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しおりを挟む「ん、う、うぅっ、んんー!」
「最近慣れてきちゃった?気持ちいいの」
「へ?え?あぅっ!?」
ずる、と指が抜けた。
てらてらとやらしく光る指をおれのお腹に這わせて、くすぐってくる。
「声、我慢できるようになってきちゃったね」
「し、してないよ・・・?おれ、変だった・・・?」
「ううん。慣れてきた?前立腺」
「な、慣れとかは、分からないけど・・・いつも気持ちいい」
「・・・しばらく触るのやめよっか」
「え?」
「触らなくてもほぐせるし」
「お、怒ったの?」
気持ちいいよ。触ってもらうの大好きなのに、急にどうしたんだろう。嫌な思いさせちゃったのかな。
焦っていると、和多流くんが慌てて首を横に振った。
「怒ってないよ。少し焦らそうかなと思っただけ」
「焦らすって?」
「ん?性感帯を触らないでするってこと」
「・・・今?」
「いやー、今からはおれがきついな。明日からにしよう?」
「・・・何か嫌なことした?」
「ううん。もっとおれを感じて求めて欲しい。涼くんとぐちゃぐちゃになるまでセックスするために、おれも我慢する」
「こ、声、気持ち悪かった?うるさい?」
「可愛いしメッチャ興奮する。うるさくなんかないよ。・・・性感帯を触らないでするのって、結構楽しいかもよ」
「・・・あ、」
きゅ、と乳首を摘まれた。口を塞ぐと、すぐに手を取られた。
「聞かせて。もう入るね」
「あ、あ!ま、待って、おっき、」
「ん・・・」
しがみついて目を閉じる。和多流くんのペニスが大きくて、中で跳ねて、腰が震えた。
******************************
「耳と、乳首と、ペニスと、前立腺は触らないようにして、お尻は触ってもいい?」
「うん・・・」
和多流くんとお互いの感度を高めよう、と話し合って焦らしプレイを行うことにした。
最初こそ不安でいっぱいだった。快楽に慣れたおれを抱くのがつまらないのかと思ったし(慣れたことはないんだけど・・・)、おれに飽きたのかと思った。
違うよと説明されて納得はしたけど、少し不安。
「おれはそうだな・・・耳、ペニス、あ、念のため乳首も」
「キスは?」
「絶対したい」
「・・・して?」
ガバッと抱きしめられてたくさんキスをしてくれた。
甘えるように脇腹を撫でると、ビクッと体が跳ねた。
「・・・ここもダメかな?」
「・・・ちょっと、はい、・・・いや、性感帯なわけでは、ぅあ!?」
指先で撫でると、肩が跳ねた。可愛い。顔を赤らめて咳払いをして誤魔化すけど、誤魔化しきれていない。
「なしにする?」
「は、はい。なしで」
「いつまで焦らすの?」
「おれの我慢が続くまで」
「おれがギブアップしたらどうするの?」
「そりゃ抱きますよ。触りまくります」
「じゃあ耐久レースする?」
「え、先にギブした方にお仕置きしていいの?それかご褒美方式?どっち?」
「・・・ご褒美?かな?」
「何してくれる?」
「んー・・・え?ちょっと待って?勝つつもりでいる?」
「そりゃご褒美のためなら頑張るよ」
「おれも結構粘るよ?」
「とりあえずご褒美決めようよ」
ニコニコの笑顔で言う。
うーん、ご褒美もマンネリ化しちゃうとつまらないし・・・何がいいかな。
