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【1章】王位継承戦と魅かれゆく心
知りたいものは、何?
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「王妃とは一体どんな話をしたんだ?」
フリードの執務室に戻るな否や、そう問いかけてきたのはコーエンだった。
「……王妃じゃなくて、王妃様、でしょ?」
クララは口にしながら、苦笑を浮かべた。
手に持った分厚い書類に目を通しながら、コーエンはチラリとクララを見上げる。普段は掛けていない眼鏡の奥に隠れた青い瞳が、キラリと光って見えた。
「話したのは……互いの自己紹介とか世間話とか、かな」
何と答えれば良いものか考えあぐねて、クララはそう口にした。
過去の王太子選抜については、コーエンには話さぬ方が良いだろう。そう判断したのだ。
「世間話、ねぇ」
コーエンは眼鏡を外しながら、小さなため息を漏らす。クララは曖昧に笑いながら、そっと目を伏せた。
あの後、クララと王妃は色んな話をした。
両親のこと、友人関係や趣味、特技。物事の考え方や将来の夢について――――。王妃がさり気なく、彼女自身の話も織り込んでくれるためにあまり気にならないが、まるで緩めの尋問でも受けている気分だった。
きっと王妃は、クララがどんな人物だったとしても、茶会の初めに王妃自身の『内侍としての過去』を話しただろう。そして、この王太子争いがもたらし得る未来と、必要となる覚悟を提示した。同じ女性として、同じ立場を味わった者として、対等に向き合おうとしてくれたように思う。
けれどその後の王妃は打って変わり、すっかり母親の顔に変わっていた。
クララが大事な息子の婚約者に足るか――――その品定めの時間、というわけだ。
本当ならば王妃は、クララが内侍と決まる前にこうした席を設けたかったのだろう。
けれど王妃は身分上、簡単に城を出ることはできない。
それに、クララだって貴族といえど気軽に登城が可能なわけではない。それ相応の手順を踏み、ボディチェック等々を経たうえで、ようやく中に入ることが許されるのだ。
特に女性は、男性よりも厳格にチェックを受ける必要がある。城で働く女性の絶対数は、男性のそれと比べて圧倒的に少ないし、信用も薄い。本当に登城が可能な身分なのか、じっくり調べられる必要があるのだ。
同様に城内での制限も、男性のそれに比べて多いのだが、決まりだから仕方がないとクララは思う。
「そんな話して楽しいものか?」
コーエンはそう言って眉を顰める。思わぬ言葉にクララは目を丸くした。
「よく知りもしない相手に愛想笑い浮かべるってだけで、俺は苦痛で堪らないけどな」
おぇ、と口元を歪めながら、コーエンはチラチラとクララを見つめている。
(コーエンったら、なんでそんなこと……)
コーエンは先程から、自分の考えを話しているようでいて、実はそうではないとクララは思う。
一緒に仕事をしてきて分かったことだが、彼は案外口数が多い。
直接業務に必要なことから、一見無駄に感じられることまでアレコレずっと喋っている。それはきっと、彼がコミュニケーションが如何に重要か、分かっているからだろう。
実際、この数日の間に、彼が何気なく話していた内容が何度もクララを助けてくれた。
そんな風に考えると、コーエンの一連の発言は、クララが不満を吐き出しやすいようにとの配慮に感じられるのだ。
「……もしかして、わたしのことを心配してくれてたりする?」
クララは小さく首を傾げながらそう尋ねる。
少しばかり茶化すような言い方。きっとコーエンは面倒くさそうに反論するだろう。そう思っていたのだが。
「――――――っ」
見れば彼は、恥ずかしそうに頬を赤らめ、そっぽを向いているではないか。
クララが思わず吹き出すと、コーエンは眉間に皺を寄せ、唇を尖らせた。
「さすがのクララも、王妃との茶会なんて、気が重いだろうって思ったんだよ」
ワシワシと髪の毛を掻きながら、コーエンがぼそりと呟く。
(さすがのクララ、ね)
短期間の間に、クララは随分とコーエンの信頼を勝ち得たらしい。何やら気分が良くなって、クララは満面の笑みを浮かべた。
「王妃様はお優しいし、とっても素敵な方だったもの。最初は少し緊張したけど、すぐに慣れたわ」
鼻息交じりでクララは自身の文机の前に腰掛ける。
「殿下の幼い頃のお話も聞かせていただいたしね。なんだか、わたしが思っている殿下の印象と違っていて面白かったわ。あの殿下が結構やんちゃだったって仰るんだもの。他にも色々……勉強熱心なこととか、剣が強かったこととか。王妃様のお話を聞いて、断然イメージアップしちゃった」
