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Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.1-43 混戦状況は、一旦離れてみることで
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‥‥‥結論から言って、スーパー欲望戦隊と化した欲望の亡者たちの強さは凄まじいものになっていた。
人というのは何か目的があればそのために凄い力を発揮する人がいるが、まさにその類に該当していたのだろう。富や名声、金などを目的にして最強になるものたちもいるだろうが、彼らの場合はどちらかと言えば色欲的な‥‥‥いや、もっとドロドロとしているかもしれない。
だがしかし、そんな欲望があったとしても、長続きしないのも世の理ではある。
むしろ、どす黒すぎる欲望に対しては全力の光で焼き払うというか、
【シャゲシャゲー!!】
【ガウガウガーウ!!】
【ギャベェイ!!】
変態戦隊に負けるなというように、戦っているプレイヤーたちへテイムモンスターたちが応援を送る。
対抗戦での外野からの応援は、一見無意味になりそうな感じもあるが、実はそうではない。きちんとこういう応援もそのギルドがいかに他の人達から慕われているのかという評価基準にもなるようで、そのオマケというようにある程度のバフがかかっていたりするのだ。
しかも、黒き女神の使い魔(一部邪神が混ざっているらしいが)たちの応援という事で、更に強力なバフがかかったようである。
「おおおおおおおおお!!なんか力がみなぎるぞぉぉぉ!!」
「見えないけれども、確かに感じるぞ!!我々への勝利の願いを!!」
「あの悪しき欲望の亡者共を、確実に討ち取れと!!」
「やるぞお前らぁぁぁ!!」
「「「やるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」
強力なバフがかかるとかなり実感しやすいようで、見る見る間にプレイヤーたちの士気が向上し、動きもより良いものになる。
「な、なんだ奴らのやる気は!!」
「負けるなぁぁ!!なんだかわからないが、滅茶苦茶羨ましい応援を貰っている気がするぞ!!」
「結果を残せなければ、禁欲生活が待っているぞ!!」
「押し切らねば、この勢いを断ち切らねば!!」
【ブモーブモモモ(何だろう、バトルロワイヤル形式のはずなのに、圧倒的な負けフラグ感は)】
マッチョンだけはどうやら状況を正確に把握できているようで、戦っているけれどもやや諦めの様子を見せている。
しかし、他の欲望の亡者たちはやる気をみなぎらせたプレイヤーたちに対して、そのやる気の原因が分からずとも本能的に理解しているようで、負けじと奮い立たせて怨嗟を纏いより強化されている。
「こりゃ泥沼化になりそうかも。全員、もうちょっと応援するよ!」
【バルルルルゥ!!】
【オォォン!!】
流石に知り合いとは言え、あの変態戦隊は一度しっかり沈めたほうが世のため人のためになるような気がしなくもないからね。できることはやって、聞こえてきている禁欲生活とやらで浄化されて、まともな戦隊になってもらうことを願うべきだろう。
できればもう、この辺りでミートンさんの奥さんや孫娘さんに乱入してもらいたいが…‥‥状況を見る限りまだ奮戦している様子からギリギリまで手を出さないのかもしれない。というか、若干諦められているかもしれない。
「でも、あと少し何かある方が良いんだよなぁ…‥‥乱入したくないし、別の方法でどうにかならないものか」
マリーたちは応援するのは良いけど、まともに戦いたくないのでここで待機する形になる。
僕の方は黒き女神のスキルで突撃して一気に潰すこともできなくもないが、大勢がいる場でそう何度も姿を見せるような真似は避けたほうが良い。
となると、他に取れる手段としては‥‥‥‥
「…‥‥修復、改装中だけど、主砲を使ってここから欲望戦隊に砲撃できないかな?」
【んー、ワープ装置を少し応用してアウトレンジ戦法用によるフィールドを越えた攻撃も可能ですガ、今は使えませんネ。船に痛みがあるのかは不明ですが、コユキのこの動く氷の身体を利用したシステムを構築したいので、一旦オーバーホールをしているのデス】
