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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-58 合同作戦
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…かなり大量に出てきた、ザ・サンフラワーの手先というか子供たちというべきか、ゴリマッチョな足を生やしたヒマワリの種のザ・シードズ。
どうやら彼らの目的は、レイドボスモンスターの害となりうるものの排除のようで、ここに隠されている可能性の高い惑星破壊ミサイルを消すためにやってきたようだ。
「それで、相手の口の中にそれを投げ込んだと…」
「ああ、かつてハルさんが使っていたニガ団子…プレイヤーたちの間で今もなお進化を進めている中の一つ、『ニガ団子(除草塩辛味)』を投げ込んで事なきを得たけど、それでもあの量を相手にするのは厳しくてな…オロロンたちを戻して、逃げていたんだ」
それは既に団子ではなく除草剤の類ではないかと思うような劇物だとツッコミを入れたくなりつつ、どうにか追っ手をまいた先で、僕らはお互いに情報を交換していた。
中三病さんの最終目標違うようだが、その目的の一つとしてここの惑星破壊ミサイルを探しており、結構奥まで進んでいたらしい。
だがしかし、その道中で先行していたと思われるシードたちの襲撃にあったようだ。
「あの筋肉質な足以外にも、意外にも獰猛そうな牙も隠して持っていてな…こう、ぐばっと口を開いてかぶりついてきたときはビビったよ。ミミックとか、そういう類に近い感じのだった」
「食われる前にとっさの判断で投げ込んで、吐き出されてからの逃亡か…」
機転を利かせて逃げ、その先で僕らと合流したわけである。
まぁ、どうにかこうにかこの古代都市の地下は複雑に入り組んだ通路もあったので、そこで追っ手をまいたのは良いのだが…このままシードたちを放置するわけにもいかないだろう。
「確実にレイドボスに有効的な惑星破壊ミサイルを狙っているだろうなぁ」
レイドボスから産まれた特殊なモンスターであるシードたち。
親を討伐させないように妨害させるのが目的であるのが目に見えているし、このまま放置したらミサイルを失う可能性がある。
なくても倒せないことはなさそうだが、有るのと無いのではだいぶ異なるだろうし、他にもミサイル目当てでやってきているプレイヤーがいるのであれば、被害に遭うのが目に見えている。
「となると、ここで討伐できたらいいけど…あの数はきついなぁ」
ほんのわずかな間だったとはいえ、見た限りでは相当な数がいた模様。
罠もある場所だからこそ、犠牲になっても良い精神で突き進んできているかもしれないが、多勢に無勢という状況である。
「相手は植物だし定番の炎や氷、毒で攻められたらいいかもしれないけど…ハルさんのところ、結構そういうのが得意な子いたよね?あの蛇とか雪軍人な人とかロリ巨乳とか」
「あー、マリーやコユキ、アリス達か。今、砂漠越えでちょっとね…」
かくかくしかじかと話し、今出せるのはここにいるセレアとリンしかいないことを伝える。
中三病さんの方にも、結構やばい奴がいなかったかなと思ったが、こちらはシードたちとの戦闘や、そもそもサイズの問題で出せないのもいるようだ。
「崩壊の巻き添えになっても良いのなら、特大サイズのもいるけど…それはやばいよね?」
「どう考えても駄目でしょ、それ」
なお、対姉用に育成中の秘密兵器的なものはいくつかいるようだが、流石にこのシードの群れ相手ではちょっと向いていないらしい。
とりあえず、質に関してはこちらの方が上のようだが、数としては向こうが上。
まともにぶつかり合ったとしても、押し切られる可能性は否定できない。
しかし、やろうにも手段がなぁ…テイムモンスターたちが限られるし、まともな戦力だと数の暴力を喰らうし、何かしらの道具があったとしても尽きたらまずい。
女神の方も第一形態の状態だとあの数相手は…やれそうな気がしなくもないが、遠距離攻撃手段として光線を放つシードたちのほうが有利だろう。
「うーん、どうしたものか…」
「そういえばハルさん、その人は使えないの?なんか、途中で合流して一緒にいるというドクターリリエルさんの増殖薬とかいうやつ」
「む?これか?」
話題をふられたのに気が付いたのか、ドクターリリエルが懐から薬を取り出す。
「ふむ、あいにくだがそれはお勧めできんな。小生以外にも服薬できないかと思って、プレイヤーの食べ物に混ぜたことがあったが…まぁ、結果としては面白いことになったが、戦闘には向かぬ愚物しかできなかったわ」
「何やってんの」
さらっととんでもないことをしでかしているようだが、その時に結果は出ているので使えないのはわかっているらしい。
「だが…小生の薬に目を付けるとは、目の付け所が良いな苦労人プレイヤーよ」
「何故、名乗ったのにそれで呼ぶの?」
