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【3章】クララの願いと王を継ぐもの
契約と対価
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熱い日差しを遮るように設置された木々と、色とりどりに美しく咲き誇る花達。
クララはヨハネスに連れられ、彼の宮殿の奥にある庭園へと来ていた。
「ここに来るのは初めて?」
「はい。とても美しい場所ですね。ここは夏の庭園でしょうか?」
「その通り。季節ごとに自然を楽しみたいからね。東には春、南には夏、西は秋、冬は北という具合に庭園を作ってるんだ」
ニコニコと笑いながら、ヨハネスはクララを見つめる。
目の前の庭園は規模は小さいものの、デザインといい手入れ具合といい、細部に造り手の愛情とこだわりが見受けられる。きっと、ここ以外の他の庭園も、素晴らしい出来栄えなのだろう。
(なるほど……ヨハネス殿下は宝飾類だけじゃなくて、こういうものもお好きなのね)
目の前には侍女たちが運んでくれた、アイスティーや菓子が並ぶ。季節のフルーツをふんだんに使ったそれらはとても華やかで、見ているだけで涼を感じられた。
「お気に召したかな?」
「……はい、とても」
クララは正直ヨハネスのことを、金遣いの荒い品のない人間だと思っていた。けれど、彼は別に一つの産業に傾倒しているわけでもなく、高ければそれで良いというようなお金の使い方もしていない。案外、色んな所にお金が行き渡るよう工夫をしているのかもしれない。
(なんて、予算規模も知らなければ決算報告書を見たわけでもないし、なんとも言えないけど)
ふぅ、とため息を吐きつつ、クララはそっとヨハネスを覗き見た。
「あの、今日はレイチェル様は……?」
普段、ヨハネスにピタリと密着して回るレイチェルの姿が今日はない。ヨハネスは「あぁ」とと言って微笑みながら、そっと身を乗り出した。
「彼女は今、里下がりをしているんだ。少し体調を崩していてね」
「そうですか。心配ですね」
社交辞令だけど、と心の中で付け加えながら、クララは小さく首を傾げた。
(それにしても)
レイチェルはちょっとやそっとのことで、里下がりをするようなタイプには見えない。城には医師もいれば、世話をしてくれる侍女だっている。わざわざ不調をおして、自宅に帰る意味などないように思えるのだが。
「ああ見えて、結構繊細な子なんだよ?幼馴染のシリウスが謹慎処分を受けてしまったからね。ショックを受けているらしいんだ」
「シリウス様と?」
思いもよらぬ繋がりに、クララは身を乗り出した。
今ここにいるのは、シリウスの件に関する突破口を開くためだ。ヨハネスならばクララたちが求める資料を入手できるかもしれない。だからクララは、なんとかしてヨハネスに取り入らなければならないのだが。
(焦ってはダメ)
急いては事を仕損じる。
ヨハネスはクララから見て、損得勘定で動くタイプのように思える。けれど、現状、彼の得になる話をクララは提示できそうにない。そんなタイミングで資料の件を持ち出しても、ヨハネスから色よい返事を引き出すことは出来そうにないと思ったのだ。
「シリウスも気の毒だよね。カールの下に就いたばかりに、こんな目に合うんだもの」
表向き、彼の謹慎理由は『カールの側近としての鍛錬が足りていないから』ということになっている。クララは小さく頷きつつ、そっと首を傾げた。
「ヨハネス殿下はカール殿下やフリード殿下のように、内侍以外の側近をお付けにならないのですね。何か理由が?」
「――――――そうだね」
ヨハネスはそう言って、ゆっくりと目を細めた。
これまでの和やかな雰囲気が一気に揺らぎ、妖しげな視線がクララを捉える。身の毛がよだち、緊張感が走った。
「僕はね、基本的に他人のことを信用していないんだ。人は皆、嘘を吐く生き物だからね」
ヨハネスはそう言って、不敵な笑みを浮かべる。
「側近を置くことは簡単だよ。父上にひとこと頼めばいい。けれど、無能な人間を何人置いても意味がないし、かえって煩わしいだけだ」
華やかで明るいヨハネスの影。それは普段人に見せない分、際立って暗い。クララはゴクリと唾を呑み込んだ。
「だからそう――――レイチェルや君のように、打算が透けて見える人間の方が、一緒にいて安心するんだ。こちらも遠慮なく、君たちのことを利用ができるからね」
ヨハネスはニコリと笑いながら、クララの手を握った。冷やりと冷たい手のひら。身動ぎしかけて、すぐに心の中で首を横に振る。
「僕に力になって欲しいんだったね?良いよ、聞いてあげる。君が僕の提示する条件を飲んでくれれば、だけど」
(狼狽えちゃダメ。今切り込まないで、いつ切り込むの!)
