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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.0-13 元凶は、いずこに(足元に)
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「本当に糸使いの職業になっていてよかった‥‥スキル『非常クッション』がまさか、役に立つとは」
【ピキ!】
僕つぶやきに対して、今回使用した糸を生み出したネアは自信満々そうに鳴いた。
ダンジョンの床が突然抜け落ちて、落下した時はかなり心臓が飛び出るかと思ったが‥‥‥結構下に落ちた分、時間もそれなりにかかったので冷静さを取り戻し、被害を最小限に収めることに成功したのである。
「あははは…VRMMOだから現実での命を落とすことはないけど、本当に死ぬかと思ったよ」
「絶叫系、怖いのにこんなのやる運営は鬼畜だぜ…」
他の面々もなんとか無事を確認し、辛うじて声を出す。
僕らは今、ダンジョンの下層へ落下し、糸使いのスキルで得ていたスキル『非常クッション』によって、なんとか全員ダメージを最小限に抑えたのだ。
――――――
『非常クッション』
・職業『糸使い』及びサブ職業に忍者系のものが入っているプレイヤーが修得することが可能になる特殊なスキル。
・使用すると落下・衝突時のダメージを60~90%カットすることが可能になり、ランダムではあるものの多少の軽減が最低保証されている。
・ただし、常時発動型のスキルではなく、意識的にかつギリギリのタイミング、持ち物に大量の糸のアイテムが無ければ使用不可能などシビアな条件となっている。条件が当てはまれば当てはまるほど、ランダムとは言え高い確率を引き当てやすくもなる。
―――――
「糸使いの職業に、そんなものもあるってきいたことがあるわねぇ。投げ飛ばした利突進で吹き飛ばされた際に、運が良ければほぼ無傷にできるから、重宝するって話だったわ」
「攻略組の中で、糸使いに関して検証班があったがそこで話になったことがあっただべな」
不本意すぎるとはいえ「くノ一」のサブ職業あったからなぁ‥‥‥あれはあれで忍者判定があったようで、万が一に備えて獲得しておいたスキルではある。
まさか、こんな時に使うとは思っていなかったとはいえ、それでも都合よく使用できたことは素直に喜ぶべきだろう。
「だが、助かったのはこの落下時のダメージからだけだね」
「ん?どうかしましたか、ぽっけねこさん」
「皆、ちょっとログを開いて見て」
周囲を確認していたぽっけねこさんがログを開いて見ていて何か見つけたようで、僕も確認する。
―――――
>ダンジョン『ドストラム』の床が崩落し、別のダンジョンに落下いたしました。
>惑星バルゲストロンの鬼難易度ダンジョン『ダイカンサンキョー』を攻略中プレイヤーによる攻撃が原因です。
>それぞれのプレイヤー数、テイムモンスター数、レベルや装備などによって条件が解放されました。
>隠しダンジョン『ヘルニードル』にようこそ!!
―――――
「「「「は?」」」」
ログに出ていた表示を見て、僕やギターマン、オハナさんにグランプさんが同じような間抜けな声を漏らしてしまう。
どうやらここまで堕ちてきた原因は、噂の鬼畜レベルなダンジョンの方を攻略していた人の手による形だったようで、更に条件が色々と組み合わさり、隠しダンジョンとやらが解放されたらしい。
「おおぅ、このダンジョンの情報は無かっただべな」
「鬼ダンジョンに挑むもの好きがいたのねぇ。いえ、そんなことよりも」
「そいつのせいもあって、ここに迷い込んだのかだぜ?」
「そうっぽいよ」
「見当たらないが‥‥‥まさか、そんなものがあったとは」
条件の開放によってダンジョンが出現することもあったりするのだが、まさか別々のダンジョンを攻略している者同士によって新たに開放されるとは思いもしなかった。
いや、こういう隠し要素とかは確かに見つけにくいとは思うが‥‥‥最悪なのは、その組み合わせの方である。
どこかでこの惑星にあるダンジョンはダンジョン同士で繋がっているらしいという話も聞いていたが、まさかそこまで近いとは思いもしなかった。
いつのまにか入ってしまうという可能性も考えはしたが、誰が人為的に落とされた上に隠しダンジョンまで向かわされると予想できたのだろうか。
