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邂逅4
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「これ、お近づきの印に差し上げます」
アラタがウィリアムにもう一つ、折り紙の手裏剣に、剣と書いて渡す。
「刃物を持ち込めない場所にも持っていける一品や!」
ニヤリと笑った後ウィリアムに渡す。
手裏剣を懐にしまってから、お礼の言葉をウィリアムが発する前にウィリアム自身が舌打ちをした。
そのリアクションにアラタが、ウィリアムの視線の方角に振り向く。
人影がこちらに突っ込んでくるのが見える。
次の瞬間、ウィリアムは迷うことなくリツをかばう。
アラタは、そのまま指で空をなぞる様に動かす。
指から血が流れているのがリツとウィリアムからも見て取れる。
アラタがしている指輪には細工がされていて、針がアラタの指に刺さって血が流れている。
盾、という文字が鈍く光りながら何もないはずの空間に浮かぶのと同時に人影が剣を抜き切りかかった。
ガキンという鈍い音があたりに響く。
アラタは、そのまま一歩後ずさると、袖から一枚の薄紙を取り出すと捕縛と血文字で書く。
紙は一瞬で細かく何枚にも引きちぎれると、そのまま人影の足元に張り付いていく。
まるで一枚の紙が粉雪になって、粉雪が足首あたりに向かって降り注ぐように見えた。
人影がよろめく。
アラタがポケットに手を突っ込んで縫い針を何本か取り出す。
そこにはすでに、文字が書き込まれている。
それをもつれて倒れ込んだ人影の、近く、彼の影に向かって投げた。
「さて、これでもう、動けないなあ」
なあ、にイントネーションを置きながら、ウィリアムとリツを見る。
「手裏剣、使うんやと思ったんやけど」
「……あなたの魂を勝手に使っていいものかと」
ふはっ、とアラタが笑った。
「あんた、誰かと酒を酌み交わす時に、この酒の所為で相手の寿命が縮むかもって思い悩むタイプかい」
そう言いながらアラタは、人影の元へと歩いていく。
盾という文字はもう崩れ落ちてしまっていた。
「さて、どこのどなたさんか自己紹介を……」
倒れ込んだ人間が目深にかぶったフードを取った瞬間アラタは言葉を失った。
アラタがウィリアムにもう一つ、折り紙の手裏剣に、剣と書いて渡す。
「刃物を持ち込めない場所にも持っていける一品や!」
ニヤリと笑った後ウィリアムに渡す。
手裏剣を懐にしまってから、お礼の言葉をウィリアムが発する前にウィリアム自身が舌打ちをした。
そのリアクションにアラタが、ウィリアムの視線の方角に振り向く。
人影がこちらに突っ込んでくるのが見える。
次の瞬間、ウィリアムは迷うことなくリツをかばう。
アラタは、そのまま指で空をなぞる様に動かす。
指から血が流れているのがリツとウィリアムからも見て取れる。
アラタがしている指輪には細工がされていて、針がアラタの指に刺さって血が流れている。
盾、という文字が鈍く光りながら何もないはずの空間に浮かぶのと同時に人影が剣を抜き切りかかった。
ガキンという鈍い音があたりに響く。
アラタは、そのまま一歩後ずさると、袖から一枚の薄紙を取り出すと捕縛と血文字で書く。
紙は一瞬で細かく何枚にも引きちぎれると、そのまま人影の足元に張り付いていく。
まるで一枚の紙が粉雪になって、粉雪が足首あたりに向かって降り注ぐように見えた。
人影がよろめく。
アラタがポケットに手を突っ込んで縫い針を何本か取り出す。
そこにはすでに、文字が書き込まれている。
それをもつれて倒れ込んだ人影の、近く、彼の影に向かって投げた。
「さて、これでもう、動けないなあ」
なあ、にイントネーションを置きながら、ウィリアムとリツを見る。
「手裏剣、使うんやと思ったんやけど」
「……あなたの魂を勝手に使っていいものかと」
ふはっ、とアラタが笑った。
「あんた、誰かと酒を酌み交わす時に、この酒の所為で相手の寿命が縮むかもって思い悩むタイプかい」
そう言いながらアラタは、人影の元へと歩いていく。
盾という文字はもう崩れ落ちてしまっていた。
「さて、どこのどなたさんか自己紹介を……」
倒れ込んだ人間が目深にかぶったフードを取った瞬間アラタは言葉を失った。
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