Evergreen

和栗

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※あいしてる

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ドキドキする。
新幹線のホームでじっと立ちすくんでいると、静かに新幹線が滑り込んできた。これに乗ってるって、連絡が来ていた。
和多流くんは予定通り帰ってきてくれた。ホームで待ってるとメッセージを送ると、ありがとうと返事が来た。
おれが和多流くんの出張先から帰ってきて、その日から寂しくて寂しくてたまらなかった。
何度もメッセージが来てないか確認して、夜になればすぐに電話をかけて長々とおしゃべりをした。
何度も1人でしようとしたけど、和多流くんとの約束を破りたくなかった。ポケットの中で小さな鍵を握りしめる。
ドアが開いて人がたくさん出てきた。キョロキョロと見渡す。和多流くん、和多流くん。どこ?どこにいるの?
何度見ても見当たらなくて、間違えたかと不安になる。
「わっ」
「っっ!?あ、わ、和多流くん・・・!」
ドンっと肩を押されて驚いて振り返ると、和多流くんが立っていた。大きなキャリーケースの上にボストンバッグが乗っている。
「ただいま」
「お、おかえり!」
本物だ・・・。嬉しい・・・!
他所行きのコートを着て、スラックスを履いていた。行きと同じ格好。中は薄手のセーターかな。
頭がぽやぽやする。
好き・・・大好き・・・。早く抱きつきたい。
「お腹すいたよね。何か食べてから帰ろうか」
「うん・・・」
「何がいい?」
「ん・・・」
「涼くん?」
「うん、」
かっこいい・・・。
おれにたくさん話しかけてくれてる・・・。
声、好き。
「ふふっ。可愛いね」
「・・・あ!?あ、ごめ、」
「もー、ほら、行こう」
とん、と肩を叩かれる。
リュックを背負い直して歩き出す。
和多流くんが格好良すぎてぼんやりしちゃった。
「コート着てないの?寒くない?」
「うん。大丈夫」
「首元も平気?」
「平気。えへへ」
「ん?」
「嬉しい」
「・・・ふふっ。おれも」
「ご飯何がいい?おれがご馳走したい。お疲れ様、和多流くん」
「んー、じゃあ・・・とんかつ?」
「駅ビル行こう」
「おっ。豪華ですねぇ」
「ビールもつけちゃうよ」
「それはいいや」
「え?何で?」
好きなのに。きょとんとすると、苦くなっちゃうよ、と言われた。
何のことか分からなくて曖昧に頷く。和多流くんはくすくす笑うとエレベーターの前に立った。
一緒に改札を出て駅ビルに入り、エレベーターで最上階へ向かう。とんかつ屋に入っておれはカツ丼、和多流くんは定食を頼んだ。
「ご飯大盛りにしなくて大丈夫だった?」
「うん」
「えへへ。デザートであんみつ食べようよ」
「いいね」
「・・・ふふふっ」
「ん?」
「ニヤニヤしちゃうね」
嬉しいな。和多流くんが目の前にいる。写真もたくさん送ってくれたし電話もたくさんしたけど、やっぱり目の前にいるのが嬉しい。
「涼くん」
「ん?」
「あんまり可愛いこと言わないの」
足がテーブルの下で絡んだ。きゅーって、胸が締まる。
「あの、順調だった?」
「ん?うーん、少しトラブったけど、順調だったかな」
「また行くことあるの?」
「あっても断るもん。今回もあと1週間いてくれって言われたけど、無理!って断って帰ってきた」
「そうなの?」
「だって本当に無理だもん。涼くんいないし。自分の仕事もあるしね」
「そ、そか。あの、あのね、えっと、」
「焦らなくていいよ。もうどこにも行かないから」
「え、」
「長く家を空けちゃってごめんね」
もうどこにも、行かないんだ。
それを聞いて涙がこぼれそうになった。必死に堪えて何度も頷く。
ずっと一緒なんだ。嬉しいよ。
「か、カツ丼少し、食べる?」
「いいね。一切れずつ交換しようか」
「真ん中の、とって。美味しいとこ」
「じゃあおれのも、はい」
「ありがとう。・・・やっぱこれも、あげる」
「え?二切れも?」
「頑張ったから」
「うーん、じゃあ遠慮なく」
「うん。食べて」
「・・・涼くん、緊張してる?」
「え?してないよっ」
「ふふっ!おれね、今すごく楽しい」
楽しいんだ。嬉しい。おれも、楽しいもん。
食事を楽しんでデザートを食べ、電車に乗った。
少し混んでいる。
隅っこに寄ると、潰されないようにガードしてくれた。ガタガタ揺られながらぼんやりしていると、いきなり下半身を撫でられた。
「っ!」
和多流くんがニヤッと笑う。
カーッと顔が熱くなった。
腰のあたりで携帯をタップすると、見るように促された。そっと視線を下す。

『ちゃんとつけてるね』

あ、どうしよ・・・。
和多流くんと目が合う。貞操帯がキツい。
何もされてないのに、犯されているみたいだ。
黙って頷くと、また指が動く。
『えらいね』
褒めてくれた。嬉しい。
ポケットから鍵を出して和多流くんのポケットに入れる。
『少し遊ぼうか』
そう表示され、小さく頷く。電車が大きく揺れた時、太ももで下半身を圧迫された。
「っっ・・・」
和多流くんのコートを掴む。唇を噛んで耐えていると、喉の奥で笑う音が聞こえた。
そのまま圧迫されたり、離れたりを繰り返し、あまりにも気持ちよくて腰が震えた。
駅に着いて慌てて降り、ベンチに腰掛ける。少し乱れた呼吸を整えていると、和多流くんが自販機でお茶を買ってきた。
「シリコンの方?」
「うん・・・。ごめん、金属のは、怖くて・・・」
「あれはおれがいる時に練習しようね。アナルビーズがついてるやつだから」
辺りを見渡し、人がいないことを確認してそっと伝える。
「1人でしなかったよ」
「えらいね。おれ、毎晩してたよ」
「っ、やだ、」
「え?」
「おればっかりじゃない?したいの、おれだけじゃない?」
「バカだね。どうしてそう思うの?オナニーで満足できたら苦労しないよ。ねぇ、お尻は何も入れてないの?」
「入れてない。だって和多流くんがほしいから」
「うれしー・・・。帰ろう」
手を繋いで改札を出て、そのまま歩いた。
