Evergreen

和栗

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※小スカネタですのでご注意下さい。
























お土産で買った日本酒をようやく開けた。
甘くていい香り。口当たりも滑らかで、美味しかったので涼くんにもぜひ、飲んでもらいたくて即購入した。
だけども。
「んふふっ。おいしぃねぇ?」
「・・・涼くんー?大丈夫?」
くたーっとおれにもたれかかり、ふにゃふにゃ笑っている涼くん。これは、もしかしてもしかすると。
「日本酒、弱い?」
「初めてのんら!」
あ、あ、あぁ~・・・!!
やっちまったかぁ・・・!
テレビを観ながらのんびりと、チマチマと飲んでいたつもりだけど、ペースが分からなかったのだろう。
瓶をよくよく見たら、半分以下の量に減っていた。
おれも飲んだけど、飲んだけども。お猪口だし涼くんの作ったつまみを食べながらだったし。もしかしたら涼くん、おれより飲んでいるかもしれない。
「あの、どれくらい飲んだか分かる?」
漠然とした質問。涼くんの目は完全に座っている。ぽやぽやした顔で首を傾げると、分かんない、と言った。
「初めてだったんだね。知らなかった。ごめんね」
「むかし、わたくん、ゆってたから」
わ、わたくん・・・!なんで涼くんにわたくん呼びされると嬉しいんだろ・・・。噛み締めるように頭の中で反芻して、なんか言ったっけ?と質問すると、大きく頷いた。
「日本酒は、しんよーできる人と、のみなさいって、ゆったから・・・初めて飲んだ・・・。へへ、酔っちゃうかもぉ」
もう酔ってるよ!可愛いよ!
信用できる人と飲みなさいって、言ったことあったかなぁ。ていうか、ただの友達だった頃のおれの言葉をきちんと覚えて守ってくれてたんだ。なんか、もう、たまんないなぁ・・・。嬉しいなぁ・・・。
しかもおれのこと信用してくれてるんだ。今1番信用しちゃいけないと思うんだけど。
「・・・ちゅよいかも」
「え?」
「・・・ん、お酒、ちゅよかったかも・・・。眠く、なってきた・・・どーしよ、どーしよぉ・・・」
目をゆっくりとぱちぱち瞬きをさせ、おれを見た。潤んだ瞳が綺麗だった。うーん、抱きたい・・・。
「寝ていいよ」
「やだ。する」
「何を?」
「・・・え?エッチしないのぉ・・・?」
驚いた顔。え、する、つもりで、いてくれたの!?てっきり今夜はなしかと思っていた。
嬉しくてたまらない。たまらないけど。きっと最中に寝ちゃうよなぁ。
「しないの?何で?あ、み、見て!ほら!」
いきなり立ち上がり、スウェットと下着をおろした。可愛いお尻が突き出された。
うぉぉおおぉい!!卑猥すぎるだろ!!かぶりつきてぇ!!ていうかアナルプラグ入ってるじゃんか!!しかも、ビーズの!
「あ、ごめん・・・萎える?」
「逆!ノータッチでいけるくらい可愛い!」
「えへへ・・・。す、すぐできるように、その、さっき、いれました・・・」
「さ、さっき、とは、」
「・・・自分でボディクリーム塗った時」
2時間くらい前じゃないか。そんな長時間いれてあったのか。なんつー破壊力。
あぁ、出し入れしたい。ゴリゴリしてあげたい。きっとものすごく可愛い声で鳴いて、物足りなさでモヤモヤムラムラして、激しくおれを求めてくれるんだろうな・・・。最後の方は完全に妄想だし願望だけど。
でも、今すると確実に明日はベッドで過ごさなきゃいけなくなる。おれは別にいい。むしろそれがいい。けど、涼くんがあんみつを食べに行きたいって!気になるお店があるって!言うから!連れて行ってあげたい!!
そのためには酔いを完全にさましてあげないといけない!
