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石川五右衛門
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石川五右衛門・・・豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、警護が手薄となった京の町で盗みを繰り返した大泥棒。
孤児であった説、十代で両親を失った説、三条河原で処刑される時に母親も一緒に処刑された説などがあり、それは今もハッキリしていない。
数十人の盗賊団を形成しており、処刑の際には仲間や手下など20名が一緒に磔にされたという。
処刑される時まで生残った者が20名いただけで、実際にはその倍以上の盗賊団が形成されていたと推測される。
根拠は皆無であるが稀代のジゴロであり、奉公先の主人の妻と駆け落ちしたとか、師匠である百地丹波の妻と内密で通じあっていたとか、丹波の妾と通じ合っていて用済みになると妾を殺したという言い伝えもある。
長らくフィクションの中の人物だと思われていたが、イエズス会の宣教師の日記の中で三条河原で処刑された盗賊の記述があり、名が「石川五右衛門」であった。
子の一郎も一緒に釜茹でにされたが「釜茹でにならないように子供を持ち上げていた」という説と、「子供が苦しまないように一思いに釜の中に投げ込んだ」という説と、「あまりの熱さに子供を下敷きにした」という説があり、この真逆の説のどれが正しいかは明かになっていない。
石川五右衛門は義賊という見方をされる事が多いが、金のシャチホコを盗もうとするなど時の権力者、豊臣秀吉と敵対する事が多かったのが、当時人気を集めた原因ではないかと言われている。
それほどまでに豊臣秀吉は当時嫌われていたのだ。
中立の立場で書かれたものがとにかくないのだ。
正直、どこまで宣教師達の日記を信じて良いのかもハッキリしない。
なぜかと言うと、五右衛門を捕らえた京都所司代である前田玄以は仏教の僧侶でもあったが、秀吉が「バテレン追放令」を発動した時、秘密裏に宣教師達を匿い逃がしたという。
その宣教師達が前田玄以の事を悪く言う訳がない。
また前田玄以の敵である石川五右衛門の事を良く言う訳がない。
石川五右衛門とは知れば知るほど謎に包まれた人物なのである。
何故そんな事を今さら突然言うかと言うと・・・
「十二代目石川五右衛門たぁ、あ、俺の事よぅ」颯は大見得を切るように言った。
「警戒する必要はありません。
十一代目石川五右衛門は祖父だと思いますが、特技は万引です。
石川五右衛門なんてその程度のものなんです。
私だってお父さんが石川五右衛門を名乗ってたのは知らなかったけど、独立する年齢になったら私も十三代目石川五右衛門を名乗ったでしょう。
服部半蔵を近代まで名乗る人々がいたように、私の一族は代々石川五右衛門を名乗った・・・それだけの話です」私は悠子さんに言った。
「百地にとって『石川五右衛門』はただの裏切り者の名前よ。
百地の後継者である私の前で、その名前を名乗るって事は『死にたい』って言ってるようなもんなのよ。
早ちゃん、先に謝っておくわ。
私、多分早ちゃんのパパを殺しちゃうかも知れない」悠子さんは私に言った。
「良いですよ。
思いっきりやっちゃってください!」私は悠子さんに許可を出した。
孤児であった説、十代で両親を失った説、三条河原で処刑される時に母親も一緒に処刑された説などがあり、それは今もハッキリしていない。
数十人の盗賊団を形成しており、処刑の際には仲間や手下など20名が一緒に磔にされたという。
処刑される時まで生残った者が20名いただけで、実際にはその倍以上の盗賊団が形成されていたと推測される。
根拠は皆無であるが稀代のジゴロであり、奉公先の主人の妻と駆け落ちしたとか、師匠である百地丹波の妻と内密で通じあっていたとか、丹波の妾と通じ合っていて用済みになると妾を殺したという言い伝えもある。
長らくフィクションの中の人物だと思われていたが、イエズス会の宣教師の日記の中で三条河原で処刑された盗賊の記述があり、名が「石川五右衛門」であった。
子の一郎も一緒に釜茹でにされたが「釜茹でにならないように子供を持ち上げていた」という説と、「子供が苦しまないように一思いに釜の中に投げ込んだ」という説と、「あまりの熱さに子供を下敷きにした」という説があり、この真逆の説のどれが正しいかは明かになっていない。
石川五右衛門は義賊という見方をされる事が多いが、金のシャチホコを盗もうとするなど時の権力者、豊臣秀吉と敵対する事が多かったのが、当時人気を集めた原因ではないかと言われている。
それほどまでに豊臣秀吉は当時嫌われていたのだ。
中立の立場で書かれたものがとにかくないのだ。
正直、どこまで宣教師達の日記を信じて良いのかもハッキリしない。
なぜかと言うと、五右衛門を捕らえた京都所司代である前田玄以は仏教の僧侶でもあったが、秀吉が「バテレン追放令」を発動した時、秘密裏に宣教師達を匿い逃がしたという。
その宣教師達が前田玄以の事を悪く言う訳がない。
また前田玄以の敵である石川五右衛門の事を良く言う訳がない。
石川五右衛門とは知れば知るほど謎に包まれた人物なのである。
何故そんな事を今さら突然言うかと言うと・・・
「十二代目石川五右衛門たぁ、あ、俺の事よぅ」颯は大見得を切るように言った。
「警戒する必要はありません。
十一代目石川五右衛門は祖父だと思いますが、特技は万引です。
石川五右衛門なんてその程度のものなんです。
私だってお父さんが石川五右衛門を名乗ってたのは知らなかったけど、独立する年齢になったら私も十三代目石川五右衛門を名乗ったでしょう。
服部半蔵を近代まで名乗る人々がいたように、私の一族は代々石川五右衛門を名乗った・・・それだけの話です」私は悠子さんに言った。
「百地にとって『石川五右衛門』はただの裏切り者の名前よ。
百地の後継者である私の前で、その名前を名乗るって事は『死にたい』って言ってるようなもんなのよ。
早ちゃん、先に謝っておくわ。
私、多分早ちゃんのパパを殺しちゃうかも知れない」悠子さんは私に言った。
「良いですよ。
思いっきりやっちゃってください!」私は悠子さんに許可を出した。
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