念願の悪役令嬢に!!

コロンパン

文字の大きさ
上 下
1 / 35

ありがとう!神様!!!

しおりを挟む
「わあああ!!!やっぱり、実績解除しなかったあ!!
彼は隠しでも無かったのか・・・。辛い。」


最後の隠しキャラクターの全エンディングを迎え、私は自分の部屋でのたうち回る。


「あああ!
課金までして、このゲームに注ぎ込んだのに!
次回作とか出ないかなぁ~。」

私は大きい溜息を吐いて起き上がる。

「あーあ。連休ももう終わりかぁ!
このゲームしかした覚え無いけど!
あー!あと一日位休み伸びないかなあー!」

私はベッドに後ろ向きに倒れ込んだ。


ゴッ!

鈍い音共に私の意識も遠のいた。











意識が浮上する。

「あれ?ここ何処だ?」

一面、真っ白な世界。

「私の部屋にしては綺麗に片付いてる。それに広い。」

「随分と呑気だねぇ。」

「ん?」

私の目の前から声がする。
突然、光と共に人らしき姿の男・・・?女・・・?の人が現れた。




「パンパカパーン!第948437294279回の抽選の結果、見事当選した君に
好きな世界にチート付き転生をプレゼントします!!」


・・・・・・?


・・・・・・・・・・・・・・・??


あれ?私、死んだの?


「うん、死んだよ。ベッドに後ろ向きに倒れ込んだ時に、ベッドにあった鉄アレイに頭をぶつけてそのまま。」


「あ~。ダイエットにと買って一回も使ってないアレか。
片付けるの忘れてた。そうかあ~死んだのか~。」


「凄くドライだねぇ。」

「イマイチ実感が湧かないというか。」

あまりに突然の出来事だったので、処理が追い付かない。
というか、今さっきこの人何て言った?

「ん?好きな世界のチート付き転生だよ?」


・・・・・・?

・・・・・・・・・!!!???


好きな世界?

「うん。好きな世界。」

転生??

「うん。チート付きね。」

ということはこの人・・・。

「うん。神様です!」

えへんと胸を張る神様!!

マジか!マジなのか!!

異世界転生って、本当にあったんだ!!
すげー!すげー!!!

神様すげー!

「ね!凄いでしょ?」

凄くドヤ顔の神様。
よく見ると、この神様凄く綺麗なんだよね!
流石、神様は違うなぁ!!

「いへぇ、そ、そう。うぇへへ。綺麗?
そうだよね?私、綺麗だよね?
何か最近、酷い扱いを受けてたから、自信無くしてたんだよね?
うふふ。君、いい子だね!
もう、いっぱいおまけしちゃうよ!
で、何処の世界に行きたいの?」


神様がデレた。
神様が酷い扱いを受けるって、どうしたんだろう。


と、何処の世界・・・・。

そんなの決まっている。


「神様、私!」

「ああ、なるほど、君も乙女ゲームの世界ね、ふんふん。これね。」

私が全てを言わずとも神様は理解してくれた。
流石だ。私の脳内を見ているようだ。

「そんなに褒めないでよう・・・。うふふふ。」

神様は体をクネクネさせて喜んでいる。

「うふふ、で誰に転生したいの?」

もう、決まっている。


「私は・・・。」















朝だ。
目を覚まし、起き上がる。

凄く広くて凄く綺麗な部屋。
凄く大きなベッド。

ベッドから降りて、これまた凄く大きな姿見の鏡で自分の姿を見る。








「ふふふふふふ。やった、本当に転生してるわ。」


今はまだ肩口位しか伸びていないが、真っ黒でつやつやのキュービクルストレートの髪。
大きすぎず、小さすぎない程よい形の整った黒い瞳。
すらりと通った鼻筋から伸びるぷっくりとした小さめの唇。


「はあああああ・・・・。まさか本当に転生出来るなんて・・・!

この『ありふれた日常でトキメキを。』の悪役令嬢の西園寺愛良に!!!」




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】地味令嬢の願いが叶う刻

白雨 音
恋愛
男爵令嬢クラリスは、地味で平凡な娘だ。 幼い頃より、両親から溺愛される、美しい姉ディオールと後継ぎである弟フィリップを羨ましく思っていた。 家族から愛されたい、認められたいと努めるも、都合良く使われるだけで、 いつしか、「家を出て愛する人と家庭を持ちたい」と願うようになっていた。 ある夜、伯爵家のパーティに出席する事が認められたが、意地悪な姉に笑い者にされてしまう。 庭でパーティが終わるのを待つクラリスに、思い掛けず、素敵な出会いがあった。 レオナール=ヴェルレーヌ伯爵子息___一目で恋に落ちるも、分不相応と諦めるしか無かった。 だが、一月後、驚く事に彼の方からクラリスに縁談の打診が来た。 喜ぶクラリスだったが、姉は「自分の方が相応しい」と言い出して…  異世界恋愛:短編(全16話) ※魔法要素無し。  《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆ 