「・・・あ、き、気分じゃないかなぁ・・・?おれはずっと、その、・・・」
「ず、ずっと、何?」
ごくりと喉が鳴る。揺らいでいる。完全に揺らいでしまっている。
したい気持ちと、明日の約束を果たしたい気持ち。
涼くんはそっと下着とスウェットを上げると、少し距離をとってちょこんとソファに座った。誤魔化すように爪を見て、撫でて、苦笑いした。
「ごめん、忘れてね」
「え!?」
「か、から回っちゃった。えへへ、恥ずかしい・・・。前に、次の休みもたくさんしようねって、言ってくれたから・・・えへっ」
「しよ?」
ダメだ。我慢できない。
素早く近寄って耳にキスをすると、肩が跳ねた。
「無理は良くない、」
「涼くんがあんみつ食べたいって言ってたから、明日行こうと思って我慢してたの!でも、いいよね?あんみつなんてまた行けばいいよね?」
「あ、あんみつ・・・そっか、そうだった」
「だめ。おれのこと見て」
耳を舐めて、噛み付く。
「うぅっ、ん!」
「ん」
「あぁっ、あー、あー・・・!耳、耳やだぁ、」
「気持ちいい?」
わざと大きな音を立てて吸い付き、指先で背中を撫でる。細い腰がしなって、震えた。
「あぁん!あ、やだ!変な声出る!」
「出してよ。全部可愛い。あーあ、耳がべちゃべちゃだ。綺麗にしようね」
べろっと舐めると、泣き声に変わった。
しつこくすればするほど、涼くんはとろけていく。可愛くてたまんない。
「ふぇっ、ええんっ、やだぁ!もぉやめて、あ、あ、あ、あぁ!」
「あー、可愛い。ふふっ。あんなに飲んだのにギンギンだね」
ペニスを撫でると、恥ずかしそうに顔を隠した。
スウェットも下着もおろし、適当に放り投げる。自分の上着も脱いで同じように。ソファに倒してお尻を持ち上げ、体を折って足を押さえる。涼くんは苦しそうに眉を寄せた。自分のペニスが目の前にあるのが恥ずかしいのか、手で押さえる。それがまた可愛くてたまらない。
お尻から派手なピンクのリングが見えていた。アナルビーズ、引っ張りたい。乱暴に引っ張ったら、どんなふうに乱れるのかな。
くんっと引っ張ると、足が跳ねた。
「やめて、」
「んー?何で?」
「自分で取るから、」
「だぁめっ」
半分くらいまで引っ張ると、大袈裟に体が跳ねた。シリコンのアナルビーズはテラテラと光っている。やらしい。ローションが馴染んでる。
「いひ、ぅ、」
「奥まで入れちゃお」
「ふ、くぅ・・・!」
「どこまで届いてるの?壁のところ?」
「う、うぅ、」
「痛い?」
「ひんっ!や、」
少し揺らすと、腰が跳ねた。しっかり支えてそっと服の中に手を入れる。乳首を摘むとキュウッと締め付けた。
「乳首好き?」
「ん、くぅ、」
「どこまで届いてるの?」
「や、」
「教えて」
「お、奥まで、入ってるの・・・!くすぐったい、」
「可愛いね。抜いてあげるね」
指に力を込めて、一気に引き抜く。大きく喘いで足をバタバタと動かした。
お尻はパクパクと動き、ピンク色。舌を入れると、さらに泣いた。
「それやだーっ!や、やだ、やだ!」
「んー?おいひいよ」
「い、い、!ひぅっ、や、やぁ、」
グニグニと中をまさぐって、存分に味わう。涼くんは顔を隠して耐えていた。ペニスからカウパーが一筋垂れて、涼くんの胸に落ち、服を汚した。嫌なのに、感じるんだ。すごく可愛くて、やらしくて、官能的だ。
口を離して足を下ろし、引っ張り起こす。
水を差し出して無理やり口に押し付けると、怯えたように口をあけて飲み干した。
水を汲み直してもう一度押し付けると、むせこんで首を横に振った。
「いや、もう飲めない、」
「脱水になったら困るでしょ。これからセックスするんだから、飲んで」
「い、いらな、」
「飲むの」
顎を掴んで持ち上げて、水を流す。ほとんど溢したけど、飲み切った。べろっと唇を舐めると、恐る恐る目を開ける。
「飲めたね。えらいね」
「けほ、」
「お腹タプタプかな?汗かくし、潮も吹くし、ちょうどいいね」
「こわい、」
「間違えないでね。大好きだよ。いっぱい大好きってさせてね」
「・・・う、ん・・・」
「・・・証明するね?ちゃんと分かってね」
涼くんを立たせて跪く。
昔はこんなこと、絶対にしなかった。したくなかった。だけど涼くんを前にすると自然とできてしまう。
両手を繋いで、涼くんのペニスを口に入れる。腰が震えてか細い声が漏れた。
「や、や、これ、苦手、」
「ん、」
「まって、まって、あ、あ、あ、あ、!いや、や、やぁっ、」
「好きらよ。可愛い。おいひい」
「は、ひ、ひ、ひぅ、」
ぎゅーっと手を握って前屈みになる。フェラ、苦手なんだよね。気持ち良すぎて、立っていられなくなるんだよね。
おれのをしゃぶるのは大好きなのに。
それが可愛くてたまらないんだ。
音を立てて舌を絡め、激しく吸う。ビクビクっとペニスが跳ねた。