クララは努めて穏やかに微笑みながら、ヨハネスの瞳を覗き込んだ。
「殿下には何でもお見通しなのですね。けれど……わたしに殿下の望むような利用価値があるのでしょうか?条件とは?」
この数か月の間にコーエンの側で学んだ交渉術。それが段々とクララの中に根付きつつある。
(まだ、こちらの要求を出してはいけない)
ヨハネスが何を考えているのか、対価として差し出せるものがあるのか、そちらを先に引き出してしまう。相手に打算的な人間だと悟られているならばそれで良い。互いに腹の探り合いをして、最大限に利益を調整すれば良いだけだ。
「僕はね、君のことを気に入っているんだ。未来の王妃として申し分ない強さと、美しさ。その計算高さも良い。こんな風に僕が素を出していられる人間は貴重だし、政治を行う上での利用価値も高い。だから――――」
ヨハネスはそう言ってグイッとクララを引寄せる。机が大きく揺れ、体勢を崩しながら、クララは眉間に皺を寄せた。
「フリードが王太子の位を手にできなかったその時は、君は僕と結婚する。そう約束してほしい」
鳶色の瞳が真っ直ぐにクララを見つめる。クララはゴクリと唾を呑みながら、ゆっくりと口を開いた。
「それは――――仮にカール殿下が王太子の位を手にした場合においても、わたしはヨハネス殿下と結婚する……そういう意味でしょうか」
「そういうことになるね。フリード以外の誰が王太子になっても、君は僕と結婚する。どうだろう?」
その瞬間、クララの脳裏に浮かんだのは、コーエンの笑顔だった。
(――――そんなの、元々覚悟していたことだわ)
王妃に話を聞いたその時から、フリードが王太子になれなかった場合に待ち受ける未来を、クララは覚悟しているつもりだった。けれど、いざ『約束』という言葉を用いられると、途端に足がすくんでしまう。
(この取引でシリウス様が救われたとして――――それで王位継承戦が優位に進むわけではない。きっと、そうだ)
シリウスが助かる保障もなければ、寧ろ窮地に陥れてしまう可能性だってある。
それでも。
(コーエン――――――)
クララのすることが、少しでもコーエンの助けになればそれで良い。それだけでクララは本望だ。
(それに)
クララの願いは、コーエンが王位継承権を手にすること。
カールでもヨハネスでも、フリードでもない。コーエンに未来の王となってほしい。
けれど、現王兄の子であるコーエンには本来王位継承権がない。それでも、彼が王としての権利を手にする方法はある。
コーエンの王としての適性を示すこと。そんな頼りない方法よりも余程強力で、可能性の高い方法。ヨハネスとの会話の中でようやく、クララはその存在に気づけた。
クララはともすれば、コーエンの決断の足枷になりうる存在だ。コーエンの後押しをするためにも、己の未練を断ち切るためにも、今ここで退路を断ってしまう。その方が良いように思える。
「分かりました」
クララはそう言って、ゆっくりと目を開ける。
「約束します。もしもフリード殿下以外の方が王太子の位を手にしたら――――わたしはヨハネス殿下の妃になりましょう」
ヨハネスは一瞬だけ目を見開き、それから満足気に微笑む。
「交渉成立だね。……それで?姫君は何をお望みなのかな?」
ヨハネスはその日のうちに、あまりにもあっさりとクララの願いを叶えてくれた。
対価の釣り合っていない契約。傍から見ればそうなのかもしれない。
それでも、クララは満足だった。
クララはヨハネスに連れられ、彼の宮殿の奥にある庭園へと来ていた。
「ここに来るのは初めて?」
「はい。とても美しい場所ですね。ここは夏の庭園でしょうか?」
「その通り。季節ごとに自然を楽しみたいからね。東には春、南には夏、西は秋、冬は北という具合に庭園を作ってるんだ」
ニコニコと笑いながら、ヨハネスはクララを見つめる。