「ついでに名前もとんでもなく物騒なんだが。『ヘルニードル』…『地獄の棘?』」
「地獄で棘というと、針山のイメージがあるが…え、串刺しにされまくったりするばしょなのか?」
詳しい情報が欲しい所なのだが、なんとこの隠しダンジョン最下層まで行かないと情報公開がされないタイプらしい。
まぁ、最初からある程度情報が分かっていると対処しやすいが、分からなければそれはそれで未知の場所という事でワクワク感が湧いたりするのだろう。でも、時と状況と場所を選んでほしかったなぁ。鬼難易度のダンジョンも突き抜けてきた時点で、さらにヤバそうなのがほぼ確定である。
「攻略できなければ、デスペナルティぐらいだが‥‥うわ、なんか小さく更にキッツいのもあるよ」
「通常の3倍ぐらいのデバフと効果時間‥えげつなさそうだ」
隠しダンジョンだけに未知の部分が多いが、これだけで色々とやらかしているのが目に見えている。
ただ、こうなってくるともう引き返すこともできず、前進するのみになるだろう。そもそも、上から落ちてきた時点で帰りに道も不明だし、戻りようもない。
やれるのはもう、最後まで行きつくぐらいか‥
「‥‥‥出し惜しみも何もなしで、全力でやれってことか」
「きついねぇ…」
【--!!ガウガウガウガウ!!】
「っと、どうしたリン!!あ、敵襲か!!」
この面子の中で、一番周囲の警戒が強く発見しやすいリンガ急に吠え出し、全員ですぐに警戒態勢を取った。
どうやら話をする暇もあまり取らせてくれないようで、すぐに牙をむき出したらしい。
彼女が吠えた方向を見れば、広い通路になっているのだが、その奥からざっざっざっと足音を立て、大群の影が見え始めた。
「あれは…『メタルゥウォーリアーズ』だ!!ダンジョン限定で出現する鋼の兵士たちだけど、ダンジョンの強さによって数が変わる奴だよ!!」
「うっそだろ、普通は10体程度なのに、ざっとみて1000以上あるようだぜ!?」
「それだけここが鬼畜ってことだべか!!」
このダンジョン自体がかなり広い空間になっているようだが、その分入り切ると言っているかのように、大量の鋼の鎧を着こんだ騎士たちのようなモンスターの大群が迫ってきていた。
「コユキ、全雪兵士を召喚してくれ!!僕の方もRMPで使うから、同時にやるぞ!!」
【ユッキー!!】
とっさの判断で、相手の頭数に対応するべく僕らの方もすぐにできる数合わせを行う。
だが、一度に召喚できる数がちょっとずつ上がってきているのだが、今はまだ30体程度しかできず、二人合わせても60体程度ではちょっと人数差があるだろう。
それによく見れば、相手は全員同じモンスターという訳ではなく、進化したような姿や見た目がちょっと違うネームドっぽいのも色々混ざっているようで、質を見ると数だけでは間に合わない可能性もある。
「こうなったら色々とやらせてもらうしかないか!!ここにいる皆、僕の方のスキルに関しては色々とわかっているよな?」
「ああ、前に白黒の塔で色々見たから大丈夫だ!!何かあっても、希望するなら守秘も可能だと言っておく!!」
「ならば、全員出し惜しみ無しだ!!スキル『黒き女神』発動および女神の使い魔の力、解放し、応戦を開始しろ!!」
【シャゲェェェェェ!!】
【バルルルルルルゥ!!】
相手は数で攻めてくるようだが、こっちが数で攻めきれないならば質で圧倒するしかないと判断し、僕は全員に号令をかけて一気に全力の開放を行う。
「おお、神系のスキルを持った人のテイムモンスターが、なにやら変わったほうへ進化するみたいな話を聞いていたけど、こういうことになるのか!!」
「驚かされるようだべが、そんなことはあとでいいべ!!」
「今は全力で、相手を潰して進むしかないわ!!」
「ははっはあ!!ロックンロールで全員ぶっ飛ばすんだぜぇ!!」
全員惜しみなくバフやアイテムを使いまくる気であり、このダンジョンを一気につき進める用意を行う。
まだちょっと緩かったはずの道中は、ここにきてクライマックスのような事態になりつつ、全力で戦闘を開始させられるのであった…‥‥
「‥‥‥そう言えばログ表示で気になっていたけど、鬼難易度の方のプレイヤーもいるみたいなのに、姿が見えないよね?」
「ああ、そう言えば見当たらないな。下の方ががれきの足場になっているが、埋まっているとか?」
「いやいや、鬼畜難易度の方に来ているから、既に先に行っていたりするんじゃないだべさ?」