早く貞操帯、外したい。苦しい。和多流くんの手で扱かれたい。
ピクンと跳ねたけど、貞操帯が邪魔をする。
「くぅ・・・」
「勃起したい?」
「したい、」
「鍵、捨てちゃおうかな」
「・・・え、いや、いやっ!」
「ふふふっ。うーそ。今の顔、可愛い」
「・・・優しくして、」
「うん。今だけね」
くんっと顎を持ち上げられてキスをした。
外なのに、がっついてしまう。舌を捩じ込もうとすると、貞操帯ごと握り込まれた。
「いたいっ、」
「ここ、外だよ。節操ないな」
「え・・・あの、あの、」
「しかも近所だし」
「・・・ひ、ひくっ、」
その言葉が悲しくて、和多流くんから離れてトボトボ歩き出す。
求めて欲しいのに、和多流くんは冷静。
タクシーで帰ろうって言った時も断られたし、おれとのセックスを先延ばしにしているのかもしれない。したくないのかもしれない。おれだけが、求めていたのかもしれない。
節操がないのは自覚してる。昔のおれじゃ考えられない。それくらい、和多流くんに構ってもらいたくて仕方ない。
和多流くんはついてこなかった。恐る恐る振り返ると、さっき立ち止まった場所でタバコに火をつけていた。
悲しさと寂しさが一気に込み上がって、爆発した。
「ふ、あぁっ・・・あぁ~・・・」
声が漏れ、涙がこぼれた。
足が動き出していた。走って戻り、和多流くんに抱きつく。優しく頭を撫でてくれた。
「は、ひっ、ひっ、ゔぅっ、え、え、」
「お利口だね。戻って来れたね」
「ごめ、なさいっ、ごぇんなしゃい、」
「うん。許してあげる。次1人で行ったら、許さないからね」
「すきって、して・・・!寂しいよぉ・・・!」
「・・・まったく。我慢するの大変なんだから、可愛いこと言わないの」
「ぎゅーしてぇ・・・」
「帰ろ。帰ったらもう、外に出さないからね」
「う、う、」
何度も頷いて、鼻を啜る。
和多流くんはタバコを消すとしっかり手を繋いで歩いてくれた。
ようやく家に着いて玄関を開ける。鍵をかけてチェーンもかけると、壁に押し付けられた。
「和多流く、」
「万歳して、壁につけて。おろさないよ」
「う、うん」
「・・・このスーツでお迎えとか、おれのこと誘ってんでしょ。ダメだよこれは。こんなに体のラインが出ちゃって・・・。これで仕事したの?」
「うん、あの、これ、褒めてくれて嬉しかったから・・・」
一昨年のクリスマスにきたグレーのスリーピーススーツ。
和多流くんは舐めるように見ると、ジャケットとベストを脱いで、と言った。
寒いけど躊躇なく脱ぎ捨てる。
「このワイシャツ、初めて見たな」
「お迎え行くから、買ったの、」
「残念。今日で終わりだね」
「え?」
ワイシャツのボタンの隙間に指を入れると、左右に引っ張った。ぶちぶちっとボタンが弾け飛ぶ。驚いていると、インナーまで破かれた。
ビリビリの服を見て、なぜか興奮した。
「あれ?ニップルシールド貼ってないの?」
「・・・は、早く舐めて欲しくて、とっちゃって、」
「そう・・・また後でつけてあげる。剥がしたいから。あぁ、立ってきたね」
「さ、寒くて、」
「・・・ふふっ、いい匂い」
カッと熱くなる。そうだ、慌てていて汗も拭かないで駅に走っちゃった。どうしよう、シャワー浴びたい。
カチャカチャとベルトが外されて思わず小さく叫ぶと、膝を折ってパンツ越しに顔を埋めた。
「待って!」
「蒸れてる。いい匂い」
「お風呂!お願い!汚いから、」
「ダメ。いい匂いだから。しばらくこのまま」
すんすんと匂いを嗅がれる。恥ずかしくてたまらなくてきつく目を閉じる。
「毛がなくても蒸れるんだね。知らなかったよ」
「ふ、う、」
「涼くんの匂いがすごく強くて、嬉しいな」
「うー・・・」
「あー、たまんね・・・全部好きにできるんだ」
バサっとコートを脱いだ。白のセーターを着ていた。好き・・・。すごく好き、その服。
「腕、好きにしていいよ」
「・・・和多流くん、」
腕を伸ばして抱きつくと、頭を撫でてくれた。どうしよう。これだけで、いけそう。
「ご飯の時も我慢するの大変だった。ずーっとニコニコしてるんだもん。そんなに喜んでくれるんだって、嬉しくてたまんなかった」
「だって、」
「可愛すぎていじめたくなった。泣いて戻ってきてくれた時、死ぬかと思った。可愛すぎたよ。勃起が収まらない」
「だって追いかけてくれないから、びっくりして、」
「試しちゃった。ごめんね。泣かせたくないのに、泣き顔見て嬉しくなるっておかしいよね」
「好き?好きだから意地悪したくなるの?」
「そうだよ。大好きでどうしようもないからいじめたくなる。大好きだよ」
「おれも好き!大好き!あの、ぁうっ、」
口を塞がれた。和多流くんの舌が滑り込んでくる。目を合わせたままキスをするのは恥ずかしいけど、すごく興奮した。
腰を押し付けて縋り付く。もっとして。キスして。大好き。頭の中で何度も叫びながらむしゃぶりつくと、お尻を掴まれた。
「ん、」
「はっ・・・ふふっ。涼くんががっついてるの、すごく好き」
「キス、キスして、」
「口でいける?」
「いかせてっ!」
舌を絡めて吸い付く。強く吸われ、腰が震えた。お尻にある手の動きがくすぐったくて腰が震える。
貪るように何度も唾液を飲んだ。
「ん゛ゔっ、ん゛、ぐ、あぁっ」
「はっ、きもち、」
「ん゛ん゛ん゛ん゛ーーっ!」
ガクガクと膝が震えて、力が抜けた。ズルッと落ちそうになると、腰を支えられた。
「あ、あ、・・・」
「・・・はぁー・・・涼くん、ずるいなぁ」
「へ・・・」
「ずっと、どうやって好き勝手に抱こうかなって考えてたんだよ。なのにさ、あんなに笑顔で・・・優しくて、可愛くて、おれがいないと泣いちゃって・・・いじめたい気持ち、なくなっちゃったよ」
「・・・し、しないの?したくないの?」
「可愛がりたい。さっきはごめんね。節操ないとか言ったけど、プレイのつもりだったんだ。寂しかったよね。1人にしてごめんね。おいで」
腰を支えて抱きしめてくれる。耳にキスをされた。何度も何度も。
「くぅ、ん・・・」
「寂しかったね」
「・・・ぅん・・・!」
「おれもだよ」
