119 / 204
5章 復讐は我にあり
5-42 成長、倍増、大改良
しおりを挟む
‥‥‥ずっと寝ていた時間が長かったので、かなり体がなまっていそうだ。
そう思い、退院して早々体の感覚を取り戻すためにゼナと模擬戦を行ったのだが…‥‥
ドッパァァァァアン!!
「‥‥‥あれ?なんか威力が上がっているんだが」
「上がってますね。念のためにチェーンナックルモードで受け止めましたが、ぶつかった時の衝撃が大幅に向上していまシタ」
拳と拳が打ち合った瞬間、生じた凄まじい衝撃波。
周囲で見ていた他の生徒たちがふっ飛ばされ、地面を転がっていた。
「なんか、無茶苦茶強くなってないか?」
「あの一撃、生身の普通の人間なら爆発四散ものだろ」
「うわぁ、絶対に相手にしたくねぇ‥‥‥」
相当強い衝撃だったようで、なんとか体を起こした者たちがそう口にするが、確かにこれまともな人間相手にやらかせばスプラッターな光景になるのが目に見えている。
というか、今さらなんだが力加減がどうもおかしくなっている気がする。
その為、まともにやり合うには加減が出来ないと不味いので一旦模擬戦を中止し、本日の模擬戦の授業を請け負っていた教師に許可をもらい、周囲に被害が出ない適当な場所で、自分の今の状態を再確認することになった。
「と言われましても、見た目だけは大きく変化はしていないですわね?角がちょっと尖ったかなと思う程度で、人としての姿は変化ないですわ」
「そうか?」
念のためにまともな人から見た感想も欲しかったが、ルルシアがついてきてくれたので一緒に見てもらうことにした。
加減が難しい状態で一国の皇女を連れてきていいのかという問題もあるかもしれないが、万が一に備えて現在彼女はゼナ御手製の鎧でしっかりと身を固めてもらっているので大丈夫だろう。
「そうなると、あのドラゴンの姿の方に異変が生じているのかもしれませんわね」
「ほぼ100%そうでしょウ。ご主人様の人としての姿に変化は少ないのですガ、中身の力としてドラゴン部分が大きく影響しているようですからネ。原因としてはドラゴンとしての身体にあるとみて良いはずデス」
「なら、確認してみるか。『完全竜化』!!」
なまっていたとしても、自分のドラゴンとしての身体を顕現させるのはすぐにできる。
何度もやっていたからこそスムーズに出せた…‥‥はずだったが、変化が生じていた。
「…‥‥なんか、ひとまわりふたまわりも大きくなっているような気がするんだが」
「気のせいではないですわね。前よりも巨大化してますわ」
「全体的に成長したようですネ」
巨大なドラゴンの姿という表現は変わっていないのだが、大きさが以前よりも大きくなっていた。
しかもただ巨大化したわけではなく、角の形状がより鋭くとがり先が裂け、翼の方は強靭になり、はばたくだけでもかなりの風が吹き荒れる。
尻尾の方も長さを増しているだけではなくこちらにも棘のようなものが生えそろい、攻撃力が増しているように見えるだろう。
そして何よりも、ドラゴンとしての鱗の色が前よりも綺麗な宝石の青色に近い色合いになっているのだ。
「…‥‥どうやら幼体から大きく成長して、青年のドラゴンの身体として若体へ変化したようデス」
「え?俺、あれで幼体だったの?」
「ハイ。ご主人様のドラゴンとしての姿は、まだまだ伸びしろがあるようなのデス」
自分でも実感していなかったが、どうやらドラゴンとしてはひよっこと言える状態だったようで、ようやくこれでまだちょっと力を付けたドラゴンとしての身体になったらしい。
なんでそんな急に成長したのかと思ったが、ゼナの推測では当たり前の成長現象のようだ。
「というか、元々いつ成長してもおかしくはなかったのですが機会が得られていなかったようデス。ですが、先日の騒動でマグマ漬けからの石固めとなって危機感を体が感じとり、それがきっかけとなって転じたのでしょウ」
成長するだけの力はついていたようだが、純度100%のドラゴンではないので、何かきっかけがないと成長できない状態にあったらしい。
けれども、あの危機的状況を経験したことが良いきっかけとなって、体が大きく成長する結果になったようだ。
‥‥‥というか、まだあれで幼体だったのかと驚く自分がいるよ。むしろ、それで力を振るっている時が何かいきっている若気の至りのようで、少し気恥しい気がしなくもない。
何にしても、大きく成長できたのは良かったのだが、その反面より内包されている力が増加してしまったことで、その分人間の体の時に出る力も増加してしまい、加減が難しくなっていたことが判明した。
その為、この状態での力加減を覚える必要が出来たようで、しばらくは加減を覚えるために物凄く慎重に生活しないといけなさそうだ。
