鏡鑑の夏と、曼珠沙華
文芸部員の雨宮彩織は、夏休みの終わり際、"夏"を探しに田舎へと帰省する。その先で再会したのは、かつての幼馴染であり、彼の初恋の相手──椎奈あやめだった。そこで彩織は、彼女に『自分の色を分ける』ことを決意する。昔とは少し違う夏休みのなかで、ただ夏だけを描き続けた幻想綺譚。どこか懐かしくて物悲しい、狂おしくも儚い夏物語。
『縁なしの紺青の空、ただ立ち昇るだけの入道雲、アスファルトに霞む夏陽炎、降り注ぐような蝉時雨──僕は存在しない虚像の夏に、焦がれている。』
【原案:春夏秋冬 廻】
【執筆:水無月 彩椰】
『縁なしの紺青の空、ただ立ち昇るだけの入道雲、アスファルトに霞む夏陽炎、降り注ぐような蝉時雨──僕は存在しない虚像の夏に、焦がれている。』
【原案:春夏秋冬 廻】
【執筆:水無月 彩椰】
あなたにおすすめの小説
幸せになりたい!
矢野 零時
ライト文芸
理江は、普通に会社に勤めていました。そこで、恋もし、結婚を夢みてました。そう、平凡な幸せを望んでいたのです。でも、辛いことが次から次へと起きてきます。でも、頑張っているのです。この作品、ライト文芸賞に応募しました。なにとぞ、ご一票をお願いいたします。
コカク
素笛ゆたか
ライト文芸
近未来ノスタルジックもの。
前編・中編・後編で完結します。
『向こう』側と『こちら』側の少年二人が出会うことで、何かが変わる。
未来的だけどどこか懐かしい、そんなお話です。
友人Yとの対談
カサアリス
ライト文芸
ひとつテーマを決めて、週に1本。
制約も文字数も大まかに設定し、交換日記のように感想と制作秘話を話し合う。
お互いの技量に文句を言わず、一読者・一作家として切磋琢磨するシリーズです。
テーマはワードウルフを使ってランダムで決めてます。
サブテーマは自分で決めてそれを題材に書いています。
更新は月曜日。
また友人Yの作品はプロフィールのpixivから閲覧できます。
もしもしお時間いいですか?
ベアりんぐ
ライト文芸
日常の中に漠然とした不安を抱えていた中学1年の智樹は、誰か知らない人との繋がりを求めて、深夜に知らない番号へと電話をしていた……そんな中、繋がった同い年の少女ハルと毎日通話をしていると、ハルがある提案をした……。
2人の繋がりの中にある感情を、1人の視点から紡いでいく物語の果てに、一体彼らは何をみるのか。彼らの想いはどこへ向かっていくのか。彼の数年間を、見えないレールに乗せて——。
※こちらカクヨム、小説家になろう、Nola、PageMekuでも掲載しています。
恋するハンマーフリューゲル
山本しお梨
ライト文芸
高校三年の講習会で聴いた、ピアノの演奏と、ピアノの伴奏。そこに知らず居合わせたふたりは音大に入学後、同じ門下で勉強をしている。山岡みそらは声楽専攻、三谷夕季はピアノ専攻として。
同じ演奏に魅入られた二人の目の前にあるのは、それぞれの練習や伴奏合わせといった学校生活だけではない。その先にある就職、そして、その中にあってどう生きるか。音楽と天秤にかけれるのか。
けれど、もし、一人ではないのなら。音楽とともに、誰かと生きていけるのなら――
----------
■山岡みそら
声楽専攻(木村門下)、ソプラノ。
副科ピアノは羽田門下。
■三谷夕季
ピアノ専攻(羽田門下)。みそらと同学年。
先輩である江藤颯太、林香織の伴奏を担当。
■江藤颯太
管楽器専攻(トロンボーン、山本門下)。
副科ピアノは羽田門下。
みそら、三谷より一学年先輩。
■羽田葉子
ピアノ専攻の非常勤講師。
三谷夕季の担当講師。講義では伴奏法も担当。
■林香織
声楽専攻(木村門下)、ソプラノ。
みそら、三谷より二学年先輩。
■木村利光
声楽専攻の非常勤講師。
みそら、香織の担当講師で現役バリトン歌手。
■諸田加奈子
ピアノ専攻。みそらの伴奏を担当。
みそら、三谷と同学年。
----------
第4回ライト文芸大賞に参加中です。
応援、また感想などいただけるとうれしいです。
ほっこり系日常短編
流音あい
ライト文芸
さらっと読める日常短編集。一話完結型の、ちょっと馴染みのないかもしれない日常のほっこり系短編(SS)五編です。
1『反射の連鎖でアナウンス』 車内で起きた、ちょっとした人の温かさの話
2『きらめきの再発芽』 マニキュアをきっかけにおばあさんが元気になります
3『じゃがいもスイッチ、コロッケ変化』 近所の人との交流話
4『誤解の隙間にベビーカー』 ケンカップルを目の当たりにした奥さんの話
5『レターオープンリスタート』 若い女性とおばあさんのほっこり話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
『恋は盲目、終の晴眼』まで拝読しました。私は感性の乏しい拗ね者なのですが、そんな私でも情景が容易く想像出来る描写の思慮深さには感服するほかありません…
特に『夏の砂時計』は読んでいて喉にむず痒さすら覚える程に引き込まれました。
これからどのように二人が夏を取り戻すのか、楽しみです。
続きも楽しみにしていますね。
感想ありがとうございます! 現在レポートの作成などで多少なりとも忙しい日々を送っていますが、少しずつ執筆にも手をつけています。なるべく早く更新できるように頑張りますね。
ありがとうございます。大変長らくお待たせ致しました……。あやめちゃんの過去を綴るだけでも結構な重さになってしまうので、私もなかなか筆が乗らず。でも、こういうお話が書きたかったという感じはあるんです。もう物語も終盤に差し掛かりました。完結までをお楽しみに!