目の前の庭園は規模は小さいものの、デザインといい手入れ具合といい、細部に造り手の愛情とこだわりが見受けられる。きっと、ここ以外の他の庭園も、素晴らしい出来栄えなのだろう。
(なるほど……ヨハネス殿下は宝飾類だけじゃなくて、こういうものもお好きなのね)
目の前には侍女たちが運んでくれた、アイスティーや菓子が並ぶ。季節のフルーツをふんだんに使ったそれらはとても華やかで、見ているだけで涼を感じられた。
「お気に召したかな?」
「……はい、とても」
クララは正直ヨハネスのことを、金遣いの荒い品のない人間だと思っていた。けれど、彼は別に一つの産業に傾倒しているわけでもなく、高ければそれで良いというようなお金の使い方もしていない。案外、色んな所にお金が行き渡るよう工夫をしているのかもしれない。
(なんて、予算規模も知らなければ決算報告書を見たわけでもないし、なんとも言えないけど)
ふぅ、とため息を吐きつつ、クララはそっとヨハネスを覗き見た。
「あの、今日はレイチェル様は……?」
普段、ヨハネスにピタリと密着して回るレイチェルの姿が今日はない。ヨハネスは「あぁ」とと言って微笑みながら、そっと身を乗り出した。
「彼女は今、里下がりをしているんだ。少し体調を崩していてね」
「そうですか。心配ですね」
社交辞令だけど、と心の中で付け加えながら、クララは小さく首を傾げた。
(それにしても)
レイチェルはちょっとやそっとのことで、里下がりをするようなタイプには見えない。城には医師もいれば、世話をしてくれる侍女だっている。わざわざ不調をおして、自宅に帰る意味などないように思えるのだが。
「ああ見えて、結構繊細な子なんだよ?幼馴染のシリウスが謹慎処分を受けてしまったからね。ショックを受けているらしいんだ」
「シリウス様と?」
思いもよらぬ繋がりに、クララは身を乗り出した。
今ここにいるのは、シリウスの件に関する突破口を開くためだ。ヨハネスならばクララたちが求める資料を入手できるかもしれない。だからクララは、なんとかしてヨハネスに取り入らなければならないのだが。
(焦ってはダメ)
急いては事を仕損じる。
ヨハネスはクララから見て、損得勘定で動くタイプのように思える。けれど、現状、彼の得になる話をクララは提示できそうにない。そんなタイミングで資料の件を持ち出しても、ヨハネスから色よい返事を引き出すことは出来そうにないと思ったのだ。
「シリウスも気の毒だよね。カールの下に就いたばかりに、こんな目に合うんだもの」
表向き、彼の謹慎理由は『カールの側近としての鍛錬が足りていないから』ということになっている。クララは小さく頷きつつ、そっと首を傾げた。
「ヨハネス殿下はカール殿下やフリード殿下のように、内侍以外の側近をお付けにならないのですね。何か理由が?」
「――――――そうだね」
ヨハネスはそう言って、ゆっくりと目を細めた。
これまでの和やかな雰囲気が一気に揺らぎ、妖しげな視線がクララを捉える。身の毛がよだち、緊張感が走った。
「僕はね、基本的に他人のことを信用していないんだ。人は皆、嘘を吐く生き物だからね」
ヨハネスはそう言って、不敵な笑みを浮かべる。
「側近を置くことは簡単だよ。父上にひとこと頼めばいい。けれど、無能な人間を何人置いても意味がないし、かえって煩わしいだけだ」
華やかで明るいヨハネスの影。それは普段人に見せない分、際立って暗い。クララはゴクリと唾を呑み込んだ。
「だからそう――――レイチェルや君のように、打算が透けて見える人間の方が、一緒にいて安心するんだ。こちらも遠慮なく、君たちのことを利用ができるからね」
ヨハネスはニコリと笑いながら、クララの手を握った。冷やりと冷たい手のひら。身動ぎしかけて、すぐに心の中で首を横に振る。
「僕に力になって欲しいんだったね?良いよ、聞いてあげる。君が僕の提示する条件を飲んでくれれば、だけど」
(狼狽えちゃダメ。今切り込まないで、いつ切り込むの!)