「あー‥‥‥今ならあの弱体化の呪いとかを持っていた母さんの気持ちが分かるかも。強い力を加減するのって、かなり難しい‥‥‥」
青薔薇姫だった母さんは、自身の力をかなり抑え込む呪具を持っていたという話があったが、その気持ちが物凄く分かるだろう。
加減をしてする生活はかなり大変で、いっそ本気で抑え込めるような呪いがあればわざとかかりたくなるのは無理もない。
「ですが、それは難しそうですわよ?力を抑える呪具は色々とあると聞きますけれども、ここまで成長した力を抑え込めるものってありますの?」
「んー、知り合いに呪いの収集家がいますので、打診してみれば可能かもしれませんが難しいデス。そもそも青薔薇姫が使っていたのは国が管理するレベルの代物でしたし、ご主人様の今の状態を見ると同等のものが良さげですが、簡単に入手できなさそうデス」
結局、地道に自力で加減の仕方を覚えるしかないようだ。
強くなるのは魔獣相手に戦う魔剣士としては好都合であったが、それ以外で日常生活を送る身になると不都合なものにもなるらしい。
何事も力で解決できないことはあると、深く思い知らされるのであった…‥‥
「‥‥‥そう言えば、母さんの実家‥‥‥公爵領の家には無いのかな?スペアとしての道具を隠し持っていてもおかしくはないかもしれない」
「可能性はありますネ」
「でしたら今度の休日にでも、出向いたらどうですの?ああ、でも正式に公表されていない状態ですし、簡単に出向きにくいですわね」
「大丈夫デス。ご主人様の祖父とは既に話もしていましたし、手紙を出しておくだけでも大丈夫でしょウ。それとつい最近知りましたが、姉が数名ほど潜り込んでましたので、突然の来訪でもどうにかなるでしょウ」
「へぇ、なら今度の休日に向かうって手紙を‥‥‥いやちょっと待って、今さらっと爆弾発言が聞こえたぞ?」
…‥‥ゼナの家族構成は謎が多いが、姉がまだ他にもいるのかよ。しかも今の口ぶりから察するに、一名だけじゃないな?
そう思い、退院して早々体の感覚を取り戻すためにゼナと模擬戦を行ったのだが…‥‥
ドッパァァァァアン!!
「‥‥‥あれ?なんか威力が上がっているんだが」
「上がってますね。念のためにチェーンナックルモードで受け止めましたが、ぶつかった時の衝撃が大幅に向上していまシタ」
拳と拳が打ち合った瞬間、生じた凄まじい衝撃波。
周囲で見ていた他の生徒たちがふっ飛ばされ、地面を転がっていた。
「なんか、無茶苦茶強くなってないか?」
「あの一撃、生身の普通の人間なら爆発四散ものだろ」
「うわぁ、絶対に相手にしたくねぇ‥‥‥」
相当強い衝撃だったようで、なんとか体を起こした者たちがそう口にするが、確かにこれまともな人間相手にやらかせばスプラッターな光景になるのが目に見えている。
というか、今さらなんだが力加減がどうもおかしくなっている気がする。
その為、まともにやり合うには加減が出来ないと不味いので一旦模擬戦を中止し、本日の模擬戦の授業を請け負っていた教師に許可をもらい、周囲に被害が出ない適当な場所で、自分の今の状態を再確認することになった。
「と言われましても、見た目だけは大きく変化はしていないですわね?角がちょっと尖ったかなと思う程度で、人としての姿は変化ないですわ」
「そうか?」
念のためにまともな人から見た感想も欲しかったが、ルルシアがついてきてくれたので一緒に見てもらうことにした。
加減が難しい状態で一国の皇女を連れてきていいのかという問題もあるかもしれないが、万が一に備えて現在彼女はゼナ御手製の鎧でしっかりと身を固めてもらっているので大丈夫だろう。
「そうなると、あのドラゴンの姿の方に異変が生じているのかもしれませんわね」
「ほぼ100%そうでしょウ。ご主人様の人としての姿に変化は少ないのですガ、中身の力としてドラゴン部分が大きく影響しているようですからネ。原因としてはドラゴンとしての身体にあるとみて良いはずデス」
「なら、確認してみるか。『完全竜化』!!」
なまっていたとしても、自分のドラゴンとしての身体を顕現させるのはすぐにできる。
何度もやっていたからこそスムーズに出せた…‥‥はずだったが、変化が生じていた。
「…‥‥なんか、ひとまわりふたまわりも大きくなっているような気がするんだが」
「気のせいではないですわね。前よりも巨大化してますわ」
「全体的に成長したようですネ」
巨大なドラゴンの姿という表現は変わっていないのだが、大きさが以前よりも大きくなっていた。
しかもただ巨大化したわけではなく、角の形状がより鋭くとがり先が裂け、翼の方は強靭になり、はばたくだけでもかなりの風が吹き荒れる。
尻尾の方も長さを増しているだけではなくこちらにも棘のようなものが生えそろい、攻撃力が増しているように見えるだろう。