ご飯はいつも作ってるし・・・エッチなことは結構、いたしてると思うし・・・あんまりしてると特別感がないしな・・・。
「じゃあ、」
「うん」
「和多流くんが勝ったら、おれの服とか、選んでいいよ」
「・・・ほほぅ?それは、おれが、買っていいということだね?」
「うん・・・」
ちょっと、調子乗っちゃったかな。
でもいつも買いたいって騒ぐからいいかなと思ったんだけど。
様子を伺うと、ニヤニヤしていた。あ、これで良かったみたい。腕を組み、絶対に勝つよ、と自信満々。
「まぁ万が一涼くんが勝ったら」
「言い方ムカつくな」
「なんでも言うこと聞いてあげるよ」
ふふん、と勝ち誇った顔。なんだろ、腹立つな。
「じゃあお尻、」
「おーっとそれはなし」
「じゃあウサ耳つけてコスプレ」
「・・・」
「和多流くんが勝つんでしょ?」
「まぁそうだけど、ね?・・・ボンテージ着るの?」
「当たり前じゃん」
「・・・絶対勝つ」
目の奥に火がついたような気がした。
というかさ、このプレイって・・・ポリネシアンセックスよりキツくないかな?和多流くん、分かってるのかな。だってさ、どちらかがギブアップするまで、なんでしょ?和多流くんが勝つ気でいるから、おれがギブアップするまで続くってことなんだよね?どうすんの、3ヶ月くらい我慢できちゃったら。
「触っていい?」
「うん、撫で合うの、気持ちいいよね」
「うん・・・涼くん、キス」
顎を持ち上げて唇が重なる。
柔らかでしっとりしている。気持ちいいな。
******************************
結構、結構、ね。お互いに粘ってます。
最初こそ大手ファッションサイトを見て、これ似合うよ、これもいい、これは絶対外せない、と満面の笑みで話していたけれど、今の和多流くんにはその余裕がありません。
食事を終えて、片付けをして、さぁお風呂に入ろうと下着を持ってお風呂へ向かおうとすると、いきなり肩を掴まれて壁に押し付けられて、逃げないように壁に手をついて顔を近づけた。
「ね、そろそろギブしていいんだよ?ツラいでしょ?」
目をギラギラさせながら言う。
そりゃーね、ツラいですよ。
性感帯を避けて2人でキスをして肌を撫で合ってるだけですから。
もどかしくてもどかしくてたまらないけど、おれはその行為が段々と心地いいものになってきているので、まだ余裕なんだよね。
和多流くんはそわそわしながらおれの様子を伺い、おれが根を上げるように際どい触れ方をしてくる。でも・・・そうされるとおれもやり返したくなるわけで。
結果的に自分の首を絞めているんだよねー、和多流くん・・・。
だからこうやって詰め寄ってくるんだよね。
「和多流くんと触りっこするの気持ちいいし楽しいから、まだ堪能したいかな」
「ふーん」
「和多流くんは?おれに触られるのどう?」
「気持ちいい、けど」
「けど?」
「涼くんはツラくないのかなーってね?うん」
ぐり、と押し付けてくる。
和多流くんはしっかり勃ち上がっておいでです。うん、ツラいね。ツラいよね。よくここまで我慢してるよ。だってもう、5日だもんね。明日は休みだけど・・・ちょっと仕返ししたい気持ちもあるんだもん。
快楽に慣れちゃった?なんて言われてさ、焦らしプレイしようなんて言われてさ?おれ、びっくりしたんだから。
快楽に慣れるわけないじゃないか。いつも気持ちよくて、いっぱいいっぱいだよ。
「和多流くんとゆっくりくっつけるのが嬉しいから、ツラくないよ」
