37 / 538
〜お互いの日常〜
密やかな
しおりを挟む
歩きながら、杉崎さんが口を開く。
「水無月さんってさ…飲み会の時、あんまり食べたり飲んだりしてないよね…」
それは確かにそうだ…
私はああいう場では、人に料理を分けたり、飲み物を頼んだりと…そういうことばかりに気を取られ、自分のことが疎かになってしまいがち…結果的に、自分自身はあまり食べることができずに…終わる。
だから大抵、まだ全然お腹が空いていたりして…飲み会の夜は帰りにコンビニに寄ったりして、家で夜食を食べるのが常となっていた。
「あ…はい、実はそうなんです…なんだか無駄に、気にしなくても良いことが色々気になってしまって…結局自分自身リラックスして食べたり飲んだりできないんです…だから本当に大勢の飲み会、苦手で…」
そこは正直に告白する。他の人には言えなくても、杉崎さんにならそんな私の内面の話ができる…そんな気がしたからだ。
「やっぱり…そんな感じなんだね…でも、飲み会なんてさ、人のことはほっといて自分が好きなように飲んだり食べたりしたらいいのに…損しちゃうね…それだと。」杉崎さんが優しい表情で私にそう話す。
損をする性格…子供の頃から両親に言われ続けた言葉だ…そこは否定のしようがない。
「もしかして今も…まだおなか空いてるとかじゃない…?家近くのカフェかバーにでも行く…?
ちなみに俺はまだ小腹空いてるんだ…良かったらどうかな…?ひっそり二次会…」いたずらっ子のような目をして、杉崎さんが私を誘う。
「え…行きます…行きたいです…!」
私は…頭で考えるより先に、そう答えていた。
「水無月さんってさ…飲み会の時、あんまり食べたり飲んだりしてないよね…」
それは確かにそうだ…
私はああいう場では、人に料理を分けたり、飲み物を頼んだりと…そういうことばかりに気を取られ、自分のことが疎かになってしまいがち…結果的に、自分自身はあまり食べることができずに…終わる。
だから大抵、まだ全然お腹が空いていたりして…飲み会の夜は帰りにコンビニに寄ったりして、家で夜食を食べるのが常となっていた。
「あ…はい、実はそうなんです…なんだか無駄に、気にしなくても良いことが色々気になってしまって…結局自分自身リラックスして食べたり飲んだりできないんです…だから本当に大勢の飲み会、苦手で…」
そこは正直に告白する。他の人には言えなくても、杉崎さんにならそんな私の内面の話ができる…そんな気がしたからだ。
「やっぱり…そんな感じなんだね…でも、飲み会なんてさ、人のことはほっといて自分が好きなように飲んだり食べたりしたらいいのに…損しちゃうね…それだと。」杉崎さんが優しい表情で私にそう話す。
損をする性格…子供の頃から両親に言われ続けた言葉だ…そこは否定のしようがない。
「もしかして今も…まだおなか空いてるとかじゃない…?家近くのカフェかバーにでも行く…?
ちなみに俺はまだ小腹空いてるんだ…良かったらどうかな…?ひっそり二次会…」いたずらっ子のような目をして、杉崎さんが私を誘う。
「え…行きます…行きたいです…!」
私は…頭で考えるより先に、そう答えていた。
1
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる