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和栗

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「ねー、前にポリネシアンセックスしたでしょ?」
ベッドで寝転がって本を読んでいると、お腹の上に頭を乗せていた和多流くんが起き上がった。
スマホをおれに見せると、その時の話をしていいか聞かれた。
友達かな。メッセージ画面が開かれている。どうやら彼氏とマンネリらしい。
長く付き合うと誰でも訪れることだろうけど、いざ経験すると寂しいよね。
「何か役に立つなら、いいよ」
「ありがと。多分あんまり会わない人だと思うから」
「うん。でも、マンネリを解消したいって思ってくれるなんて、その人の彼氏さんも嬉しいだろうね」
「そうだね。おれらにはないけどね」
「分からないよ?いつか来るかもしれない。でも、ちゃんと、」
「来ませんけど」
あ、笑ってるけど笑ってないや。
そうだね、こないよね、と甘えるように指先を握って絡めると、うんうんと笑顔で頷いて隣に寝転んだ。
「はー、涼くんは今日もいい匂い」
「ボディクリーム、買ってくれたやつ、つけたんだよ。しっとりしるんだ。ほら」
「あー。ほんとだ。食べよう」
手首をカプッと噛んでくる。くすぐったい。
そのままシャツに手を入れて、和多流くんは優しく笑って包み込んでくれた。
柔らかな始まり方、好き。
もうこれだけで溶けちゃうもん。全部委ねて甘やかしてほしくなるし、和多流くんのことを甘やかしたくてたまらなくなるし、ニヤニヤしちゃって、顔が緩みっぱなしなんだ。
「可愛い顔してる」
「和多流くんがね」
「からかわないの」
「本当だもん」
「ほら、こっち」
ちゅ、ちゅ、と何度もキスをする。
優しい愛撫とゆったりと流れる前戯に思考が溶けて、呼吸が荒くなる。独占されているみたいな激しいのも好きだけど、お互いの様子を見ながら笑ってするセックスも好き。大好き。
「狭いなぁ・・・まったくもう、締め付けておれのこと離してくれないんだから・・・いじめちゃうよ?」
「わ、和多流く、のが、おっきいんだよ・・・!ふ、ふぅ、ふぅ、」
「中、うねってんの分かる?おれの、おいしーって言ってるみたい」
「あっ、」
「ふふっ・・・ね、少しだけ、しない?ポリネシアンセックス」
「へ?少し?」
「最後にやったやつ、今したいな。我慢できなくなっちゃったら動くけど・・・じっくり繋がりたい」
「・・・このまま?動かないの?」
「うん。少しおしゃべりしよ。ふふ、」
このまま、繋がったまま、おしゃべりか・・・。
嬉しいかも・・・。いつも余裕がないもん。それに、和多流くんを感じながら過ごす時間が1番好きだし、大切。
「へへへ。うん・・・。あのね、おれね、明日雨が降らなかったら、公園、行きたい・・・花が、たくさん、」
「雨が降ってても綺麗じゃない?」
「でも、傘が・・・」
「2人で1つの傘に入ればいいよ。ん、」
和多流くんが少し顔をしかめた。
ひくっと腰が疼く。
「涼くん、締め付けないで?」
おれの上に覆い被さって、汗を拭く。
締め付けたかな・・・?和多流くんがピクピクしてるのは、分かるんだけど・・・。奥で、可愛く震えてる。
「花、見たら、ん、・・・アイス食べに行こ・・・」
「うん、行こ?ふふ、嬉しい」
「え?」
「前は言わなかったから・・・あそこ行きたいとか、ここ行こうとか、食べたいものとか、いつも遠慮してたから・・・嬉しいな」
「・・・だって、言わないと一緒に行けないもん」
「そうだね」
「・・・和多流くんにしか言えないから、あの、ん・・・聞ける範囲で、わがまま聞いてほしい」
「全部聞きたいよ。全部ちょうだいね。約束」
ちゅ、ちゅ、と優しくキスをしてくれる。
これ、好き・・・。柔らかくて温かくて、甘いキスなんだもん。
夢中になっていると、中で和多流くんが動いた。
あれ?なんだかすごく、跳ねてる。すごくよく分かる。
