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とある修道女の話 その9
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―――――滅びた国に建てた教会から離れて、どのぐらい経ったのだろうか。
そう思いながら、ルミアは温かな日差しを浴び、庭で遊ぶ子供たちに温かい目を向けていた。
「ふぅ、もうだいぶ年を取ったわねぇ……」
「あれ-?どうしたのルミアお祖母ちゃん」
「なんか感慨深いの?」
「いえ、ちょっと昔を思い出しただけよ」
ルミアのその様子を見て、気になったのかてとてとと寄って来た子供たち…‥‥彼女にとっての孫たちに対して、慈しみを持って頭をなでながらルミアはそう答えた。
既にあの協会から離れて数十年の年月が経ち、ルミアはモンドリアン神聖国の初代聖女として祭り上げられ、数年前に新たな聖女が選びだされ、今は隠居し余生を送っていたのである。
「ふーん、後で昔話を聞かせてねー!」
そう言いながら、彼女の孫たちは新し遊び場所でも見つけに行くのか、庭を出て行った。
「‥‥‥‥やれやれ、ずいぶんと満足した余生を送っているなぁ」
「あら、いつの間に来ていたのかしら…‥‥ゼリアス」
孫たちを見送った後、背後から聞こえた声にルミアが振り向くと、そこには一匹の黒猫の姿があった。
猫になる呪いは解けているはずなのだが、目立たないようにわざわざ魔法で変化したゼリアスであった。
「ついさっきついたばかりだ。少々面倒な事があって、それを片付けていたんだよ」
「というと、何かあったのかしら?」
「ああ、お前が継がせた次代の聖女だが、今別の国へ行っているよな?その聖女がどうもその国の王子に婚約破棄をされたんだよ」
「‥‥‥はぁ?」
その言葉に、思わずルミアは口を開けて驚いた。
この国の、ルミアの後を継いだ聖女には、まだ婚約者がいないはずである。
別に聖女には婚姻とかは禁止されておらず、ルミアはこの国に聖女として迎え入れられた後、とある男性に見初められて婚姻し、今は孫もいるのだが‥‥‥‥
「どうもさ、あの国の王子はどこをどう間違えたのか、それともあまりの馬鹿さに刷り込まれたのか、聖女を自分の婚約者だと思い込んでいたらしく、堂々と婚約破棄を叫んでしまったんだ」
「いや、それあまりにも…‥‥何と言うか、頭の残念過ぎる方だったのかしらね?」
「残念どころか、まともなのかすら怪しかったんだけどなぁ‥‥‥おかげでこの国との関係に思いっきりひびが入って、現在謝罪中だそうだ。その馬鹿王子はもちろん廃嫡された上に、性格矯正のために、お前が立案した『やってしまえ、馬鹿共皆まともになるぞー』という、ふざけた名のプロジェクトに強制参加決定したそうだ」
「ふざけたって失礼ね。あれはなかなかいいはずなのよ!」
自身が自ら手掛けた、性格や根性がまともではない人たちを、せめてマシになるように矯正するプロジェクトの名の批判に対して、ルミアは怒った。
あの滅びた王国の王族のように、馬鹿な事をする人がいなくなるようにという想いで立ち上げたのだが…‥‥どうやら各国からその案に注目が集まっているようで、今月の末頃から試験的なものを開始するはずなのだが、すでに多くの国から参加者が集まっているのであった。
‥‥‥‥裏を返せばそれだけダメ人間が多いとも言えるのだが、それでもこのプロジェクトが成功すれば、世の中はまともになるはずだと、ルミアは信じているのである。
暖かな日差しの元、猫の姿のままでいるゼリアスとたわいない会話をした後、一息をついてルミアは話題を切り替えた。
「…‥‥ねぇ、ゼリアス。私はもう聖女を辞めているけれども、あなたに触れることはできないのかしら?」
「ああ、無理だ。役目を譲ったとはいえ、聖女の力は残っているからな」
ルミアの言葉に対して、ゼリアスはそう答えた。
…‥‥聖女になって以来、ルミアはゼリアスを触れることができなくなっていた。
というのも、どうやら聖女の力と言うのは浄化したりする力になるのだが、それはどうも悪魔にも効果はてきめんすぎるらしくて、近寄っただけで下級の悪魔程度ならば瞬時に塵と化してしまうのだ。
ゼリアスは悪魔の中でもトップクラスの存在だが、やはり例外と言うのはないらしく、聖女の力が毒として作用してしまうらしい。
まぁ、触れなければいい話しなのだが‥‥‥‥それでも、ゼリアス自身がルミアから身を引くようになってしまったのである。
