転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波

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2章 学園初等部~

2-38 穏やかな生活を邪魔されたくはないもので

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「…‥‥ふふふ、そんな事を行っていたなんて、本当に女の敵とも言えるほどゲスな方々ですわねぇ」
「妻よ、怖いのだが…‥‥」

……エルスタン帝国王城内、謁見室。

 アルスたちは既に報告を終えて退室済みではあるのだが、残されていた皇帝は今、彼らが出た後の正妃の纏う雰囲気に対して、恐怖を抱いていた。

 間諜の者達からも詳しく補足した報告を聞きつつ、聖国の穏健派とやらも外道というかロクデナシであったことは予想としては容易かったのだが…‥‥まだ幼い子供とかモンスターであっても女性には聞かせるわけにはいかないような、外道過ぎる内容。

 途中でアルスたちが切り上げて聞かないようにしたのは正解であり、あえて聞かせないようにこの場を退出させて皇帝たちだけで聞いていたのだが…‥‥正妃もまた女性であり、その話しに対する配慮を忘れて共に聞いていたがゆえに、今、彼女はにこやかな顔を作りつつも、こめかみには青筋が浮かんでいた。

「ええ、確実に女の敵ね。穏健そうな皮を被った、外道中の外道と言うべきか、穏やかに済ませるつもりも全くない、ただの下衆野郎と言うべき方々ですわねぇ」

 正妃としてあるまじき言い方のような気もするが、報告で理解した穏健派の事を言い表すのであれば間違ってもない。

 とはいえ、ここまで激怒させるようなことを言うとは、なんてことをしてくれたんだと皇帝は内心頭を抱えたかった。うっかり同席させたのが、そもそもの過ちであったと深く後悔をする。


 正妃は普段は優しく厳しくもあり、律している女性。

 夫婦仲も熱いのだが…‥‥激怒させればどれだけ不味いのか、皇帝自身が、身をもって知っているのである。

 そう、過去に何度もやらかしたことがあるからこそ、どの様な結末を迎えるのかもよく分かっており‥‥‥そして今、その不味い事を見事にしでかしてしまった。

 アルスたちをこの場に残さないように退出させたのは英断ではあったが、正妃にも念のために聞かせないようにしておくべきだったと、やらかした過ちに後悔するがもう遅い。

「ええ、ええ、ええ、ふざけた方々ですわねぇ…‥‥あなた、こんなものをのさばらせるわけにはいきませんわよね?」
「あ、ああ、そうだな。我が国の国民を狙うばかりか、倫理性から行っても大問題過ぎるような俗物を放置するわけにはいくまい」

 正妃から問いかけられ、そう答える皇帝。

 自分に向けての怒りではないはずなのに、正妃の纏う圧倒的過ぎる圧力に対して冷や汗が止まらない。

 そして周囲を見れば、報告を聞いていたはずの臣下たちもちょっと下がっており、「ここは皇帝陛下に受けて犠牲になっていただこう」という思惑が見え、自分しかこの状況を収められないのかと絶望を知る。

「ゴホン、と、とりあえずだな…‥‥内容を聞く限り、強硬派も再稼働し、穏健派もこれから狙ってくるだろう。過激派に関しては…‥‥工作済みか」
「はっ、すでに間諜の者たちが潜り込み、色々と策を練っておきました。派手にやらかされるだけでも、修繕費などが大変になりますからな」

 そう、実は既に帝国側の方から動き出しており、間諜たちを仕向けていた。

 戦争はあと数日以内に賠償金支払いなどを求めることができる程、迅速に終わらせているので余裕ができ、手の空いた者から続々と向かわせているのだ。

 その結果、国内で悲惨な事をやらかそうとしていた過激派の本拠地は既に把握できており、自滅させる工作が出来上がっている状態。

…‥‥まぁ、そんな事をしなくとも、頭の弱さというか、無能な集団だからこそ過激思考になっていたようで、放置するだけでも何もできずに自滅しそうな者たちではあったが‥‥‥寿命を早めただけである。

 何はともあれ、これでどうにか国内の方で下手な爆発とかを起こされないように工作は済んでいた。

 これで過激派とやらが被害を大きくするのを防ぐことができただろうが、まだ油断はできない。

「後は、戦争の方もさっさと話しを付け、終わらせぬとな。再び動かされないように、こちらも弱みを奪いつつ…聖国との戦争の可能性も考えて動くぞ」
「「「はっ」」」

 皇帝の言葉に対して、しっかりと返答して動き出すために退出していく臣下たち。

 半分ぐらいは正妃からの圧力を逃れるためではあるが、それでも聖国の面倒さは理解しているので、この機会に徹底的に潰す気持ちなのは皆一緒。

 ゆえに、素早く仕事を行うためにも各自が動き出すのであった。

「それと妻よ…‥‥ここで怒っていても、仕方があるまい。相手がいなければ、意味をなさないからな」
「それもそうですわね…‥‥ええ、ここで怒っていても仕方がないですわ。それでも、帝国の民は私達の子供同然…‥‥その子たちへの害をなそうとしている愚者は、徹底的に潰さないと気が済みませんわねぇ」