「あひっ!?ひ、ひぃっ!やぁだー・・・!」
「んー。あ、ふふっ。可愛いね」
ぷるんっと口から出ていった。天井を差して震えている。見上げると、虚な瞳でおれを見ていた。口が開いて、唾液がとろりと垂れた。
「気持ちいい?」
「ひ、ひぃ、・・・ひもちぃい・・・」
「うん。素直に快楽を受け入れてね」
「でも、でも、」
「ん?」
「は、はぁ、・・・く、くすぐったくて、口に、出しちゃいそうで、」
「出して欲しい」
「や、」
「じゃあおれも、もう涼くんの口に出さないよ」
「・・・や、やぁだ・・・!やだぁ・・・!」
「ね?寂しいよね?おれもだよ。ほら。いっていいよ」
「す、座りたい、足、もうだめ、」
「もう少し我慢ね」
「キス、キスしたい、ちゅーがいい!」
「口に出してからね」
「うぁあ・・・!」
ぢゅるっと吸い付いて奥まで咥え込む。ビクビクと腰が跳ねて、呆気なく果てた。本当に、フェラに弱いよね。可愛くてたまんない。
「うぅー・・・!う、うんっ、」
腰が痙攣している。最後まで吸い付くと、短く喘いで膝を折った。ペタンと座り込み、呼吸を荒くしている。顎を掴んでキスをして、涼くんの精液を口に流し込む。うなって、イヤイヤをするようにおれの腕を掴んだ。
「ん゛ぇっ!」
「ふふっ。可愛い。涼くんの、美味しかったよ」
「う、うっ・・・!お水、」
「うん」
渡すと、一生懸命飲んだ。ケプ、と可愛く息をつくとおれを見てそっと体をくっつけた。
抱き上げてソファに倒す。覆い被さって手を握ると、きゅっと握り返した。額を撫でてキスを繰り返す。もっともっととねだりながら、涼くんはおれの肌を撫でた。
「和多流くん、きしゅ・・・」
「うん。たくさんしようね」
「・・・和多流くん、」
「ん?」
「・・・す、好き?」
恥ずかしそうに聞くから、ぶわっと肌が粟立った。可愛い。好き。大好きだ。唇にかぶりついて舌を絡める。
「好き。らいすき、ん、好きだよ、」
「んむっ、ん!えへ、あむ、む、ん、」
「可愛い・・・。可愛いなぁ・・・世界で1番可愛い・・・」
「もっと、もっとちゅーしたい、」
「うん。キス、大好きだね」
「だって、気持ちいいし、おいしいし、柔らかいし、いい匂いがして、」
「おれも同じだよ。ほら、したい?したい?」
ギリギリの距離で声をかけると、顎を上げて唇を重ねようとした。焦らすように避けると、意地悪はやだ、と笑う。額に唇を押し付けると、とろけるような笑顔。可愛い・・・。おれの涼くんだ。
「ね、ね、」
「ん?」
「おれの中、好き?」
「大好き。気持ちいいし、あったかいし、柔らかくておれのこと離さないんだもん」
「えへへぇ・・・さ、さっき、こわいって、言っちゃったけど、あの、」
「そんなの気にしなくていいんだよ。もうこわくないもんね?」
「う、うんっ。好き・・・」
「おれも大好き。口開けて、舌を出して」
舌を絡めながら乳首に触れる。コリコリだ。
両乳首をつねると、腰がくねった。
見つめ合いながら舌を愛撫し、乳首をこねる。涼くんはおれの腰に手を置くと、指先に力を入れた。
「あ、あ、ぁあ、」
「気持ちいいね」
「しゅご、いのぉ、・・・」
「乳首弱いもんね?大好きすぎるもんね?どこで触ってもいけるようにしようね。乳首好きってたくさん言ってごらん」
「ち、乳首好きっ。きもちーの、」
「うん」
「しゅきなのっ。コリコリ好きっ。あ、あ、あぁんっ、あぁっ、」
「ほら、なでなで・・・」
「あぁーん・・・!や、いや、今のは違うのっ、」
人差し指と中指で挟み、親指の腹で撫でてやる。一段と甘い声が漏れて、顔を真っ赤に染めた。
「もっとしてあげる。好きなんだね、これ」
「好き!気持ちいい!」
「乳首が大きいから扱きやすくて楽しいな。可愛いし、エッチで、たまんないね。もっともっとしごいて、いかせてあげるね?」
「んぅっ!んー!」
「ゴムあけて」
口にパウチを咥えさせる。ピッと開けて被せて、お尻に押し付ける。乳首をこねられながら期待のこもった瞳でおれを見つめた。
「慣らしておいてくれたから、もう入りそうだね」
「ち、ちくび、こわれちゃう、」
「真っ赤だねぇ。可愛い」
「気持ちいい・・・!」
くんっと胸が持ち上がった。あぁ、今のよかったかな?爪を立てて撫でてみると、涼くんはクッションを頭の上で掴んで腰をのけぞらせた。
「ぅゔんっ!」
「爪、好き?」
「はぅ、うっ、もっ、とぉ、・・・」
「なぁに?」
きゅっと爪を立てる。ビクビクと体が跳ねた。今日は刺激が強い方が気持ちいいのかな。
中指と親指で乳首を摘み、人差し指の爪で嬲る。真っ赤に熟れて、美味しそう。
「ふあっ!あぁん!」
「気持ちいいんだ?」
「うぁあっ、あぁっ!」
「こっちにおいで」
