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1.わたくしでは、ダメでしょうか?
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この5年間、ほとんど毎日同じ疑問を自分に投げかけてきた。
『わたくしには陛下がわからない。どうしてわたくしじゃないのだろう?』って。
「――――今夜は陛下のお渡りがございます」
「まあ、陛下が⁉」
会話をしつつ、わたくしは心のなかで大きくため息をつく。
(ああ、本当になんて羨ましいの)
目の前には豪華な衣装を身にまとい、ニコニコと満面の笑みを浮かべる女性が一人。真っ白な肌、赤味がかった長い髪、いかにも気の強そうなキリリとした瞳の持ち主で、豊満な肢体が自慢の18歳。名を魅音といい、現皇帝である龍晴様の妃の一人だ。
「そうと決まったら、急いで準備をしなくては。陛下に喜んでいただくのが妃の仕事ですもの! 政務で疲れた心と体を癒やし、次の世継ぎを生む。ああ、なんて素晴らしいお仕事なのでしょう? 桜華様もそう思いません? ――――なぁんて、桜華様は妃ではなく、この後宮の管理人でしたわね。一緒にしたらいけませんわね」
「……ええ、そうですわね」
苛立ちを押し隠しつつ、わたくしは微笑みを貼り付ける。
(魅音様ったら……本当にマウントがお上手なんだから!)
妃の仕事が素晴らしいことなんて、わたくしが一番知っているし。
わたくしがただの後宮の管理人だっていうことも、わたくし自身が一番、嫌になるぐらいに理解している。
わたくしが大いに傷つくとわかっていて、こういった物言いをなさるのだもの。さすがは百を超える妃たちのなかで陛下の覚えが一番めでたい妃といったところだろうか?
(ああ、もう……本当は陛下のお相手に魅音様を指名なんてしたくないのに)
公務に私情は挟めないので致し方ない。現状、陛下の子を妊娠する可能性が一番高いのが魅音様なんだもの。若いし、安産型だし、ご生家の権力的にも申し分ないし。わたくしは心のなかでため息をついた。
現皇帝・龍晴様が即位してからすでに5年。彼には未だ後継ぎとなる子がいらっしゃらない。まだ23歳でいらっしゃるし、そこまで焦る必要はないけれども、妃というのは父親の権力争いの大事な道具でもある。このため、皇太子が定まらない限り、政治のほうも落ち着かないのだ。
しかしながら、後宮というのは女の園。皇帝以外の種を――男である妃の父親たちを立ち入らせるわけにはいかない。
そんなわけで、政治的な思惑を鑑みつつ、花々を管理し、陛下に適切に采配する人間が必要となる。それがわたくし、後宮の管理人、桜華の役目だった。
女性であるわたしが管理人を務めるのは異例中の異例。本来ならば、従来どおり、年長の宦官がこの役割を担うはずだった。
『私の後宮の管理は、他でもない桜華にお願いしたいんだ』
けれど、龍晴様が皇帝に即位したその日、わたくしは彼から直接そう頼まれた。
『え? わたくしが後宮――――妃たちの管理を?』
当然ながら、わたくしは大いに戸惑った。
だって、わたくしは己自身が妃になる気満々で後宮入りしていたのだもの。
そんなことを言われるなんて、夢にも思ってなかった。
綺羅びやかな衣装を身にまとい、しっかりと化粧を施し、呆然と目を見開いたあの日のわたくしは、今思い出しても滑稽だ。そんなわたくしに、龍晴様はそっと目を細めて笑った。
『そうだよ。私のことを一番理解している桜華こそが、後宮の管理人にふさわしい。そうは思わないかい?』
(ああ、なんて残酷なの)
龍晴様の母親はわたくしの父親の妹だ。このため、彼は皇太子時代から頻繁に我が家を訪れていた。
龍晴様は幼い頃から快活で、優しくて、誰よりも賢くて、誰よりも強くて。その名のとおり、晴れ渡る太陽のようなお方だった。
わたくしは彼のことが好きで、好きで、たまらなくて。
いつの日か皇帝となった彼の妃となることが、わたくしの夢であり、それから生きる理由だった。
彼にふさわしい女性となるため、美しさと教養を磨きあげ、人脈を作り、父の仕事を手伝うなど、ありとあらゆる努力をした。龍晴様の皇帝即位が決まり、後宮に入るようお達しを受けたときは、天にも昇る心地がしたものだ。
けれど、わたくしはあくまで後宮の管理人。それ以上でもそれ以下でもない。
ゆえに、わたくしが龍晴様に抱かれたことは一度もない。
(わたくしだって魅音様や他の妃に負けていない――そう思うのに)
龍晴様はどうしても、わたくしを妃にするつもりはないらしい。
わたくしはこの5年間、その理由を毎日一人で考え続けている――――。
「ああ、桜華! 会いたかった。今夜も君は驚くほどに愛らしいね」