「家、誰も、いないもっ、・・・!お迎えも、ない、からっ!寂しくて、」
「うん。よく頑張ったね」
「し、新幹線で帰る時っ、バイバイするの、やだった、やだったよぉ・・・」
「来てくれてありがとう。本当に本当に、嬉しかった。おれも嫌だったよ。帰ってほしくなかった。こんなに長く離れたの、初めてだったね。こんなに寂しいんだね」
「う、う、」
「・・・涼くんが家出した時は諦めがついたんだ。まだ片想いだったから。でも、でも、今回は、寂しかったなぁ・・・。何で帰っちゃうんだろうって、悲しくて悲しくて、ちょっと泣いちゃった」
「おれ、いっぱい泣いた・・・」
「・・・慰めてね、おれのこと」
「おれも・・・」
「そうやって甘えてくれるの、本当に嬉しい」
クシャって笑う顔が可愛くて。
愛おしくて。
離したくないって、思った。
苦しいくらい抱きしめると、破けたシャツを脱がされた。寒くて縮こまると、抱き上げられた。
「お風呂行こうか」
「・・・用意してあるよ」
「ありがとう。嬉しい。全部洗ってあげる。でもね、その前に」
洗面台に座らされ、ガバッと足を広げた。閉じようとすると内股に噛みつかれる。
またパンツ越しに匂いを嗅いで、何度もため息をついた。
「いー匂い・・・大好き」
「おれもしたい、」
「うん・・・もう少し」
「ぁうっ・・・」
貞操帯、キツイ。ペニスが苦しい。
「涼くん、いつもふわふわなのにすごくパンパンになってるよ」
「ひ、」
下着越しに膨らみを揉まれる。気持ちいい・・・もっとして、もっと、おれのこと見て、触って・・・。
「・・・このまま口でしたい。いいよね?」
「き、汚いから、やだよぉ・・・!久しぶりだから、綺麗にして、それで、」
「綺麗だよ。どうしようもないくらい綺麗」
「・・・っ、でも、でも、」
「お願い。口に入れたいよ。涼くんの可愛い勃起ができないちんちん、口に入れて、なぶって、吸いつきたい」
チロッと舌を出した。それを見たらもうたまらない気持ちになって、腰が震えて、ペニスが限界まで膨らんで、圧迫された。
「ひ、んん・・・」
「可愛い・・・!可愛いなぁ・・・!大好き、大好きだよ・・・」
「お、おろ、し、て・・・パンツ、おろして、」
「うん、うん。嬉しい」
スルッと脱がされた。
貞操帯に包まれたペニスがヒクヒクと揺れている。和多流くんは口の端を上げると、携帯を取り出して何枚も写真を撮った。
恥ずかしくて目を閉じる。
「可愛い・・・ほしい、全部欲しいよ。ヤバいな、こんなに可愛いなんて思わなかった。想像を簡単に超えてくる」
「あ、く、靴下、脱いでいい・・・?なんか、恥ずかしい、」
「ダメだよ。そのまま。あぁ、この貞操帯、ペニスだけのなんだっけ。今度こっちの可愛い膨らみもきちんとホールドしてくれるやつ、つけようね。可愛いよ」
「苦しい・・・」
「今勃起させてあげるね」
外してくれるのかな。
期待に胸を膨らませると、和多流くんは貞操帯ごと口に招き入れた。
「あ!?や!やぁ!」
「ん、」
「く、苦しい!くる、しいよぉ!外して!外してください!」
「らめ。ん、」
舌先で先端をくすぐられる。おれを攻め立てて、止まらない。苦しい。苦しいのに、気持ちいい。頭がおかしくなる!
腰を突き出すように動かすと、落ちないようにしっかりと足を固定してくれた。和多流くんの頭を掴む。
「ぅあぁん、あぁんっ、あ、あ、ぎもぢぃい・・・!ペロペロ、きもちいぃ~・・・!」
「上手・・・そうやって快楽だけ求めて。ふふっ。甘勃ちっていうのかな、こういうの。可愛いなぁ」
「か、鍵、鍵、なくして、ない?あ、ぅあ、しゅてないでぇ・・・!」
「あれ?どこやったかな・・・」
「や、や!」
「鍵がなかったら開かないね?ずーっとこのままだね」
「や、だぁ・・・!やだ、やだ!うぇえっ、」
「ふふ、ベトベトだ。綺麗にしないとね。お風呂入ろうか」
「鍵、やだ、探すぅ・・・!」
「・・・あとでバイブ突っ込んであげる。いくのと鍵を見つけるの、どっちが先かな」
「はひっ、・・・」
耳が、溶けちゃう・・・!
くすくす笑いながら耳をくすぐられた。気持ちいいよぅ・・・。
抱き上げられ、お風呂に入る。最近の和多流くんはこだわりが強くて、ボディーソープではなくわざわざ石鹸を泡立てて洗ってくれる。その方が肌を痛めないからと言っていた。
泡をモコモコにして首から胸に塗って、手のひらで円を描くように胸を洗ってくれた。
「あ、」
「ん?」
「気持ちいい・・・」
「上手・・・ちゃんと言える子にはご褒美だよ」
カプッと唇を噛まれた。舌でなぞって口の中に滑り込んでくる。必死に吸い付くと、乳首を優しくこねられた。
目が、チカチカする。ずっと待ってた。ずっと、この太くて硬い指でいじめられたかった。
「ぅうん・・・」
「目、見て」
「ん、ん、しゅき、しゅきらのぉ・・・」
「可愛いね・・・ん、」
舌を絡めて優しいキスを繰り返す。石鹸でぬめる乳首が限界まで大きくなっている。もっと、大きくしたら、喜んでくれるのかな・・・エッチだねって、言ってくれるかな・・・。
「ぁう、わたぅく、」
「ん?」
「あ、あとで、つける!乳首、いっぱい吸うやつ!機械の、あの、もっと大きくするやつ!そしたら、嬉しい?和多流くん、嬉しい?」
「・・・見てごらん」
視線を下に移す。和多流くんのペニスがそりかえって、揺れていた。ほ、ほしいなぁ・・・口に、入れて、いっぱい、しゃぶって・・・飲みたい。全部。
おれ、こんなことを思うんだ。昔はフェラって義務でやるものだと思ってたのに、こんなに口の中に入れたいって思うこと、あるんだ。喉、むずむずする。
「あとでつけてね。大きくしようね」
「んっ、んっ、」
「ご褒美先にあげるね。目を見ていて。ほら、キスするよ」
目を開けたままキスをする。乳首が、優しくいじめられる。とろとろに溶けて流れていっちゃう。腰に甘くて重たい痺れが走って、ペニスが揺れる。
和多流くんの腰に手を添えて、ゆるゆると自分の腰を揺らす。
「あ゛~・・・ゔ、あ、ん、んっ、」
「ん、上手・・・気持ちいいね」
「しゅき、む、んゔぅん~!」
いく、いく!乳首、いく!