引っ張り起こしてベッドへ歩かせる。バタッと倒れると、すぐに仰向けになって服を捲り、乳首を見せた。うん、お利口。ボディオイルを垂らして満遍なく塗り、柔らかな胸を揉む。
「ふ、ふぅ、う、」
「すごく柔らかくなったね。全体的に前より少しふっくらしてきたから、体ももちもちして、さらに可愛くなってる」
「ふ、太って、」
「太ってないよ。肉付きが良くなってきたんだよ。おっぱい柔らかくて気持ちいい」
「んむ、・・・腹筋、割れてたのに、消えちゃった、」
「うん。可愛い。どっちだっていいよ。おれだって腹筋がしっかり割れてるわけじゃないもん」
「うー・・・あぅっ、」
乳首を舐める。きゅっと抱きしめられた。
舌先でいじると、ビクビクと腰が跳ねる。
「んやっ、やっ、」
「かぁいい・・・」
「まって、や、」
「お尻触りたい。触ってって言って」
「・・・ムニムニ、して、」
「え?」
「お、お尻、ムニムニされるの、好き・・・してほしい、です」
「・・・かぁいいなぁ」
鷲掴んで揉みしだく。舌先を硬くして乳首を弾くと、悦んだ。脇にキスをして、そのまま唇を滑らせると肌が震える。全身が性感帯って、見ていて飽きることがない。
「和多流く、キス、」
「乳首舐めてるから待って」
「うー、後でいいよぉ、キス・・・」
「だぁめ」
「はぁ、うんっ、うぅん・・・」
「自分で触って」
手を掴んで乳首をいじるように促すと、期待のこもった瞳がおれを射抜いた。口元が緩む。
「自分で触ってよ。そしたらキス、できるよ」
「する」
「誘って」
細い指が乳首をこねた。優しく、丁寧に。おれを見てチロッと舌を見せると、照れくさそうに笑う。ゾワゾワと胸が疼く。
「きしゅ、」
「うん」
「・・・はやく」
「乳首気持ちいい?」
「うん、和多流くん、キス、して」
「いきそう?見てるからいってごらん。自分で乳首をいじっていくの、初めてかな?」
「あ、あの、おもちゃ使うっ」
「え?」
「取って・・・」
「うん。いいよ」
積極的だ。
引き出しを開けてローターを取り出す。2つセットのローターを乳首に押し付け、テープで胸を一周巻き、ズレないように固定する。すごく卑猥だ。ローションを垂らすと腰を震わせた。力を込めて起き上がると、おれの膝の上にまたがる。くた、と倒れてきて、顎にキス。
「髭、ふわふわ」
「そう?ふふ」
「ぎゅーってしたかった」
「おれも。ごめんね?お尻揉んでるから・・・」
「気持ちいい・・・えへへ、見ててね・・・」
スイッチを手に取ると、恥ずかしそうに目を伏せた。震える指先でクルっとスイッチを回し、鈍い音が響く。カクンッと腰が突き出た。
「はぁぁん・・・あ、」
「可愛い・・・」
「きしゅして、キス、」
「あぁ、キスがしたくておもちゃ使ったの?可愛いねぇ。膝を立てて、口開けて?」
跨ったまま膝を立て、おれを見下ろす。舌を突き出すと、勢いよくむしゃぶりついた。
積極的な涼くんのキスは、甘くてとろとろ。夢中になる。
お尻もほぐれてフワフワ。つい叩くと、喉の奥で叫んだ。目を開けて、ポロッと涙が一粒落ちた。
「はぁ、あー、あー、」
「かぁいい、きもち、ん」
お尻に指を入れてギューっと押しつぶす。細い体が小刻みに跳ねておれにしがみついた。
「いくっ!いっちゃう!」
「まだダメ」
「あぁああ、あぁ、んっ!いきます、いく!いかせてください!」
「ダーメ」
「すき、しゅき、あー、あー!あ゛ぁん!」
「どこが好き?」
「全部、好き!和多流く、しゅき!あー、あーもぉ、いぐのぉ・・・!あ、それ、そこそこそこ!あ゛ーー!!」
肩を掴んで、のけぞって、体を震わせた。お尻がキツく締まって奥に引き込もうとする。ローターの動きを強くすると、声にならない声が喉の奥に消えて、胸を震わせた。
「お゛、あ゛ぁ、・・・あ゛ー・・・あ゛ぁあ゛・・・い、ったぁ・・・」
「可愛い・・・。ね、手枷と足枷つけるね?」
「へ・・・?はぇ・・・?」
ベッドに寝かせ、引き出しから手枷を取る。膝を立てさせて足枷をつけ、手枷から伸びる短いチェーンをつなぎ、固定する。身動きが取れなくなった涼くんはとろんとした目でおれを見ると、カチャカチャと揺らした。
「ぎゅーはぁ・・・?」
「するよ。ふふ。お尻丸見えで可愛いなぁ」
「・・・ぎゅー・・・」
「んー?ここ?」
下腹部を手のひらで優しく押すと、涼くんは目を見開いた。そして目を泳がせると、じわじわと涙を溜めた。
「あ、あ、」
「気づいた?」
「いや!外して!!」
「だぁめ。ほら、もう一回」
ゆっくり押す。歯を食いしばった。
「最悪!」
「そうだよ?」
「っ、ひ、ひどい・・・!やだぁ、」
「今ペニス挿れてあげるね」
「いや!いや!」
コロンっと横向きに倒れる。バチンッとお尻を叩くと、大袈裟に叫んだ。
「悪い子。ほら、ちゃんと仰向けになって」
「た、たすけ、あぶぅっ!」
指を口の中に捩じ込む。