「陛下――――お待ちしておりました」
夜、龍晴様を後宮に迎え、わたくしは恭しく頭を下げる。
「桜華、呼び方。違うだろう?」
龍晴様が瞳を細める。わたくしは静かに首を横に振った。
「……わたくしはしがない後宮の管理人でございますので」
「その後宮の管理人は、私にとって誰よりも尊い存在だ。桜華、命令だよ。私の名を呼ぶんだ」
「――――龍晴様」
毎日のように繰り返される同じやり取り。龍晴様はわたくしを抱きしめ、頭を優しく撫で、それから極上の笑みをお向けになる。
本来、一女官が皇帝の真名を口にするなんてありえないし、とても許されることではない。
けれど、龍晴様は皇帝に即位してなお、わたくしにご自分の名前を呼ばせたがる。まるで唯一無二の恋人のように。彼の名を呼ぶことを許し、それからお求めになる。
(ああ、わたくしはなんて愚かなの)
龍晴様が名前を呼ばせたがると知っていながら、彼の名前を呼ばないことで己の価値を――――龍晴様にとって『後宮の管理人が尊い存在』であることを確認している。
だけど、仕方がないじゃない。
そうすることでしか、わたくしはわたくしの存在理由を見いだせないのだもの。それでもわたくしは、彼の妃にはなれないんだもの。
「今夜は魅音のもとに、ということだったね」
「はい……そのように手配しております」
「うん、いいね。私も同じ気持ちだった。さすが、桜華はやはり、私のことをよくわかっている」
龍晴様はそう言って、わたくしの頭をポンポンと撫でる。思わず目頭が熱くなった。
(龍晴様、それは違います。わたくしはあなたのことがよくわかりません)
彼がなにを考え、望んでいるのか。
わたくしのことを本当はどう思っているのか。
知りたくて、知りたくて、ずっとずっと考え続けているのに、わたくしにはその答えがわからない。
「あの……龍晴様」
「うん、なんだい?」
「その――――わたくしでは、ダメでしょうか?」
それは魅音様が入内した2年前から、ずっと言えずに飲み込んでいた言葉。
心臓がバクバクとうるさく鳴る。怖くて顔が上げられない。
龍晴様はしばらくの間、なにも言わずに黙っていらっしゃった。数秒がまるで永遠のように感じられる。
沈黙に耐えかねて口を開こうとしたとき、龍晴様の指先がわたくしの顎をそっと掬った。
「わたくしでは? ……それは一体どういう意味だい?」
どこか扇情的な眼差し。わたくしは頬を染めつつ、そっと視線だけを横向けた。
「ですから……わたくしを、龍晴様のお手つきにしてはいただけませんか? わたくしは龍晴様をお慕いしているのです」
女のわたくしから、こんなことを尋ねるなんてはしたない。とても恥ずかしいことだってわかっている。
けれど、想いは言葉にしなければ伝わらない。
じれったい。苦しい。
龍晴様はなにも言わない。
泣くまいと心に決めていたのに――瞳に涙がにじんだ。
「妃にしてほしい、などと贅沢は申しません。龍晴様がお望みなら、わたくしは後宮の管理人のままで構わないのです」
なんて――本当はそんなの嘘だ。
わたくしは、龍晴様に愛されたい。
彼の唯一無二の存在になりたい。
彼の子供を産みたい。
幸せになりたい。
――――そう思っているのに。
「桜華、私は君を愛しているよ」
龍晴様が耳元で囁く。
けれど、彼の表情を見た途端、わたくしにはわかった。
どこか呆れたような笑顔。瞳は温かくて優しいけれど、それはわたくしが欲している感情とは異なっている。
「――――承知しました」
わたくしが彼に女性として愛される未来はないらしい。
(こんなことなら、聞かなきゃよかった)
静かに涙を流しつつ、わたくしは龍晴様を魅音様の元に送り出した。
『わたくしには陛下がわからない。どうしてわたくしじゃないのだろう?』って。
「――――今夜は陛下のお渡りがございます」
「まあ、陛下が⁉」
会話をしつつ、わたくしは心のなかで大きくため息をつく。
(ああ、本当になんて羨ましいの)
目の前には豪華な衣装を身にまとい、ニコニコと満面の笑みを浮かべる女性が一人。真っ白な肌、赤味がかった長い髪、いかにも気の強そうなキリリとした瞳の持ち主で、豊満な肢体が自慢の18歳。名を魅音といい、現皇帝である龍晴様の妃の一人だ。
「そうと決まったら、急いで準備をしなくては。陛下に喜んでいただくのが妃の仕事ですもの! 政務で疲れた心と体を癒やし、次の世継ぎを生む。ああ、なんて素晴らしいお仕事なのでしょう? 桜華様もそう思いません? ――――なぁんて、桜華様は妃ではなく、この後宮の管理人でしたわね。一緒にしたらいけませんわね」
「……ええ、そうですわね」
苛立ちを押し隠しつつ、わたくしは微笑みを貼り付ける。
(魅音様ったら……本当にマウントがお上手なんだから!)
