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出会いましょう、新しい世界と共に
第十六話 地獄よりも身近にあるもの
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…迷子の危機も去り、後は普通に遊びまくるだけのはずだった。
村では見ないようなものや、屋台で売られているお菓子など、見聞きして王都内を楽しんでいたはずである。
「でも、どうしてこうなった…」
人混みの中を歩いていると、突然襲われ、気が付けばどことも知らない牢屋のような場所に閉じ込められていた。
ズキズキと、攫われる際に気絶させるためか手刀らしいものを当てられた箇所が痛む。
手足の方も自由ではなく、鎖のついた枷が付けられており、首にはこの子供の体には不釣り合いなほど大きな首輪があった。
誰が何の目的でやったのかはわからない。
ただ、目的なしでは一介の平民の子供を攫う利点がないだろう。
前世の現代社会ならば、身代金目当てとかはありそうだが、辺境の村出身だし、この王都では価値がないだろう。
…いや、違うか。考えたら、相手の目的は俺自身ではない。
動機として、自然なものとしては…
カツンカツン
「お、ちょうど目が覚めたようだな」
考えていると、足音が響き、誰かが牢の前に立った。
薄暗いが、その人物の後方に立つ奴らが、明かりとして松明を持っており、そのおかげで相手の姿が見える。
「何者だ…?」
「ふむ、攫われて泣き叫ぶかと思ったが、問いかけられるほど冷静か。これはこれで話しやすくてちょうど良いだろう」
何者かはわからない。
言えることとすれば、間違いなく目の前の相手が、この状況を作り出したことか。
「だが、目が生意気だな…自分の置かれた状況をより理解してもらってから、話してやろう」
そう言いながら、何か小さなボタンのようなものを取り出し、ポチッと押した…次の瞬間だった。
ギリギリギリギリィィ!!
「ぐっがっ!?」
突如として、首輪が強烈に締め付けてきた。
どうやら、あのボタンで操作しているようで、空気を奪われる。
「ぎっ、がっぁぁ!!」
「ふはははは、安心したまえ。流石に殺したら後が面倒だからな。僅かなところで止まるように仕掛けているぞ。それまでは地獄だかな」
ギリギリチィギリギリ!!
「がっぁぉぁぁぁあ!!」
「えっ、あの子が攫われたですって?」
「はっ、その報告があがってきました」
場所は変わり、王都内にある、聖女のために設けられた特別な教会内にて、とある報告が伝えられていた。
「例の蜘蛛の魔獣が、大事にしていた少年が本日未明、王都で誘拐されたとのことです」
「誘拐事件…他の子供でも重大事件だけれど、その子なら尚更不味いわよ!!」
蜘蛛の魔獣に関して、ここ最近の状況は聞いている。
その実力はとんでもないほどだという事は理解しているが、割としっかり人の生活の中に混ざって馴染みまくっており、白蜘蛛姫などと呼ばれるほど、平和的に過ごしているそうだ。
穏やかに生活し、人に害を与えずに利益を与えているならば問題はないのだが…そこに突然、このような形での訃報が舞い込んできた。
「彼女の実力はかなりあるわ!!普段なら敵対せず友好的だけど、誘拐は大変な事よ!!場合によっては暴れて甚大な被害が出る可能性も!!」
そこまで危険な魔獣であれば、まず王都内に入れなければ良いのではという意見はあるが、そう容易い事ではない。
敵対時に相手にできないほどの実力だと判断できれば、話が通じるなら友好関係を築くほうが良い。
そうすれば、状況によっては国のためになる可能性があるだろう。
だが、この敵対しかねない状況となれば、どうにか被害を最小限にするために動かなければいけない。
迅速に動き、最悪の事態を回避しようとして、続きの報告が舞い込んできた。
「聖女様、ご報告です!」
「今度は何?」
「例の蜘蛛の魔獣が、教会に来ました!!」
「…がっ…はっ…」
ーーー締め上げていた首輪が動きを止め、空気が喉に入り込む。
同時に振るわれていた鞭も止み、血が滴り落ちながらもルドはなんとか生きていた。