クララがそう言って笑うと、コーエンは口元を手のひらで覆いながら、そっと目を逸らした。
(本当はコーエンの話も聞きたかったんだけど)
フリードとコーエンは幼い頃からの付き合いらしい。ならばきっと、王妃もコーエンのことを良く知っているだろう。
けれどさすがのクララも、仮とはいえ未来の姑に対して、別の男性の話を聞くわけにもいかない。
コーエンはしばらくムスッとした表情を浮かべていたが、ややして気を取り直したらしい。
「サボってた分、しっかり働けよ」
そんな憎まれ口を叩きながら、ため息を吐いた。
「ところで殿下は?」
不在の間に机に置かれた書類を確認しながら、クララは尋ねる。恐らく殆どの仕事をコーエンが処理してくれたのだろう。申し訳程度の分量しか残っていなかった。
「あーー……」
コーエンは窓の外をチラリと覗くと、再び手元の書類に視線を移す。クララは首を傾げながら、コーエンを見つめた。
「今日は治部の連中のところに行くって言ってたよ。たまには直接顔を出さないと、ってな」
「……そうね。文官たちからの支持を得るのって大事だろうし」
城内はとにかく広く、部署によっては行き来するだけでも数十分ほど掛かり、結構大変だったりする。だから、通常はクララ達がフリードの名代となり、伝令役を務める。
けれど、執務室と遠いからと言って顔を出さなければ、文官たちは『自分たちが軽んじられている』と感じるものだ。色んな部署に適度に顔を出し、直接意見を聞いたり、声を掛けることも、王子の大事な仕事らしい。
「あぁ。王太子が決まるまであと半年――――だからな」
コーエンが小さな声でポツリとそう漏らす。クララにとっては初めての情報だったが、まだまだ城に来て数日。知らないことの方が断然多い。
「そう……」
半年という時間は長いようで短い。
この半年の間に、クララはフリードや他の王子のことを、もっともっと知らなければならない。フリードを王太子にし、自由を手に入れなければならない。
王妃には、王太子になれなかった王子たちのことは聞けなかった。クララは生まれてこの方、王兄達の噂を聞いたことがない。それがどうしてなのかは分からないが、あまり良い想像ができなかった。
(わたしには知らなければならないことが、まだまだ沢山あるんだわ)
チラリと顔を上げれば、向かいの席のコーエンと視線がかち合う。
ざわりと音を立ててほんの少しだけ、胸が騒ぐ。小気味よい温もりが、クララを笑顔にする。
その理由を理解しても良い――――そんな日が訪れることを楽しみにしている自分がいるとクララが知るのは、まだ少し先のお話。
フリードの執務室に戻るな否や、そう問いかけてきたのはコーエンだった。
「……王妃じゃなくて、王妃様、でしょ?」
クララは口にしながら、苦笑を浮かべた。
手に持った分厚い書類に目を通しながら、コーエンはチラリとクララを見上げる。普段は掛けていない眼鏡の奥に隠れた青い瞳が、キラリと光って見えた。
「話したのは……互いの自己紹介とか世間話とか、かな」
何と答えれば良いものか考えあぐねて、クララはそう口にした。
過去の王太子選抜については、コーエンには話さぬ方が良いだろう。そう判断したのだ。
「世間話、ねぇ」
コーエンは眼鏡を外しながら、小さなため息を漏らす。クララは曖昧に笑いながら、そっと目を伏せた。
あの後、クララと王妃は色んな話をした。
両親のこと、友人関係や趣味、特技。物事の考え方や将来の夢について――――。王妃がさり気なく、彼女自身の話も織り込んでくれるためにあまり気にならないが、まるで緩めの尋問でも受けている気分だった。
きっと王妃は、クララがどんな人物だったとしても、茶会の初めに王妃自身の『内侍としての過去』を話しただろう。そして、この王太子争いがもたらし得る未来と、必要となる覚悟を提示した。同じ女性として、同じ立場を味わった者として、対等に向き合おうとしてくれたように思う。
けれどその後の王妃は打って変わり、すっかり母親の顔に変わっていた。
クララが大事な息子の婚約者に足るか――――その品定めの時間、というわけだ。
本当ならば王妃は、クララが内侍と決まる前にこうした席を設けたかったのだろう。
けれど王妃は身分上、簡単に城を出ることはできない。
それに、クララだって貴族といえど気軽に登城が可能なわけではない。それ相応の手順を踏み、ボディチェック等々を経たうえで、ようやく中に入ることが許されるのだ。
特に女性は、男性よりも厳格にチェックを受ける必要がある。城で働く女性の絶対数は、男性のそれと比べて圧倒的に少ないし、信用も薄い。本当に登城が可能な身分なのか、じっくり調べられる必要があるのだ。
同様に城内での制限も、男性のそれに比べて多いのだが、決まりだから仕方がないとクララは思う。