時々こうして猫の姿になって目立たないように見守ってくれて、たまに話し相手になってくれるようだけど…‥‥聖女と悪魔では相いれないところもあるそうだ。
「ま、そんなことはどうでもいいさ。こうして話せているだけでも面白いからな」
やれやれと肩をすくめるように体を動かすゼリアス。
「さてと、そろそろ俺は離れるが…‥‥次に会えるのはいつかは分からないな」
「ええ、そうかもね」
ルミアから離れ、ゼリアスは今適当に放浪しているらしい。
たまに今の聖女の様子を見に言ってルミアに報告してくれたりするが、悪魔であるゼリアスと人間であるルミアでは寿命に差があり過ぎる。
「ああ、そうだわ。もし今度訪れてきた時に、私が葬送されていたら丁寧に墓を整備してもらえればうれしいわね」
「縁起でもなさすぎるんだが!?」
ルミアの言葉に、思わずゼリアスがツッコミを入れ、その反応を見て彼女はくすくすと笑った。
‥‥‥‥今はある人間の男とルミアは夫婦となっているが、もし聖女とならずにあの教会で過ごしていたら、どうなっていたのだろうか。
その事をたまに彼女は考えるが、もう過ぎたことで有り、彼女自身が決めた人生でもある。
後悔もなく、たまに訪ねて来てくれる友人として、ゼリアスと話す時は楽しいのだ。
そして、ゼリアスがその場を去ってから数年後、ルミアは家族全員に看取られて、あの世へ旅立った。
神の神託によって聖女に選ばれ、国を安寧に導いてくれた聖女の死に、国中は涙し、彼女を葬送した。
その墓は、かつて彼女が済んでいた亡国の教会…‥‥今ではモンドリアン神聖国が新たに領地として、聖女発端の地として祭り上げ、管理されているその庭に作られた。
それからしばらく経ったある日、ルミアの孫が墓参りに訪れると、そこには先客がいた。
銀髪の髪を持った青年で、何かを添えていた。
誰なのか尋ねようとしたが、気が付けばすでに姿が失せており、幻だったのかもしれないと孫は思えたが‥‥‥墓に添えられていた綺麗な花を見て、幻ではなく、ルミアが生きていた時にお世話になった人なのかなと思ったのであった。
‥‥‥数百年後、繁栄があれば滅びがあり、モンドリアン神聖国はいつしか腐敗し、そして滅亡した。
そして、その跡地には森が生い茂ったそうだが…‥‥ある箇所だけは、綺麗に整備されていたという。
まるで、森に飲み込まれないように、その墓だけを大事そうに守ったように‥‥‥‥‥
そう思いながら、ルミアは温かな日差しを浴び、庭で遊ぶ子供たちに温かい目を向けていた。
「ふぅ、もうだいぶ年を取ったわねぇ……」
「あれ-?どうしたのルミアお祖母ちゃん」
「なんか感慨深いの?」
「いえ、ちょっと昔を思い出しただけよ」
ルミアのその様子を見て、気になったのかてとてとと寄って来た子供たち…‥‥彼女にとっての孫たちに対して、慈しみを持って頭をなでながらルミアはそう答えた。
既にあの協会から離れて数十年の年月が経ち、ルミアはモンドリアン神聖国の初代聖女として祭り上げられ、数年前に新たな聖女が選びだされ、今は隠居し余生を送っていたのである。
「ふーん、後で昔話を聞かせてねー!」
そう言いながら、彼女の孫たちは新し遊び場所でも見つけに行くのか、庭を出て行った。
「‥‥‥‥やれやれ、ずいぶんと満足した余生を送っているなぁ」
「あら、いつの間に来ていたのかしら…‥‥ゼリアス」
孫たちを見送った後、背後から聞こえた声にルミアが振り向くと、そこには一匹の黒猫の姿があった。
猫になる呪いは解けているはずなのだが、目立たないようにわざわざ魔法で変化したゼリアスであった。
「ついさっきついたばかりだ。少々面倒な事があって、それを片付けていたんだよ」
「というと、何かあったのかしら?」
「ああ、お前が継がせた次代の聖女だが、今別の国へ行っているよな?その聖女がどうもその国の王子に婚約破棄をされたんだよ」
「‥‥‥はぁ?」
その言葉に、思わずルミアは口を開けて驚いた。
この国の、ルミアの後を継いだ聖女には、まだ婚約者がいないはずである。
別に聖女には婚姻とかは禁止されておらず、ルミアはこの国に聖女として迎え入れられた後、とある男性に見初められて婚姻し、今は孫もいるのだが‥‥‥‥
「どうもさ、あの国の王子はどこをどう間違えたのか、それともあまりの馬鹿さに刷り込まれたのか、聖女を自分の婚約者だと思い込んでいたらしく、堂々と婚約破棄を叫んでしまったんだ」
「いや、それあまりにも…‥‥何と言うか、頭の残念過ぎる方だったのかしらね?」
