Black and White

和栗

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※愛があるとは

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あらやだ。寝てる。
仕事を終えてシャワーを浴びてベッドへ行くと、美喜ちゃんが仰向けで寝ていた。
普段は横向きで丸まって眠るのに、今日はお疲れモードなのかしら。
シャツが捲れてお腹が見えている。腹筋を撫でるとくすぐったかったのか、手を払われた。
ぺと、と手のひらを置くと無反応になった。
薄く開けた唇から細い息が漏れる。うーん、セクシー。
キスをするとむにゃ、と口を動かした。
電気を消して腹筋にキスをする。
無駄のない体だった。
絞った体は僕のものだって知っている。
僕のあげたスーツを着続けたくてジムに行ってるし、結構頻繁に着てくれるし、気に入ってるみたい。
なんという優越感。
僕があげたスーツを着た美喜ちゃんを見て惚れちゃう女どもが、滑稽に思えてしまう。
そんなこと言えないけどね。怒られちゃうし。
黒い感情は閉まっておくべきね。
パンツを脱がしてペニスを取り出す。
陰毛を避けて指を這わせる。
全部剃ってタトゥーをいれたいな。2人だけにしか分からない数字、アルファベット、文字なんかいれちゃって、何度も脱がして見つめるの。
まぁ、そんな事したら怒られるけどね。
一度自分にタトゥーをいれたくて話をしたら、冷静に説教されて彫る気が無くなった。
だってすごく真面目なんだもん。
親から貰った体に、とか言われたらなにも言い返せない。
こっちは軽ーい気持ちだったんだけどなぁ。
軽い気持ちだったから怒ったのかしら。
だから僕の体は今も綺麗なまま。ピアスだって開けてないのよ。
時々背中が引っ掻き傷だらけになるけど、それは特別なの。
柔らかなペニスを口に入れる。
少ししょっぱいかも。興奮しちゃう。
「う、」
寝言かうめき声か分からない声が漏れる。
すぐに寝息に変わり、静かに胸を上下させた。
完全に勃起するまで丹念に舐め上げ、天井をしっかり指した時に口を離した。
ローションを沢山垂らして亀頭を手のひらでこねる。
かくんかくんと腰が跳ねた。ふふ、これ、好きなんだよね。
美喜ちゃん、昔はオナニーの楽しみ方なんか知らなくていつも事務的に擦るだけだったから、楽しみ方を教えてあげたら気持ち良すぎて泣いちゃったのよねー。
可愛かったなぁ。
まぁ、その後1週間くらい口聞いてもらえなかったけどね。
地味につらかったわ、あの時は。
でもその後付き合ってくれて恋人になってくれたし、丁寧に丁寧に仕込んで潮吹きまで出来るようになったし、もう可愛すぎるし最高。
でもやっぱり潮吹きまで出来るようになった時は口も聞いてくれないし会ってもくれなくなったけど。
あれも辛かったなー。
でも今は、一緒に暮らしてるもんね!
「あ、はぁ、あぁ、あぅ、」
酔った時とはまた違う甘い声に腰が疼く。
顔を見ると、頬に少し赤みがあった。火照ってるんだわ。かっわいい。
薄く開いた唇から吐息が漏れている。
所在なさげに浅黒い手がシーツの海をかき分け、サラサラと音を立てた。
左手でペニスをしごきながら右手で亀頭を撫で続ける。
くちゃくちゃと水音が増して、腰の動きが手に合わさって激しさを増す。
うっすらと目が開いて、心臓が飛び跳ねた。
「ぅんんっ、ん、んぅ、あ、あぁっ、あ、いくっ、あ!?はぁ!?てんめ、このっ!」
「きゃー!怒っちゃ嫌よ!」
「あ!あぁっ、ぐぅ、てめ、この、あぁっ、」
「ほらほら、いきそうでしょー?気持ちいいよね?ほらいっちゃえ、いっちゃえ」
ぐりぐりと手を強めに押し付ける。
ガクガクと腰を持ち上げ、のけぞって射精をした。
長く喘いで息を切らし、キツく閉じた目をゆっくり開けると思い切り、そりゃもう思い切り蹴り飛ばされた。
もろに鳩尾に入ってダウンする。
ゲホゲホとえずきながらうずくまると、髪の毛を掴まれて顔を上げさせられた。
「い、いやん、抜けちゃう・・・」
「禿げろ」
「げほ、ひっど、・・・」
「このままベランダから落とされるのと坊主にされるのどっちがいいか選べ」
「ベランダから落とされたい」
「よし、坊主だな」
「ごめんってぇ・・・。可愛いからつい・・・ていうか、起きててってお願いしたじゃない。僕がシャワーから出たらしようねって」
「いいなんて言ってねぇ」
「んーって、言ったじゃない!あれはいいよって返事だったもん!」
「勝手に解釈してんじゃねえ。こっちは気持ちよく寝てたんだ」
「うん。寝顔がとても可愛かったわ」
「会話にならねぇ。そこでうずくまっとけ」
手が離され、頭が床に落ちる。うーん、痛い。
まぁ、仕方ないかぁ。
勝手に触ったのは事実だし?
でも美喜ちゃんがさ、可愛い顔してるのが悪いんだもん。
パチっと電気が消された。
あ、このまま放置ね。痛みが引いたら起きよーっと。
あーあ。愛のあるエッチをたくさんしようと思ったのになぁ。
素直に起こせばしてくれたのかしら。
起こしたら起こしたで怒られそうだけど。
美喜ちゃんの機嫌を見ながら手を出すのも容易じゃないのよね。
そういう一筋縄じゃないところが大好きなんだけどさ。
目を閉じようとした時、パサ、と体に布がかけられた。
タオルケットだった。見上げると、表情は見えないけど声は聞こえた。
「おやすみ」
挨拶、してくれるんだよねぇ・・・。どんな時でもさ。
好き・・・。
「大好きー!美喜ちゃん愛してるぅ!」
「もう立てるのかよ。もっと本気で蹴っときゃよかった」
「手加減してくれたのね。愛を感じるわ」
「ねぇだろ、愛なんて。どこにも」
「あるよぉ!本気で蹴らなかったしぃ、タオルケットかけてくれたしぃ、おやすみって言ってくれたし!」
「間伸びさせて喋んな。黙って寝ろ」
「一緒に寝ようね。愛してるわ」
「勝手に触ったらベランダから落とすからな」
「触っていい?」
「あぁ?」
「聞いたら落とさないでしょ?」
「触んじゃねぇ」
「じゃぁ抱きしめて寝てもいい?」
「触るなって言って、」
「手を繋いで寝るのは?足、絡ませるだけでもいいの」
「・・・しつこい」
呆れたようなため息をつきながらベッドに寝転がる。あー。背中向けた!酷い!
と思っていたら、指先を掴まれた。
きゅん、って胸が甘く疼く。
ぎゃーぎゃー言うけど、僕に甘いんだよね。
手を握ると一瞬強張ったけど、すぐに力が抜けて寝息が聞こえてきた。
腰を抱いて目を閉じる。
明日こそ甘ったるーいエッチしよーっと。
えへへ!



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