「・・・うん、そう?・・・そうか」
あ、寂しそう。
かなり限界が近いけど、絶対に勝ちたいんだろうなぁ。
あと、ボンテージを着たくないんだろうな。
「今日もたくさん撫でていい?」
「うん、おれも触る・・・」
「顔ね、撫でられるの好き」
「ん・・・」
ぎゅむっと抱きしめられた。お風呂は別にして、大人しくベッドで待つ。
和多流くんはずいぶん長いこと入っていた。やっと出てきたと思ったら、汗が引かずずっと体が濡れていた。
「大丈夫?」
背中を拭きながら聞いてみると、くるっと顔がこちらに向いた。
「涼くん」
「ん?」
「・・・譲ってくれない?」
「え?」
「ギブアップ、してくんない?」
まさかの申し出につい口がぽかんと開いてしまう。
「え、えっと??どゆこと?」
「おれにご褒美ください」
「えー?何それ」
「だって、だって!涼くんに服を買いたいよ!好き勝手貢ぐチャンスなんだもん!絶対勝ちたいんだもん!でもさ、中々ギブアップしてくれないから・・・」
「だってまだ、さわりっこしたいもん」
「お、おれもしたいけど!でも、でもさ?そろそろ、」
「思ったけど、そのお願いがもはや和多流くんの負けを認めてることになると思うんだけど」
「いや、そんなことはないです」
「勝ち負け関係なく正直に答えてね。限界でしょ?」
「・・・はい、」
「・・・もしかして1人でしてた?」
「・・・しようとして、めちゃくちゃ悩んで、しないで出てきました」
「・・・ギブアップしたら?」
「やだ絶対しない!涼くんに貢ぐんだから!いくらでも耐えてやる!!」
でも、下半身がつらそうだけど・・・。
ていうか貢ぐって・・・どっちかというと罰ゲームだと思うんだけどな。
「涼くん、おれのお願い聞いて?」
「えー?やだ」
「・・・我慢できるの?」
「まだ、うん」
「・・・怒ってる?」
「え?」
「・・・いや、あの、・・・最近声、我慢できるようになってきちゃって、その、ちょっと悔しくて、だから焦らしプレイとか言って、ここまできちゃったんだけど、」
「く、悔しい?なんで?」
「・・・おれワンパターンになってない?」
「なってないよ!?」
あれのどこがワンパターンだというのだろうか。
こっちがどれだけ翻弄されてるか、きっと分からないんだろうな。
「声も我慢してないよ」
「ほんと?」
「我慢してるように見えたの?」
「うん」
「・・・ていうか、あんまり声出してると時々恥ずかしくなるから我慢もしたくなるけど、」
「しないで」
「してないよ。できないし。・・・いつも気持ち良過ぎるから、たまには手加減して欲しいくらいだよ」
「やだよ。しないよ。・・・涼くん、お願いだからギブアップしてください。お願いします」
両手を合わせて目を閉じる。いやいや、なんでそんなに必死なの。
おれだってギブアップは嫌だよ。せっかくここまで和多流くんを追い込んだんだもん。たまにはおれが勝ちに行ったっていいじゃん。
「もぉー・・・じゃあご褒美じゃなくて罰ゲームにしよ」
「え?」
「和多流くんが負けたらおれに服を買ってよ」
「降参します」
うわ、チョロっ。早っ。
スポンとパンツを脱いでポイッと捨てると、ぐりぐりと押し付けてきた。
息、荒くない・・・?大丈夫?
「触りたい。触らせて」
「う、うん、わぁ!?」
指先で乳首を撫でられた。体が飛び跳ねる。あ、あれ?あれ?!いつもより、なんだか・・・!