「残念どころか、まともなのかすら怪しかったんだけどなぁ‥‥‥おかげでこの国との関係に思いっきりひびが入って、現在謝罪中だそうだ。その馬鹿王子はもちろん廃嫡された上に、性格矯正のために、お前が立案した『やってしまえ、馬鹿共皆まともになるぞー』という、ふざけた名のプロジェクトに強制参加決定したそうだ」
「ふざけたって失礼ね。あれはなかなかいいはずなのよ!」
自身が自ら手掛けた、性格や根性がまともではない人たちを、せめてマシになるように矯正するプロジェクトの名の批判に対して、ルミアは怒った。
あの滅びた王国の王族のように、馬鹿な事をする人がいなくなるようにという想いで立ち上げたのだが…‥‥どうやら各国からその案に注目が集まっているようで、今月の末頃から試験的なものを開始するはずなのだが、すでに多くの国から参加者が集まっているのであった。
‥‥‥‥裏を返せばそれだけダメ人間が多いとも言えるのだが、それでもこのプロジェクトが成功すれば、世の中はまともになるはずだと、ルミアは信じているのである。
暖かな日差しの元、猫の姿のままでいるゼリアスとたわいない会話をした後、一息をついてルミアは話題を切り替えた。
「…‥‥ねぇ、ゼリアス。私はもう聖女を辞めているけれども、あなたに触れることはできないのかしら?」
「ああ、無理だ。役目を譲ったとはいえ、聖女の力は残っているからな」
ルミアの言葉に対して、ゼリアスはそう答えた。
…‥‥聖女になって以来、ルミアはゼリアスを触れることができなくなっていた。
というのも、どうやら聖女の力と言うのは浄化したりする力になるのだが、それはどうも悪魔にも効果はてきめんすぎるらしくて、近寄っただけで下級の悪魔程度ならば瞬時に塵と化してしまうのだ。
ゼリアスは悪魔の中でもトップクラスの存在だが、やはり例外と言うのはないらしく、聖女の力が毒として作用してしまうらしい。
まぁ、触れなければいい話しなのだが‥‥‥‥それでも、ゼリアス自身がルミアから身を引くようになってしまったのである。
時々こうして猫の姿になって目立たないように見守ってくれて、たまに話し相手になってくれるようだけど…‥‥聖女と悪魔では相いれないところもあるそうだ。
「ま、そんなことはどうでもいいさ。こうして話せているだけでも面白いからな」
やれやれと肩をすくめるように体を動かすゼリアス。
「さてと、そろそろ俺は離れるが…‥‥次に会えるのはいつかは分からないな」
「ええ、そうかもね」
ルミアから離れ、ゼリアスは今適当に放浪しているらしい。
たまに今の聖女の様子を見に言ってルミアに報告してくれたりするが、悪魔であるゼリアスと人間であるルミアでは寿命に差があり過ぎる。
「ああ、そうだわ。もし今度訪れてきた時に、私が葬送されていたら丁寧に墓を整備してもらえればうれしいわね」
「縁起でもなさすぎるんだが!?」
ルミアの言葉に、思わずゼリアスがツッコミを入れ、その反応を見て彼女はくすくすと笑った。
‥‥‥‥今はある人間の男とルミアは夫婦となっているが、もし聖女とならずにあの教会で過ごしていたら、どうなっていたのだろうか。
その事をたまに彼女は考えるが、もう過ぎたことで有り、彼女自身が決めた人生でもある。
後悔もなく、たまに訪ねて来てくれる友人として、ゼリアスと話す時は楽しいのだ。
そして、ゼリアスがその場を去ってから数年後、ルミアは家族全員に看取られて、あの世へ旅立った。
神の神託によって聖女に選ばれ、国を安寧に導いてくれた聖女の死に、国中は涙し、彼女を葬送した。
その墓は、かつて彼女が済んでいた亡国の教会…‥‥今ではモンドリアン神聖国が新たに領地として、聖女発端の地として祭り上げ、管理されているその庭に作られた。
それからしばらく経ったある日、ルミアの孫が墓参りに訪れると、そこには先客がいた。
銀髪の髪を持った青年で、何かを添えていた。
誰なのか尋ねようとしたが、気が付けばすでに姿が失せており、幻だったのかもしれないと孫は思えたが‥‥‥墓に添えられていた綺麗な花を見て、幻ではなく、ルミアが生きていた時にお世話になった人なのかなと思ったのであった。
‥‥‥数百年後、繁栄があれば滅びがあり、モンドリアン神聖国はいつしか腐敗し、そして滅亡した。
そして、その跡地には森が生い茂ったそうだが…‥‥ある箇所だけは、綺麗に整備されていたという。
まるで、森に飲み込まれないように、その墓だけを大事そうに守ったように‥‥‥‥‥
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