「ふぅ、苦しむ様子を見ながら、さらに追加で鞭を与えて声にならぬ叫びを聞くのは楽しいぞ。生意気な平民をこうやってしばくのは気持ちが良いぞぉ、ふはははは」
「あの、話をしてあげるのではなかったのでしょうか?」
「おお、しまったしまった。しかし、この様子だと聞けぬだろうし、そうだな…まだ時間はある。すぐに動く気もないから、明日にでもまた話すとしようか」
「ぐっ…」
カツンカツンと足音が鳴り、そのまま彼らは去っていった。
あとに残されたのは、傷だらけのルドのみ。
何かの目的のために、命までは完全に奪うことはないのだろう。
だが、相手としては命さえあればいいということで、ぎりぎりまでみて痛めつけ続ける気はあるようだ。
(…痛いし、動けねぇ…まだ息はあるけど、こりゃ動けないな…)
流れる血はまだあるが、派手にやられはしたがそこまで量が出ているわけでもない。
体力も何もかも削られまくったが、それでもまだ考えるだけの理性は残されている。
(平民を強調して言っている…同じでないなら、貴族?この首の魔道具と言い、攫う人やここに隠すだけの人員を考えると、低い爵位だとできなさそうで、罪のごまかしもできそうならそこそこ権力がある相手か…)
そんな奴が、この平民の子供をいたぶって、何の得があるのだろうか。
最後に聞こえてきた言葉が最悪なくず発言だが、単純に虐め抜くだけで捕らえるわけがない。
命を奪わないようにとなれば、何かの利用を考えており…一番ありえる話なのは、ルドを餌にしてハクロを狙っている可能性ということだろうか。
(…魔獣である彼女の実力は生半可なものでもない情報はあるだろうし、そう考えると人質を取ってというのは卑怯だけどありえなくもないか…目的としては、なんだ?)
彼女の容姿を見てものにしたくなったのか、その戦闘力を利用する気なのか、珍しい魔獣だからその素材をはぎ取る気なのか…様々な目的がいくつも浮かんでくるが、絞りきることはできない。
けれども、ハクロの身を狙っているという目的だけであれば、ルド自身が狙われるのもおかしくはない話だろう。
(万が一、彼女が奪還しに突撃して暴れても、相手が魔獣が大暴れをしているとかでも訴えたら、そっちの方の意見も通りそうだし…それを見越しての、人質作戦が一番の可能性があるか)
ずきずきと痛む体をこらえつつ、今できる限りの情報と考えの整理を行うルド。
今すぐに状況が動くわけでもないようで、相手の動きから察するに当分の間この地獄が続く可能性もある。
流石に子供の身では、相手がいくら加減しようともどこかで限界が来るのが目に見えているし、下手すれば命を落としかねない。
(…でも、その時が来たら、あいつらの破滅でもあるな)
ルドのことを、運命の番、旦那様と呼び、親しみ、そして愛してくるハクロ。
そんな彼女に、ルドが殺されたという情報が来れば…どうなるのかは、火を見るよりも明らか過ぎる。
(あれ?そう考えると、それが一番最悪の状況なんじゃ…?え、死んだら人生終了どころか全世界終了みたいな世紀末な状態にならないよね?ハクロが暴走するかしないかで考えたら…絶対にするな。あいつら、世界の終末装置の上でタップダンスを踊り狂いたいドM集団って正体じゃないよな…?)
思考がどこかでおかしくなっているような気がしなくもないが、下手すれば世界の破滅にもなりかねない状況なことに気が付き、冷や汗が流れる。
自身の命の危機も十分大変なことなのだが、下手すれば世界の危機を招きかねない事態だと理解してしまう。
(うぉぉぉ…頼む、どういう状況でも良いから、何とか命だけは持ってくれ、俺の体よ…)
この地獄の状況よりも、やばいものを背負わされたことに気が付いてしまうのは、最悪すぎる。
あっさりと押されかねない終末ボタンに対して、絶対に押すような真似をやらせないようにと心の底から思うのであった…
(…いや、まずこの体の状態な時点で、大暴走しかねない。あいつら、地獄に落ちてほしいとは思ったけど、地獄よりもっと恐ろしい場所へ自ら飛び込みに行ってないかアレ…注文の多い料理店へ自ら体にまたたびをふりかけまくっている状態じゃないか…?)
