アドベンチャーワールド

海星

文字の大きさ
上 下
10 / 15

セクハラ

しおりを挟む
    「森を歩いてしばらく立つ。もう日付も変わったしそろそろ寝たい。選択肢をくれ。」

    「呼び出さないで下さい。今日はオフです。今はフライドポテトな時間です」

    「それを言うなら『プライベート』な。わかった俺が凄いわ。つーか、勝手に俺のプライベートに介入してくるクセに選択肢の要求を拒否するってどういう事だよ?」

    「そんなにしょっちゅう休んでる訳じゃありません。完全週休二日じゃなくて休みの形態は四週六休で・・・」

    「やかましいわ!全てアンタの胸先三寸だろう!?だいたい何でそんなブラック企業みたいな休日形態なんだよ!?四週六休って言ってキチンと休み取れてるヤツなんて聞いた事ねーぞ!?」

    「そんな訳ないでしょう!株式会社やおきんはそんな会社じゃありません!」

    「やおきんって『うまい棒』作ってる会社じゃねえかよ!やおきんがどんな会社か何て知らないが・・・。もしかして株式会社って言ったらやおきんしか知らないんじゃないか?」

    「『うまい棒』の裏に『株式会社やおきん』って書いてありましたからね。ところで『株式会社』って何ですか?・・・まぁ、そんな話はどうでも良いんです。選択肢でしたね、しょうがない、今回だけですよ?」




    東の森を歩いて来た、夜も更けて不気味な雰囲気だ。どうする?






                            永遠に眠る
                            死ぬ
                            脱ぐ
                            切り落とす
                        →川で水遊びをする(裸で)





    「ちょっと待て。俺は寝たいだけなんだが選択肢にないようだ」

    「本当なら選択肢の内容に関する質問には答えられないんですけどね。選択肢をウッカリ見落としたあなたのために今回だけ特別に教えますよ!ホラ、『永遠に眠る』って選択肢があるでしょう?」

    「『眠る』と『永眠する』って似てるようで意味違うんだわ。どちらかって言うと『眠る』というより『死ぬ』に意味近いんだわ。つーか、『死ぬ』って選択肢もキッチリあるんだな。どんだけアンタ、俺を死なせたいんだよ!?あと切り落とすって何を切り落とすんだよ!?」

    「何をって・・・ナニをじゃないですかね?・・・って女性に何を言わせてるんですか!?セクハラですよ!?」

    「アンタがセクハラみたいな選択肢を作ったんだろう!?」

    俺は「川で水遊びをする(裸で)」という選択肢を選んだ。

    何で俺は夜通し歩いて疲れて眠いのに、オールナイトで一人で裸で水遊びをしなきゃならないんだ?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

旦那様に離婚を突きつけられて身を引きましたが妊娠していました。

ゆらゆらぎ
恋愛
ある日、平民出身である侯爵夫人カトリーナは辺境へ行って二ヶ月間会っていない夫、ランドロフから執事を通して離縁届を突きつけられる。元の身分の差を考え気持ちを残しながらも大人しく身を引いたカトリーナ。 実家に戻り、兄の隣国行きについていくことになったが隣国アスファルタ王国に向かう旅の途中、急激に体調を崩したカトリーナは医師の診察を受けることに。

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

義理の妹が妊娠し私の婚約は破棄されました。

五月ふう
恋愛
「お兄ちゃんの子供を妊娠しちゃったんだ。」義理の妹ウルノは、そう言ってにっこり笑った。それが私とザックが結婚してから、ほんとの一ヶ月後のことだった。「だから、お義姉さんには、いなくなって欲しいんだ。」

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。

束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。 だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。 そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。 全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。 気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。 そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。 すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。

晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]

ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。 「さようなら、私が産まれた国。  私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」 リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる── ◇婚約破棄の“後”の話です。 ◇転生チート。 ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げてます。 ◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^ ◇なので感想欄閉じます(笑)

婚約者の幼馴染?それが何か?

仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた 「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」 目の前にいる私の事はガン無視である 「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」 リカルドにそう言われたマリサは 「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」 ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・ 「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」 「そんな!リカルド酷い!」 マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している  この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」 「まってくれタバサ!誤解なんだ」 リカルドを置いて、タバサは席を立った

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

処理中です...