目をキュッと閉じると、手が離された。口も離れていく。体の中で熱がうねって、全身がぶるぶると震えた。
「寸止め、きもちいいねぇ?ふふ、可愛い」
「っ・・・!ぁ、・・・!」
「背中向けて、お尻突き出して。洗うよ」
「きしゅ、・・・したい・・・」
「あと一回ね」
ねっとりと舌が絡む。あ、あ、いく、いきたい、気持ちいい、好き・・・。
ちゅぽ、と舌が離れていった。
「はぁ、あぁ~・・・いくのぉ・・・」
「ご褒美だよ。気持ちいいよね?ほら、いきそうだね?」
「もう一回、キス・・・頑張ったから・・お願い・・・」
「うん。お留守番頑張ったね」
ちゅ、ちゅ、と顔にキス。口がいいけど、褒められて嬉しくて、抱きつく。
厚みのある体が気持ちいい。大好き。
ノロノロと背中を向けて、鏡に手をついて腰を突き出す。和多流くんが優しくお尻を撫でて泡で丁寧に洗ってくれた。
「ふふっ。お尻でもしなかった?」
「し、してない・・・約束、」
「えらいね。綺麗になったよ。おれのこと忘れてないといいなぁ。この小さい穴に入れたら、拒まれちゃうかなぁ」
拒むわけ、ない。
忘れるわけもない。
ずぐっとお腹の奥が疼く。いつもここまで届いて、たくさんキスをしてくれる。自分が吸い付いて求めているのもわかるくらいに溶かされて、体が作り替えられてしまった。
早く欲しい。このまま入れたって、きっと気持ちよくてすぐにいってしまう。
「今ヒクッてしたよ。大丈夫そうだね」
「・・・忘れないもん、ほしかったもん・・・!ほ、ほしくて、おれ、」
「うん。ねぇ、本当に1人でしてないの?我慢できたの?」
和多流くんを振り返る。じっとおれを見ていた。嘘が、つけない。全部話してしまいたくなる。
「っ・・・!ごめんなさい、本当は、しました・・・!貞操帯は外さなかったけど、お尻も、してないけど・・・!1人で、しました・・・!」
「うん。えらいね。話してくれて嬉しいな。どうやったの?乳首?」
「違う・・・」
「うん」
「・・・!バ、バイブ、フェラ、しました・・・!和多流くんのと同じくらいの、大きさの・・・!前に、おれに、くれたやつで、我慢、できなくて、和多流くんに会いたくて、写真見て、して、口で、しました・・・!」
「・・・うん。そっか。それはよくないね」
「え!?」
「あんな紛い物で口の中を犯したんでしょ?ダメだよ。ほら、ちゃんと上書きしないと」
ぐっと髪の毛を掴まれて振り向かされる。跪くと、腰を突き出された。無理やり口に捩じ込まれる。和多流くんの匂いが濃くて、夢中になった。
「ちゃんと言えて偉かったね。でもね、もうしたらダメだよ。返事は?」
「ん、ふぁい、ごめ、なしゃ、・・・!んぶ、ゔ、」
「奥まで入れたの?」
首を横に振る。奥まで入れるのは、和多流くんのだけ。喉の奥をキュッてすぼめるといつも目を細めて気持ちよさそう。和多流くん専用の、喉だもん。
「あー・・・気持ちいい・・・」
ずるっと奥まで入ってきた。えずくのをこらえて吸い付く。本物だ・・・和多流くんのだ。比べ物にならない味と、弾力と、匂い。
「ん!ん!」
「ぅあっ、ちょっと、飛ばし過ぎ・・・!ははっ、」
激しくしゃぶって音を立てる。大きい音を立てると和多流くん、喜んでくれるもん。エッチだねって、頭を撫でてくれるもん。
早く、早く!早く触って!
「エッチだねぇ・・・。美味しそうにしゃぶってさ」
くしゃくしゃと頭を撫でて、頬に指を滑らせる。嬉しい。もっと。もっと触って。
「んぉ、お゛ぶ、んぶ、」
「出してほしいのかな」
「ん!ぅん!」
「ダメだよ、もったいない」
髪を引っ張られ、口からペニスが飛び出した。
「あ!おれの!」
「え?」
「あ、ち、ちが・・・間違えた・・・!」
慌てて口を塞ぐ。もっとしゃぶっていたくて、つい、変なことを口走った。
和多流くんはふふ、と笑って涼くんのだねぇ、とペニスを支えて見せつけるように振った。
「っ・・・」
「口に入れたいんだね」
「い、入れたい・・・」
「おれは涼くんの中でいきたい」
「そ、その後は?ダメ?」
「ふふっ。沢山してくれる?」
「す、する!できるよ!おれだけだもんね?ね?喉の奥、えへへっ、届くの!おれぜーんぶ、入れられるよ!苦しくないもん」
「可愛いなぁ。そんなに嬉しいの?おれも嬉しいよ。キスしようね」
抱き上げられて触れるだけのキスを繰り返す。
少しだけ湯船に浸かってすぐに体を拭き、ベッドに倒される。エアコン、タイマー設定にしておいてよかった。掃除も完璧にできたし。あ、そうだった。
「和多流くん。あのね、これね、リラックスできる香りのやつ。スプレーの・・・枕につけてあげるね」
「うん」
「布団も干したし、寝転がっていいよ。おれ、してあげたいの。いいでしょ?」
「なんか、すごく嬉しそうだね?テンション上がってない?」
「嬉しい!一緒に寝れるんだもん!あとね、柔軟剤も変えたからふわふわになってね、それからね、」
「可愛いね。焦らないでいいよ。明日またゆっくり聞かせて?ね?ほら」
スルッと足を撫でられた。鳥肌が立つ。
「ふっ・・・う、」
「・・・部屋、居心地いい。掃除してくれたの?涼くんの匂いでいっぱいだね。ありがとう」
耳元、首にキスをされる。くすぐったい。
「う、うん」
「シーツも綺麗だね」
「和多流くんの部屋も、少し掃除したよ」
「ありがとう。ねぇ、わがまま言っていい?」
「何?」
「明日大変かもしれないけど、涼くんのご飯が食べたいな」
「うん!もちろん作るよ!冷蔵庫パンパンにしてあるんだ!なんでも出来るよ!へへへ、買いすぎちゃったかも。冷凍庫もパンパンなの。何がいい?なんでも言ってね」
「・・・なんか、」
「え?」
「・・・そんなに喜んでくれるとは、思わなかった。ちょっと泣きそう」
和多流くんは少し鼻を啜ると、ニコッと笑った。
心配になって手を握ると、触れるだけのキスをしてくれる。
「待っててくれる人がいるって幸せだね」
「うん、」
「喜んでくれてるのは分かってたんだけど、予想以上だったんだ。嬉しい。家で待っててくれるのが分かってたから、頑張れたんだ」
「・・・うん!ずーっと待ってたよ。首伸びたかも」
「あははっ!伸びちゃったかー。でも、可愛いからいいね」
「う、ん、」
動かないように固定されて、またキスを繰り返す。気持ちいい。大好き。
ずーっとこうしていられたらな・・・。
貞操帯の上から優しく撫でられて、腰が疼く。
正座をして顔の高さを合わせ、首に腕を巻き付けて引き寄せる。和多流くんの指が乳首に優しく触れて、そっと撫でた。
「ぅうんっ、」
「いく?」
「が、我慢するっ」
「我慢しちゃうの?」
ピンピンと爪で弾かれた。
そのまま繰り返される。
「あ、あへ?あえっ、あぅう・・・」
「我慢、どこまでできるかな?」
「い、い、いっひゃう、いっひゃぅ、」
「我慢だよ。おれがいいよって言ったら、いくんだよ」
「ゔ、ぅうぅうっ、」
気持ちいい、気持ちいい。必死に体を揺らして堪える。いったら、ダメ。和多流くんが悲しむ。ちゃんと言うこと聞かないと、悲しい顔させちゃうから。
「少し自分でいじっててごらん」
「え!?何で?!」
「鍵、持ってきてあげるよ。我慢できてるご褒美」
