事使用人養成学校、国内にたったひとつしかないエリート校だ。
卒業できれば、成績順位に応じて貴族家や大きな商会への推薦状が出る。卒業生たちは将来の上位使用人、執事や家政婦長、料理長の候補として採用されるのだ。継ぐべき家のない下位貴族の子女やインテリ層の平民が通っているけれど、卒業資格を得るのはとても難しいと聞いている。貴族学院ほどではないが、学費もそれなりに高い。
お義母様はエイミーをそこへやって、この家から出そうとなさったんだろう。
ただ放り出すんじゃなく、努力次第で将来の地位と収入を得られる機会を与えてやったんだからお優しすぎる。
ユーインの側にいたかったのか、勉強なんてとても耐えられないと思ったのかはわからないけれど、自分で機会を捨てたのは確かだ。
「ユーイン! ひどいわ! わたしは……」
黒い大きな瞳に涙をいっぱい浮かべたエイミーの言葉を、情け容赦なくユーインは遮った。
「よほど舌を切られたいと見える」
腰ベルトから護身用の短剣を抜いて、エイミーの目の前に突きつける。
ひっ……と、声にならない悲鳴が上がった。
「二度と俺の名を呼ぶな。次はない」
きっとこれが本来のユーインの姿なのだ。
アンバーは頼もしくその姿を見る。
実母を厭いながらも怯えて怖れて、その弱さをエイミーに利用されていたユーインは、もう消えてなくなった。
「では閣下、この女を連行します。御前失礼を」
連れていけと部下に命じて、アストファルガー騎士団長はユーインとアンバーに頭を下げる。
訓練された無駄のない動きで、玄関を出て行った。
馬の蹄の音がにぎやかにして、それが少しずつ遠くなる。
玄関ホールに、ユーインとアンバー、ふたりだけが残された。
「ここは空気が悪い。外へ出ないか?」
互いに視線を合わせることもないまま、ユーインがようやく口を開いたのは数秒の後だ。
何かに耐えているような、抑えた低い声。
アンバーは頷いて、彼の腕に手を預ける。
空にはくっきりと明るい、黄金色の月がまるく浮かんでいた。
「助かった」
顔を正面にむけたまま、ユーインはぽつんと口にした。
「君はまだ、俺を見捨ててはいない……。そう思っていいのか?」
かさりと、足元の落ち葉が鳴った。
ユーインは足をとめて、アンバーの返事を待っている。
見上げた先に、ユーインの精悍な横顔があった。
強張った表情は、月明かりに照らされて白く浮かんでいる。
「よく頑張ったなと、今はそう思っていますよ」
素直な思いを、アンバーは言葉にして微笑んだ。
毒を自分の力で吐き出して、跳ね除けた。ずいぶん力の要ることだと思う。
「立派にひとりでやりとげたんです。ユーイン様はよくなさいました」
「ひとりじゃなかった。だから……できたんだと、君は思ってくれないのか?」
やや早口になったのは、照れ隠しなのか。
(この人、自分の外見が尋常じゃないレベルで良いって知らないのかしら? 私レベルに照れるってありえない)
そう思いながらも、アンバーの胸の温度は急激に上がる。
夏の終わりのことで夜気はひんやりと冷たいのに、頬がかあっと火照っていた。
(いきなりこれは、反則でしょ? 私たちはそもそも政略というか契約結婚で、恋とか愛とかそういう関係じゃなかったのに)
始まりは、実家から離れることを目的とした結婚だった。
アンバーは契約内容を守ることに注力して、それ以外のことはできるだけ考えないようにしてきたつもりだ。だから愛人の存在さえ、期間限定つきで受け容れようとできたのだ。
でもそれならどうして、こんなにドキドキするのだろう。
アンバーと視線を合わせることさえできないこの男を、どうしていじらしいとか可愛いとか思うのか。
「欠けたところが、私と似てるなと思ったのです。私みたいな地味で不器量な女に言われても、ユーイン様には不本意なだけかもしれませんが……」
「地味で不器量? 誰がそんなことを言った?」
食いつかん勢いで、ユーインはアンバーを正面に捕らえた。
肩を掴んで、重ねて問う。
「ハロウズの母君か? それとも他の男か?」
「母です」
アンバーが答えると、薄い青の瞳にぎらりと滾る殺気が映る。
「君を産んでくださったことは感謝する。だがその言葉は事実ではない。君を嘘で傷つけた。俺はハロウズの母君を許せない。君には申し訳ないと思うが……」
「嘘?」
「君は美しい」
まっすぐにアンバーを見つめて、ユーインははっきりと言い切った。
「初めて会ったあの日から、俺がどんなにこがれていたか。君は知らないだろう?」
もう何度も身体を重ねた男なのに、ドクンドクンと心臓の音がうるさくて、アンバーの理性は吹っ飛びそうだ。
「君を愛している」
怖々とうかがうように、ユーインはアンバーを抱きしめる。