村では見ないようなものや、屋台で売られているお菓子など、見聞きして王都内を楽しんでいたはずである。
「でも、どうしてこうなった…」
人混みの中を歩いていると、突然襲われ、気が付けばどことも知らない牢屋のような場所に閉じ込められていた。
ズキズキと、攫われる際に気絶させるためか手刀らしいものを当てられた箇所が痛む。
手足の方も自由ではなく、鎖のついた枷が付けられており、首にはこの子供の体には不釣り合いなほど大きな首輪があった。
誰が何の目的でやったのかはわからない。
ただ、目的なしでは一介の平民の子供を攫う利点がないだろう。
前世の現代社会ならば、身代金目当てとかはありそうだが、辺境の村出身だし、この王都では価値がないだろう。
…いや、違うか。考えたら、相手の目的は俺自身ではない。
動機として、自然なものとしては…
カツンカツン
「お、ちょうど目が覚めたようだな」
考えていると、足音が響き、誰かが牢の前に立った。
薄暗いが、その人物の後方に立つ奴らが、明かりとして松明を持っており、そのおかげで相手の姿が見える。
「何者だ…?」
「ふむ、攫われて泣き叫ぶかと思ったが、問いかけられるほど冷静か。これはこれで話しやすくてちょうど良いだろう」
何者かはわからない。
言えることとすれば、間違いなく目の前の相手が、この状況を作り出したことか。
「だが、目が生意気だな…自分の置かれた状況をより理解してもらってから、話してやろう」
そう言いながら、何か小さなボタンのようなものを取り出し、ポチッと押した…次の瞬間だった。
ギリギリギリギリィィ!!
「ぐっがっ!?」
突如として、首輪が強烈に締め付けてきた。
どうやら、あのボタンで操作しているようで、空気を奪われる。
「ぎっ、がっぁぁ!!」
「ふはははは、安心したまえ。流石に殺したら後が面倒だからな。僅かなところで止まるように仕掛けているぞ。それまでは地獄だかな」
ギリギリチィギリギリ!!
「がっぁぉぁぁぁあ!!」
「えっ、あの子が攫われたですって?」
「はっ、その報告があがってきました」
場所は変わり、王都内にある、聖女のために設けられた特別な教会内にて、とある報告が伝えられていた。
「例の蜘蛛の魔獣が、大事にしていた少年が本日未明、王都で誘拐されたとのことです」
「誘拐事件…他の子供でも重大事件だけれど、その子なら尚更不味いわよ!!」
蜘蛛の魔獣に関して、ここ最近の状況は聞いている。
その実力はとんでもないほどだという事は理解しているが、割としっかり人の生活の中に混ざって馴染みまくっており、白蜘蛛姫などと呼ばれるほど、平和的に過ごしているそうだ。
穏やかに生活し、人に害を与えずに利益を与えているならば問題はないのだが…そこに突然、このような形での訃報が舞い込んできた。
「彼女の実力はかなりあるわ!!普段なら敵対せず友好的だけど、誘拐は大変な事よ!!場合によっては暴れて甚大な被害が出る可能性も!!」
そこまで危険な魔獣であれば、まず王都内に入れなければ良いのではという意見はあるが、そう容易い事ではない。
敵対時に相手にできないほどの実力だと判断できれば、話が通じるなら友好関係を築くほうが良い。
そうすれば、状況によっては国のためになる可能性があるだろう。
だが、この敵対しかねない状況となれば、どうにか被害を最小限にするために動かなければいけない。
迅速に動き、最悪の事態を回避しようとして、続きの報告が舞い込んできた。
「聖女様、ご報告です!」
「今度は何?」
「例の蜘蛛の魔獣が、教会に来ました!!」
「…がっ…はっ…」
ーーー締め上げていた首輪が動きを止め、空気が喉に入り込む。
同時に振るわれていた鞭も止み、血が滴り落ちながらもルドはなんとか生きていた。
「ふぅ、苦しむ様子を見ながら、さらに追加で鞭を与えて声にならぬ叫びを聞くのは楽しいぞ。生意気な平民をこうやってしばくのは気持ちが良いぞぉ、ふはははは」
「あの、話をしてあげるのではなかったのでしょうか?」