これは気にしない方が良いのか、それともがれきに埋まっている可能性を考えて救助すべきなのか。
でもどっちにしろ、僕たちを巻き込んでいるし、PVPでも挑んで一発殴りたい‥‥‥
【ピキ!】
僕つぶやきに対して、今回使用した糸を生み出したネアは自信満々そうに鳴いた。
ダンジョンの床が突然抜け落ちて、落下した時はかなり心臓が飛び出るかと思ったが‥‥‥結構下に落ちた分、時間もそれなりにかかったので冷静さを取り戻し、被害を最小限に収めることに成功したのである。
「あははは…VRMMOだから現実での命を落とすことはないけど、本当に死ぬかと思ったよ」
「絶叫系、怖いのにこんなのやる運営は鬼畜だぜ…」
他の面々もなんとか無事を確認し、辛うじて声を出す。
僕らは今、ダンジョンの下層へ落下し、糸使いのスキルで得ていたスキル『非常クッション』によって、なんとか全員ダメージを最小限に抑えたのだ。
――――――
『非常クッション』
・職業『糸使い』及びサブ職業に忍者系のものが入っているプレイヤーが修得することが可能になる特殊なスキル。
・使用すると落下・衝突時のダメージを60~90%カットすることが可能になり、ランダムではあるものの多少の軽減が最低保証されている。
・ただし、常時発動型のスキルではなく、意識的にかつギリギリのタイミング、持ち物に大量の糸のアイテムが無ければ使用不可能などシビアな条件となっている。条件が当てはまれば当てはまるほど、ランダムとは言え高い確率を引き当てやすくもなる。
―――――
「糸使いの職業に、そんなものもあるってきいたことがあるわねぇ。投げ飛ばした利突進で吹き飛ばされた際に、運が良ければほぼ無傷にできるから、重宝するって話だったわ」
「攻略組の中で、糸使いに関して検証班があったがそこで話になったことがあっただべな」
不本意すぎるとはいえ「くノ一」のサブ職業あったからなぁ‥‥‥あれはあれで忍者判定があったようで、万が一に備えて獲得しておいたスキルではある。
まさか、こんな時に使うとは思っていなかったとはいえ、それでも都合よく使用できたことは素直に喜ぶべきだろう。
「だが、助かったのはこの落下時のダメージからだけだね」
「ん?どうかしましたか、ぽっけねこさん」
「皆、ちょっとログを開いて見て」
周囲を確認していたぽっけねこさんがログを開いて見ていて何か見つけたようで、僕も確認する。
―――――
>ダンジョン『ドストラム』の床が崩落し、別のダンジョンに落下いたしました。
>惑星バルゲストロンの鬼難易度ダンジョン『ダイカンサンキョー』を攻略中プレイヤーによる攻撃が原因です。
>それぞれのプレイヤー数、テイムモンスター数、レベルや装備などによって条件が解放されました。
>隠しダンジョン『ヘルニードル』にようこそ!!
―――――
「「「「は?」」」」
ログに出ていた表示を見て、僕やギターマン、オハナさんにグランプさんが同じような間抜けな声を漏らしてしまう。
どうやらここまで堕ちてきた原因は、噂の鬼畜レベルなダンジョンの方を攻略していた人の手による形だったようで、更に条件が色々と組み合わさり、隠しダンジョンとやらが解放されたらしい。
「おおぅ、このダンジョンの情報は無かっただべな」
「鬼ダンジョンに挑むもの好きがいたのねぇ。いえ、そんなことよりも」
「そいつのせいもあって、ここに迷い込んだのかだぜ?」
「そうっぽいよ」
「見当たらないが‥‥‥まさか、そんなものがあったとは」
条件の開放によってダンジョンが出現することもあったりするのだが、まさか別々のダンジョンを攻略している者同士によって新たに開放されるとは思いもしなかった。
いや、こういう隠し要素とかは確かに見つけにくいとは思うが‥‥‥最悪なのは、その組み合わせの方である。
どこかでこの惑星にあるダンジョンはダンジョン同士で繋がっているらしいという話も聞いていたが、まさかそこまで近いとは思いもしなかった。
いつのまにか入ってしまうという可能性も考えはしたが、誰が人為的に落とされた上に隠しダンジョンまで向かわされると予想できたのだろうか。
「ついでに名前もとんでもなく物騒なんだが。『ヘルニードル』…『地獄の棘?』」
「地獄で棘というと、針山のイメージがあるが…え、串刺しにされまくったりするばしょなのか?」
詳しい情報が欲しい所なのだが、なんとこの隠しダンジョン最下層まで行かないと情報公開がされないタイプらしい。