「や、おいてかないで・・・」
「すぐ来るよ。部屋から出す気、ないから。ここにいなさい」
和多流くんはベッドサイドに置いてある引き出しから首輪を出した。パチン、と首にはめてくれる。すごく、嬉しかった。和多流くんに束縛されてる。
黙って頷いてそっと乳首をいじると、和多流くんは少し微笑んで部屋から出た。
いつも触ってくれるようにしてみるけど、できなかった。なんか、少し、痛いかもしれない。早く戻ってきて。早く、おれのこといじめて。
「ぃたっ、」
ピリピリする。
血、出て・・・。
「お待たせ」
「わ、わたくん、」
「珍しいね。わたくんって、甘えん坊さん・・・大丈夫?なんか赤すぎない?」
三脚と携帯を持った和多流くんが眉をひそめた。
すぐに気づいて乳首を見る。ティッシュで拭いて、引き出しから軟膏を取り出して塗ってくれた。
「爪が当たったのかな。ごめんね」
「自分で触ったら痛くて、それで、」
「うん、うん。大丈夫。すぐ治るから。乳首はまた今度のお楽しみにしよう。痛かったね。痛かったらやめていいからね。ピリピリする?」
「少し、」
「こっちに気をやってごらん」
腰を撫でられた。暖かくて大きな手。少しカサついてるかも。でも気持ちいい。
「ふ、ふ・・・」
「カメラ、セットするね」
「う、うん、」
「少し待っててね」
立ち上がって背中を向けた。
ずりずりと座ったまま移動して、筋肉質なお尻にキスをする。キュッと持ち上がって、怒ったような照れたような顔が振り向いた。
「こらー。おいたはダメ」
「ん・・・」
かぷ、と唇で噛む。ちゅっと吸うと、頭を撫でられた。
「もー。可愛いことしないの」
「おひり、可愛い、」
「涼くんのもちもちのお尻には負けます」
「・・・触って」
「うん。寝転んでごらん」
素直に寝転ぶと、うつ伏せにされた。大きな音を立ててキスをされる。
「涼くん、こっちもいいよね?」
「うんっ」
すぼみに舌が這う。水音も、熱くぬめる舌も、皺を伸ばすように開く指も、全部が気持ちよかった。喉をのけぞらせて喘ぐと、腰を持ち上げて高く上げた。
「ほら、カメラに映ってる」
「う、ぅん・・・!和多流くんだけ、」
「当たり前・・・。ほら、ちゃんとちんちんも映ってるよ」
「あ、あの、鍵、」
「ん?あー・・・ごめん、無くしちゃったみたい・・・見当たらなくて・・・」
え?え?ない、の?じゃあおれ、どうなるの?
ずっとこのまま、和多流くんにちゃんと構ってもらえないまま、過ごすの??
これ、つけたままなの?
「・・・う、」
「・・・涼くん」
「う、う、・・・うぅ・・・!」
「泣かないで。ね?」
「うぇ、え、ひぐっ、」
「もぉっ。嘘だよ。泣かないで?ちょっとからかっただけ。ごめん。ほら起きて。足開いて。上手」
額にキスをしながら、和多流くんはおれの肌を撫でた。手の中から小さな鍵が出てくる。貞操帯の鍵だ。
「カメラ見て」
「う、う、」
「ほら・・・カメラ見てね。今から外してあげるね。ちゃんと勃起して触らずにいけるかな?」
「う、後ろから、ギュッて、」
「するよ。・・・涼くん、ちょっといつもと違うことしようか?」
「え?」
和多流くんはおれを後ろから抱きしめて、足を開くように固定した。
さらさらと内腿を指先で撫でる。大袈裟に体が揺れた。
「ふ、んぅ、」
「おれに集中してごらん」
「すき、すき!和多流くんだけ、すき」
「うん。嬉しい。いい?少し、目隠しするよ」
「・・・へ?見えなく、なるよ?」
「うん。声に集中してごらん。いい?まずはこれ、外すね。たくさん勃起させていいけど、まだいかないよ?おれの言うこと聞ける?」
「うんっ、聞ける!あ、で、でも、キス・・・」
「大好きだね。おれも好き。いい子だね」
くんっと顎を上げられ、キスをした。
あ、いつもより、舌が、密着する・・・。顎髭が鼻先に触れる。気持ちいい。
上を向いたままキスに没頭する。このままいかせて。舌でなぶって、溶かして、いかせて。
「ふふっ。気持ちよかった?」
「う、うんっ、もっと、」
喉を撫でられる。あ、あ、これ、いく、の。
「う、う、う、あ、」
「おっと。危ない。涼くんは全身でいけるからね。楽しいけどコントロールが難しいな」
「が、がまん、できる、」
「・・・これから我慢できなくなるようなこと、するからね」
ゾワっと鳥肌が立った。
貞操帯がゆっくり外される。ペニスが一気に立ち上がった。
ビクビクと跳ねてトロリと先走りが溢れる。
「んぅ、う、い、たいぃ・・・!」
「パンパンだね。突いたら出ちゃいそうだね。こんなに我慢してくれたんだ。嬉しいよ」
足の付け根を撫でられる。やだ、嘘だ、こんな、こんなのっ、いく、いく!
「ぎもぢぃい・・・!やだぁあ・・・!」
「あぶねっ。ヤバいな、楽しみすぎていきそう。おれのペニス、ガチガチなの分かる?」
分かる。ずっと腰に当たってるもん。熱くて硬くて質量のあるペニス。早く、欲しい。
「いい?目隠しするよ。怖いかな。おれの手で隠すね。これから涼くんがすごく気持ちよくなる姿をちゃんとカメラに収めるから、後で一緒に見ようね。隠すね」
大きな手が目を覆う。和多流くんの手の匂い、好き。汗ばんだ匂い。もう片方の手を探すと、お腹に回ってきゅっと抱きしめられた。
「和多流、くん・・・」
「集中」
「・・・声、好き・・・」
「ちゃんといるから、集中して。全身でおれのこと感じて」
肌がくっついて、汗が混じる。和多流くんの呼吸が穏やかで静かで、心が落ち着く。
トクトクと心音が響いてきた。無意識にため息が漏れて、声も、漏れた。
「はぁぁあ・・・きもぢぃい・・・」
「手、力抜いて。だらんってしてごらん」
「う、ん・・・キス、は、だめ?」
「後でたくさんしてあげる。ペニスもたくさんしごいてあげるよ。もちろん、お腹の中もね」
「お、おか、して、」
「・・・全部犯してあげる」
囁かれて、驚くくらい体が跳ねた。声が脳に直接響いたのだ。ガッチリと固定されて逃げられない。
「涼」
あ、名前、もっと・・・。
息が、荒くなる。
「わた、くん、」
「涼、我慢、できる?」
「でき、ない、できるっ、する、あ、いや、」
「涼はいい子・・・。えらいよ。お留守番できたね」
「う、う、」
「いい子にはご褒美があるんだよ」
脳みそ、おかしくなりそう。
甘くて優しい声がずっと響いてる。力、入らない。全身の力を抜いて寄りかかる。汗が止まらない。全身びしょ濡れ。
「はぁ、んっ、うぅっ、」
「涼」
「ひぃっ!あ、あ、あぁ!」
耳に唇が当たった。そのまま耳全体を咥えられ、舌が這う。水音が響いて体が震えた。
口が離れた時、低く、重たい声がした。
「いけ」
バリバリと雷に打たれた。
脳みそが痺れる。全身に駆け巡る。和多流くんが強く抱き寄せた。ワイヤーがおれの体を締め付けるように、強すぎる快楽が身体中を締め付けた。
「おぉ゛おぉ゛ぉ~!!お゛ん!あ゛ぁあ~!!」
「いけ、ほら」
「んお゛!お゛ぁあぁああぁ!!いくいくいく!!いぐぅゔぅ!」
「いけ、いけ。ほら、もっといけ」
「いぐ!いっでる!いぐいぐっ!ぉぉお~!あぁあーー!」
「ご褒美」
傷ついてない方の乳首をつねられた。だめ、こんなの!