【ユキユッキ】
ハウスシステム内の船場にて、コユキと一緒に魔導戦艦を修復や改造をしている最中のロロに尋ねてみたが、どうやら今はできないようだ。
確かに船は今色々と施されているようで、あっちこっちでマリーンズやコユキが新しく呼び出せるようになった雪だるま兵の新型や違うタイプの兵士などが動いており、船の部品をあっちこっちへ運んでいたりする光景が見られるからね。
【ですが、無理という事もないデス。主砲は使用できない状態ですガ、魔導戦艦の切り札の攻撃ならば、届けられますヨ】
「ちなみに威力は?」
【切り札自体はご主人様のいる現実世界の方で参考にした有名な砲に似たものですが、エネルギーが違いますし、そもそも試射できていないですからネ。計算上は島が消し飛びますが、安全装置をかけているのでそこそこのものに収まるはずデス】
「…‥‥なるほど。まぁ、大勢が入り混じって戦闘している場所だし、巻き添えが無いように威力を抑えたほうが良いかもね」
【ユキユキ、ユッキ】
「え?あの戦隊最大出力のものでも、生き延びそう?確かにそうかも」
【一気に不安になりましたネ】
‥‥‥何もかも消し飛ばすような攻撃があったとしても、あの妄執ぶりをみると完全に消し飛ばすことは不可能かもしれない。
除夜の鐘で煩悩が消されるとか言う話もあるが、それでも次々と湧き出て消しきるどころかむしろ増やしそうな勢いだし、滅すること自体は無理だろう。
とは言え、やれそうな攻撃であるならば、やってしまう方が良いだろう。
「それじゃ、射撃用意を頼む。あ、一応こっちは対抗戦現場を見ているから、着弾まで確認できるけど、ここから撃って狙えたっけ?」
【そのあたりは大丈夫デス。いつぞやかのドラゴンの襲撃もあったので、逃亡しながらも確実に狙い葬り去れるように、確認した生体反応データを捉えて、狙いを定められるようにしまシタ。ワープ装置も併用しますが、座標もピンポイントに設定できマス】
【ユッキ!!】
やる気は十分のようで、いつの間にかマリーンズや雪の兵士たちも情報を共有したらしく、全員配置に付いたようだ。
【それでは総員、配置についてくだサイ!!コユキ、兵士たちに命令で砲撃用意ヲ!!】
【ユキユキユッキーーー!!】
【【【ダルダルマァァァ!!】】】
【【【ヨーヨーヨー!!】】】
号令と共に全員が素早く動き始め、慌ただしく準備がなされていく。
さて、こちらは部屋に戻ってマリーたちと共に確認するかなぁ…‥‥
「うぉぉぉぉぉ!!美しき美女の声援を受けているような輩は、ここで全滅させるのじゃぁぁぁ!!」
「可愛らしきロリッコの声もあるようで、うらやましけしらかん!!全員叩きのめす!!」
タンクマンの職業にあるとは言え、盾での物理的な攻撃を積極的に行う欲望戦隊。
欲望五人衆だった時は守りを固め、マッチョンの攻撃で薙ぎ払う連携を見せていたが、その陣形が崩れた時に対応が取れなければ不味いんじゃないかと話し合う機会があり、現在は完全に守りを固めずにすぐさま攻撃へ移れるように特訓をしていた。
その特訓の成果が今着実に表れており、攻防を瞬時に切り替えてプレイヤーたちの攻撃をどうにか耐えていた‥‥‥その時だった。
【ブモ?ブモー(あれ?なんか嫌な予感がしてきたような)】
野生の勘というべきか、何かに気が付きマッチョンは周囲のプレイヤーたちと戦いつつ、欲望戦隊と距離を取った。
この場の戦況を確認しながら戦っており、ぐるっと見渡した限りでは変なものは見えないのだが、どうにも嫌な予感を抱いたのである。
そしてその勘は当たっていた。
―――キュキュキュキューーーーイィィィィーーーー
「おぅ?何じゃこの音?」
「何かこう、エネルギーを溜めているのか、SFとかであるワープ音でもあるような」
「なんだなんだ?」
「誰かが仕掛ける気か?」
奇妙な音が鳴り響き始め、欲望戦隊は警戒を強める。
それと同時に戦隊へ襲い掛かっていたプレイヤーたちも何事かと警戒し、一旦彼らから距離を取り、その判断は後に英断と呼ばれることになった。
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォウ!!
「「「「ほへ?」」」」
何かが猛烈な勢いで迫るような音に切り替わり、音のした方向へ全員顔を向ける。
そこにあったのは、空に何やら黒い円状の穴が開いており、強烈な光の束が放たれており、あっと言う間に欲望戦隊を呑み込んだ。
「「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」」」」
降り注いだ光の柱に飲み込まれ、欲望戦隊は断末魔を上げる。
だが、その声もすぐに鳴りやみ、光が消失するのと共に彼らの姿も消え失せていたのであった‥‥‥‥
―――――
>乱入者予定だった者たちから、彼等へ贈り物がなされました。
>メッセージが全員に届いております。
『汚物は消毒デース!!』
―――――
「お、汚物って‥‥‥」
「いやまぁ、間違ってもなかったが‥‥‥一体誰が?」
「どうでもいい!!今は仕切り直してバトルロワイヤルを再開するぞ!!」
「それもそうだな!!」
そして焼却処分されたことにあっけに取られていたプレイヤーたちであったが、邪魔なものが消えうせたのであればそう長く語る必要もないだろうと思い、本来の対抗戦の光景へと切り替わる。
何者がやったのかはわからないけれども、長引きそうだった泥沼の試合に幕を下ろしてくれたことに感謝の意を抱くのであった‥‥‥‥
「もしかしてこれ、口調的に恐竜女帝様!?」
「ありがやありがたや!!怪獣のように口から怪光線を放ってくれたのかもしれない!!」
「それ濡れ衣デース!?ミー、あんなアウトレンジすぎる攻撃まだできていないのデース!!恐竜を合体させる計画などはありましたけれども、あれは流石にやったこともないのデース!!」
‥‥‥なお、添えられていたメッセージによって一部勘違いが起きたようだが、流石に他人の功績が自分のものになりかけた状況は不本意なのか、何処かの女帝は叫んだのであった。その傍らに、もう逃がさないと言わんばかりに括り付けられた犠牲者がいるのは、誰も見なかったことにして…‥‥
人というのは何か目的があればそのために凄い力を発揮する人がいるが、まさにその類に該当していたのだろう。富や名声、金などを目的にして最強になるものたちもいるだろうが、彼らの場合はどちらかと言えば色欲的な‥‥‥いや、もっとドロドロとしているかもしれない。
だがしかし、そんな欲望があったとしても、長続きしないのも世の理ではある。
むしろ、どす黒すぎる欲望に対しては全力の光で焼き払うというか、
【シャゲシャゲー!!】
【ガウガウガーウ!!】
【ギャベェイ!!】
変態戦隊に負けるなというように、戦っているプレイヤーたちへテイムモンスターたちが応援を送る。
対抗戦での外野からの応援は、一見無意味になりそうな感じもあるが、実はそうではない。きちんとこういう応援もそのギルドがいかに他の人達から慕われているのかという評価基準にもなるようで、そのオマケというようにある程度のバフがかかっていたりするのだ。
しかも、黒き女神の使い魔(一部邪神が混ざっているらしいが)たちの応援という事で、更に強力なバフがかかったようである。
「おおおおおおおおお!!なんか力がみなぎるぞぉぉぉ!!」
「見えないけれども、確かに感じるぞ!!我々への勝利の願いを!!」
「あの悪しき欲望の亡者共を、確実に討ち取れと!!」
「やるぞお前らぁぁぁ!!」
「「「やるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」
強力なバフがかかるとかなり実感しやすいようで、見る見る間にプレイヤーたちの士気が向上し、動きもより良いものになる。
「な、なんだ奴らのやる気は!!」
「負けるなぁぁ!!なんだかわからないが、滅茶苦茶羨ましい応援を貰っている気がするぞ!!」
「結果を残せなければ、禁欲生活が待っているぞ!!」
「押し切らねば、この勢いを断ち切らねば!!」
【ブモーブモモモ(何だろう、バトルロワイヤル形式のはずなのに、圧倒的な負けフラグ感は)】
