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東南アジア・オーストラリア
第36話 出会いそして別れ
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オーストラリアを占領した日本軍は疲弊した部隊を本土に引き上げた
この際に第一連合艦隊は任務を第二連合艦隊に引き継ぎ第一連合艦隊は輸送船と共に本土に引き返した
「本土だぁ」
宮崎が本土の土を踏みながら大あくびをしている
「みっともない」
隆雄が呟きながら横を通り過ぎる
「うっせぇ」
「まぁまぁ早く帰りましょ」
「あの出迎えの中に家族はいるんですかねぇ」
目の前は戦地から帰ってくる兵士を出迎えに来た家族達で溢れかえっていた
「あ!母ちゃん!」
宮田がかけ出す
「俊介!良かったよぉ...」
宮田の母の目は涙が溢れていた
「いい母ちゃんだな」
「信恵!」
「おかえりあなた」
「その子は?」
「あなたの子よ」
2人はにっこりと微笑む
「そうか、お前が貴子か」
「あぅ、あぁ」
「抱いてみる?」
「あぁ、おぉ、重いな」
隆雄は初めて会う我が子に笑顔が溢れていた
「山本、いいお父さんの顔してますね」
「あぁ、おっ美琴ぉ」
「あれ?俺居ないんだけど」
「知るか、美琴ぉ会いたかったぞぉ」
「お父さん、髭痛い...」
「え、....」
平井は周りを見渡している
家族がいるか探しているのだ
「一泰!」
「姉ちゃん!夏実!」
姉と妹が出迎えてくれたことにほっと胸を撫で下ろす
「お疲れ様でした」
「ただいま帰還致しました」
「お母さん待ってるよ帰ろ」
4人は各々の家に帰って行った
隆雄はまず3人で実家へ向かった
すると実家の前に黒塗りの軍専用車がいた
「おじさんかな?」
「そうかもね」
「ただいま」
ドアを開けるとそこに山本五十六がいた
「おぉ、ちょうど良かった」
「ん?」
「顔を見せに来たんだお前にも会えてよかった」
「そっかもう帰るの?」
「あぁ、軍務が残ってるからな」
「お勤めお疲れ様です」
「はっは、それじゃあな」
五十六が出ていく
「あ、いらっしゃい!どうぞ!」
「お邪魔します」
居間に行くと2人のセーラー服がいた
「お前ら、もう女学生か」
「おかえり、そうだよ」
美代と登世が中等部に上がっていた
「あ!貴子ちゃん!」
「あぅあぁ」
貴子は手を叩きながら喜んでいる
「疲れてるでしょ、はい座布団、信恵ちゃんもね」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
しばしの沈黙の後千代が口を開いた
「どう?戦地は」
「豪州は陸戦が多かったから俺たちはそんな出撃しなかったけど、やっぱりいいとこじゃないよ」
「そう...よね、」
「空戦をすれば仲間が死んでいく、それが辛い」
そしてまた沈黙が続く
「満島くん亡くなったんですって」
「天龍か筑摩に乗ってたんだな...」
「天龍の機銃手だったそうよ」
「線香あげてくる」
「行ってらっしゃい」
そして隆雄は満島の家へ向かった
玄関を入ると満島の妹が出迎えてくれた
「隆雄さん...」
「線香をあげに伺いました」
「どうぞ...」
隆雄は線香をあげてからすぐに遺族の方を向いた
「艦隊を守れず、申し訳ありません」
隆雄のいきなりの土下座に遺族たちは驚いた
「天龍に乗っていたと聞きました、俺は零戦乗りで艦隊の護衛を任されていました。
それなのに艦隊に敵機を到達させてしまったのは我々の腕が足らなかったからです。申し訳ありません!」
隆雄は同級生を失った悲しみで上手くものを考えられなくなっていた
「隆雄くん...小破したのは筑摩と天龍だけだと聞いた。それは立派な戦果だ、予備役だからわかるよ。君たちは艦隊を守った、自信を持ちなさい」
満島の父が励ましてくれる
隆雄はそれを聞いて涙を零してしまった
「君たちは大日本帝国の誇り高き一航戦だろ?」
「くっ...」
隆雄は顔を下げながら声が出ないほど泣いていた