「おお、しまったしまった。しかし、この様子だと聞けぬだろうし、そうだな…まだ時間はある。すぐに動く気もないから、明日にでもまた話すとしようか」
「ぐっ…」
カツンカツンと足音が鳴り、そのまま彼らは去っていった。
あとに残されたのは、傷だらけのルドのみ。
何かの目的のために、命までは完全に奪うことはないのだろう。
だが、相手としては命さえあればいいということで、ぎりぎりまでみて痛めつけ続ける気はあるようだ。
(…痛いし、動けねぇ…まだ息はあるけど、こりゃ動けないな…)
流れる血はまだあるが、派手にやられはしたがそこまで量が出ているわけでもない。
体力も何もかも削られまくったが、それでもまだ考えるだけの理性は残されている。
(平民を強調して言っている…同じでないなら、貴族?この首の魔道具と言い、攫う人やここに隠すだけの人員を考えると、低い爵位だとできなさそうで、罪のごまかしもできそうならそこそこ権力がある相手か…)
そんな奴が、この平民の子供をいたぶって、何の得があるのだろうか。
最後に聞こえてきた言葉が最悪なくず発言だが、単純に虐め抜くだけで捕らえるわけがない。
命を奪わないようにとなれば、何かの利用を考えており…一番ありえる話なのは、ルドを餌にしてハクロを狙っている可能性ということだろうか。
(…魔獣である彼女の実力は生半可なものでもない情報はあるだろうし、そう考えると人質を取ってというのは卑怯だけどありえなくもないか…目的としては、なんだ?)
彼女の容姿を見てものにしたくなったのか、その戦闘力を利用する気なのか、珍しい魔獣だからその素材をはぎ取る気なのか…様々な目的がいくつも浮かんでくるが、絞りきることはできない。
けれども、ハクロの身を狙っているという目的だけであれば、ルド自身が狙われるのもおかしくはない話だろう。
(万が一、彼女が奪還しに突撃して暴れても、相手が魔獣が大暴れをしているとかでも訴えたら、そっちの方の意見も通りそうだし…それを見越しての、人質作戦が一番の可能性があるか)
ずきずきと痛む体をこらえつつ、今できる限りの情報と考えの整理を行うルド。
今すぐに状況が動くわけでもないようで、相手の動きから察するに当分の間この地獄が続く可能性もある。
流石に子供の身では、相手がいくら加減しようともどこかで限界が来るのが目に見えているし、下手すれば命を落としかねない。
(…でも、その時が来たら、あいつらの破滅でもあるな)
ルドのことを、運命の番、旦那様と呼び、親しみ、そして愛してくるハクロ。
そんな彼女に、ルドが殺されたという情報が来れば…どうなるのかは、火を見るよりも明らか過ぎる。
(あれ?そう考えると、それが一番最悪の状況なんじゃ…?え、死んだら人生終了どころか全世界終了みたいな世紀末な状態にならないよね?ハクロが暴走するかしないかで考えたら…絶対にするな。あいつら、世界の終末装置の上でタップダンスを踊り狂いたいドM集団って正体じゃないよな…?)
思考がどこかでおかしくなっているような気がしなくもないが、下手すれば世界の破滅にもなりかねない状況なことに気が付き、冷や汗が流れる。
自身の命の危機も十分大変なことなのだが、下手すれば世界の危機を招きかねない事態だと理解してしまう。
(うぉぉぉ…頼む、どういう状況でも良いから、何とか命だけは持ってくれ、俺の体よ…)
この地獄の状況よりも、やばいものを背負わされたことに気が付いてしまうのは、最悪すぎる。
あっさりと押されかねない終末ボタンに対して、絶対に押すような真似をやらせないようにと心の底から思うのであった…
(…いや、まずこの体の状態な時点で、大暴走しかねない。あいつら、地獄に落ちてほしいとは思ったけど、地獄よりもっと恐ろしい場所へ自ら飛び込みに行ってないかアレ…注文の多い料理店へ自ら体にまたたびをふりかけまくっている状態じゃないか…?)
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