そして何よりも、ドラゴンとしての鱗の色が前よりも綺麗な宝石の青色に近い色合いになっているのだ。
「…‥‥どうやら幼体から大きく成長して、青年のドラゴンの身体として若体へ変化したようデス」
「え?俺、あれで幼体だったの?」
「ハイ。ご主人様のドラゴンとしての姿は、まだまだ伸びしろがあるようなのデス」
自分でも実感していなかったが、どうやらドラゴンとしてはひよっこと言える状態だったようで、ようやくこれでまだちょっと力を付けたドラゴンとしての身体になったらしい。
なんでそんな急に成長したのかと思ったが、ゼナの推測では当たり前の成長現象のようだ。
「というか、元々いつ成長してもおかしくはなかったのですが機会が得られていなかったようデス。ですが、先日の騒動でマグマ漬けからの石固めとなって危機感を体が感じとり、それがきっかけとなって転じたのでしょウ」
成長するだけの力はついていたようだが、純度100%のドラゴンではないので、何かきっかけがないと成長できない状態にあったらしい。
けれども、あの危機的状況を経験したことが良いきっかけとなって、体が大きく成長する結果になったようだ。
‥‥‥というか、まだあれで幼体だったのかと驚く自分がいるよ。むしろ、それで力を振るっている時が何かいきっている若気の至りのようで、少し気恥しい気がしなくもない。
何にしても、大きく成長できたのは良かったのだが、その反面より内包されている力が増加してしまったことで、その分人間の体の時に出る力も増加してしまい、加減が難しくなっていたことが判明した。
その為、この状態での力加減を覚える必要が出来たようで、しばらくは加減を覚えるために物凄く慎重に生活しないといけなさそうだ。
「あー‥‥‥今ならあの弱体化の呪いとかを持っていた母さんの気持ちが分かるかも。強い力を加減するのって、かなり難しい‥‥‥」
青薔薇姫だった母さんは、自身の力をかなり抑え込む呪具を持っていたという話があったが、その気持ちが物凄く分かるだろう。
加減をしてする生活はかなり大変で、いっそ本気で抑え込めるような呪いがあればわざとかかりたくなるのは無理もない。
「ですが、それは難しそうですわよ?力を抑える呪具は色々とあると聞きますけれども、ここまで成長した力を抑え込めるものってありますの?」
「んー、知り合いに呪いの収集家がいますので、打診してみれば可能かもしれませんが難しいデス。そもそも青薔薇姫が使っていたのは国が管理するレベルの代物でしたし、ご主人様の今の状態を見ると同等のものが良さげですが、簡単に入手できなさそうデス」
結局、地道に自力で加減の仕方を覚えるしかないようだ。
強くなるのは魔獣相手に戦う魔剣士としては好都合であったが、それ以外で日常生活を送る身になると不都合なものにもなるらしい。
何事も力で解決できないことはあると、深く思い知らされるのであった…‥‥
「‥‥‥そう言えば、母さんの実家‥‥‥公爵領の家には無いのかな?スペアとしての道具を隠し持っていてもおかしくはないかもしれない」
「可能性はありますネ」
「でしたら今度の休日にでも、出向いたらどうですの?ああ、でも正式に公表されていない状態ですし、簡単に出向きにくいですわね」
「大丈夫デス。ご主人様の祖父とは既に話もしていましたし、手紙を出しておくだけでも大丈夫でしょウ。それとつい最近知りましたが、姉が数名ほど潜り込んでましたので、突然の来訪でもどうにかなるでしょウ」
「へぇ、なら今度の休日に向かうって手紙を‥‥‥いやちょっと待って、今さらっと爆弾発言が聞こえたぞ?」
…‥‥ゼナの家族構成は謎が多いが、姉がまだ他にもいるのかよ。しかも今の口ぶりから察するに、一名だけじゃないな?
0
お気に入りに追加
341
あなたにおすすめの小説
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
【完結】公女が死んだ、その後のこと
杜野秋人
恋愛
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆この作品は小説家になろうでも公開します。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】記憶を失くした貴方には、わたし達家族は要らないようです
たろ
恋愛
騎士であった夫が突然川に落ちて死んだと聞かされたラフェ。
お腹には赤ちゃんがいることが分かったばかりなのに。
これからどうやって暮らしていけばいいのか……
子供と二人で何とか頑張って暮らし始めたのに……
そして………
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる