【完結】あの可愛い人妻を、誰か俺に譲ってください。

理性と本能

キスまでは許容範囲内…

その由良さんの返信は俺にかなりの衝撃を与えた。なかば勢いでした俺のラインに対しての彼女の返信。

毎回、彼女を抱き締める時、俺はずっと、男の本能と戦っていた。
自分の持つ理性を、それこそ全て総動員して、俺を信頼しきっている由良さんに対して、ハグ以上のおかしなことをしてしまわないように…

そう考えていたのに、思い切って言ってみると、キスまではOKだと…？

キスは許容範囲内…つまり、彼女の許せる範囲内…もっというと、言葉から読み解くと積極的ではないが、俺が求めた場合は許せる範囲内…ということか。

キス…ものすごく…したい…

もうかれこれ、10回くらいは由良さんをハグしてきている状況だ…
しかも、由良さんの気持ちはともかくも、俺はもともと由良さんが好きで…
だから、彼女を抱きしめたときの彼女の身体の柔らかさ、彼女の放つ花のようなよい香り…俺に押し当てられる、丸くて柔らかな胸の感触… それをひしひしと感じながらも、なんとか、本当になんとか衝動を抑え、今まで耐えてきたんだ。

なのに、彼女のこの発言…
…俺はもう、聞いてしまった…もう、ダメだ。

次回は絶対に、俺は俺自身を止めることができない…彼女が直前で、やはり嫌だと拒否をしたとしても、無理やりに唇を奪ってしまうだろう

…俺はそう、確信した。

それほどに、彼女の発言は…
俺をいやしい野獣に…変えてしまった。

ただ…やはり、疑問はただ一つ…彼女の身に何かが起きている…

人妻が…夫以外の男に、キスまでは、良いと言う。そもそも最近はちょっと記憶の彼方に飛んでいたが、最初はセックスフレンドの提案…だったし…

これは…やっぱりきっと普通のことではない。そういう気がして、ならない…
いつか、彼女に思い切って…尋ねてみるしかない。

俺はそう思いながら、彼女と次の約束をした。

　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　つづく