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第二章 戸惑いの新婚生活
10.この初夜は義務なのですよね?
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「奥様、本当にそれでよろしいのでしょうか?」
家政婦長のイエーガー夫人は、薄くなった眉を寄せて困り顔をしている。
問題はアンバーの選んだ夜着で、初夜を迎える花嫁に相応しくないと言いたいようだ。
白い木綿のナイトドレスは、胸の下でヨークの切替がついているゆったりとした普段使いのものだ。袖口と襟元にクリームイエローのリボンがついていて、それを絞るとギャザーができて可愛らしい。
そう、可愛らしいのだ。
イェーガー夫人が気遣うのはもっともなこと。悩殺、セクシーとは程遠い。だって普段使いの夜着なのだから。
「いいのよ。これが一番落ち着くわ」
契約上の関係なのだ。互いに愛を求めないのなら、することだけすればいい。ユーインだってアンバーに悩殺されたいとは思っていないはずだ。悩殺されたい相手は別にいるのだろうし。
それにいかにも「初夜用に用意しました」の夜着を着たとして、とてもアンバーに似合うとは思えない。ああいうのは器量の良い、かわいらしい女が着てこそ似合うのだと思う。
「ナイトキャップに白ワインをご用意しております」
テーブルの上に銀のワインクーラーと大ぶりのワイングラスがセットされていた。見るからに上質のグラスと銀製のワインクーラーは、おそらく北のノルディン王国製のものだ。
お義母様やイェーガー夫人の気遣いが感じられて、少しだけ気分が揚がった。
少なくともお義母様やイェーガー夫人は、アンバーを歓迎してくれている。そんな気がしたから。
「ありがとう」
契約結婚であったとしても、今現在、アンバーはマクレーン辺境伯夫人だ。その初夜を大事にしてくれる人には、こちらも相応の感謝をしなければ。
いや違う。
しなければではなくて、自然に感謝したくなるの間違いだ。こんな風に自分の行動を義務感で動機付けするあたりが、かわいげがない。その自覚はアンバーにもある。
「イェーガー夫人、よくしてもらったわ。明日からもお願いね」
少し照れながら、素直に笑って見せた時、続きの間の扉が開いた。
「待たせたか?」
現在アンバーの夫である男、ユーインの声だった。
気づけばいつの間にか、イエーガー夫人は姿を消していた。
気配のひとつさえしない動きの見事さは、さすがにお義母様が「この人に任せておけば大丈夫」と太鼓判を押されるだけのことはある。
でもそうなると一応は夫のユーインと、この部屋にふたりきりだ。
覚悟を決めたとはいえ、前世今生通して男を知らないぴっかぴか処女のアンバーだ。緊張するなといっても無理というもの。ゼンマイ仕掛けの人形のように、こわばった動きになるのは仕方ない。カクカクと音が聞こえてくるような、ぎこちない動きで声のする方向へ身体を向けた。
ユーインはてろりと光沢のある絹地のガウンを羽織っていた。ワインカラーのペイズリー柄が、鮮やかな赤毛によく映えている。
はだけた胸元から素肌がのぞく。
いかにも武門の名家、その当主に相応しい鍛え上げられた胸筋で、くどいようだが処女のアンバーにはいささか刺激が強い。
おまけに彼は湯上りなのか、いつもきっちりセットされている赤毛はごく自然におろされていて、目のあたりまでおおう前髪が妙に色っぽい。
不覚にもアンバーは、ドキリとしてしまった。
(だめよ。アンバー、しっかりなさい)
内心で自分に言い聞かせながら、「契約上の夫とはいえ、不細工よりイケメンの方がいいか」と、わざと軽薄で不埒なことを考えようとした。
下品な考えなのは百も承知だ。けど相手には相手の思惑があってアンバーとするのだ。その相手ユーインの思惑だって、十分に不埒だし前世風に言えばかなりクソだ。
沈んだ気分のまましなければならない初めての、その緊張をなんとかするために「不細工より良かった」と思うくらいのことは、お互い様ということにしてもらいたい。
「飲むか?」