ぐちゃぐちゃに掻き回すと、大きくえずいた後に咳き込んだ。
「セーブワードは禁止」
「は、はひっ、ぅあ、」
「・・・したいよね?おしっこ」
耳元で囁くとがくんと体が跳ねた。怯えた瞳がおれを見上げて唇を振るわせる。
「お、し、っこ、したいでしょ?」
ゆっくり問いかけると、ポロポロと涙が落ちた。答えを待っていると、小さく小さく頷いて、トイレ、と呟いた。
「おしっこしたいねぇ?」
「いや、」
「いけないね。連れて行こうか?このまま、足を開いたまま、抱えてあげる」
「いやです、」
「・・・お漏らし、見せてほしいな」
目を逸らさずに微笑むと、顔を真っ赤にした。
つん、と下腹部を指で突く。
「いや!!」
「我慢できないでしょ?していいよ」
「バカ!最低、」
「おれのこと嫌いかな?」
「な、なんでそうなる、」
「じゃあ向こうの部屋、いるね?」
不安そうに瞳が揺らいだ。
ベッドから降りて見下ろす。
「見られるのが嫌なんだもんね?じゃあ向こうの部屋にいる」
「・・・外して、」
「外さないよ。でもね?でも、ここでしてくれて見せてくれるなら、おれ、涼くんのことめちゃくちゃ褒めるよ」
「え?」
驚いた顔になったかと思ったら、すぐに黙り込んだ。目を泳がせて考えている。
涼くんはマゾなんかじゃない。それは随分前から分かってる。
涼くんは従順なんだ。おれだけに。最初こそ抵抗するけど、甘い条件を出せばコロッと落ちてくる。
「1人でしたらただのお漏らしだけど、おれに見せてくれるなら、お漏らしじゃないよ。おれのために、頑張ってくれたんだもんね?」
「・・・う、ん、」
ほら。ほらほら。不安げな顔からすがるような瞳に変わる。
落ちてきた。ゾクゾクする。
「褒めて、たくさんご褒美あげる」
「ごほーび・・・」
「うん」
「・・・笑わない?」
「笑わないよ。あ、笑うかもしれないけど、それは嬉しくて笑ってるだけだから」
「っ・・・和多流くぅん、・・・」
「うん」
「近く、来て、」
完全に落ちた。
この瞬間が嬉しくて、楽しい。
覆い被さると、涙をボロボロこぼしてしゃくりあげた。
「ひ、ひっ!離れちゃヤダァ、」
「うん。離れないよ」
「ゔ、ぅうっ、こわかったぁ・・・」
「怖いことなんてないよ。大丈夫。離れないように繋がっていようか?」
ぺと、と押し付ける。ブルっと肩が震えて、瞳が揺れて、無意識だろうか、ペニスを押さえようと手を動かそうとした。
ガチっと阻まれ、懇願するようにおれを見る。
「に、逃げませんっ」
「ん?」
「逃げませんっ。だから、外して・・・!お願いします、」
「上手にできたらね」
グッと腰を押し付けると、のけぞった。
歯を食いしばってお腹に力を入れる。中が締まってついため息を漏らした。
「ひ、ひぃ、い、」
「あー、すっごいな・・・今かなり頑張って我慢したでしょ。えらいね」
「ごめんなさい、ごめ、ごめんなしゃい、」
「ほら、お腹タプタプだね」
指の腹で押す。ガチャガチャと鎖が音を立てた。
「ひやっ!いやぁ!出ちゃう、出ちゃう!ごめんなさい!許してください!」
「何か悪いことしたの?してないでしょ?アナルビーズ入れて、可愛く誘ってくれて、これ以上ないくらいいい子だよ」
「あぅ、あ、お尻、お尻が、」
「疼く?」
とん、と奥を刺激する。ペニスからチョロっと溢れた。カタカタと体を震わせて、涼くんはまだ耐えている。
「うー、うーっ、」
「おしっこしたいって言ってごらん」
「いや、できない、」
「我慢してたほうが気持ちいい?」
「違うっ、」
「そっか?じゃあ動いていい?」
「いやっ、いや!ごめんなさい!ごめんなさい!許して!漏れちゃ、」
「しょうがない。手伝ってあげるね」
手のひらを下腹部に乗せ、ゆっくりと押す。
涼くんは顔を真っ赤に染めて目をキツく閉じた。その瞬間パシャパシャと涼くんのお腹が濡れて、シーツに落ちて汚した。
可愛いなぁ・・・。萎えちゃってる。
くた、と力の抜けたペニスを触り、優越感に浸る。涼くんは呼吸を乱しながら小さく呟いていた。耳を寄せる。
「ごめんなさい、ごめんなさい、許して、」
「・・・可愛いね。上手だった。ほら、いい子だね」
優しく、丁寧に頭を撫でる。何度もキスをして、目元を撫でていると、しゃくりあげていたのが落ち着いて、目を開けた。
「今、手枷外すね」
「ん、」
「可愛かった。本当に可愛かった」
鎖を外すと、両手を広げて差し出した。抱きしめるとしがみついて、カプ、と肩を噛んだ。
「ね、今度、騎乗位しながら見せて?」
「ひ、んんっ」
耳を舐める。音を立てて吸い付くと、中が締まった。
「可愛かったよ。見惚れちゃった。おれにもかけてほしい」
「んぁっ、あぁっ!」
腰を押し付ける。優しく、じっくりと。単純なピストン運動なんて、つまらない。馴染ませて、とろとろに溶かすんだ。