お話が大きく動いてきましたね。どんな結末を迎えるのか、この先も楽しみにしていますね。
感想、ありがとうございます。いよいよ終幕に向けて──という場面に差し掛かって参りました。どんな結末を迎えるのか、お楽しみになさっていてください。今後とも宜しくお願い申し上げます。
感想ありがとうございます。あやめちゃんの過去を綴った『暗澹たる夏夜』でしたが、内容が内容なだけに、執筆時は心苦しくて仕様がありませんでした。椎奈家というものの実際、そうして椎奈あやめという少女の実際──それが小夜を通して独白されていくのは、少々、生々しいものがあったかもしれません。真相を知った今、彩織ちゃんはどう動くのでしょう……? 今後もお楽しみに。
再びの感想、誠にありがとうございます! やはり『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』は、その世界観の構造上、そして“郷愁と哀愁”というテーマ上、夏の描写がどうしても多くなります。現代を生きる読者の皆々様が、どこかに感じ入るものがあれば良いなと思います。現代人は空を見上げることも減り、余裕も無いように見えますね。
ところで私、まだラムネを飲んだことがありません。それなので、たったいま飲んでいるのですが、少しノスタルジックな心持ちになります。何故でしょう。そういうイメージなのでしょうか。でも、夏はラムネ。これに限ります。
そうして、田舎育ちの方には懐かしく思えるように、都会育ちの方には田舎への憧れを持ってほしいな──というメッセージが、少なからずこの作品にはあります。古き良き日本の原風景。とてもとても、美しいですよね。
感想、誠にありがとうございます。本作『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』のテーマは“郷愁と哀愁”に始まり、“青春”や“何気ない暮らしの日常”など、幾つか存在しております。そういう面も含めて、今後も織り成す物語を楽しんでほしいなと思います。
また一人称視点のお話ですから、あくまでも彩織の目線として描写などは綴っています。風景描写にしろ心理描写にしろ、雨宮彩織という一人の少年の立場から、この在郷の田舎村、そうして椎奈あやめを描いていく立場は今後も変わりません。世界観に没頭していただければ幸いです。
今後とも水無月彩椰ともども、『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』を宜しくお願い申し上げます。
前に読んだ時も思いましたが、とても描写が素敵だと思います。この先も楽しみにしていますね。
ありがとうございます。描写の練度を上げると同時に、物語性も持たせるような形になりました。今後の展開もお楽しみに! これからも宜しくお願い申し上げます。
感想、誠にありがとうございます。確かに騰成さんの『瞬間、青く燃ゆ』でも、"色"と、形は違えど"創作"が題材の一つとなっていましたね。加えて『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』では、日本の原風景ともいえる田舎を舞台に、また哀愁ある季節の最たるもの(?)として夏を季節にしまして、世界観を大まかに決めていきました。
都会暮らしの方に田舎の風景はどう映るでしょう。それが本作品では雨宮彩織の目線で描かれていきます。また田舎暮らしの方にも、見慣れたこの風景の魅力を再確認してもらいたいです。語彙が豊富な日本語であるからこそ、余計に、魅力が引き立つのではないでしょうか。
彩織とあやめの今後の展開も予想しながら、楽しんでいただきたいと思います。どうぞどうぞ宜しくお願い申し上げます。此度は誠にありがとうございました。
ご丁寧な感想を誠にありがとうございます。仰るとおり単純な描写ひとつひとつにも、いくらか気を配りながら、つまらない表現にならぬよう工夫はしているつもりです。
物語序盤の引きとしては、現実の中にある自然に調和するような非現実を、なんとか織り交ぜてみました。そこに水無月彩椰の文体である幻想耽美に傾倒した描写を付け加えまして、『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』が成立しているのです。
郷愁と哀愁、ノスタルジーの溢れるテーマですから、なんとか上手く、文章も構成も完成度の高い作品として、完結まで漕ぎ着けたいところです。最後まで応援していただければ幸いです。次話もお楽しみに!
小説にはいろいろ読み方があると思うが、ココアでも飲みながら1ページ1ページ大切に読みたい。そんな作品。文章ひとつひとつに夏が凝縮されていて、登場人物が日記を書いている。それだけのシーンなのに作品に入り込んでしまいそうになる。早く続きが読みたい。
ご感想、誠にありがとうございます。この作品は描写の一つ一つにこだわっておりますので、そうお感じになるのかもしれません。もちろん、作者としましてはとても喜ばしいことです。まだまだ先は長いですが、どうぞお付き合いいただきまして、お楽しみいただけますと幸いです。
哀愁と癒しを感じながら読ませて頂いております。
とても好みの作品で、続きが楽しみです。
ご感想、誠にありがとうございます! 田舎の郷愁と夏の哀愁を感じ取っていただければ、作者冥利に尽きます。今後とも応援のほど、宜しくお願い申し上げます!
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。