「い゛ぐーー!?いぐ!いって、るぅうぅ!」
脳みそを直接手で触られてるような感覚。どこまでも落ちて、いく。違う、登ってる?だめ、落ちる!
「落ぢぢゃゔぅ!いく!またいく!」
「いけ、いけ!涼、上手。いきな。ほら、たくさんいきな」
「落ちる!落ちる!いく、いくの!いっでる、いっでるぅーー!!」
「可愛い・・・」
「あ゛ー、あ゛ー!おしっこ、おしっこぉ、」
「ん?潮でしょ?いいよ。出して」
「れちゃう、れちゃ、れちゃゔぅ!いぐーーー!」
「上手・・・そろそろ休憩しようか?疲れたね」
「あぁ、ああ!い、く、の、・・・いく!!」
ビクンッと大きく体を揺らして、全身の力が抜ける。これ、誰の息だろう。すごくうるさい。
胸も、ずっとドンドン叩かれてる。痛いよ、バカ。
手が離れて、眩しかった。煌々とついた明かりが刺激してくる。痛くて顔を隠すと、そっと寝かされた。シーツが柔らかく刺激してくる。
倒れてから気づいた。うるさい呼吸は自分ので、胸を叩いているのは心臓だった。
「すごく上手だった。感動しちゃった。嬉しくてたくさんしちゃったよ。大丈夫?眠い?」
「う、・・・う、」
「無理に喋らなくていいよ。タオル持ってくるね。全身汗だくだから拭かないと」
そう言って部屋から出て、すぐに戻ってきた。
タオルで拭いてくれる。
「う、ん・・・」
「可愛い。怖かったかな」
「・・・分かんなかった、落ちちゃうかと思った、」
「びっくりしたよね。すごく感動した。だって、脳イキまでできるようになったんだもん」
「脳、イキ・・・?」
「おれ、どこも触ってないよ。涼くんに命令しただけ。またしようね」
「・・・え?」
「・・・あれ?大丈夫?とんでる?」
「・・・したいの?したい?おれと、したい?」
「したいよ」
「や、やだ、」
「ん?」
「いく、いく!やだやだいく!いく!」
え、え、え、なに!?何、なに!?
全身が粟立って、ガクガクと痙攣した。
自分の体なのに、コントロールが効かない。
「おぉ゛おぉぉぉ゛ぉおおお゛!!いぐーー!!」
「はは!すごい!可愛い!ごめんね、我慢できない!」
和多流くんが覆い被さっておれのペニスをしごいた。
ビンっと足が突っ張る。
「いぐいぐいぐ!い゛ぐゔーー!」
「やばい、すごい!可愛い~!あはは!動画撮らなきゃ!可愛い!可愛いよ!」
「でぢゃゔぅ!いぐの!いっでる!」
「ほら。潮吹いてるっ。あぁ、射精も!全部出ちゃうね!可愛い!愛してるよ!ねぇ、涼、全部おれのものだからね?オナニーも今後は禁止して、おれだけが触りたいよ!いいよね?いいでしょ?」
「いくの!いくの!でひゃう、でぢゃゔうーー!」
「あぁ、もう・・・なんでこんなに、可愛いの・・・」
視界が暗くなった。
何も聞こえなくなった。
でも、次々と襲ってくる快楽に従うしかなくて、他人事のように自分の叫び声を聞いていた。



********************



きもちい・・・あったかい・・・。
ちゅぷ、と小さな水音。唇、気持ちいい。
ぼんやり目を開けると、目を閉じた和多流くんが目の前にいて、あぁ、キスしてくれてる、と嬉しくなった。
オレンジ色のライトが強く光って、和多流くんを照らしていた。
「わたるくん、」
「ん、起きた?」
「・・・寝てた?ごめんね」
「40分くらいかな。無理させちゃったね」
視線を漂わせる。なぜか天井からおれの携帯がぶら下がっていた。カメラモードになっていて、和多流くんの広い背中が映っている。
「あれ、何?」
「俯瞰で動画が撮りたくて、買ってあったやつをつけたの。すぐ取れるよ。気になるなら外すから、言ってね」
「・・・動画撮ってる?」
「うん。涼くんので撮ってるから、後でデータだけもらうね。さっき脳イキしたやつも涼くんので撮ったから、それももらうね。大丈夫?疲れてない?」
「・・・和多流くんがいい。離れないで」
背中に手を回して抱きしめる。力、入らない。
「可愛いね」
「んー・・・夜?」
「うん。まだまだ、夜」
「・・さっきのなぁに・・・」
「脳イキ?やりすぎてごめんね。怖かった?」
「少し・・・またしたいの?」
「うん・・。でも、涼くんがおれに全部を委ねてくれて、涼くんがいいよって言ってくれた時だけにする」
繰り返しキスをして、とんとんと肩を叩く。和多流くんは顔を撫でてからなぁに、とささやいた。
「あれ、外す」
「携帯?分かった」
起き上がってヒョイっと取る。磁石なのかな。
おれと和多流くんの2人だけがいい。和多流くんに集中したいんだもん。
「また撮ろうね」
「・・・タブレットつけて、映画観れたりする?」
「できるよ。今度観ようか。涼くん・・・構って」
覆い被さって手を握った。キスをして、くすくす笑って、足を絡めて腰を押し付け、素肌に触れ合った。
「えへへ、」
「可愛いなぁ。ね、まだできるよね?」
「うん。したいもん」
「・・・お願いがあって」
「何?」
「・・・ゴム、なんだけどね?」
「うん、取るね。えへ。買い足しちゃった。ネットだと大容量しかなくて、でも使い切るもんね?買っちゃった。ふふっ。届いたときうれしくなっちゃった。おれ、エッチ、」
「違う」
パシッと手を取られた。
和多流くんはじっとおれを見る。何が違うのかな。違うやつを使いたいのかな。
見上げていると、口を開いた。
「したく、ない」
「・・・え、」
「・・・ゴム、したくない。このまま涼くんとしたい」
ゴム、を、したくない・・・て・・・。
そのままの和多流くんが入ってくる、の?