「そんな話して楽しいものか?」
コーエンはそう言って眉を顰める。思わぬ言葉にクララは目を丸くした。
「よく知りもしない相手に愛想笑い浮かべるってだけで、俺は苦痛で堪らないけどな」
おぇ、と口元を歪めながら、コーエンはチラチラとクララを見つめている。
(コーエンったら、なんでそんなこと……)
コーエンは先程から、自分の考えを話しているようでいて、実はそうではないとクララは思う。
一緒に仕事をしてきて分かったことだが、彼は案外口数が多い。
直接業務に必要なことから、一見無駄に感じられることまでアレコレずっと喋っている。それはきっと、彼がコミュニケーションが如何に重要か、分かっているからだろう。
実際、この数日の間に、彼が何気なく話していた内容が何度もクララを助けてくれた。
そんな風に考えると、コーエンの一連の発言は、クララが不満を吐き出しやすいようにとの配慮に感じられるのだ。
「……もしかして、わたしのことを心配してくれてたりする?」
クララは小さく首を傾げながらそう尋ねる。
少しばかり茶化すような言い方。きっとコーエンは面倒くさそうに反論するだろう。そう思っていたのだが。
「――――――っ」
見れば彼は、恥ずかしそうに頬を赤らめ、そっぽを向いているではないか。
クララが思わず吹き出すと、コーエンは眉間に皺を寄せ、唇を尖らせた。
「さすがのクララも、王妃との茶会なんて、気が重いだろうって思ったんだよ」
ワシワシと髪の毛を掻きながら、コーエンがぼそりと呟く。
(さすがのクララ、ね)
短期間の間に、クララは随分とコーエンの信頼を勝ち得たらしい。何やら気分が良くなって、クララは満面の笑みを浮かべた。
「王妃様はお優しいし、とっても素敵な方だったもの。最初は少し緊張したけど、すぐに慣れたわ」
鼻息交じりでクララは自身の文机の前に腰掛ける。
「殿下の幼い頃のお話も聞かせていただいたしね。なんだか、わたしが思っている殿下の印象と違っていて面白かったわ。あの殿下が結構やんちゃだったって仰るんだもの。他にも色々……勉強熱心なこととか、剣が強かったこととか。王妃様のお話を聞いて、断然イメージアップしちゃった」
クララがそう言って笑うと、コーエンは口元を手のひらで覆いながら、そっと目を逸らした。
(本当はコーエンの話も聞きたかったんだけど)
フリードとコーエンは幼い頃からの付き合いらしい。ならばきっと、王妃もコーエンのことを良く知っているだろう。
けれどさすがのクララも、仮とはいえ未来の姑に対して、別の男性の話を聞くわけにもいかない。
コーエンはしばらくムスッとした表情を浮かべていたが、ややして気を取り直したらしい。
「サボってた分、しっかり働けよ」
そんな憎まれ口を叩きながら、ため息を吐いた。
「ところで殿下は?」
不在の間に机に置かれた書類を確認しながら、クララは尋ねる。恐らく殆どの仕事をコーエンが処理してくれたのだろう。申し訳程度の分量しか残っていなかった。
「あーー……」
コーエンは窓の外をチラリと覗くと、再び手元の書類に視線を移す。クララは首を傾げながら、コーエンを見つめた。
「今日は治部の連中のところに行くって言ってたよ。たまには直接顔を出さないと、ってな」
「……そうね。文官たちからの支持を得るのって大事だろうし」
城内はとにかく広く、部署によっては行き来するだけでも数十分ほど掛かり、結構大変だったりする。だから、通常はクララ達がフリードの名代となり、伝令役を務める。
けれど、執務室と遠いからと言って顔を出さなければ、文官たちは『自分たちが軽んじられている』と感じるものだ。色んな部署に適度に顔を出し、直接意見を聞いたり、声を掛けることも、王子の大事な仕事らしい。
「あぁ。王太子が決まるまであと半年――――だからな」
コーエンが小さな声でポツリとそう漏らす。クララにとっては初めての情報だったが、まだまだ城に来て数日。知らないことの方が断然多い。
「そう……」
半年という時間は長いようで短い。
この半年の間に、クララはフリードや他の王子のことを、もっともっと知らなければならない。フリードを王太子にし、自由を手に入れなければならない。
王妃には、王太子になれなかった王子たちのことは聞けなかった。クララは生まれてこの方、王兄達の噂を聞いたことがない。それがどうしてなのかは分からないが、あまり良い想像ができなかった。
(わたしには知らなければならないことが、まだまだ沢山あるんだわ)
チラリと顔を上げれば、向かいの席のコーエンと視線がかち合う。
ざわりと音を立ててほんの少しだけ、胸が騒ぐ。小気味よい温もりが、クララを笑顔にする。
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