マッチョンだけはどうやら状況を正確に把握できているようで、戦っているけれどもやや諦めの様子を見せている。
しかし、他の欲望の亡者たちはやる気をみなぎらせたプレイヤーたちに対して、そのやる気の原因が分からずとも本能的に理解しているようで、負けじと奮い立たせて怨嗟を纏いより強化されている。
「こりゃ泥沼化になりそうかも。全員、もうちょっと応援するよ!」
【バルルルルゥ!!】
【オォォン!!】
流石に知り合いとは言え、あの変態戦隊は一度しっかり沈めたほうが世のため人のためになるような気がしなくもないからね。できることはやって、聞こえてきている禁欲生活とやらで浄化されて、まともな戦隊になってもらうことを願うべきだろう。
できればもう、この辺りでミートンさんの奥さんや孫娘さんに乱入してもらいたいが…‥‥状況を見る限りまだ奮戦している様子からギリギリまで手を出さないのかもしれない。というか、若干諦められているかもしれない。
「でも、あと少し何かある方が良いんだよなぁ…‥‥乱入したくないし、別の方法でどうにかならないものか」
マリーたちは応援するのは良いけど、まともに戦いたくないのでここで待機する形になる。
僕の方は黒き女神のスキルで突撃して一気に潰すこともできなくもないが、大勢がいる場でそう何度も姿を見せるような真似は避けたほうが良い。
となると、他に取れる手段としては‥‥‥‥
「…‥‥修復、改装中だけど、主砲を使ってここから欲望戦隊に砲撃できないかな?」
【んー、ワープ装置を少し応用してアウトレンジ戦法用によるフィールドを越えた攻撃も可能ですガ、今は使えませんネ。船に痛みがあるのかは不明ですが、コユキのこの動く氷の身体を利用したシステムを構築したいので、一旦オーバーホールをしているのデス】
【ユキユッキ】
ハウスシステム内の船場にて、コユキと一緒に魔導戦艦を修復や改造をしている最中のロロに尋ねてみたが、どうやら今はできないようだ。
確かに船は今色々と施されているようで、あっちこっちでマリーンズやコユキが新しく呼び出せるようになった雪だるま兵の新型や違うタイプの兵士などが動いており、船の部品をあっちこっちへ運んでいたりする光景が見られるからね。
【ですが、無理という事もないデス。主砲は使用できない状態ですガ、魔導戦艦の切り札の攻撃ならば、届けられますヨ】
「ちなみに威力は?」
【切り札自体はご主人様のいる現実世界の方で参考にした有名な砲に似たものですが、エネルギーが違いますし、そもそも試射できていないですからネ。計算上は島が消し飛びますが、安全装置をかけているのでそこそこのものに収まるはずデス】
「…‥‥なるほど。まぁ、大勢が入り混じって戦闘している場所だし、巻き添えが無いように威力を抑えたほうが良いかもね」
【ユキユキ、ユッキ】
「え?あの戦隊最大出力のものでも、生き延びそう?確かにそうかも」
【一気に不安になりましたネ】
‥‥‥何もかも消し飛ばすような攻撃があったとしても、あの妄執ぶりをみると完全に消し飛ばすことは不可能かもしれない。
除夜の鐘で煩悩が消されるとか言う話もあるが、それでも次々と湧き出て消しきるどころかむしろ増やしそうな勢いだし、滅すること自体は無理だろう。
とは言え、やれそうな攻撃であるならば、やってしまう方が良いだろう。
「それじゃ、射撃用意を頼む。あ、一応こっちは対抗戦現場を見ているから、着弾まで確認できるけど、ここから撃って狙えたっけ?」
【そのあたりは大丈夫デス。いつぞやかのドラゴンの襲撃もあったので、逃亡しながらも確実に狙い葬り去れるように、確認した生体反応データを捉えて、狙いを定められるようにしまシタ。ワープ装置も併用しますが、座標もピンポイントに設定できマス】
【ユッキ!!】
やる気は十分のようで、いつの間にかマリーンズや雪の兵士たちも情報を共有したらしく、全員配置に付いたようだ。
【それでは総員、配置についてくだサイ!!コユキ、兵士たちに命令で砲撃用意ヲ!!】
【ユキユキユッキーーー!!】
【【【ダルダルマァァァ!!】】】