ふわりと香るシトラスの香りが、求婚を受けた日を思い出させてアンバーの心をきゅうと引き絞る。
「やっとだ。やっと言えた。笑ってくれ。君にそんなつもりはないと拒まれるのが怖くて、言えなかった。だが今は、拒まれても放さない。どんなに君が俺を嫌っても、もう放してやる気はない」
掠れた声で告げられた心に、アンバーが張り巡らせた防御壁はたやすく崩れ落ちる。
本当は待っていた。
ユーインにあるがままのアンバーを、愛していると言ってもらえることを。
認めればまた惨めになりそうで、だからそんなこと望んでもいないと信じ込もうとしていた。
けれどもう抗えない。
「部屋へ戻りたいわ」
わかったと、ユーインはアンバーを横抱きにかかえ上げる。
「この方が速い」
ゴール前直線四百メートル、グレードワンレースの競走馬もかくや。
ユーインは本館までの道のりを、数分で駆け抜けた。
エイミー的には間違っていないのだろうけど、正真正銘縁もゆかりもないアンバーからしてみれば、「こいつ大丈夫か?」と思う。
初夜の翌朝、呼んでもないのに夫婦の寝室に突撃してきたり、夜九時を回って帰って来たアンバーに因縁をつけてみたり。
一応はマクレーン辺境伯夫人のアンバーを、その夫ユーインの前で蔑ろにして平気でいる。
とどめは純潔ではない証拠品だと、下働きの洗濯女に綺麗なシーツを渡したことだ。
普通に考えて、最後の純潔じゃない偽装事件だけでお手打ちものだ。
嫌な言い方だけど、平民が上位貴族家の名誉に傷をつけたのだから。
「その口のきき方、いい加減にしないか。辺境伯閣下になんと無礼な。おまえは平民だ。今ここで閣下に首を斬られても文句は言えない。わかっているのか?」
アストファルガー騎士団長の黒い瞳は、とても冷たい。
「うるさい! あんたに話してるんじゃないわ。 黙ってなさい」
(理屈の通る相手じゃないわ)
アストファルガー騎士団長の言葉はもっともだし、この場の誰一人として彼が間違っていると思っていない。
でも相手は普通じゃない。
前世風にいえば「イっちゃてる」または「アタオカ」な女だ。
「正気ではないのですから、取り合う必要はないかと」
アンバーは静かに口にした。
反応してやるだけエイミーはさらに興奮するし、そうしたらもっと聞き苦しいことを喚き散らすに違いない。
「子供が生まれたらお払い箱になる女のくせに! なにをエラそうな口きいてるの? 貧乏貴族のブス女、嫁き遅れの惨めな女のくせに!」
ほら、やっぱり。
あまりにも予想どおり過ぎて、乾いた笑いが出る。
だけどその一方で、この女の野生の鋭さに感心もする。
どの言葉が相手を効果的に傷つけるのか、この女は直感的に感じ取れるみたいだから。
ブス女とは不器量ということだし、惨めな女とは酷いことを言われても耐えるしかない自信のない女のことだ。アンバーには、そう翻訳されて聞こえた。
「それ以上、一言でも言ってみろ。騎士団が連行する前に、汚らわしいその舌を俺が斬り落とす」
凍てつくような尖った声だ。
確かにユーインのテノールなのに、アンバーの知る声とはまったく違って聞こえた。
すたりとエイミーの前に進んだユーインが、アンバーをその背にかばうようにして立っている。
「使用人養成校へ行きたくなかったか? それなら他にやりようがあっただろうに、お粗末なことだな」
ついさっきまで指先の震えを必死に隠していたユーインが、上位貴族家の当主に相応しい堂々たる様子で嘲るように言い捨てた。
「あそこを出れば上位の家事使用人になれる。母上の恩情だったのだが、まあいい。後は王都でしっかり調べてもらえ。我が家には関わりのないことだ」
王立の家事使用人養成学校、国内にたったひとつしかないエリート校だ。
卒業できれば、成績順位に応じて貴族家や大きな商会への推薦状が出る。卒業生たちは将来の上位使用人、執事や家政婦長、料理長の候補として採用されるのだ。継ぐべき家のない下位貴族の子女やインテリ層の平民が通っているけれど、卒業資格を得るのはとても難しいと聞いている。貴族学院ほどではないが、学費もそれなりに高い。
お義母様はエイミーをそこへやって、この家から出そうとなさったんだろう。
ただ放り出すんじゃなく、努力次第で将来の地位と収入を得られる機会を与えてやったんだからお優しすぎる。
ユーインの側にいたかったのか、勉強なんてとても耐えられないと思ったのかはわからないけれど、自分で機会を捨てたのは確かだ。
「ユーイン! ひどいわ! わたしは……」
黒い大きな瞳に涙をいっぱい浮かべたエイミーの言葉を、情け容赦なくユーインは遮った。
「よほど舌を切られたいと見える」
腰ベルトから護身用の短剣を抜いて、エイミーの目の前に突きつける。
