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Ver.F ~終わりと始まり、そして次へ~
ver.F-9 それからかれこれさらに過ぎて
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―――オンラインの世界のサービスと言うのは、どれほど長く続くものなのか。
主な目安としては、10年ほど…そこからさらに発展するかと言えばそうでもなかったりする。
いや、むしろそれだけの期間があれば、他の企業でも似たようなものを産みだしたり、あるいは新作として新しいものが生み出されたりするものだが…そうなっても、このアルケディア・オンラインの世界と言うものは消えないのかもしれない。
何故ならばすでに、その世界は仮想現実の枠組みを失っているからだ。
現実世界と交わることができるようになった時点で、世界は形を持った。
あとはそこに、神の息吹が追加されれば、もはや仮想は全てが現実のものになり、その世界はまた一つの世界として確立するのだろう。
【…そんなわけで、その世界に息吹をもたらす役目として…何で私/僕が選ばれるのでしょうか。思いっきり新米の女神なんですけれども!】
【新米と言っておきながら、その力滅茶苦茶強いじゃん】
【目覚めたきっかけが何であれ、行使できるのであればやったほうが良いし‥それにもう一人の自分自身も触れている世界だからこそ、断る気も無いだろう?】
【うぐぅっ…】
…ここは世界の中のとある場所。
そして目の前には、アルケディア・オンラインの世界を完全に形作るためのモノが用意された状態で、黒き女神は他の神々やそれに近しいモノなどに囲まれていた。
人間としての自身から分かれてしばらくの間修行の日々を過ごしていたが、元が色々と吸収するタイプの女神であるために覚えも良く、この度晴れて世界の管理系に携わることになり…その第一歩として、まさかのオンラインの世界を有することになったのである。
【…というか、これがある時点でアルケディア・オンラインって絶対にただの仮想現実の世界じゃなかったんだなと思わされますね】
【そりゃそうだろ。最初こそ、色々と用意したただのプログラムだけで出来た仮想現実世界だったが…様々な情報をどんどん注ぎ込んで、形作られて行ったからな】
【とある一部の者たちの企みで作られて、それぞれで見ていたけれども】
【色々と形作られて出来上がっていく様子は、なかなか面白かったなぁ】
ははははと笑いあう者たちの様子を見て、思わず呆れそうになる黒き女神。
仮想現実でごまかし続けて…本当は、一つの世界の創造のために、利用されていた。
もしも、そのことを元居た世界のプレイヤーたちが知ったのであれば、何を思うのだろうか。
【…いや、それでも特に文句もなく、むしろ面白がる人が増えそうだな】
悪用を狙う者たちもいたとはいえ、それでもオンラインでのプレイは面白いことが多かった。
それゆえに、同じような感想を抱くものもいるだろうし、ここでまた一つ変わったとしてもすぐに受け入れるだろう。
まぁ、大した変化ではないとはいえ…そもそも既に、現実の世界と行き来できるまでに発展している時点で、物凄い今更な感じがしなくもない。
でも、これでようやくこの世界はこの最後の手が加わることで…本当の、最終アップデートを果たすのだ。
【ver.FがFINALと見せかけてFIRST…終わりじゃなくて、始めの一歩になるのなら、これでいいかも】
僕/私のほうもどこかでわかっていた部分があったかもしれない。
私/僕も理解しているのであれば、別れたとはいえ同じものならば感じ取っていただろう。
そう考えつつ、黒き女神は手をかざし、ここまでの修行の中で培ったものを発揮させる。
【それじゃ、一つ創りましょう…】
―――これは、私/僕が僕/私へ向けた最後の祝福。
そしてこれから新しく生まれ変わる世界への思い。
理想郷のように、誰もかれもが素晴らしい世界として胸を誇れるように…
主な目安としては、10年ほど…そこからさらに発展するかと言えばそうでもなかったりする。
いや、むしろそれだけの期間があれば、他の企業でも似たようなものを産みだしたり、あるいは新作として新しいものが生み出されたりするものだが…そうなっても、このアルケディア・オンラインの世界と言うものは消えないのかもしれない。
何故ならばすでに、その世界は仮想現実の枠組みを失っているからだ。
現実世界と交わることができるようになった時点で、世界は形を持った。
あとはそこに、神の息吹が追加されれば、もはや仮想は全てが現実のものになり、その世界はまた一つの世界として確立するのだろう。
【…そんなわけで、その世界に息吹をもたらす役目として…何で私/僕が選ばれるのでしょうか。思いっきり新米の女神なんですけれども!】
【新米と言っておきながら、その力滅茶苦茶強いじゃん】
【目覚めたきっかけが何であれ、行使できるのであればやったほうが良いし‥それにもう一人の自分自身も触れている世界だからこそ、断る気も無いだろう?】
【うぐぅっ…】
…ここは世界の中のとある場所。
そして目の前には、アルケディア・オンラインの世界を完全に形作るためのモノが用意された状態で、黒き女神は他の神々やそれに近しいモノなどに囲まれていた。
人間としての自身から分かれてしばらくの間修行の日々を過ごしていたが、元が色々と吸収するタイプの女神であるために覚えも良く、この度晴れて世界の管理系に携わることになり…その第一歩として、まさかのオンラインの世界を有することになったのである。
【…というか、これがある時点でアルケディア・オンラインって絶対にただの仮想現実の世界じゃなかったんだなと思わされますね】
【そりゃそうだろ。最初こそ、色々と用意したただのプログラムだけで出来た仮想現実世界だったが…様々な情報をどんどん注ぎ込んで、形作られて行ったからな】
【とある一部の者たちの企みで作られて、それぞれで見ていたけれども】
【色々と形作られて出来上がっていく様子は、なかなか面白かったなぁ】
ははははと笑いあう者たちの様子を見て、思わず呆れそうになる黒き女神。
仮想現実でごまかし続けて…本当は、一つの世界の創造のために、利用されていた。
もしも、そのことを元居た世界のプレイヤーたちが知ったのであれば、何を思うのだろうか。
【…いや、それでも特に文句もなく、むしろ面白がる人が増えそうだな】
悪用を狙う者たちもいたとはいえ、それでもオンラインでのプレイは面白いことが多かった。
それゆえに、同じような感想を抱くものもいるだろうし、ここでまた一つ変わったとしてもすぐに受け入れるだろう。
まぁ、大した変化ではないとはいえ…そもそも既に、現実の世界と行き来できるまでに発展している時点で、物凄い今更な感じがしなくもない。
でも、これでようやくこの世界はこの最後の手が加わることで…本当の、最終アップデートを果たすのだ。
【ver.FがFINALと見せかけてFIRST…終わりじゃなくて、始めの一歩になるのなら、これでいいかも】
僕/私のほうもどこかでわかっていた部分があったかもしれない。
私/僕も理解しているのであれば、別れたとはいえ同じものならば感じ取っていただろう。
そう考えつつ、黒き女神は手をかざし、ここまでの修行の中で培ったものを発揮させる。
【それじゃ、一つ創りましょう…】
―――これは、私/僕が僕/私へ向けた最後の祝福。
そしてこれから新しく生まれ変わる世界への思い。
理想郷のように、誰もかれもが素晴らしい世界として胸を誇れるように…
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