【【【ヨーヨーヨー!!】】】
号令と共に全員が素早く動き始め、慌ただしく準備がなされていく。
さて、こちらは部屋に戻ってマリーたちと共に確認するかなぁ…‥‥
「うぉぉぉぉぉ!!美しき美女の声援を受けているような輩は、ここで全滅させるのじゃぁぁぁ!!」
「可愛らしきロリッコの声もあるようで、うらやましけしらかん!!全員叩きのめす!!」
タンクマンの職業にあるとは言え、盾での物理的な攻撃を積極的に行う欲望戦隊。
欲望五人衆だった時は守りを固め、マッチョンの攻撃で薙ぎ払う連携を見せていたが、その陣形が崩れた時に対応が取れなければ不味いんじゃないかと話し合う機会があり、現在は完全に守りを固めずにすぐさま攻撃へ移れるように特訓をしていた。
その特訓の成果が今着実に表れており、攻防を瞬時に切り替えてプレイヤーたちの攻撃をどうにか耐えていた‥‥‥その時だった。
【ブモ?ブモー(あれ?なんか嫌な予感がしてきたような)】
野生の勘というべきか、何かに気が付きマッチョンは周囲のプレイヤーたちと戦いつつ、欲望戦隊と距離を取った。
この場の戦況を確認しながら戦っており、ぐるっと見渡した限りでは変なものは見えないのだが、どうにも嫌な予感を抱いたのである。
そしてその勘は当たっていた。
―――キュキュキュキューーーーイィィィィーーーー
「おぅ?何じゃこの音?」
「何かこう、エネルギーを溜めているのか、SFとかであるワープ音でもあるような」
「なんだなんだ?」
「誰かが仕掛ける気か?」
奇妙な音が鳴り響き始め、欲望戦隊は警戒を強める。
それと同時に戦隊へ襲い掛かっていたプレイヤーたちも何事かと警戒し、一旦彼らから距離を取り、その判断は後に英断と呼ばれることになった。
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォウ!!
「「「「ほへ?」」」」
何かが猛烈な勢いで迫るような音に切り替わり、音のした方向へ全員顔を向ける。
そこにあったのは、空に何やら黒い円状の穴が開いており、強烈な光の束が放たれており、あっと言う間に欲望戦隊を呑み込んだ。
「「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」」」」
降り注いだ光の柱に飲み込まれ、欲望戦隊は断末魔を上げる。
だが、その声もすぐに鳴りやみ、光が消失するのと共に彼らの姿も消え失せていたのであった‥‥‥‥
―――――
>乱入者予定だった者たちから、彼等へ贈り物がなされました。
>メッセージが全員に届いております。
『汚物は消毒デース!!』
―――――
「お、汚物って‥‥‥」
「いやまぁ、間違ってもなかったが‥‥‥一体誰が?」
「どうでもいい!!今は仕切り直してバトルロワイヤルを再開するぞ!!」
「それもそうだな!!」
そして焼却処分されたことにあっけに取られていたプレイヤーたちであったが、邪魔なものが消えうせたのであればそう長く語る必要もないだろうと思い、本来の対抗戦の光景へと切り替わる。
何者がやったのかはわからないけれども、長引きそうだった泥沼の試合に幕を下ろしてくれたことに感謝の意を抱くのであった‥‥‥‥
「もしかしてこれ、口調的に恐竜女帝様!?」
「ありがやありがたや!!怪獣のように口から怪光線を放ってくれたのかもしれない!!」
「それ濡れ衣デース!?ミー、あんなアウトレンジすぎる攻撃まだできていないのデース!!恐竜を合体させる計画などはありましたけれども、あれは流石にやったこともないのデース!!」
‥‥‥なお、添えられていたメッセージによって一部勘違いが起きたようだが、流石に他人の功績が自分のものになりかけた状況は不本意なのか、何処かの女帝は叫んだのであった。その傍らに、もう逃がさないと言わんばかりに括り付けられた犠牲者がいるのは、誰も見なかったことにして…‥‥
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