ユーインの差し出すグラスには、黄味がかったゴールドのワインが揺れている。
夜仕様に落とされた薄暗い灯りの下で、グラスの周りだけ少し明るく見えた。
「いただきます」
くいっと一息に飲み干して、アンバーはユーインの薄い青の瞳をまっすぐに見つめた。
サイドテーブルの引き出しには、初夜用に用意した香油が入っている。いざとなればあれを使うつもりだ。
初めての痛みを和らげてくれるという、潤滑油のような液体だ。
痛い思いは覚悟している。けれどあまりにひどい傷だと、場所が場所だけに医者にかかるのも恥ずかしい。
迷いに迷った末、アンバーはヴァスキア様に相談した。アンバーの周りで唯一の経験者だったからだ。
結婚式の少し前のこと。
その時のダメージをできるだけ軽くしたいと、おそれおおくも王太子妃殿下に。
その話を聞いた途端、ヴァスキア様はため息をつきながらそれでもこの香油をくださった。
「もしアンバーにこれを使わせるような男なら、正直に言ってね? 隠してはダメよ」
美しい濃い青のお目は細められていて、少し怖かった。
ともあれヴァスキア様のおかげで、万全の準備はできているのだ。
身ごもるためだけの初夜。
さあいつでも来いと、アンバーは身構えていた。
ふっ……。
薄暗い寝室の空気を、息だけの笑いが微かに揺らす。
「まるで戦場にでも出かけるようだな」
薄い青の瞳が思いの他間近にあった。
薄く形の良い唇の端を綺麗に上げている。
「ようやく手に入れた妻に、そんな表情をさせるとはな。俺も甲斐性のないことだ」
ユーインの大きな掌が、そうっとアンバーの頬に触れる。
びくりと、アンバーの身体が震えた。
「かわいらしい反応をしてくれる……」
どこか嬉しそうに、薄い青の瞳が甘く揺れる。
身ごもらせるだけの妻に向けるには、あまりにも優しくて熱っぽい。
(どういうつもりなの?)
ただでさえ張りつめているアンバーは、ユーインの甘さの理由がわからない。
ふわりと身体が浮く。
両脚が床から離れているのだと気づいた瞬間、アンバーはユーインの腕に横抱きにされていた。
濡れた赤毛の下、切れ長の薄い青の瞳が怒ったように見下ろしている。
「ひとつきも待った。俺をほめてくれ」
掠れた声とほぼ同時に、アンバーの唇は塞がれていた。
家政婦長のイエーガー夫人は、薄くなった眉を寄せて困り顔をしている。
問題はアンバーの選んだ夜着で、初夜を迎える花嫁に相応しくないと言いたいようだ。
白い木綿のナイトドレスは、胸の下でヨークの切替がついているゆったりとした普段使いのものだ。袖口と襟元にクリームイエローのリボンがついていて、それを絞るとギャザーができて可愛らしい。
そう、可愛らしいのだ。
イェーガー夫人が気遣うのはもっともなこと。悩殺、セクシーとは程遠い。だって普段使いの夜着なのだから。
「いいのよ。これが一番落ち着くわ」
契約上の関係なのだ。互いに愛を求めないのなら、することだけすればいい。ユーインだってアンバーに悩殺されたいとは思っていないはずだ。悩殺されたい相手は別にいるのだろうし。
それにいかにも「初夜用に用意しました」の夜着を着たとして、とてもアンバーに似合うとは思えない。ああいうのは器量の良い、かわいらしい女が着てこそ似合うのだと思う。
「ナイトキャップに白ワインをご用意しております」
テーブルの上に銀のワインクーラーと大ぶりのワイングラスがセットされていた。見るからに上質のグラスと銀製のワインクーラーは、おそらく北のノルディン王国製のものだ。
お義母様やイェーガー夫人の気遣いが感じられて、少しだけ気分が揚がった。
少なくともお義母様やイェーガー夫人は、アンバーを歓迎してくれている。そんな気がしたから。
「ありがとう」
契約結婚であったとしても、今現在、アンバーはマクレーン辺境伯夫人だ。その初夜を大事にしてくれる人には、こちらも相応の感謝をしなければ。
いや違う。
しなければではなくて、自然に感謝したくなるの間違いだ。こんな風に自分の行動を義務感で動機付けするあたりが、かわいげがない。その自覚はアンバーにもある。
「イェーガー夫人、よくしてもらったわ。明日からもお願いね」