クララは努めて穏やかに微笑みながら、ヨハネスの瞳を覗き込んだ。
「殿下には何でもお見通しなのですね。けれど……わたしに殿下の望むような利用価値があるのでしょうか?条件とは?」
この数か月の間にコーエンの側で学んだ交渉術。それが段々とクララの中に根付きつつある。
(まだ、こちらの要求を出してはいけない)
ヨハネスが何を考えているのか、対価として差し出せるものがあるのか、そちらを先に引き出してしまう。相手に打算的な人間だと悟られているならばそれで良い。互いに腹の探り合いをして、最大限に利益を調整すれば良いだけだ。
「僕はね、君のことを気に入っているんだ。未来の王妃として申し分ない強さと、美しさ。その計算高さも良い。こんな風に僕が素を出していられる人間は貴重だし、政治を行う上での利用価値も高い。だから――――」
ヨハネスはそう言ってグイッとクララを引寄せる。机が大きく揺れ、体勢を崩しながら、クララは眉間に皺を寄せた。
「フリードが王太子の位を手にできなかったその時は、君は僕と結婚する。そう約束してほしい」
鳶色の瞳が真っ直ぐにクララを見つめる。クララはゴクリと唾を呑みながら、ゆっくりと口を開いた。
「それは――――仮にカール殿下が王太子の位を手にした場合においても、わたしはヨハネス殿下と結婚する……そういう意味でしょうか」
「そういうことになるね。フリード以外の誰が王太子になっても、君は僕と結婚する。どうだろう?」
その瞬間、クララの脳裏に浮かんだのは、コーエンの笑顔だった。
(――――そんなの、元々覚悟していたことだわ)
王妃に話を聞いたその時から、フリードが王太子になれなかった場合に待ち受ける未来を、クララは覚悟しているつもりだった。けれど、いざ『約束』という言葉を用いられると、途端に足がすくんでしまう。
(この取引でシリウス様が救われたとして――――それで王位継承戦が優位に進むわけではない。きっと、そうだ)
シリウスが助かる保障もなければ、寧ろ窮地に陥れてしまう可能性だってある。
それでも。
(コーエン――――――)
クララのすることが、少しでもコーエンの助けになればそれで良い。それだけでクララは本望だ。
(それに)
クララの願いは、コーエンが王位継承権を手にすること。
カールでもヨハネスでも、フリードでもない。コーエンに未来の王となってほしい。
けれど、現王兄の子であるコーエンには本来王位継承権がない。それでも、彼が王としての権利を手にする方法はある。
コーエンの王としての適性を示すこと。そんな頼りない方法よりも余程強力で、可能性の高い方法。ヨハネスとの会話の中でようやく、クララはその存在に気づけた。
クララはともすれば、コーエンの決断の足枷になりうる存在だ。コーエンの後押しをするためにも、己の未練を断ち切るためにも、今ここで退路を断ってしまう。その方が良いように思える。
「分かりました」
クララはそう言って、ゆっくりと目を開ける。
「約束します。もしもフリード殿下以外の方が王太子の位を手にしたら――――わたしはヨハネス殿下の妃になりましょう」
ヨハネスは一瞬だけ目を見開き、それから満足気に微笑む。
「交渉成立だね。……それで?姫君は何をお望みなのかな?」
ヨハネスはその日のうちに、あまりにもあっさりとクララの願いを叶えてくれた。
対価の釣り合っていない契約。傍から見ればそうなのかもしれない。
それでも、クララは満足だった。
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