跳ねるたびにお腹がきゅーっと切なくなって、ペニスが痙攣した。
「和多流くん、大丈夫・・・?」
「ん・・・涼くんの中、ずっと痙攣してる・・・」
「え、お、おれ?おれなの・・・?和多流くんじゃ、」
「ん、涼くん、だと思ったけど・・・ふ、あ、やば、」
ぱたた、とおれの顔に汗が落ちた。
指で掬って舐めてみる。甘い。サラサラしてる。
和多流くんはタオルで乱暴に拭くと、辛そうに笑った。
「ごめん、汗びっしょりだ」
ひくんと中で跳ねる。柔らかな刺激に、ガクンと腰が跳ねた。
「ゔぅっ!?」
「あ゛っ!あ、ご、め、・・・やぁ・・・!」
とぽぽ、と精液がお腹の上に落ちた。
ペニスが痙攣する。こんないき方、知らない。射精じゃない。勝手に溢れてくる。
気持ちいい、と思う、けど・・・むずむずする。触ってほしい。ぐちゃぐちゃにされたい。もっとたくさん、気持ちよくなりたい。
「ご、ごめん、ごめんなさい、いっちゃう、いっちゃう、」
「あ゛ー・・・!ぐっ・・・!ん゛ぁあっ、・・・!」
「わ、わたく、もぉやだ、たしゅけて、」
何、これ。何これ。
目がチカチカする。腰が熱い。ペニスから止めどなく精液が溢れる。助けてほしくて腕を掴んでも、和多流くんは腰を押し付けるのをやめなかった。ぎゅーって押しつぶされる。
跳ねてる。すごく、太くて大きいペニスが、おれの中で激しく痙攣している。
足が震えて止まらない。
「助けて!助けてぇ!怖いぃ!」
「ゔぅっ・・・!ごめ、ん・・・!やばい、出そ・・・!くそ、う、」
「あ、あ、あぁっ、あー、あー、漏れちゃ、うゔうゔっ、」
何を吐き出したのかも分からない。お腹の上から温かい体液で濡れていく。
和多流くんの顔が近づいて、辛そうに目を開けた。
少しだけ涙が見えた気がした。
「ごめ、ごめん、おれ、多分、いってる、ん、」
「はー!はー!う、うぅっ!おれもぉっ!こわいよぉ、」
「ずっと、いってる・・・!頭バカになる、コントロール、できね・・・!ん゛っ!」
「たすけて、たすけて・・・おれ、いや、いきしゅぎて、」
「うご、けないっ・・・!あ゛っ、またいぐっ、」
たら、と和多流くんがよだれを垂らした。ぱた、と頬に落ちてくる。
可愛い。好き、大好き。首に手を回して思い切り引き寄せる。夢中になってキスをした。
唾液でベトベトになるまで舌を絡めた。
ぐり、ぐり、と腰を押しつけて締め付ける。
「あ゛ぁっ!ぐ、っ・・・!エッロいんだよ・・・!この、!」
「あ゛ぁん!!」
パンっとお尻を叩かれた。
さらに締め付ける。和多流くんのペニス、すごく、大きい。
「わたくっ、ぎもぢ、しゅき!」
「は、はぁっ!はぁ!くそ、くそっ・・・!犯してやる・・・!!」
「ん゛お゛っ!?」
ずるん、と奥の、奥まで入った。
あ、あ、あ、あ、これダメっ、ダメ!!
目がチカチカして、お尻がビリビリした。腰が押しつけられるたびに、目の前が七色に光る。
「お゛ぉ~っ・・・!んぐうぅうぅっ!」
「いけ、ほら!いっちまえ!」
「あ゛ぁ~・・・!!いっでましゅ、いっぢゃゔうぅぅっ・・・!」
「涼、涼・・・!きもち・・・!ん゛っ!ん゛!!」
ごつ、ごつ、と腰が押しつけられる。
も、ダメ・・・。
保って、られない・・・。
だらんと力が抜けた時、和多流くんの太いペニスが更に中をえぐって、信じられないくらい叫んで、吹いて、全てを汚した。



**************************



起きたら腰が抜けていた。
和多流くんがいなかったので探しに行こうとしたら、そのまま床に崩れ落ちた。
恥ずかしいやら情けないやら、とにかく足に力が入らなくて、なんなら子鹿のように震えていて、少し泣きそうになった。
音で気づいたのかすぐにドアが開いて、和多流くんが心配そうにおれを抱き上げた。
「無理しちゃダメだよ。ソファに座ろうか。シーツ洗うね」
「う、うん・・・」
「お尻痛くない?膝とか打ってない?・・・ごめん、目が腫れてるね。冷やすの持ってくるね」
「あ!!」
「え?」
あ、え??あれ??