少し照れながら、素直に笑って見せた時、続きの間の扉が開いた。
「待たせたか?」
現在アンバーの夫である男、ユーインの声だった。
気づけばいつの間にか、イエーガー夫人は姿を消していた。
気配のひとつさえしない動きの見事さは、さすがにお義母様が「この人に任せておけば大丈夫」と太鼓判を押されるだけのことはある。
でもそうなると一応は夫のユーインと、この部屋にふたりきりだ。
覚悟を決めたとはいえ、前世今生通して男を知らないぴっかぴか処女のアンバーだ。緊張するなといっても無理というもの。ゼンマイ仕掛けの人形のように、こわばった動きになるのは仕方ない。カクカクと音が聞こえてくるような、ぎこちない動きで声のする方向へ身体を向けた。
ユーインはてろりと光沢のある絹地のガウンを羽織っていた。ワインカラーのペイズリー柄が、鮮やかな赤毛によく映えている。
はだけた胸元から素肌がのぞく。
いかにも武門の名家、その当主に相応しい鍛え上げられた胸筋で、くどいようだが処女のアンバーにはいささか刺激が強い。
おまけに彼は湯上りなのか、いつもきっちりセットされている赤毛はごく自然におろされていて、目のあたりまでおおう前髪が妙に色っぽい。
不覚にもアンバーは、ドキリとしてしまった。
(だめよ。アンバー、しっかりなさい)
内心で自分に言い聞かせながら、「契約上の夫とはいえ、不細工よりイケメンの方がいいか」と、わざと軽薄で不埒なことを考えようとした。
下品な考えなのは百も承知だ。けど相手には相手の思惑があってアンバーとするのだ。その相手ユーインの思惑だって、十分に不埒だし前世風に言えばかなりクソだ。
沈んだ気分のまましなければならない初めての、その緊張をなんとかするために「不細工より良かった」と思うくらいのことは、お互い様ということにしてもらいたい。
「飲むか?」
ユーインの差し出すグラスには、黄味がかったゴールドのワインが揺れている。
夜仕様に落とされた薄暗い灯りの下で、グラスの周りだけ少し明るく見えた。
「いただきます」
くいっと一息に飲み干して、アンバーはユーインの薄い青の瞳をまっすぐに見つめた。
サイドテーブルの引き出しには、初夜用に用意した香油が入っている。いざとなればあれを使うつもりだ。
初めての痛みを和らげてくれるという、潤滑油のような液体だ。
痛い思いは覚悟している。けれどあまりにひどい傷だと、場所が場所だけに医者にかかるのも恥ずかしい。
迷いに迷った末、アンバーはヴァスキア様に相談した。アンバーの周りで唯一の経験者だったからだ。
結婚式の少し前のこと。
その時のダメージをできるだけ軽くしたいと、おそれおおくも王太子妃殿下に。
その話を聞いた途端、ヴァスキア様はため息をつきながらそれでもこの香油をくださった。
「もしアンバーにこれを使わせるような男なら、正直に言ってね? 隠してはダメよ」
美しい濃い青のお目は細められていて、少し怖かった。
ともあれヴァスキア様のおかげで、万全の準備はできているのだ。
身ごもるためだけの初夜。
さあいつでも来いと、アンバーは身構えていた。
ふっ……。
薄暗い寝室の空気を、息だけの笑いが微かに揺らす。
「まるで戦場にでも出かけるようだな」
薄い青の瞳が思いの他間近にあった。
薄く形の良い唇の端を綺麗に上げている。
「ようやく手に入れた妻に、そんな表情をさせるとはな。俺も甲斐性のないことだ」
ユーインの大きな掌が、そうっとアンバーの頬に触れる。
びくりと、アンバーの身体が震えた。
「かわいらしい反応をしてくれる……」
どこか嬉しそうに、薄い青の瞳が甘く揺れる。
身ごもらせるだけの妻に向けるには、あまりにも優しくて熱っぽい。
(どういうつもりなの?)
ただでさえ張りつめているアンバーは、ユーインの甘さの理由がわからない。
ふわりと身体が浮く。
両脚が床から離れているのだと気づいた瞬間、アンバーはユーインの腕に横抱きにされていた。
濡れた赤毛の下、切れ長の薄い青の瞳が怒ったように見下ろしている。
「ひとつきも待った。俺をほめてくれ」
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