継母であるお義母様がある日を境に突然優しくなったのですが、そんなお義母様を怪しむ使用人達よりもっとお義母様に甘えたい

下菊みこと
恋愛
主人公はジュスティーヌのつもり。主人公では無く継母が転生者なお話。 小説家になろう様でも投稿しています。

ハローワークで見つけた冒険者業が天職だった件〜ハズレ職業である武闘家の俺、最上位職のマジックブレイカーに転職したので駆け上がっていきます〜

甲賀流
ファンタジー
28歳で職をなくした俺、戸波海成(となみかいせい)は転職先を探すため平日の昼にハローワークへと向かった。そこで働いている美女職員はなぜか俺に目をつけたらしく冒険者の適性試験を受けないかと提案してくるが、そもそも俺普通の仕事探しに来たんだけど……。てか冒険者って何!? 夢はあるけども! その試験とやらに受かって、冒険者に就くことができたのはいいが、不幸なことにハズレ職業となってしまった。しかしそんな俺にも最上位職へ転職するチャンスが……?

婚約者が隣国の王子殿下に夢中なので潔く身を引いたら病弱王女の婚約者に選ばれました。

ユウ
ファンタジー
辺境伯爵家の次男シオンは八歳の頃から伯爵令嬢のサンドラと婚約していた。 我儘で少し夢見がちのサンドラは隣国の皇太子殿下に憧れていた。 その為事あるごとに… 「ライルハルト様だったらもっと美しいのに」 「どうして貴方はライルハルト様じゃないの」 隣国の皇太子殿下と比べて罵倒した。 そんな中隣国からライルハルトが留学に来たことで関係は悪化した。 そして社交界では二人が恋仲で悲恋だと噂をされ爪はじきに合うシオンは二人を思って身を引き、騎士団を辞めて国を出ようとするが王命により病弱な第二王女殿下の婚約を望まれる。 生まれつき体が弱く他国に嫁ぐこともできないハズレ姫と呼ばれるリディア王女を献身的に支え続ける中王はシオンを婿養子に望む。 一方サンドラは皇太子殿下に近づくも既に婚約者がいる事に気づき、シオンと復縁を望むのだが… HOT一位となりました! 皆様ありがとうございます!

茶番には付き合っていられません

わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。 婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。 これではまるで私の方が邪魔者だ。 苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。 どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。 彼が何をしたいのかさっぱり分からない。 もうこんな茶番に付き合っていられない。 そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。

救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~

日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。 そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。 優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。 しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。

「僕は病弱なので面倒な政務は全部やってね」と言う婚約者にビンタくらわした私が聖女です

リオール
恋愛
これは聖女が阿呆な婚約者(王太子)との婚約を解消して、惚れた大魔法使い(見た目若いイケメン…年齢は桁が違う)と結ばれるために奮闘する話。 でも周囲は認めてくれないし、婚約者はどこまでも阿呆だし、好きな人は塩対応だし、婚約者はやっぱり阿呆だし(二度言う) はたして聖女は自身の望みを叶えられるのだろうか? それとも聖女として辛い道を選ぶのか? ※筆者注※ 基本、コメディな雰囲気なので、苦手な方はご注意ください。 (たまにシリアスが入ります) 勢いで書き始めて、駆け足で終わってます(汗

【完結】結婚式当日、婚約者と姉に裏切られて惨めに捨てられた花嫁ですが

Rohdea
恋愛
結婚式の当日、花婿となる人は式には来ませんでした─── 伯爵家の次女のセアラは、結婚式を控えて幸せな気持ちで過ごしていた。 しかし結婚式当日、夫になるはずの婚約者マイルズは式には現れず、 さらに同時にセアラの二歳年上の姉、シビルも行方知れずに。 どうやら、二人は駆け落ちをしたらしい。 そんな婚約者と姉の二人に裏切られ惨めに捨てられたセアラの前に現れたのは、 シビルの婚約者で、冷酷だの薄情だのと聞かされていた侯爵令息ジョエル。 身勝手に消えた姉の代わりとして、 セアラはジョエルと新たに婚約を結ぶことになってしまう。 そして一方、駆け落ちしたというマイルズとシビル。 二人の思惑は───……

処理中です...