「ちゃんと座って?あぁ、寝たい?」
「う、ふ、ふぅ、」
かり、かり、と指先で引っ掻かれる。
大きく膨らんで、赤く熟れていくのが分かった。
「ま、待って、ゔ、んぅ、」
「うわー・・・プリプリしてて、可愛いなぁ・・・」
散々焦らされたから、いつもより、敏感になってる。
腰が跳ねて震えて、体に力が入らなくて、少しの力で押し倒される。
熱くてぬめった舌先が乳首を包む。
「んあっ・・・!和多流、く、」
「かわい・・・ん、」
ぢゅる、ぢゅる、と音を立てて吸い付いて、摘んで、弾いて、こねてくる。
だめ、今日、早い。
「ふぅう~・・・!!ふ、ゔぅ~・・・!」
「ほら、声我慢してる」
「ち、がう・・・!ま、待って、」
あぁ、舌も指先も、気持ちいい。
和多流くんのペニスが重なって、触りたくてたまらない気持ちになる。
震える手を伸ばして先端を指先で撫でると、ビクンと跳ねた。たらたらとカウパーがしたたって、おれのペニスに垂れる。
「だーめ・・・誤魔化さないの」
「ゔん、ん!んー!」
「我慢しないよ」
「してないもん!バカ!」
「あ、いだっ!!」
ぶにゅーっとほっぺたをつねる。
う、柔らかくて、可愛い。
「いだい!」
「我慢してるんじゃなくて!詰まっちゃうの!いきそうで!」
「ほうなの?」
「そうなの!」
「がまん、ひてるの?いくの、」
「だ、だって、すぐいっちゃうと、その・・・恥ずかしいし、」
「・・・そっか。えへへ」
目尻を下げて、少し照れたように笑う。
手を離すと、また乳首を口に含んだ。
「んあっ」
「いいよ」
「あ、あ、あ、だめ、だめ、っだめだめっ、」
「ダメなの?」
「だ、だめ!いく、ぅうっ、あ゛ぁ~・・・!あ゛っ、や゛っ、」
「我慢した?ダメだよ・・・」
ぢゅるっときつめに吸いつかれた。
ガクガクと体が跳ねる。
「あ゛ーーーっっ!!あ゛ぁ~・・・!!」
「ほら、いっちゃえ」
「ひぃっ!?んぁっ!ぁあっ!!」
いってる最中に追い打ちをかけてくる。胸を逸せて快楽に溺れてしまう。
久しぶりの快感に、涙が溢れた。
「あー、あー・・・!」
「やっと触れた・・・気持ちい?」
「ん、う、きもち、い、あ!!」
どさ、と押し倒されて足を持ち上げられる。ガバッと開くと、和多流くんは興奮したように見つめて口の端を上げた。
「ぐずぐずにしてあげるから」
「あ、あ、和多流くんのが先、」
「ダメ。一緒に」
パキッとローションの蓋を開けて、指先でこねる。秘部に押し当てると、つるんと入ってしまった。恥ずかしい。なんの抵抗もなく、受け入れてしまった。
「嬉しいな。待っててくれたみたい」
「あ、ふ、ふ、」
「四つん這いになってね」
腰を支えてくるんとうつ伏せにされる。大きな手がしっかりお尻を掴んで、高く上げるように促した。素直に従うと、ぐにぐにと前立腺を押し潰された。
「ん゛あ゛ぁ!?」
「膨らんでて可愛い。はー、好き、大好きだよ」
指で押し潰しながら、べろ、と舐められる。
足の震えが止まらない。力が入らない。
「柔らかい・・・中、熱いよ。おれのこと待ってた?」
「う、ゔぅっ、いく、」
「えー?もう?早いね」
「あ、で、ちゃ、・・・!」
ぎゅーっとシーツを握る。ブルブルと体を震わせて歯を食いしばる。いく時、指が抜かれた。
ガクガクと体が震えて、だらしない声が漏れる。
「あ゛ぁ~・・・!あ、あぁあぁっ・・・い、きたい、のにぃい・・・!」
「あー、今のエッチだなぁ。可愛いなぁ。ここ、パクパクしてるね」
べちゃ、と舌が這う。ヒクヒクとねだるように動いている。恥ずかしい。どうしよう。和多流くんが欲しくて、お尻が疼く。お腹が、切ない。ペニスも震えている。
吸い付かれ、優しくペニスを扱かれて、視界が歪む。