ひっ……と、声にならない悲鳴が上がった。
「二度と俺の名を呼ぶな。次はない」
きっとこれが本来のユーインの姿なのだ。
アンバーは頼もしくその姿を見る。
実母を厭いながらも怯えて怖れて、その弱さをエイミーに利用されていたユーインは、もう消えてなくなった。
「では閣下、この女を連行します。御前失礼を」
連れていけと部下に命じて、アストファルガー騎士団長はユーインとアンバーに頭を下げる。
訓練された無駄のない動きで、玄関を出て行った。
馬の蹄の音がにぎやかにして、それが少しずつ遠くなる。
玄関ホールに、ユーインとアンバー、ふたりだけが残された。
「ここは空気が悪い。外へ出ないか?」
互いに視線を合わせることもないまま、ユーインがようやく口を開いたのは数秒の後だ。
何かに耐えているような、抑えた低い声。
アンバーは頷いて、彼の腕に手を預ける。
空にはくっきりと明るい、黄金色の月がまるく浮かんでいた。
「助かった」
顔を正面にむけたまま、ユーインはぽつんと口にした。
「君はまだ、俺を見捨ててはいない……。そう思っていいのか?」
かさりと、足元の落ち葉が鳴った。
ユーインは足をとめて、アンバーの返事を待っている。
見上げた先に、ユーインの精悍な横顔があった。
強張った表情は、月明かりに照らされて白く浮かんでいる。
「よく頑張ったなと、今はそう思っていますよ」
素直な思いを、アンバーは言葉にして微笑んだ。
毒を自分の力で吐き出して、跳ね除けた。ずいぶん力の要ることだと思う。
「立派にひとりでやりとげたんです。ユーイン様はよくなさいました」
「ひとりじゃなかった。だから……できたんだと、君は思ってくれないのか?」
やや早口になったのは、照れ隠しなのか。
(この人、自分の外見が尋常じゃないレベルで良いって知らないのかしら? 私レベルに照れるってありえない)
そう思いながらも、アンバーの胸の温度は急激に上がる。
夏の終わりのことで夜気はひんやりと冷たいのに、頬がかあっと火照っていた。
(いきなりこれは、反則でしょ? 私たちはそもそも政略というか契約結婚で、恋とか愛とかそういう関係じゃなかったのに)
始まりは、実家から離れることを目的とした結婚だった。
アンバーは契約内容を守ることに注力して、それ以外のことはできるだけ考えないようにしてきたつもりだ。だから愛人の存在さえ、期間限定つきで受け容れようとできたのだ。
でもそれならどうして、こんなにドキドキするのだろう。
アンバーと視線を合わせることさえできないこの男を、どうしていじらしいとか可愛いとか思うのか。
「欠けたところが、私と似てるなと思ったのです。私みたいな地味で不器量な女に言われても、ユーイン様には不本意なだけかもしれませんが……」
「地味で不器量? 誰がそんなことを言った?」
食いつかん勢いで、ユーインはアンバーを正面に捕らえた。
肩を掴んで、重ねて問う。
「ハロウズの母君か? それとも他の男か?」
「母です」
アンバーが答えると、薄い青の瞳にぎらりと滾る殺気が映る。
「君を産んでくださったことは感謝する。だがその言葉は事実ではない。君を嘘で傷つけた。俺はハロウズの母君を許せない。君には申し訳ないと思うが……」
「嘘?」
「君は美しい」
まっすぐにアンバーを見つめて、ユーインははっきりと言い切った。
「初めて会ったあの日から、俺がどんなにこがれていたか。君は知らないだろう?」
もう何度も身体を重ねた男なのに、ドクンドクンと心臓の音がうるさくて、アンバーの理性は吹っ飛びそうだ。
「君を愛している」
怖々とうかがうように、ユーインはアンバーを抱きしめる。
ふわりと香るシトラスの香りが、求婚を受けた日を思い出させてアンバーの心をきゅうと引き絞る。
「やっとだ。やっと言えた。笑ってくれ。君にそんなつもりはないと拒まれるのが怖くて、言えなかった。だが今は、拒まれても放さない。どんなに君が俺を嫌っても、もう放してやる気はない」
掠れた声で告げられた心に、アンバーが張り巡らせた防御壁はたやすく崩れ落ちる。
本当は待っていた。
ユーインにあるがままのアンバーを、愛していると言ってもらえることを。
認めればまた惨めになりそうで、だからそんなこと望んでもいないと信じ込もうとしていた。
けれどもう抗えない。
「部屋へ戻りたいわ」
わかったと、ユーインはアンバーを横抱きにかかえ上げる。
「この方が速い」
ゴール前直線四百メートル、グレードワンレースの競走馬もかくや。
ユーインは本館までの道のりを、数分で駆け抜けた。
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