ブワッと体が熱くなった。
「あ、あ、え?!」
「今まで、いや、これからも涼くんのことを大事にしたくてずっとちゃんとつけてたけど、今は、そのままでして、知ってもらいたい。おれがどれだけ涼くんのことを好きか、愛してるか、手放したくないか。おれの熱も全部、知ってほしい」
「え、えぇっ、な、中に、出す?」
「出したい。・・・ちゃんと掻き出すから、おれが全部するから、一度だけでいいから、今夜は・・・」
切ない表情で、必死の言葉で、おれを包んで離さない。どうしよう。どうしよう。おれの中に和多流くんが、刻まれる。その先なんて何もないけど、でも、大きな喜びが胸を押しつぶす。
和多流くんに独占されたい。和多流くんの想いを叶えたい。おれのこと、愛して欲しい。おれも、和多流くんを。



「愛してる、」



あ、言っちゃった、・・・。
驚きすぎて声も出なかった。
大事に育ててから、言うつもりだった。和多流くんも分かってた。おれが愛をちゃんと理解してないこと。無理に言わせないようにって、いつも止めてくれてた。なのに、嬉しくて、愛しくて、たまらなくて、出てしまった。
「・・・え、涼くん・・・」
「・・・ご、ごめ、あの、・・・」
「・・・ううん」
和多流くんの目に、涙が溜まった。あ、落ちちゃう。
慌てて指先で受け止める。
「・・・びっくりした、」
「へ、変なタイミングでごめん!違う、もっとちゃんと、」
「本当?」
「え?」
「・・・愛して、る、の?」
不思議そうに聞かれた。タイミングなんか、知らない。何度も何度も頷く。
「愛してる」
「おれも、」
「和多流くんのこと、愛してる!ずっとずっと、言いたかった!」
「愛してる。愛してるよ」
「っ・・・!愛して、る、好き、大好き!教えてくれて、ありがとぉ・・・!」
「愛してるよ。ずっとずっと、愛してる。離さないで」
「和多流くんも!離さないで!」
「・・・抱きたい」
「・・・抱かれたい、」
「抱いて欲しい」
「全部、抱きたい」
「いくよ」
「う、うん・・・!」
押し当てられた。入ってくる。あ、あ、なんでこんなに、気持ちいいの?
和多流くんのは、膜がないだけでこんなに熱くて重くて、可愛くて、悦んでくれるんだ。
ピクンピクンと中で跳ねて、和多流くんを包むように中がうねって、絡みつく。
「きっ、つぅ・・・!寝てる、時、ほぐしたのになぁ・・・こんなに、絡みついてくれる、の、」
「わ、和多流くんのがおっきいの!ゔ、ゔぅっ、ひもちぃい・・・!」
「すごく気持ちいい・・・こんなに、気持ちいいんだ・・・熱いよ・・・おれのこと、包んでくれる・・・」
「お、おれ!和多流くんが好きすぎて、和多流くんの形に、なっちゃったのっ、だから、もぉ和多流くんじゃないと、」
「そうだよ。おれだけ・・・おれも、涼くんだけ。なんでか分かる?もうね、何見てもどうも思わない。涼くんにしか、反応しないんだよ」
「・・・うれしぃ、」
「おれも・・・」
「ふぇっ、え!?あ、あ、奥、奥、」
「届くよ。いっぱいキスするね。ほら、トントンって」
小刻みに腰が揺れる。あ、やばい、やばい、!
「ふあ!あ!あ!あ!」
「優しくするね」
「ひぃ!!や、やだ!こんな、甘いの、やだぁ!」
「気持ち良すぎる?」
「優しいの、優しいのぉ・・・!気持ちいいのぉ・・・」
「うん、おれも気持ちいい・・・。ゴム越しでもコリコリされて、気持ちよかったけど・・・ないと、もっと密着してダイレクトに伝わって、すごく気持ちいい・・・。ほら、これだよ」
「んぉ゛っ!あ、やだ、声やだ!」
「その声が好き。快楽だけ追ってる声・・・すげーくる・・・ほら、ほら」
「ぉお゛!お、あ、あ、あ゛!あ゛ー!ゆらしゃないで!ゆらすの、だめー!」
「ん゛、ぅ、声すげー可愛い・・・!顔も、体も、心も、可愛くて、愛しくて、大好き・・・!」
鼻水も、よだれも垂れてる。顔、涙でぐしゃぐしゃ。なのに、和多流くんは本当に愛おしそうにおれを見つめてくる。小刻みに揺れる腰がおれを追い立てて、絶頂がすぐそこまできている。
「きしゅ、きしゅぅ、きしゅして、して、ゔ、ゔんっ!」
「かわい・・・。いきそ・・・ごめん、いくかも、」
「一緒、一緒、いくの、いく、いく!」
「うー・・・もう少し、してぇのになぁ・・・!だめだ、我慢できない、」
汗がポタポタ落ちてくる。好き。甘くて美味しい。
腰の動きが激しくなる。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ!!」
「ん゛んっ、あ゛ー・・・いく、」
「気持ちいい!」
「おれもっ、いくね、」
ゴツ、と腰が叩きつけられた。あぁ、和多流くんのが、おれの中で跳ねてる。温かい。気持ちいい。
もっと欲しい。もっと出して欲しい。もっともっと、和多流くんが欲しい。
「ゔ、ゔぅ・・・!ひ、ひく、え、えぇん・・・!」
「は、はぁ、・・・涼くん?」
「う、嬉しいぃ・・・!」
「っ・・・おれも・・・!いっぱい出しちゃった。ドロドロに、しちゃった」
「う、う、・・・!いっぱい、」
「うん、いーっぱい・・・。気持ちいい・・・。もっとしていい?」
「したい。したい・・・!いっぱい出して」
「へへっ。嬉しい。キスして」
「うん!」
抱き寄せてキスをする。腰が動いた。
あぁ、すごく、すごく、幸せ・・・。



********************



「あ、やばい。溢れてる」
「ふえ?」
もう何回したのかな。
気づいたら空が明るくなっていて、2人で汗だくで、シーツなんてびっしょびしょ。
うつ伏せでお尻を高く上げて和多流くんに可愛がってもらって、心地よくて目を閉じる。
「溢れるぅ・・・?」
「おれのが、出ちゃう。・・・あ、やば、ごめん」
太ももに体液が伝う。
あ、和多流くんのが・・・。
「やだぁ、」
「気持ち悪いよね。ごめん」
「違う!もったいない!溢さないで!」
「えぇ!?そ、そんなこと言ってくれるの!?涼くん~!」
「ぷぎゅっ!?」
いきなり抱きつかれて、喉から変な音が出た。
和多流くんが笑う。
つられて笑いながらペチペチと顔を叩くと、がぶ、と指先を噛まれた。
「今の可愛かった」
「喉、変」
「あ、これ飲む?はい」
「ありがとう。和多流くんも飲む?」
「うん」
ペットボトルの水を2人で飲む。すぐにカラになった。
「あ!!」
「え!?」
「ヤバい!携帯!ビデオ!」
「え?あ、」
ポツンと立つ三脚には、いつの間にか画面が暗くなった携帯が寂しそうにこちらに向いていた。
和多流くんは焦ったように立ち上がり、携帯を乱暴に取ると充電器に差した。
「うー!どこまで撮れてんだろ・・・!背面座位まで撮れてなかったら泣ける・・・!」
「・・・えっと、おれが上に乗って後ろ向いてたやつ?」
「それ!データ飛んでないといいなぁ・・・!おれの涼くん・・・!」
「・・・ビデオの方が好き?」
「んなわけねーだろ。本物が1番に決まってる。何言ってんの」
ぎっと睨まれて、携帯が放り投げられる。情緒不安定になってない?