妃の仕事が素晴らしいことなんて、わたくしが一番知っているし。
わたくしがただの後宮の管理人だっていうことも、わたくし自身が一番、嫌になるぐらいに理解している。
わたくしが大いに傷つくとわかっていて、こういった物言いをなさるのだもの。さすがは百を超える妃たちのなかで陛下の覚えが一番めでたい妃といったところだろうか?
(ああ、もう……本当は陛下のお相手に魅音様を指名なんてしたくないのに)
公務に私情は挟めないので致し方ない。現状、陛下の子を妊娠する可能性が一番高いのが魅音様なんだもの。若いし、安産型だし、ご生家の権力的にも申し分ないし。わたくしは心のなかでため息をついた。
現皇帝・龍晴様が即位してからすでに5年。彼には未だ後継ぎとなる子がいらっしゃらない。まだ23歳でいらっしゃるし、そこまで焦る必要はないけれども、妃というのは父親の権力争いの大事な道具でもある。このため、皇太子が定まらない限り、政治のほうも落ち着かないのだ。
しかしながら、後宮というのは女の園。皇帝以外の種を――男である妃の父親たちを立ち入らせるわけにはいかない。
そんなわけで、政治的な思惑を鑑みつつ、花々を管理し、陛下に適切に采配する人間が必要となる。それがわたくし、後宮の管理人、桜華の役目だった。
女性であるわたしが管理人を務めるのは異例中の異例。本来ならば、従来どおり、年長の宦官がこの役割を担うはずだった。
『私の後宮の管理は、他でもない桜華にお願いしたいんだ』
けれど、龍晴様が皇帝に即位したその日、わたくしは彼から直接そう頼まれた。
『え? わたくしが後宮――――妃たちの管理を?』
当然ながら、わたくしは大いに戸惑った。
だって、わたくしは己自身が妃になる気満々で後宮入りしていたのだもの。
そんなことを言われるなんて、夢にも思ってなかった。
綺羅びやかな衣装を身にまとい、しっかりと化粧を施し、呆然と目を見開いたあの日のわたくしは、今思い出しても滑稽だ。そんなわたくしに、龍晴様はそっと目を細めて笑った。
『そうだよ。私のことを一番理解している桜華こそが、後宮の管理人にふさわしい。そうは思わないかい?』
(ああ、なんて残酷なの)
龍晴様の母親はわたくしの父親の妹だ。このため、彼は皇太子時代から頻繁に我が家を訪れていた。
龍晴様は幼い頃から快活で、優しくて、誰よりも賢くて、誰よりも強くて。その名のとおり、晴れ渡る太陽のようなお方だった。
わたくしは彼のことが好きで、好きで、たまらなくて。
いつの日か皇帝となった彼の妃となることが、わたくしの夢であり、それから生きる理由だった。
彼にふさわしい女性となるため、美しさと教養を磨きあげ、人脈を作り、父の仕事を手伝うなど、ありとあらゆる努力をした。龍晴様の皇帝即位が決まり、後宮に入るようお達しを受けたときは、天にも昇る心地がしたものだ。
けれど、わたくしはあくまで後宮の管理人。それ以上でもそれ以下でもない。
ゆえに、わたくしが龍晴様に抱かれたことは一度もない。
(わたくしだって魅音様や他の妃に負けていない――そう思うのに)
龍晴様はどうしても、わたくしを妃にするつもりはないらしい。
わたくしはこの5年間、その理由を毎日一人で考え続けている――――。
「ああ、桜華! 会いたかった。今夜も君は驚くほどに愛らしいね」
「陛下――――お待ちしておりました」
夜、龍晴様を後宮に迎え、わたくしは恭しく頭を下げる。
「桜華、呼び方。違うだろう?」
龍晴様が瞳を細める。わたくしは静かに首を横に振った。