「小生の計算上、こやつは確実に苦労を背負う未来しかないと判断したまでだ。あ、いや、一応どうにかできそうな類もいるのだが…お主は、うん、まぁ…諦めろ」
「まだ初対面の相手に諦めろと言われるレベルって何!?」
ごめん、否定できないよ中三病さん。自分もちょっと該当しそうだけど、中三病さんのほうが群を抜いていることが多いもの。
ドクターリリエルの方も、途中で物凄く気まずそうな顔で言っているようで、詳細が不明と言えども確実に他人から見ても「あ、これ救えないわ」と匙を投げるレベルなのかもしれない。
「とりあえず話を戻すが、小生の薬で増殖薬は確かに、使えぬだろう。先ほどの脱出用の増殖でも、すぐに壁を破られたからな。単純に、増えるだけではあやつらは倒せぬのは分かる」
「じゃあ、どうするの?」
「植物相手ならば、枯れる薬を調合…は無いな。あいにく、手元に道具も材料もない。しかしながら、こんなこともあろうかと、持ってきた薬がある」
「想定して持ってこれる薬があったのか?」
「ふふふ…ほんの少し前に、学園の花壇でプレイヤーの会話で時たま耳にした、最近歌もやるようになった土管から生える怪植物とやらに興味を持って、増やそうとして、なんやかんやあって責任を取って全て駆逐しなければいけなくなってしまった時があってな。その時に作ったものを、まだ持っていたのだ」
あのレイドボスを生み出した黒幕は、実はドクターリリエルではないかと疑いたくなるような話が出たが…それはどこかに置いておくとして、解決できるような薬を持っていたらしい。
一応、マッドサイエンティストを名乗る以上、自身の実験によって様々な厄介事が身に降りかかる可能性も考慮して、対抗策となる手段を有していたようだ。
マッドな方面だと、対策無しなイメージもあるが…一応、多少は常識を持っていたようである。
「それがこの、『グレィトゥエェェックス』という名の薬だ。これを使えばいい」
「グレートXって言い方じゃないの?」
「違う、それは全ての毛を46センチ口径並に極太にする錠剤タイプの薬だ。これは、この言い方で商標登録をした別物だ」
そう言いながらドクターリリエルは、その剛毛の中から百点満点の怪しさあふれる薬の入ったフラスコを取り出すのであった…
ゴポゴポポ…
「…これ、色合いといい、泡の立ち方といい、明らかに怪しすぎる」
「これ、飲んで大丈夫なのか?猛毒…よりひどい状態異常に侵されそう」
「そこは安心するが良い。過去に実験済みで安全性は保障しよう。生み出すまでの試作品もあったが、想定外の副作用が出たことで廃棄したからな。まさか、変態を…」
…え、何をしたの、ドクターリリエル。明らかに心当たりがあり過ぎる人たちの誰かが実験台になって、変なことになった気しかしないんだけど。
どうやら彼らの目的は、レイドボスモンスターの害となりうるものの排除のようで、ここに隠されている可能性の高い惑星破壊ミサイルを消すためにやってきたようだ。
「それで、相手の口の中にそれを投げ込んだと…」
「ああ、かつてハルさんが使っていたニガ団子…プレイヤーたちの間で今もなお進化を進めている中の一つ、『ニガ団子(除草塩辛味)』を投げ込んで事なきを得たけど、それでもあの量を相手にするのは厳しくてな…オロロンたちを戻して、逃げていたんだ」
それは既に団子ではなく除草剤の類ではないかと思うような劇物だとツッコミを入れたくなりつつ、どうにか追っ手をまいた先で、僕らはお互いに情報を交換していた。
中三病さんの最終目標違うようだが、その目的の一つとしてここの惑星破壊ミサイルを探しており、結構奥まで進んでいたらしい。
だがしかし、その道中で先行していたと思われるシードたちの襲撃にあったようだ。
「あの筋肉質な足以外にも、意外にも獰猛そうな牙も隠して持っていてな…こう、ぐばっと口を開いてかぶりついてきたときはビビったよ。ミミックとか、そういう類に近い感じのだった」
「食われる前にとっさの判断で投げ込んで、吐き出されてからの逃亡か…」
機転を利かせて逃げ、その先で僕らと合流したわけである。
まぁ、どうにかこうにかこの古代都市の地下は複雑に入り組んだ通路もあったので、そこで追っ手をまいたのは良いのだが…このままシードたちを放置するわけにもいかないだろう。
「確実にレイドボスに有効的な惑星破壊ミサイルを狙っているだろうなぁ」
レイドボスから産まれた特殊なモンスターであるシードたち。
親を討伐させないように妨害させるのが目的であるのが目に見えているし、このまま放置したらミサイルを失う可能性がある。
なくても倒せないことはなさそうだが、有るのと無いのではだいぶ異なるだろうし、他にもミサイル目当てでやってきているプレイヤーがいるのであれば、被害に遭うのが目に見えている。
「となると、ここで討伐できたらいいけど…あの数はきついなぁ」
ほんのわずかな間だったとはいえ、見た限りでは相当な数がいた模様。