「ひ、ひぃっ、あ、あぁー・・・!」
「きもちい?」
「気もちぃい~・・・!あんっ、あぁっ、いく、いくのぉ、」
「いいよ、」
ペースは変えずに、一定のスピードで中をほじる。背中に回った手が、爪を立てた。
足はピンと伸びている。このいきかた、よくないよなぁ。膝の裏に腕を入れて抱え込み、ぐっと折る。
「ふぎゅっ!?あぁん!」
「ん゛っ!あぁ、すげー締まった、」
「いや!いく、奥すごい、」
「すごいの?」
「気持ちいいっ、あー、いく、いくよぉ、いっ、いっていいの?いっちゃうの!」
「好きなだけいきな?」
おれも腰、止まらないし。
キスをすると、中が痙攣した。
爪がさらに背中に食い込む。あぁ、気持ちいい。
「あ゛ぁあーー!ぉ゛お、あ、あぁあぁあああ!!」
「あー、いいね、」
「もぉいくぅ~!いぐ!いぐ!あ゛ーーー!」
「手、繋ご。大好き、」
体を離して手を繋ぐ。腰を大きく動かして擦り付けると、鳴き声のような喘ぎ声が響いた。ほんと、感度いいなぁ。
たまんね・・・。
「あ゛ー、いく、涼くん、いくっ。いってい?」
「ふぁあぁ!あー!あー!いってるの!もぉとまんないのぉー!」
「おれもっ、」
グリグリっと押し付けて射精する。
汗を拭って頭を抱えてキスをして、また腰を押し付けると呆気なく達した。休むことなく腰をすりつけ、押し付け、叩きつける。
「きもち、きもちーの、、とまんない、きもちい、きもち、」
「うん、可愛いよ。大好き」
「いくいくいくいくっ、あ゛ー・・・いったの、いくのぉ、もっとしゅゆのぉ、」
「しよ?ね?ほら、大好きだよね?」
「しゅきなの、あんっ、あ、あ、お尻きもちーの、でちゃ、おしっこ出ちゃう、」
チョロチョロと可愛い水音がした。
失禁。顔がニヤける。
「かっわいー・・・」
「ごぇんなしゃい、ごえ、なしゃ、・・・んむ、む、」
唇を塞ぐ。口の中、甘いな。とろとろで、気持ちいい。
乳首についたローターの動きを強くすると、うっとりした顔で喘いだ。
「あぁあん・・・」
「好きだね?」
「しゅきぃ・・・!いくぅ・・・」
「乳首でいくのかな?」
「乳首で、いきましゅっ、きもちーです!和多流く、わたくんっ、きもちーの!」
腰が上がり、必死に擦り付けてくる。それに合わせて叩きつけると、あっさりと達して射精した。
テープを乱暴に外してローターを取っ払う。
真っ赤に熟れて弾けてしまいそうな乳首を口に含むと、またいった。
「しゅきぃ、・・・それ、す、き・・・きもちい、気持ちいい!もっとぉ!」
「そう。素直で可愛いよ。たくさんしようね」
「た、たくさ、する!おれの中、いって、いって・・・!」
「ん゛、ごめん、いく、」
「きて!大好き!」
ギューっと抱きしめられた。お尻も締る。キスをしながら達して息を切らしていると、熱った手のひらがおれの顔を包んだ。
「わたくん、わたぅくん・・・」
「ん、はぁ、んー・・・?もっと・・・?」
「・・・ごほーび、ほしい・・・」
「ふふっ」
ズルッと抜いて、コンドームを取る。とろけた顔に溜まった精液を落とすと、ふにゃりと笑った。
「すごい・・・たくさんだぁ・・・」
「・・・なんか、ちんこにまだ残ってる気がするなぁ」
呟くと、パッと目を輝かせて体を起こした。
膝立ちになりペニスを振ると、口を開けて優しく包んだ。じゅる、と音を立てて吸ってくれる。
「あぁっ・・・すっげ、可愛いなぁ・・・」
「んむ。む。んあっ!残ってたよ・・・」
ぺろ、と舌を出す。ドロドロ。手を伸ばそうとすると口を閉じ、喉を上下させた。
「えへへ、もっと、しゃぶる」
「うん」
「すき?」
「大好き」
「あの、」
「ん?」
「・・・おしっこ、も、漏らして、ごめんなさい・・・」
「もっと見たいなぁ」
「えっ」
「まだ出るよね?お水もお酒もたくさん飲んだし」
涼くんは顔をくしゃくしゃにすると、ベッドの上に立った。
両手で顔を隠し、芯の抜けたペニスを震わせてか細い声で言う。
「し、したい、です、」
「何て言うの?」
「お、お、おしっこ、したい、です。トイレ、行きたいですっ、」
「ここでしていいよ」
「あ、だめ、だめ、だって、沢山出るから!ベッド汚れちゃうからっ!あ、おしっこ、出ちゃ、」
「我慢」
「は、はひっ!我慢、でき、ましゅ・・・!」
可愛い。おれにコントロールされてて、可愛い。
チュ、とペニスにキスをすると、腰が跳ねた。慌てたように前屈みになりペニスを押さえる。
「漏れちゃ、」
「我慢できてえらいね」
「漏れちゃいます、出ちゃいます、和多流くんっ、」
「あんなに嫌がってたのにねぇ?出ちゃうんだ?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!許してください!」
「お風呂でしようか」
「お、おふ、ろ?」