…‥‥怒りをいさめたつもりだったが、どうやら無駄に圧力を知ってしまうだけだったようである。

「皇帝陛下の正妃であるからこそ、臣下の、国民たちを我が子のように思い、いつくしむのだけれども‥‥‥その大事な我が子に対しての行いには、本気でやらなければいけないですもの」

 そもそも、元をたどって考えるのであれば第1皇子の解呪の件からではあるが、その呪いに関しても聖国産であったことが調べに出てきており、帝国に対して喧嘩を売ったも同然である。

 そもそもそんな自殺行為をするような馬鹿気た国がいるとは思いたくもなかったが‥‥‥どうやら、自殺どころか存在そのものを抹消されても惜しくはないのかと言いたいよな愚者の集団だったようである。

「…‥‥できれば、血を流さずに鎮めたいところだな」

 このまま妻に任せておけば、大地に真っ赤な大輪が咲くのは間違いないだろう。

 我が子への想いは確かに同じなのだが‥‥‥‥血を流したところで、そもそも相手が償えるわけでもないと思えるのだ。

 そのため、無駄に血を流さずにできる手段も模索しつつ、妻の怒りを買った聖国をどことなく憐れんでしまう皇帝であった。

 どれだけひどすぎる国であろうとも、妻の怒りを買った時点で既に終わっているも同然であり、存在が残らなくなるのは目に見えているのだ‥‥‥‥














「‥‥‥ふぅ、疲れたねぇ、ハクロ」
【キュルルゥ‥‥‥疲れたかも】

 息を吐きつつ、アルスたちは今、寮の自室に戻っていた。

 外を見れば既に日は沈み、星が瞬き始めている。

 寝る時間も近付いてきて眠気はあるのだが…‥‥それでも、精神的に疲れているせいか、まだ起きてしまうのだ。

「んー、この気分だと‥‥‥ハクロ、今日は枕じゃなくて、布団というか‥‥‥背中で寝て良いかな?」
【キュル?‥‥‥大丈夫、乗せるよー♪】

 よいしょっと柔らかさを活かして体を曲げ、そっと僕の体を持って背中に寝かせてくれるハクロ。

 そして掛布団も忘れずに乗せて、彼女の背中が簡易的なベッドになる。

 とはいえ、簡易というには非常に居心地が良すぎるというか…‥‥人を駄目にするクッションのベッド版のようなそのぬくもりに、眠気が猛ラッシュで押し寄せてくるのは心地いい。


【キュルルルゥ、アルス、暖かい、気持ちいい♪】

 ハクロが気持ち良さそうに口にするが、僕がこうやって彼女にくっ付いているのも、癒しになるらしい。

 まぁ、僕の方も彼女に癒されているので中々いい関係だが…‥‥こうやって沈み込む様で反発するモフがあれば、世界が平和になるのではないかというような突拍子もないような考えも浮かんでしまう。

 そう、例えば以前、ハクロにて渡した盗賊頭への使用した薬、後の反動が強く出てしまう欠陥育毛剤。

 あれをもうちょっと改良して、聖国とやらの全部に振りかけてモフモフの海に沈めてしまえば、それで全部が解決するような気がするのである。

 まぁ、流石に馬鹿すぎる考えだし、それで終わるのであれば何の苦労もないだろうけれどね…‥‥手入れとかしないとダメになるだろうし、世の中そう都合よくはいかない。

「でもまぁ、これは心地良いし…‥‥僕を狙うついでにハクロを狙っているのも分かるような気がするなぁ」

 特殊な薬の精製能力で目を付けられているだろうが、ハクロだって聖国に狙われている。

 癒しの力やその美貌目当てだろうけれども…‥‥数人ほどは、このモフモフに目を付けていてもおかしくはないとは思ってしまうのである。

「何にしても、今は大人に任せた方が楽だし…‥‥このまま寝ようか、ハクロ」
【キュルルゥ♪】

 部屋の明かりが消され、室内が真っ暗になる。

 目が慣れていないので見えないが、慣れる前に眠りそうな眠気が襲い掛かってくる。

「…‥‥こうしている間にも、やらかされる可能性があるけど…‥‥ゆっくり寝ようね、ハクロ」
【キュル、大丈夫、寝ている間も警戒する。アルス、私が守るから、安心して】
「いや、無理しなくていいから…‥‥ハクロも寝よう」