まぁ、最初からある程度情報が分かっていると対処しやすいが、分からなければそれはそれで未知の場所という事でワクワク感が湧いたりするのだろう。でも、時と状況と場所を選んでほしかったなぁ。鬼難易度のダンジョンも突き抜けてきた時点で、さらにヤバそうなのがほぼ確定である。
「攻略できなければ、デスペナルティぐらいだが‥‥うわ、なんか小さく更にキッツいのもあるよ」
「通常の3倍ぐらいのデバフと効果時間‥えげつなさそうだ」
隠しダンジョンだけに未知の部分が多いが、これだけで色々とやらかしているのが目に見えている。
ただ、こうなってくるともう引き返すこともできず、前進するのみになるだろう。そもそも、上から落ちてきた時点で帰りに道も不明だし、戻りようもない。
やれるのはもう、最後まで行きつくぐらいか‥
「‥‥‥出し惜しみも何もなしで、全力でやれってことか」
「きついねぇ…」
【--!!ガウガウガウガウ!!】
「っと、どうしたリン!!あ、敵襲か!!」
この面子の中で、一番周囲の警戒が強く発見しやすいリンガ急に吠え出し、全員ですぐに警戒態勢を取った。
どうやら話をする暇もあまり取らせてくれないようで、すぐに牙をむき出したらしい。
彼女が吠えた方向を見れば、広い通路になっているのだが、その奥からざっざっざっと足音を立て、大群の影が見え始めた。
「あれは…『メタルゥウォーリアーズ』だ!!ダンジョン限定で出現する鋼の兵士たちだけど、ダンジョンの強さによって数が変わる奴だよ!!」
「うっそだろ、普通は10体程度なのに、ざっとみて1000以上あるようだぜ!?」
「それだけここが鬼畜ってことだべか!!」
このダンジョン自体がかなり広い空間になっているようだが、その分入り切ると言っているかのように、大量の鋼の鎧を着こんだ騎士たちのようなモンスターの大群が迫ってきていた。
「コユキ、全雪兵士を召喚してくれ!!僕の方もRMPで使うから、同時にやるぞ!!」
【ユッキー!!】
とっさの判断で、相手の頭数に対応するべく僕らの方もすぐにできる数合わせを行う。
だが、一度に召喚できる数がちょっとずつ上がってきているのだが、今はまだ30体程度しかできず、二人合わせても60体程度ではちょっと人数差があるだろう。
それによく見れば、相手は全員同じモンスターという訳ではなく、進化したような姿や見た目がちょっと違うネームドっぽいのも色々混ざっているようで、質を見ると数だけでは間に合わない可能性もある。
「こうなったら色々とやらせてもらうしかないか!!ここにいる皆、僕の方のスキルに関しては色々とわかっているよな?」
「ああ、前に白黒の塔で色々見たから大丈夫だ!!何かあっても、希望するなら守秘も可能だと言っておく!!」
「ならば、全員出し惜しみ無しだ!!スキル『黒き女神』発動および女神の使い魔の力、解放し、応戦を開始しろ!!」
【シャゲェェェェェ!!】
【バルルルルルルゥ!!】
相手は数で攻めてくるようだが、こっちが数で攻めきれないならば質で圧倒するしかないと判断し、僕は全員に号令をかけて一気に全力の開放を行う。
「おお、神系のスキルを持った人のテイムモンスターが、なにやら変わったほうへ進化するみたいな話を聞いていたけど、こういうことになるのか!!」
「驚かされるようだべが、そんなことはあとでいいべ!!」
「今は全力で、相手を潰して進むしかないわ!!」
「ははっはあ!!ロックンロールで全員ぶっ飛ばすんだぜぇ!!」
全員惜しみなくバフやアイテムを使いまくる気であり、このダンジョンを一気につき進める用意を行う。
まだちょっと緩かったはずの道中は、ここにきてクライマックスのような事態になりつつ、全力で戦闘を開始させられるのであった…‥‥
「‥‥‥そう言えばログ表示で気になっていたけど、鬼難易度の方のプレイヤーもいるみたいなのに、姿が見えないよね?」
「ああ、そう言えば見当たらないな。下の方ががれきの足場になっているが、埋まっているとか?」
「いやいや、鬼畜難易度の方に来ているから、既に先に行っていたりするんじゃないだべさ?」
これは気にしない方が良いのか、それともがれきに埋まっている可能性を考えて救助すべきなのか。
でもどっちにしろ、僕たちを巻き込んでいるし、PVPでも挑んで一発殴りたい‥‥‥
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