罠もある場所だからこそ、犠牲になっても良い精神で突き進んできているかもしれないが、多勢に無勢という状況である。
「相手は植物だし定番の炎や氷、毒で攻められたらいいかもしれないけど…ハルさんのところ、結構そういうのが得意な子いたよね?あの蛇とか雪軍人な人とかロリ巨乳とか」
「あー、マリーやコユキ、アリス達か。今、砂漠越えでちょっとね…」
かくかくしかじかと話し、今出せるのはここにいるセレアとリンしかいないことを伝える。
中三病さんの方にも、結構やばい奴がいなかったかなと思ったが、こちらはシードたちとの戦闘や、そもそもサイズの問題で出せないのもいるようだ。
「崩壊の巻き添えになっても良いのなら、特大サイズのもいるけど…それはやばいよね?」
「どう考えても駄目でしょ、それ」
なお、対姉用に育成中の秘密兵器的なものはいくつかいるようだが、流石にこのシードの群れ相手ではちょっと向いていないらしい。
とりあえず、質に関してはこちらの方が上のようだが、数としては向こうが上。
まともにぶつかり合ったとしても、押し切られる可能性は否定できない。
しかし、やろうにも手段がなぁ…テイムモンスターたちが限られるし、まともな戦力だと数の暴力を喰らうし、何かしらの道具があったとしても尽きたらまずい。
女神の方も第一形態の状態だとあの数相手は…やれそうな気がしなくもないが、遠距離攻撃手段として光線を放つシードたちのほうが有利だろう。
「うーん、どうしたものか…」
「そういえばハルさん、その人は使えないの?なんか、途中で合流して一緒にいるというドクターリリエルさんの増殖薬とかいうやつ」
「む?これか?」
話題をふられたのに気が付いたのか、ドクターリリエルが懐から薬を取り出す。
「ふむ、あいにくだがそれはお勧めできんな。小生以外にも服薬できないかと思って、プレイヤーの食べ物に混ぜたことがあったが…まぁ、結果としては面白いことになったが、戦闘には向かぬ愚物しかできなかったわ」
「何やってんの」
さらっととんでもないことをしでかしているようだが、その時に結果は出ているので使えないのはわかっているらしい。
「だが…小生の薬に目を付けるとは、目の付け所が良いな苦労人プレイヤーよ」
「何故、名乗ったのにそれで呼ぶの?」
「小生の計算上、こやつは確実に苦労を背負う未来しかないと判断したまでだ。あ、いや、一応どうにかできそうな類もいるのだが…お主は、うん、まぁ…諦めろ」
「まだ初対面の相手に諦めろと言われるレベルって何!?」
ごめん、否定できないよ中三病さん。自分もちょっと該当しそうだけど、中三病さんのほうが群を抜いていることが多いもの。
ドクターリリエルの方も、途中で物凄く気まずそうな顔で言っているようで、詳細が不明と言えども確実に他人から見ても「あ、これ救えないわ」と匙を投げるレベルなのかもしれない。
「とりあえず話を戻すが、小生の薬で増殖薬は確かに、使えぬだろう。先ほどの脱出用の増殖でも、すぐに壁を破られたからな。単純に、増えるだけではあやつらは倒せぬのは分かる」
「じゃあ、どうするの?」
「植物相手ならば、枯れる薬を調合…は無いな。あいにく、手元に道具も材料もない。しかしながら、こんなこともあろうかと、持ってきた薬がある」
「想定して持ってこれる薬があったのか?」
「ふふふ…ほんの少し前に、学園の花壇でプレイヤーの会話で時たま耳にした、最近歌もやるようになった土管から生える怪植物とやらに興味を持って、増やそうとして、なんやかんやあって責任を取って全て駆逐しなければいけなくなってしまった時があってな。その時に作ったものを、まだ持っていたのだ」
あのレイドボスを生み出した黒幕は、実はドクターリリエルではないかと疑いたくなるような話が出たが…それはどこかに置いておくとして、解決できるような薬を持っていたらしい。
一応、マッドサイエンティストを名乗る以上、自身の実験によって様々な厄介事が身に降りかかる可能性も考慮して、対抗策となる手段を有していたようだ。
マッドな方面だと、対策無しなイメージもあるが…一応、多少は常識を持っていたようである。
「それがこの、『グレィトゥエェェックス』という名の薬だ。これを使えばいい」
「グレートXって言い方じゃないの?」
「違う、それは全ての毛を46センチ口径並に極太にする錠剤タイプの薬だ。これは、この言い方で商標登録をした別物だ」
そう言いながらドクターリリエルは、その剛毛の中から百点満点の怪しさあふれる薬の入ったフラスコを取り出すのであった…
ゴポゴポポ…
「…これ、色合いといい、泡の立ち方といい、明らかに怪しすぎる」
「これ、飲んで大丈夫なのか?猛毒…よりひどい状態異常に侵されそう」
「そこは安心するが良い。過去に実験済みで安全性は保障しよう。生み出すまでの試作品もあったが、想定外の副作用が出たことで廃棄したからな。まさか、変態を…」
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