「ちゃんとおれにおしっこしてるところ見せてね」
「見せます!我儘言ってごめんなさい・・・あの、」
「悪い子にはお仕置きだね。おいで」
携帯を持って腕を引っ張る。
お風呂に押し込んで鏡を背に立たせ、足を開かせる。顔を隠す手をどかし、真っ直ぐに向かせて少し離れ、動画を撮影する。
「涼くん、おしっこしたい?」
「け、けーたい、やだぁ、」
「お尻向けてごらん」
「えっ、」
「早く」
恐る恐る背中を向けて、鏡に手をついた。バチンッと音を立ててお尻を叩くと叫んで、泣いた。
「うぇえーん・・・!」
「前向いて?」
「は、はひっ、ごめんなさい、う、うぅ、」
「悪いことをしたらお仕置き。いい子にしてたらご褒美。分かるよね?」
「は、はいっ、ごめんなさい、」
「おしっこ、したいよね?」
「したいですっ」
「お腹苦しい?」
「ふ、ふぅ、はい、くゆしい、」
「たくさん出るかな?」
「で、出ます、たくさん、」
「カメラ見る」
「はいっ、」
「出していいよ」
「まだ、」
「ん?」
「ま、まだ、我慢、できますっ。和多流くんの、好きなこと、してくださいっ」
「・・・いい子。じゃあしちゃおうかな」
そっと近づいて鏡に手を置き、キスをする。驚いた顔をしたけど、すぐに嬉しそうにとろけた。必死に舌を絡めて応えてくれる。腰に回った手が、そっと肌を撫でてくれた。
「和多流くん・・・」
「和多流、でしょ?」
「わたぅ・・・きもち、きもちーよぉ、・・・」
「口の中、トロトロだね・・・可愛いね。お尻叩かれて痛かった?」
「い、痛かったけど、悪い子だったから、」
「ね。やだやだ言って、悪い子だった。でも今はいい子だね。えらいね」
「・・・えへへ、」
涼くんは褒められるのが大好き。普段は照れ隠しで怒ったり無視したり恥ずかしがったりするけど、おれが服従させている時はとても素直で嬉しそうだ。いつもは猫みたいなのに、こういう時は子犬みたいに従順で、素直で、可愛い。
「ほら、カメラに向かって笑ってごらん」
「あ、・・・んふっ。ぎゅーして・・・」
「ん?うん」
「・・・和多流に、ぎゅーして、もらってます。嬉しいです。ふふっ。ね、ね、誰にも見せちゃやだよ?和多流だけ」
「当たり前でしょ?いちいち念押ししなくても、おれしか見ないよ。何度言っても分からないなぁ」
「きゃんっっ!!」
バチ、とお尻を叩く。犬みたいに吠えた後、すがるようにおれを見た。
「ごめんなさ、」
「お仕置き」
「あん!痛いっ!あぁんっ!ごめんなさい!もう言いません!」
「約束できる?」
「はいっ、しますっ」
「いい子だね」
安心したとろけた瞳。可愛いな。単純で。
「わ、和多流・・・」
「ん?」
「・・・り、涼って、よん、で・・・」
「涼」
「はいっ!」
「涼、お利口さんにできるね?」
「で、できます!」
「離れるよ。おしっこ見せてごらん」
寂しそうな顔をした。
そっと離れると、泣きそうな顔になる。
涼、と呼ぶとすんっと鼻を啜って鏡に寄りかかった。
「カメラ見て」
「はいっ」
「おしっこ我慢するの、気持ちいい?」
「気持ちいい、」
「そろそろしたいよね?」
「し、したいですっ」
膝を擦り合わせる。前屈みになるのを必死にこらえているようだった。カメラ、いや、おれを見て苦しそうに笑う。
「で、でも、まだ、我慢、できます」
「健気で可愛いね。いい子。おしっこがしたいですって言ってごらん」
「お、おしっこ、したい、です」
「たくさん言ってごらん」
「おしっこ我慢、できません、おしっこ、したい、ですっ。おし、あ、あぁっ、おしっこ出ちゃ、だめだめ!出ちゃダメェ・・・!し、したいですぅ・・・!」
声に出して、我慢が効かなくなったみたいだ。頑張って堪えている姿が可愛くて、笑ってしまう。
「ほら、もっと」
「お、おし、おしっこぉ、したい、したいの、したいです、あ、あ、ぁあ!見て、見てください、」
「していいよ」
「お、お腹、お腹、」
「うん?」
「お、押して、押してください、気持ちいいの、気持ちいいのぉ・・・」
「・・・可愛いね」
近づいて、お腹を押す。先ほどよりも大きな音を立てて放尿した。
しっかりとペニスを撮影して、涼くんの顔も撮影する。うっとりとおれを見つめて、おしっこを出し続けた。
「は、はへっ、へ、でちゃ、」
「おれの足も濡れちゃった。温かくて、もっとかけてほしかったな。次はちゃんとかけてね」
「は、はひっ・・・」
「涼」
顔を寄せると嬉しそうに笑った。
「はい、あ、好き、キス・・・」
「いけ」
弾かれたように体が跳ねて、痙攣し始めた。
目を見開き、おれにしがみついて叫ぶ。
「あ゛ーーーー!!あぁあぁああーーー!!」
「いけ、ほら!」
「いく!いくいくいく!い、くぅ!いった、いっ!あぁ!お!おぉん!」
「いい声・・・まだいけるね。いけ。ほら、いってごらん」