快楽漬けだ。こんなの耐えられない。
「は、はふっ、はふっ、んぃっ!?」
「かーわいい。今のよかった?」
ゆっくり指が入ってきて、また抜かれる。
ポロポロと涙が落ちてシーツを濡らす。快楽で涙が溢れると、太い指先がそれを掬い、そっと舐めた。
「甘いねぇ」
「ぁぅう~・・・!」
ねっとりと中をほじくられ、だらしない声で喘いだ。
前立腺を避けてほぐしてくる。
もういいよ。そんなのもういいから、早く、してよ。
まだ余裕なのかな。さっきは全然余裕がなさそうだったのに、冷静になっちゃったのかな。
心配になってきて振り返ると、和多流くんのペニスが反り返っているのが見えた。タラタラと先走りが溢れていて、艶かしく光っていた。普段よりも大きく見えるペニスは、ひく、ひく、と可愛く跳ねている。
静かに喉が上下した。
「わた、くん、」
「あぁ、うん・・・?ごめんね、一緒がいいからまだ、我慢ね・・・」
「つらそう・・・」
四つん這いのまま向きを変えて、和多流くんのペニスにキスをする。咥えようと口を開けると、ガシッと頭を掴まれて上に向けられた。
「あっ!ご、ごめんなさい、」
反射的に謝ると、和多流くんが顔をしかめた。
深呼吸して、ペニスに手を添えておれの頬に擦り付ける。
普段より濃い匂いがする。カウパーも少し、粘り気が強い。
「バカ。口でしたらいっちゃうでしょうが」
「あ、ん・・・だって、余裕そうで、」
「あるわけないよ。すぐいっちゃいそうだよ」
「でも、でも、ずっと指だから、」
「ほぐさないと痛い思いするよ?」
「しないもん、ねぇ、もう早く・・・」
こんなに求めてるのに、応えてくれない。
だんだんイラついてきた。
早くしたいよ。早く感じたいよ。なんで分かってくれないの。おればっかり、求めてるんだ。飽きたのかもしれない。だから急に、変なプレイを要求してきたんだ。
「だから、」
「冷めたの?」
「はぁ?」
「だって、抱いてくれない。不安でたまらなかったもん。いきなり、あんなこと、言われたし・・・。おれの声がって言ってたけど、違うんじゃない?冷めたんでしょ?おれのこと、飽きたんでしょ?無理して抱かなくていいよ?」
「・・・もう黙ってくれない?」
口を塞がれる。和多流くんの瞳はギラギラして、怒りが混じっていた。
仰向けに押し倒されて足を閉じようとすると、バシッとお尻を叩かれた。
「ゔきゅっ!?」
声が出せなくて、喉から変な音がした。それでも容赦なく、パン、パン、とお尻を叩かれる。
「ゔぅ!ぅ!ん゛ぐっ!」
「足、広げる」
「ぶっ、んぶっ!」
苦しい・・・。
頭がぼーっとしてきた。
上手く息が吸えなくて鼻水が垂れる。
虚な目で見つめると、手が離された。
口から目一杯酸素を吸い込む。
「はー!はー!はー!げほ!げほ!」
「足」
「は、はひ、・・・」
「苦しかった割には萎えないね?ど淫乱」
「あんっ、」
パチンとペニスを叩かれる。
だめ、これだけで、気持ちいい。
「ほら、欲しがってたこれ。挿れてあげるよ」
「けほ、けほ、・・・」
「・・・バカ。バカだね、涼くん。なんで分かんないんだよ」
「はぁ、はぁ、苦し、」
「・・・犯してやる」
「・・・」
「分からせてやるから」
「へへ、バーカ・・・」
「は?」
「おれに、そんなことできない、くせに・・・バーカ、」
鼻を摘んでやる。首に手を回して引き寄せると、素直に顔を近づけた。額を合わせて見つめ合う。さっきまでギラギラしてたのに、今は不安そうだった。
「仕返しだもんね」
「え?」
「おれを不安にさせた、仕返し。ふふ、バーカ」
「・・・ちょ、っとぉ・・・!」
「あははっ・・・ムキになってやんのー・・・チョロいなぁ」
和多流くんはぐしゃ、と表情を崩すと、そっぽを向いた。耳を撫でて舌を這わせる。
