Black and White

バカップルの箸休めの小話

「なんか最近ジム、多くない？」
「ん？あぁ、まぁな」
「なぁに？なんで？あ！春日部くんと行ってるんでしょ！最近仲良いもんね！やーな感じ！」
「春日部は別のジムだ。1人で行って1人で帰ってきてる。何が不満なんだ」
「一緒にいる時間が減るじゃない！なんでいきなり増やしたのよ」
「なんでって・・・お前がくれたオーダーメイドのスーツ、着れなくなると困るだろうが」
「・・・え、」
「太ったら着れなくなるだろ。せっかくいいものもらったんだ。長く着たい」
「・・・好き。抱かせて」


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「おい、お前は馬鹿か」
「はぁ？何よ藪から棒に」
「車道側を歩くな」
「・・・あのさ、僕心は乙女なところあるけど、男なんですけど。しかも背もあるんですけど。見えるでしょ、でかいんだから」
「だからなんだ。見えてたってぶつかることもあるし跳ねられる時もあんだろ。腕と手を怪我したらどーすんだ」
「・・・そんなこと言ったら美喜ちゃんだって、」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで、お前はおれと歩く時は建物側を歩け。分かったか」
「えー・・・車が来たら庇ってくれるの？」
「は？当たり前だろうが。ほら、こっち」
「・・・好きぃ。抱きたい」


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「・・・えっ」
「なんだ」
「・・・ちまきがあるんだけど」
「前に食べ損ねたとか言ってただろ」
「・・・言ったけど、・・・作ったの？」
「あぁ」
「あんかけチャーハンもあるんですけど」
「あぁ」
「え、今何してるの？」
「餃子焼いて小籠包蒸してる」
「・・・」
「あ？中華食べたいって言ったのお前だろ」
「や、あの、食べに行こうかと思ってて・・・！まさか家で出てくるとは・・・」
「・・・店のがよかったか？」
「まさか！美喜ちゃんの美味しいもん！もー！びっくりしすぎて勃起した！嬉しすぎるぅー！！大好き大好き！覚えててくれてありがとうー！抱かせて！」


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「美喜ちゃん、」
「ん゛んっ・・・あ？」
「大丈夫？何度も寝返り打って、夢見悪そうだったよ」
「あー・・・うーん・・・いた、」
「え？痛いの？」
「違う、いたんだよ」
「何が？」
「お前」
「はい？」
「いなかったから、探してた」
「・・・あ、僕がいなかったの？夢の中に？」
「ん・・・」
「・・・えっと・・・いなくならないように手、繋いどく？」
「・・・そーだな・・・」
「・・・我慢できないから抱いていいよね？」


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「おい」
「わ、びっくりした」
「まだ描くのか」
「うん、もう少し」
「・・・飯」
「ありがとう、ちょっと、先食べてて」
「・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・えっと、何かあった？ごめん、集中したいんだけど」
「・・・ん」
「・・・あ、やっぱ待って。どうしたの？」
「・・・いや、一緒に、食べようかと・・・」
「・・・えっ！？ま、待ってたの！？」
「・・・わりーかよ」
「え、嘘、いつから？え？」
「・・・30分くらい前にも声かけた」
「気づかなかった。ごめんね」
「・・・まぁ、いいけど。・・・先食べてる」
「もぉ、可愛いこと言われたら断れないの分かってるくせにぃ！あとで美喜ちゃんも食べちゃうから！」


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「きゃーーーー！！！！」
「うるさっ、」
「いやーー！かっこいいけどダメよーー！」
「・・・なんなんだお前は」
「ずぶ濡れなんてだめよー！なんで連絡くれないのよバカァー！タオル！お風呂！着替え！あったかい飲み物！」
「別に、雨くらいなんてこと、」
「前に風邪引いたじゃない！！馬鹿！ほら、お風呂行こ！」
「・・・お前も入んの？」
「・・・えっ」
「嫌ならいい」
「は、は、入るー！」


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「あったかい？」
「ん」
「肩まで浸かってね」
「んー」
「気持ちいいね」
「んん」
「どうして雨降ってるのに連絡くれなかったの？傘、持ってると思ったのよ」
「・・・風邪引くかと思って」
「そりゃ引くわよ。濡れてんだから」
「いや、お前が」
「え？」
「最近こん詰めてるから・・・免疫力落ちてるはずだし・・・外、少し寒かったからな・・・。風邪引くかと思って」
「・・・もぉっ。へっちゃらよ！次はちゃんと連絡して！」
「んー」


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「寒いからうどんにした」
「わーい！ありがとう！」
「いただきます」
「いただきまーす！」
「あひっ、」
「・・・か、か、可愛い～っ！あちゅかったのー？ふーふーちてあげるー！」
「・・・馬鹿かお前は」
「ほら、貸して」
「・・・自分でできる」
「僕がしてあげたいのー」
「・・・」
「ふー・・・はい、あーん！」
「・・・やっぱ馬鹿だな」


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「なんか、眠るのが勿体無いね。雨が降ってて、気持ちが落ち着くの。ずーっと見ていたい」
「・・・そうか」
「綺麗だよね、雨粒って」
「ん・・・。寒くないか」
「うん。大丈夫。くっついてるから」
「・・・千蔵」
「んっ、」
「・・・うん、体温はそこそこ高いな」
「も、もぉー。キスで体温確認しないでよ」
「・・・ん。いいだろ、別に」
「・・・なんか機嫌悪い？」
「・・・別に」
「・・・どうしたの？なんか、嫌なことあった？」
「・・・なんも」
「さっきから、ん、が多いから。ふーふーが嫌だった？」
「・・・言わねーから」
「え？何を？」
「・・・珍しく、抱きてーだの抱かせろだの勃起だの言わねーから・・・」
「・・・ん、もぉ・・・。抱かれたかったんだ？気づかなくてごめんね？ね、大好きよ。エッチしよ？」
「別に、無理しなくていい」
「してませーん！僕はね、いつだってどこでだって美喜ちゃんを抱きたいのよ」
「嘘つけ」
「本当だよ？え、証明して欲しいの？明日のお休みなくなっちゃうよ？」
「・・・予定は何もない」
「ふふっ・・・！だぁーい好き」