ガシッと顔を固定されて、べちゃべちゃになるまでキスをされた。
「ぷはっ!と、撮れてなかったらまた撮ろ?ね?」
「ゔー・・・!え!?いいの!?」
「うん、いいよ?何で?」
「・・・前はあんなに嫌がってたのに・・・」
「・・・いや、なんか、和多流くんにとっては大事なことなんでしょ?撮影って・・・。だから、いいよ?和多流くんしか見ないもん」
「・・・ろ、録音しておけばよかった・・・」
「なんで!?」
「嬉しすぎる。ありがとう。また撮ろうね。やっぱり撮影専用の高画質の携帯買わなくちゃ。バッテリーも長持ちするやつ。幸せすぎる」
「・・・これもびっくりしたけど、並々ならぬ思いがあることは分かったよ」
天井を指差す。
和多流くんはニコニコしながらいい買い物した!と言った。
「2人でだらだら動画を観ながら寝落ちもいいなーと思って買ったんだよね。でもよく考えたらハメ撮りにも使えるじゃんって思ってつけたの。涼くんの裸の寝姿をばっちり収められたし、ふにゃふにゃ言いながらされるがままの姿も撮れたし、すごく幸せ!」
「おれの携帯でね」
「うん!・・・け、消さないでね。データちゃんと、おれに渡してね?ね?」
「・・・」
「・・・え、あの、」
「ふふっ。もー、しょうがないな」
そんな不安そうな顔されたら、笑っちゃうよ。
抱きつかれてゴロゴロとベッドで抱き合う。
和多流くんはおれの上に乗ると、体の力を抜いた。重みが心地いい。太い指が唇を撫でると、少し心配そうに笑った。
「今更だけど、本当によかった?中に、出して」
「え?うん。嬉しかった。・・・また初めて、奪われちゃった。えへへ」
「・・・え、初めてだったの?本当に?おれ、ずっと心配だった」
「え?」
和多流くんは起き上がると、おれの腕を引いて起こした。
手を握ったまま見つめ合う。
すん、と鼻を啜ると、安心したように笑った。
「ずっと、心配してたんだ。ほら、今まで・・・その、元カレとかに、散々なことされてたから・・・」
あ・・・。そんなことまで、心配しててくれたんだ。
きゅーっと胸が熱くなる。
「和多流くん・・・」
「ごめんね。言いづらいよね。勝手に想像しててごめん!」
「ううん。心配してくれてたんだね。今すごく嬉しかった。そっか・・・だからずーっと、ちゃんと付けてくれてたんだ。おれ、すごく安心できてた。今まで一度も怠ったこと、なかったもん。きちんと守ってくれる人なんだって、ずっとずっと安心してた。そりゃ、その、過去にされそうになったことも、あったけど・・・!おれ、嫌すぎて逃げたこともあるし、相手のこと叩いたこと、あるし。まぁ、倍で返されたけど・・・あはは。へなちょこだからさ」
「へなちょこなんかじゃないよ」
優しく抱きしめられた。鼻の奥がつんとする。
「自分のこと、守れたんだね。よかった・・・。おれも、守るよ。お互いにリスクのあることだから、これからも話し合っていこうね。今回は急かして、ごめんね」
「ううん。おれも、したかった。嬉しかったよ。本当だよ。和多流くんがおれのこと考えてくれてたの、ちゃんと分かってた。だからね、いつも安心してセックスできるんだよ。ありがとう」
「・・・また、したい。ちゃんと話し合って、それで、涼くんがしてもいいよって思ったら、教えてほしい」
「うん。おれもきっとしたくなるよ。ふふっ。お腹、あったかかった」
「・・・もぉ・・・寝かせてあげようと思ったのに、勃っちゃった」
「本当にすごいね。絶倫マン」
「やめてやめて。マジで我慢できなくなる。そんなことしないの」
つんつんとペニスを突く。
和多流くんは顔を赤くした。可愛い。
「もう一回して、寝よ」
「いいの?」
「おれもしたいもん」
「涼くんも絶倫になるかもよ」
「いや、おれはもう勃たないよ?ずっとふにゃふにゃだもん」
「じゃあお尻でたくさんいって」
「和多流くんがいかせてくれる?」
「・・・うーん、1回で治らないかも・・・」
くすくす笑いながら、キスをする。2人でベッドの海に潜り込んで、またゆったりと抱き合った。


********************


「いただきまーす。あー、これこれ!これが食べたかった!」
和多流くんはニッコニコに笑って箸を取った。
夕方過ぎに起きて何が食べたいか聞いたら、寝癖でボサボサのまま肉じゃが、と答えた。
他に何かないのか聞いても、とにかく肉じゃがが食べたいと言うので作った。おれとしてはもっと手の込んだものが良かったんだけどね・・・。
「ふふっ。美味しいね」
「よかった」
「味が染みてるね」
「うん。あ、これから下ごしらえして明日はおでんにしようか」
「マジで?うわー、明日の昼、気をつけよう」
「何で?」
「だって食べちゃうもん」
「食べてもいいようにいっぱい作るよ」
「うわー、最高じゃん。もー、太るなぁ」
「・・・確かに付き合い始めた頃よりふっくらしたよね」
「・・・そうだよね・・・」
すこーし顔が丸くなった気がする。
でも、パンプアップもしてるからそこまで太ったわけではないだろう。
太っても、可愛いから好きなんだけどね。中学の頃の和多流くん、可愛いし。
「いっぱい食べてくれて嬉しい」
「うーん、でも若い頃より野菜食べてるし、少しは意識してるしね。体型の維持に努めます」
「うん、うん。安心して。おれもきっと30超えたら太るよ」
「・・・ぐ、丸くなった涼くんも可愛いなぁ・・・!抱きてぇ・・・!」
「・・・ありがとう」
お礼で、いいのかな・・・。
美味しい美味しいとご飯を食べてくれる和多流くんが可愛くて、あぁ、本当におれの生活って和多流くんがいて成り立っているんだなって思った。
なんでも作ってあげたくて、閉店ギリギリのスーパーに駆け込んだ。買い物バッグを二つ抱えて帰った。冷蔵庫がパンパンになった時、嬉しくて1人で笑った。早く帰ってきてほしくて朝は早く起きてしまった。仕事中も何度も連絡が来てないか確認して、夜になって、嬉しくて、嬉しくて泣きそうになりながら駅に走った。
「へへへっ」
「え?どうしたの?」
「一緒にご飯、嬉しい」
「おれもー」
「・・・愛してるよ」
「ん゛!?ぐ、え゛ほっ!げほげほ!あ、え!?あの、もう一回!」
「恥ずかしいからもう言わない!」
口いっぱいにご飯を詰め込む。和多流くんは困ったように笑って、幸せ、と言った。




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