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清春編
錯綜
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俺の頭の中では、
ああでもない、こうでもないと押し問答が続き、いよいよ気持ちが錯綜し始める。
そのうえで結論として、
俺はこう、考えた。
真由の手紙は確かに喉から手が出るほど欲しいと思っているのだが…
今この男が俺の前に差し出している携帯電話については、別に…俺が能動的に求めているものではない。
しかも、真由の携帯電話ならともかくも…男の携帯電話だ…
いらない…
中身がなんだろうと、もはやどうでも良い…
むしろ、見たくも聞きたくもない…
「あの…携帯電話の方は、よくわかりませんが別に、いいです…それより、真由の手紙を見せていただければ…」
「…そう、きたか…まさかのスルー…ふふ…いつになくせっかちだな…。
まあ、でもそうだな…そろそろ時間も押してきたことだし…携帯の中身について、ヒントを出そうか…」
おい、 おまえ…
たった今の…俺の話を聞いていたか…?
携帯はとりあえずいいと、伝えたはずだが…
俺の言葉に反応すらせず…どこまでもマイペースな哲也にうんざりしている俺の耳に入ってきた言葉に、俺は一瞬で言葉を無くした。
男はこう言った…楽しそうな顔をして…
「この中には、音声データが入っている…
どこぞの、男と女の情事の真っ最中の…あられもない声が…ね…」
「… … は … ?」
今、なんと…? じょう…じ… ?
俺は阿呆のように、『は』…の形に、
口をぽっかり開けたまま…
ゆっくりと、
哲也の手の中にある携帯電話を、
見上げた…
ああでもない、こうでもないと押し問答が続き、いよいよ気持ちが錯綜し始める。
そのうえで結論として、
俺はこう、考えた。
真由の手紙は確かに喉から手が出るほど欲しいと思っているのだが…
今この男が俺の前に差し出している携帯電話については、別に…俺が能動的に求めているものではない。
しかも、真由の携帯電話ならともかくも…男の携帯電話だ…
いらない…
中身がなんだろうと、もはやどうでも良い…
むしろ、見たくも聞きたくもない…
「あの…携帯電話の方は、よくわかりませんが別に、いいです…それより、真由の手紙を見せていただければ…」
「…そう、きたか…まさかのスルー…ふふ…いつになくせっかちだな…。
まあ、でもそうだな…そろそろ時間も押してきたことだし…携帯の中身について、ヒントを出そうか…」
おい、 おまえ…
たった今の…俺の話を聞いていたか…?
携帯はとりあえずいいと、伝えたはずだが…
俺の言葉に反応すらせず…どこまでもマイペースな哲也にうんざりしている俺の耳に入ってきた言葉に、俺は一瞬で言葉を無くした。
男はこう言った…楽しそうな顔をして…
「この中には、音声データが入っている…
どこぞの、男と女の情事の真っ最中の…あられもない声が…ね…」
「… … は … ?」
今、なんと…? じょう…じ… ?
俺は阿呆のように、『は』…の形に、
口をぽっかり開けたまま…
ゆっくりと、
哲也の手の中にある携帯電話を、
見上げた…
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