「山本飛曹長殿、胸を張って堂々と、一航戦らしくこれからも頑張ってくださいね」
「うぅ...はいっ」
この際に第一連合艦隊は任務を第二連合艦隊に引き継ぎ第一連合艦隊は輸送船と共に本土に引き返した
「本土だぁ」
宮崎が本土の土を踏みながら大あくびをしている
「みっともない」
隆雄が呟きながら横を通り過ぎる
「うっせぇ」
「まぁまぁ早く帰りましょ」
「あの出迎えの中に家族はいるんですかねぇ」
目の前は戦地から帰ってくる兵士を出迎えに来た家族達で溢れかえっていた
「あ!母ちゃん!」
宮田がかけ出す
「俊介!良かったよぉ...」
宮田の母の目は涙が溢れていた
「いい母ちゃんだな」
「信恵!」
「おかえりあなた」
「その子は?」
「あなたの子よ」
2人はにっこりと微笑む
「そうか、お前が貴子か」
「あぅ、あぁ」
「抱いてみる?」
「あぁ、おぉ、重いな」
隆雄は初めて会う我が子に笑顔が溢れていた
「山本、いいお父さんの顔してますね」
「あぁ、おっ美琴ぉ」
「あれ?俺居ないんだけど」
「知るか、美琴ぉ会いたかったぞぉ」
「お父さん、髭痛い...」
「え、....」
平井は周りを見渡している
家族がいるか探しているのだ
「一泰!」
「姉ちゃん!夏実!」
姉と妹が出迎えてくれたことにほっと胸を撫で下ろす
「お疲れ様でした」
「ただいま帰還致しました」
「お母さん待ってるよ帰ろ」
4人は各々の家に帰って行った
隆雄はまず3人で実家へ向かった
すると実家の前に黒塗りの軍専用車がいた
「おじさんかな?」
「そうかもね」
「ただいま」
ドアを開けるとそこに山本五十六がいた
「おぉ、ちょうど良かった」
「ん?」
「顔を見せに来たんだお前にも会えてよかった」
「そっかもう帰るの?」
「あぁ、軍務が残ってるからな」
「お勤めお疲れ様です」
「はっは、それじゃあな」
五十六が出ていく
「あ、いらっしゃい!どうぞ!」
「お邪魔します」
居間に行くと2人のセーラー服がいた
「お前ら、もう女学生か」
「おかえり、そうだよ」
美代と登世が中等部に上がっていた
「あ!貴子ちゃん!」
「あぅあぁ」
貴子は手を叩きながら喜んでいる
「疲れてるでしょ、はい座布団、信恵ちゃんもね」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
しばしの沈黙の後千代が口を開いた
「どう?戦地は」
「豪州は陸戦が多かったから俺たちはそんな出撃しなかったけど、やっぱりいいとこじゃないよ」
「そう...よね、」
「空戦をすれば仲間が死んでいく、それが辛い」
そしてまた沈黙が続く
「満島くん亡くなったんですって」
「天龍か筑摩に乗ってたんだな...」
「天龍の機銃手だったそうよ」
「線香あげてくる」
「行ってらっしゃい」
そして隆雄は満島の家へ向かった
玄関を入ると満島の妹が出迎えてくれた
「隆雄さん...」
「線香をあげに伺いました」
「どうぞ...」
隆雄は線香をあげてからすぐに遺族の方を向いた
「艦隊を守れず、申し訳ありません」
隆雄のいきなりの土下座に遺族たちは驚いた
「天龍に乗っていたと聞きました、俺は零戦乗りで艦隊の護衛を任されていました。
それなのに艦隊に敵機を到達させてしまったのは我々の腕が足らなかったからです。申し訳ありません!」
隆雄は同級生を失った悲しみで上手くものを考えられなくなっていた
「隆雄くん...小破したのは筑摩と天龍だけだと聞いた。それは立派な戦果だ、予備役だからわかるよ。君たちは艦隊を守った、自信を持ちなさい」
満島の父が励ましてくれる
隆雄はそれを聞いて涙を零してしまった
「君たちは大日本帝国の誇り高き一航戦だろ?」
「くっ...」
隆雄は顔を下げながら声が出ないほど泣いていた
「山本飛曹長殿、胸を張って堂々と、一航戦らしくこれからも頑張ってくださいね」
「うぅ...はいっ」
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