「……わたくしはしがない後宮の管理人でございますので」
「その後宮の管理人は、私にとって誰よりも尊い存在だ。桜華、命令だよ。私の名を呼ぶんだ」
「――――龍晴様」
毎日のように繰り返される同じやり取り。龍晴様はわたくしを抱きしめ、頭を優しく撫で、それから極上の笑みをお向けになる。
本来、一女官が皇帝の真名を口にするなんてありえないし、とても許されることではない。
けれど、龍晴様は皇帝に即位してなお、わたくしにご自分の名前を呼ばせたがる。まるで唯一無二の恋人のように。彼の名を呼ぶことを許し、それからお求めになる。
(ああ、わたくしはなんて愚かなの)
龍晴様が名前を呼ばせたがると知っていながら、彼の名前を呼ばないことで己の価値を――――龍晴様にとって『後宮の管理人が尊い存在』であることを確認している。
だけど、仕方がないじゃない。
そうすることでしか、わたくしはわたくしの存在理由を見いだせないのだもの。それでもわたくしは、彼の妃にはなれないんだもの。
「今夜は魅音のもとに、ということだったね」
「はい……そのように手配しております」
「うん、いいね。私も同じ気持ちだった。さすが、桜華はやはり、私のことをよくわかっている」
龍晴様はそう言って、わたくしの頭をポンポンと撫でる。思わず目頭が熱くなった。
(龍晴様、それは違います。わたくしはあなたのことがよくわかりません)
彼がなにを考え、望んでいるのか。
わたくしのことを本当はどう思っているのか。
知りたくて、知りたくて、ずっとずっと考え続けているのに、わたくしにはその答えがわからない。
「あの……龍晴様」
「うん、なんだい?」
「その――――わたくしでは、ダメでしょうか?」
それは魅音様が入内した2年前から、ずっと言えずに飲み込んでいた言葉。
心臓がバクバクとうるさく鳴る。怖くて顔が上げられない。
龍晴様はしばらくの間、なにも言わずに黙っていらっしゃった。数秒がまるで永遠のように感じられる。
沈黙に耐えかねて口を開こうとしたとき、龍晴様の指先がわたくしの顎をそっと掬った。
「わたくしでは? ……それは一体どういう意味だい?」
どこか扇情的な眼差し。わたくしは頬を染めつつ、そっと視線だけを横向けた。
「ですから……わたくしを、龍晴様のお手つきにしてはいただけませんか? わたくしは龍晴様をお慕いしているのです」
女のわたくしから、こんなことを尋ねるなんてはしたない。とても恥ずかしいことだってわかっている。
けれど、想いは言葉にしなければ伝わらない。
じれったい。苦しい。
龍晴様はなにも言わない。
泣くまいと心に決めていたのに――瞳に涙がにじんだ。
「妃にしてほしい、などと贅沢は申しません。龍晴様がお望みなら、わたくしは後宮の管理人のままで構わないのです」
なんて――本当はそんなの嘘だ。
わたくしは、龍晴様に愛されたい。
彼の唯一無二の存在になりたい。
彼の子供を産みたい。
幸せになりたい。
――――そう思っているのに。
「桜華、私は君を愛しているよ」
龍晴様が耳元で囁く。
けれど、彼の表情を見た途端、わたくしにはわかった。
どこか呆れたような笑顔。瞳は温かくて優しいけれど、それはわたくしが欲している感情とは異なっている。
「――――承知しました」
わたくしが彼に女性として愛される未来はないらしい。
(こんなことなら、聞かなきゃよかった)
静かに涙を流しつつ、わたくしは龍晴様を魅音様の元に送り出した。
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