かぶりつくと、体が跳ねた。
「ん、かわい、・・・ごめんね?」
「あっ、・・・ちょ、ん、・・・」
「はぁ、ん、ん、ん、」
「待って、だめだって・・・!ゔ、」
そっと舌を差し込むと、肩に置かれた手に力がこもった。大きく音を立てて舐めながら、反対の耳をマッサージする。
大きな体がピクピクと跳ねるのが可愛かった。
「ま、って・・・!マジで待って!」
「ん、ふふ・・・弱弱だねぇ?」
「も、・・・はぁ、もぉ!」
「好き?」
「・・・うん、大好き」
「間があったけど」
「バカ。びっくりしたんだよ」
「いきなり言われたら、悲しいでしょ?」
「・・・はい」
「バーカバーカ」
「涼くんへの気持ちが冷めることなんてないから、もう言わないでね」
「・・・ん」
「カッコつけマンだっただけです。もういいや。カッコ悪くても。多分挿れたらいっちゃうけど、笑わないでね」
「笑わないよ、バカだなぁ。おバカ」
「もっと言って」
「え?」
「バカって。なんかすごく、愛がある気がする」
「・・・バーカ」
「うん」
「へへ、」
「好き」
「ふふっ」
「・・・ゴム、付けたくない」
「いいよ」
「ほんと?」
「うん、」
「来てって、言って?」
「挿れたいって、言って?」
「挿れたい」
「来て」
腕を伸ばしたのと、和多流くんが覆い被さってきたのは同時だった。
抱きしめて、腰に脚を絡めて離れないようにしがみつく。
久しぶりに、和多流くんが入ってきた。
ゾワゾワっと背中がしなる。
「は、あ、あ゛ぁ~!」
「あー・・・いい声・・・かっわい・・・」
「あ゛あぁあ~・・・!ゔあぁ、・・・!んぉっ!?あ、ちょ、ま、」
「ごめん、一気に挿れちゃった・・・」
「あ゛っ、お゛・・・!」
中で、大きく、跳ねてる・・・!
お腹、苦しい。
気持ちいい。
熱い。
擦れる。
ガシッと腰を持たれて、ぐ、ぐ、と押し付けられた。
奥の壁に当たって脚がガクガクと震える。
「あ゛ゔぅっ!だめ、だめ!」
「ごめん、いく、」
「いっちゃだめ!だめ!」
「無理、」
「いがないでっ、いまだめだ、からぁ・・・!」
頭、痺れる。
腰が熱いし、中、気持ち良すぎて、変な声が出る。
顔をぐしゃぐしゃと拭うと、手を解かれてシーツに押し付けられた。
苦しそうな笑顔が視界いっぱいに広がる。
「なんだ、涼くんも限界だったんじゃんか。強がり」
「は、はへ、ひ、ひぅ、」
「だらしねー顔、大好きだよ」
「ひぁ!?あ゛ーーーーー!」
待ちに待った快楽が一気に押し寄せて、解き放たれた。
和多流くんの激しい腰つきがすごく恥ずかしくて、奥を突かれるたびに絶頂を迎えた。
いきすぎた快楽に体が追いつかなくて、泣きながら許しを乞うけど、それすらも嬉しいのか笑いながら何度もおれを追い詰める。たくさんの体液で濡れそぼったおれを見下ろすと、ずるっと引き抜いて顔に跨って、何度か擦って射精した。顔が熱くて、気持ちよかった。
お尻からとろとろと溢れている感覚がして、中にもたくさん出されたことに気づいた。
「はあー・・・すごい、興奮した」
「ん・・・」
「もう一回」
「へ!?」
「え??もう一回だよ?」
「え、ちょ、だって久しぶりだからさ?そんなに、」
「えー?関係ないけど・・・」
「ちょちょちょ!待って!?」
「待ちませーん」
満面の笑みで、和多流くんはおれの足を抱え上げた。
ひゅっと喉が鳴った。そんなのお構いなしで腰が進められる。
逃れようとしてもガッチリ固定されて動けなかった。
そこからはもうずーーっと、和多流くんの好きなように愛されて、声がからっからになっても離してくれなかった。
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