【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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清春編

来客

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真由は、哲也の組んだ脚…腿のあたりに頭をちょこんと乗せて、気持ちよさそうに眠っていた…。

「二時間ほど前に、突然真由から連絡を受けてね…今一人だから、一緒に飲まないかってね…?」
哲也がそう説明をする。

「あ… あ…そう、だったんですか…」

部屋がある程度片付いている…
朝は結構散らかっていたのに、真由が哲也を呼ぶ前に簡単に片付けたのだろう…。

「久々だったから飲ませ過ぎたかな…真由はすぐに眠ってしまった…さすがに脚が痺れて来たな…はは」

そう言って、哲也は何とも言えない表情で微笑んで、真由の髪を…優しく撫で始めた。

「そうでしたか…それはすみませんでした…ほら、真由っ…」俺は真由の肩を揺すろうとする。

「あ…!いいいい、…いいよ、清春君…俺は大丈夫だから、君は先に風呂に入るなり寝る準備をするといいよ…俺は真由が起きるまでこうしているから…明日は仕事が、ちょうど休みなんでね…。」

そう言って、真由を優しい瞳で見つめて、髪を撫で続ける哲也…。
よほど、妹を…真由のことを大事に想っているのだろうが…これではまるで… …

「そ…そうですか…?すみません、では真由をよろしくお願いします…もう遅いので、良かったら泊って行ってくださいねお兄さん…布団は後で準備しますので…」

「いいのかな…悪いね、ありがとう…」

「では、お風呂に行ってきます。」
俺はすぐにその場を後にする…。
洗面所で軽くうがいをして、鏡の中の自分を見つめる…少し赤ら顔だ…。
普通に話せていただろうか…。

真由の兄…哲也は、出会った当初からどことなく… 何がどうということはないが、どことなく、怖い…。
真由を見る目が…俺を見る目が…どことなく、怖い…。

茉優子との楽しかった食事の余韻が…安らぎのような時間の記憶が、一気に消し去られる…。

もう今日は、早くに寝てしまおう…

    俺は即座に、風呂場へ向かった。






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