お、お尻から、溢れてる・・・!?
なんで!?昨日、コンドーム、してたのに・・・?!
トロ、トロ、とゆっくり溢れているのが分かってしがみつく。
パンツはかろうじて履いている。でも、でも、心許ないしすぐ濡れちゃう・・・!
「わ、和多流く、お風呂、」
「シャワーしたい?行こうか」
「1人で、」
「どうしたの?まだ無理でしょ」
「・・・き、きのう、コンドーム、してたよねぇ・・・?」
「え?・・・あ、いや、あの、」
和多流くんは少し目を泳がせると、しゅんとした。
「ごめん、なさい・・・破けてました・・・。あの、多分、いきすぎて、出しすぎて、でもそのまましてたから、破けて・・・。あ、中にゴムは残ってないよ!根元でその、くちゃくちゃになってて、あの、・・・ごめんなさい」
「あ、そう、だったの・・・びっくりした・・・」
「・・・大事にしたいのに、ごめんなさい・・・」
「え!?してくれてるよ!?違うよ、おれが、あの、無理強いしてないかなって、・・・た、たまに、その、・・・膜とか、いらない、なって、思うから・・・その、・・・」
「・・・嬉しい」
ちぅ、と可愛らしい音を立てて目元にキスをしてくれる。
とろ、とまた溢れた。
「あ、」
「シャワー行こうか」
「う、うん・・・んわっ?!」
「あ、ごめん」
お尻に硬いものが当たった。
和多流くんの、ペニス・・・。昨日もしたのに、すごく元気だ。
ついついまじまじと顔を見ると、少し頬を赤くして目を逸らした。こっちまで恥ずかしくなる。
「ぜ、絶倫マン」
「・・・涼くんのせいだし」
「・・・じゃあもう何も言わないもん」
「え?好きも言ってくれないの?」
んぎゅっっと胸が苦しくなる。
可愛い・・・。好きって、言われたいんだ・・・。
「・・・しゅき、」
あ、か、噛んだ・・・!
恥ずかしくて顔を隠すと、すりすりと頬で撫でられた。
「昨日の、ヤバかったね。おれぶっ壊れるかと思ったよ。涼くんのいきかたもエッチすぎたし」
「い、言わないでよぉ・・・」
「セーフワードも聞かなくて、ごめんね」
「違う、あれセーフワードじゃなくて、本当に助けてほしくて、」
「あ、じゃあ止めなくて正解だった?」
「分かんない。ずっといきっぱなしだったし」
「じゃあ正解だった」
お風呂へ連れて行かれて、シャワーを浴びる。和多流くんに寄りかかってされるがまま。これが1番気持ちよくて大好き。自力で立てないのをいいことに、甘えまくってくっつくんだ。
「おれ、ゴム破けたの初めてかも」
「え!?そうなの!?」
「いつもこまめに替えてたし・・・。昨日はそんな余裕なかった」
「・・・そ、そうなんだ」
「なんで照れてるの?」
「あ、や、うんと、」
そ、そんなにがっついてくれるんだなって、嬉しくなっちゃった。
恥ずかしい。
「次は気をつけるね。気持ち悪くない?」
「全然。・・・う、嬉しいよ、」
胸に顔を埋めると、首を撫でてくれた。
くいっと顔を持ち上げられてキスをする。
「ね、またしてみようか」
「昨日の?」
「うん。・・・まぁ、余裕があればだけど」
「へへへ、うん」
「・・・お尻触りたい」
「え!?急に!?いい、けど・・・あの、わっ」
「はぁ~!いいお尻だぁ!おれのお尻!」
「もぉー!」
情緒のかけらもないのに、それでも楽しいし嬉しいんだから不思議だよね。
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