「お゛ぉお゛!おぁ!あ、あ゛ーー!!」
「いい子。ご褒美あげるね」
足を抱えて抱き上げ、ペニスを押し付ける。グルンと白目をむいてのけぞった。
いいな。この顔。快楽だけしか分からないって感じ。それでいいんだよ。もっと求めて。
「お゛ーーーっ!あ゛っあ゛っ!いぐぅ、」
「締まるな・・・きっちぃ!サイコー・・・!」
下から突き上げて快楽だけ追い求める。目を覚ました涼くんが笑ってくれた。可愛くてたまらない。唇が塞がれて、喘ぎ声を飲み込む。もっと貪ってほしい。
何度も何度も涼くんの中を犯した。その度に喜んで、興奮して、涼くんは果てた。


************************



寝息はとても静かだった。まだまだ熟睡中。
シーツを干してしばらく経つけど、まだ、起きない。
おれの仕事部屋のベッドでうずくまって眠っていた。
しっかりと枕を握って気持ちよさそうだ。
カチャカチャとキーボードを叩きながらメールを書いていると、涼くんが静かに起き上がった。
顔を擦ってぼんやりとおれを見る。
「おはよ」
「・・・おはよぉ」
「10時くらいかな。たっぷり寝たね。立てそう?」
「うん、」
「シャワー浴びる?昨日、一応流したけど」
「・・・トイレ」
「うん。行こうね」
しれっとついていき、下着を下ろして手を添える。涼くんは眠そうに顔をこすりながら用を足すと、我に返ったのか顔も首も真っ赤に染めた。そして肩を震わせてしゃくりあげた。
「ふ、ふえ、ふぁ、あ、」
「ん?大丈夫だよ?おれしか見てないよ。嬉しいなぁ」
「あー・・・!!ひ、ひぇっ、え、ぇえんっ、」
「すごく嬉しいよ。本当だよ。可愛いね。大好き。見せてくれてありがとう。あとであんみつ食べに行こう?ご馳走させてね。あと、涼くんがほしいって言ってたラグも買おう?」
「う、う、も、やだぁ、」
「あとさ、夜はそうだなぁ。前に行って美味しかったとんかつ屋さん、行こう?あ、その前にお花でも買ってさ。何がいい?」
トイレから出て抱きしめたままリビングへ入り、ソファへ座らせる。涼くんは泣きじゃくったまま首を横に振った。
「ん?なぁに?」
「ごめ、なさい、変なとこ見せて、ごめ、」
「すごく見たかったし可愛かったし、嬉しいよ。ね、ちゃんとおれを見て?」
顔を上げさせる。目が合うと、何度も瞬きをして鼻を啜った。
「・・・嬉しいの?」
「もちろん。すごく満たされる。だからね、お礼がしたいな。お出かけしようよ」
「・・・」
「涼くんの好きなことしよ?ね?」
「・・・汚くないの?」
「きれいだよ。すごくきれいだった」
「・・・あんみつ?」
「うん、食べよう?」
「・・・手、」
「繋ごう」
「・・・嫌い?」
「好き。大好き。嫌いになる理由なんてないでしょ」
「・・・ん、む、」
唇を優しく塞ぐと、安心したように力を抜いた。
微笑んで、おれも好き、と言ってくれる。
しばらくキスを楽しんで、涼くんの肌を撫でた。すべすべで、なめらかで、気持ちいい。
キスをすると小さく体を震わせて嬉しそうにおれの肌に触れた。
「独占スイッチが入っちゃった。びっくりしたよね」
「うん・・・でも、あの、おれ、だけだよね?」
「ん?」
「おれだけに、だよね・・・?」
「当たり前でしょ?こんなに独占したいのは涼くんだけ。涼くんも独占して?」
「・・・あ、あんみつね、ほんとはね、パフェもあって、」
「うん。食べよう?」
「ラグは、一緒に選んでほしい、」
「うん。1番気に入ったやつにしよう?」
「夜、・・・前に行った、パスタのとこ、」
「あそこ美味しかったよね。行こ。ねぇ、このセーター着て、お揃いのジーンズで行こう?靴もお揃いの。でね、お財布持たなくていいから。おれが全部買うからね」
「・・・うんっ」
セーターを着て、手を繋いで家を出る。涼くんはとろんとした顔でおれを見た。
何度も頬を撫でてキスをして、可愛いよと伝える。
だんだんといつもの涼くんに戻ってきて、申し訳なさそうにいいの?本当にいいの?と言いながらあんみつパフェを食べていた。
しばらくお酒は飲まないだろう。
きっとあの日本酒は、涼くんが料理に使ってしまう。
しばらくはあの愉しい時間もお預け。でも、お預けされればされるほど次が楽しみになる。
たくさん食べな、と返事をすると、ホッとしたように笑って、これも食べてみたいんだとあんことホイップの載ったパンケーキを指差した。即座に注文する。
こうやってべちゃべちゃに甘やかして、絆されて、忘れた頃に思い出させる。それが楽しみで楽しみで仕方がない。
テーブルの下で足を絡めると、照れくさそうに笑って絡めてくれた。
絶対に離さないよ。覚悟していて。
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