 そうつぶやきつつ、僕はそっと彼女の手に触れ、ぎゅっと握りしめる。

 彼女も狙われているのに、それでも僕を守ろうとする心。

 嬉しくも思えるけれども、僕だってハクロを守りたいし…‥‥せめて、こうやって彼女を感じたくもあるのだ。

【キュル‥‥‥わかった。それじゃ、良い夢見よう、アルス。キュ♪】
「ああ、いい夢見ようね、ハクロ‥‥‥」

 大事な家族である彼女のぬくもりを全体で感じ取り、癒されていく感覚をゆっくりと味わう。

 今はただ、平和な時をかみしめたくもあり‥‥‥‥僕の意識は沈むのであった。





【キュルルゥ‥もう、寝ちゃった?】

 すやすやとアルスが寝息を立てはじめたのを見て、ハクロはそうつぶやく。

 ぎゅっっと自身の手を持っているようだが、眠り始めたせいか力が弱まり、自由にはなるだろう。

 けれども、繋げてくれた手を放したくは無いなと思い、ハクロ自身の方からぎゅっと抱きしめつつ‥‥‥柔らかい身体を活かして腰をより捻りつつ、そっとアルスの体に自分の人部分を近づける。

【ふふふ、アルス、良く寝ている。良い寝顔】

 ニコッと笑いつつも、ハクロの方も眠気が迫ってきており、少しづつ瞼が閉じ始める。

 それでも、寝るまでに見ていたい思いが働き、直ぐに寝るわけでもない。


【‥‥‥大丈夫だよアルス、私、どこにもいかない。ずっとアルスと一緒。‥‥‥あんな人たちの良いようには、されない】




‥‥‥実は、昼間の穏健派たちの聞くに堪えないようになってきた会話で引き返し始めた際に、ハクロは去る間も聞こえていた。

 人ならざる存在ゆえに、聴力も良かったのだが…‥‥その内容を耳にしており、怒りを抱いていたのだ。

 けれども、直ぐに暴れるようなことはなく、その場を離れる事は出来た。

 あの場に居続けて聞き続けていたら、それこそ怒りの炎が着火しただろうが‥‥‥‥それは不味いと、本能的に理解しているのだ。

 なぜならば、こうやって穏やかな生活をアルスと送っていても、彼女の心の深い恨みの炎は消え去っていない。

 あの日、家族と過ごしていた場を人間に奪われ、狙われつつ刃物で貫かれた痛みを忘れていない。

 いくら時間が経とうがそう容易く癒える傷ではないし…‥‥どうしても、人を恨む気持ちはあるのだ。

 けれどもそれはまた、人を恨まない道も選択可能であり…‥‥その道にアルスがいる事も、彼女は理解している。

 助けてくれたし、こうやって生活を送ると芽生えてくる感情。

 彼のことが大事であり、大好きであり、自身のすべてを捧げても良いような相手。


【‥‥‥こういうのを、結婚したい、って、言うんだっけ?】

 首を傾げつつも、そうつぶやくハクロ。

 一応、夏季休暇の際に過ごしていたモンスター研究所で、所長に質問しに行ったりして学んだ内容は色々とある。

 大事な相手でもあり、大好きな相手。その感情は好きという気持ちであり、番になりたい想いもある。

 その想いに対して色々問答を行い、アルスがいない隙に、所長から学んだこともある。


【私、将来、アルスの『お嫁さん』というのになりたい。アルス、まだ小さいけれども‥‥‥大きくなったら、して欲しい‥】

 その感情が何なのかという答えはあり、どういう風になりたいのかという望みもできた。

 けれども今はまだ叶えられないので、何かともどかしい気持ちがしなくもないが、それでもいいのだ。

 今はまだ、こうやって一緒に穏やかに過ごすだけで良い。秘めたる想いに関しては、ゆっくりとわかってもらえればいいからだ。

 そのためにも今は、彼の安全を願いつつ、自身のみは全てアルスに捧げると決めている以上、聖国とか言う所のおかしな人たちに、好きにされることは絶対に嫌である。

【アルス守る、家族に、お嫁さんになる。それが一番の目標。この想い、何時の日か話して‥‥その時には、私、アルスのお嫁さんになるからね。キュルル♪】

 そっと起こさないように気を使いつつアルスの体を持ち上げ、その寝ている額に今はキスを捧げるだけ。

 口と口の物もあるようだが、どういうのかは学んでおり、今はまだ早いかなと理解はしている。

 でも、やっぱり待ち遠しいというか、早く来て欲しいような気もするのだ。

【ふふふ‥‥‥それじゃ、お休み、アルス】

 互いに今は、血のつながりのある家族はいないと言えるが、将来的にはつながりたい。

 そう思いを抱きつつも、アルスはアルスなりの選択を出すとも理解しており、その時が来るまで彼女は待つ。

 それでも好きなことは好きであり‥‥最後にもう一度、軽くキスをしてあげてから、ハクロも眠りにつくのであった。

【大事な、大事な、大好きな人‥‥‥私は、アルスの家族。ずっと一緒で、絶対に別れない‥‥‥アルスだけのものだよ‥‥‥キュルル‥‥‥】

 つぶやきながらも寝息を立て始め、一緒に夢の中へ向かう。

 互いに穏やかな表情を浮かべて眠る様は本当に家族の姿であり、心の奥底で思いあっているのが見えるのであった‥‥‥‥


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