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ウェンリーだけが
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俺はハンスに今日されたことを…包み隠さず、ウェンリーに報告した。
この男は、俺が嘘をつくと…国外追放と言いやがった…。
女を…一応、いいとこのお嬢様であろうリンス…しかも、女を…追放だと…?
冗談なのか…本気で言っているのか、区別もつかない…。
つまり…うすうす感じていたがこの男に…それ位の権力があるということ‥
結婚したら俺より良い条件は他にはないと言い切った男…
もしかすると、国王貴族…? とか、もしくはその一族なのかもしれない…。
ここで俺がつまらない小手先だけの嘘をついて…
マジで国外へ追放されたらたまったもんじゃない…そもそもここがどこの国かもいまだにわかっていない状況で、
このまま女の格好で一人、放りだされたら…マジでヤバい…
だからこそ、詳細に話した。
キスのことも…乳もみもみのことも…
あと、ハンスの告白めいたのものについても、ハンスには悪いが、本当に詳細に…
「…ほう、…キスと、胸への接触… それと…愛の告白…か… … 」
ウェンリーは腕組みをしたまま、今度はさらに長い脚をゆっくりと組みかえる。
「…ハンスの奴、…ついに、強行に出たな…」そう、独り言のように呟き、
ウェンリーが突然、俺をまっすぐに見つめる。
碧色の…綺麗な瞳が、真っすぐに俺を…
ドキリと、心臓がなる。
「おまえ…いや、まなと…よく、本当のことを話してくれたな…えらい…、とりあえず国外追放は、なし…」
ふんわりと微笑む…
心からホッとする…良かった…マジで…
ハンスには悪いが背に腹は代えられない…
後でちゃんと理由を説明するから、とりあえず許して…俺は心中で、ハンスに謝る。
「…おや、あからさまにホッとしてるみたいだが…そんなに嬉しいか…?ちなみに国外追放はなしにするが、結婚は決行するぞ… 言いにくいな…予定通り、結婚・決行…」
そう、小さな声で囁きながら、奴が突然、がたんと音をたてて椅子から立ち上がる。
なんだ…いきなり… ビビった…
「……え…?けっこう…?」俺は思わず、奴を見上げて間の抜けた声を出す。
「そうだ…結婚は絶対、だ… 」言いながら、さらに俺に近付いてくるウェンリー。
「…結婚前にハンスにその唇を奪われるとは… やってくれたな…リンス…いや…悪いのはハンスだが…まなと…おまえも、隙があり過ぎなんだよ…」
突然、俺は…ウェンリーの大きな手によって、強引に椅子から立ち上がらせられる…
「う…わっ!! な…何…っ!!」
心臓がバクバクと音を立てる…なんだなんだ…それ以上近付くなよ…
「…お仕置きが…必要だな…リンス…いや、まなと… まあ、どっちでもいい…とりあえず…」
ウェンリーが俺を…今となっては俺の…華奢過ぎる身体をひょいと…いとも簡単にその逞しい腕で抱え上げ…
俺が寝ていたデカいベッドに、まるで荷物のように…乱暴に落とす…
「わっ!…」
いちいち怖い… なんで、こんな…
ギシッ…ギシッ… ベッドが…突然の重みに、うなり声を上げる…。
「 … え… な…何を … …」
俺の言葉がまるで聞こえないかのように強引に上にのしかかってくる俺より一回りも二回りも…大きな男…
「…何って…お仕置き、だよ… 俺との結婚前に、他の男と…なんてことをしてくれるんだ…全く…」
そんな…
キスだって…乳…揉まれたのだって、俺が好んでしたわけじゃない… のに… 何、怒ってんだコイツ…
「や…やめろ… おかしなことを考えるな…俺は、…さっきも言ったが男…、ん、ぅっ…!!んー…っ!」
抵抗しようとする華奢過ぎる腕は簡単に、奴の手によって押さえつけられ、
俺の唇は瞬く間に、ウェンリーに塞がれていた…
「んっ…んっ… ふ、んんーっ…」
俺は口を塞がれたまま、叫んだ…
本日二人目… 男とのキス…
俺の人生、これからどうなんの…
俺の質問に…残念ながら答えてくれる奴は
この世界の…
どこにも…いなかった…
この男は、俺が嘘をつくと…国外追放と言いやがった…。
女を…一応、いいとこのお嬢様であろうリンス…しかも、女を…追放だと…?
冗談なのか…本気で言っているのか、区別もつかない…。
つまり…うすうす感じていたがこの男に…それ位の権力があるということ‥
結婚したら俺より良い条件は他にはないと言い切った男…
もしかすると、国王貴族…? とか、もしくはその一族なのかもしれない…。
ここで俺がつまらない小手先だけの嘘をついて…
マジで国外へ追放されたらたまったもんじゃない…そもそもここがどこの国かもいまだにわかっていない状況で、
このまま女の格好で一人、放りだされたら…マジでヤバい…
だからこそ、詳細に話した。
キスのことも…乳もみもみのことも…
あと、ハンスの告白めいたのものについても、ハンスには悪いが、本当に詳細に…
「…ほう、…キスと、胸への接触… それと…愛の告白…か… … 」
ウェンリーは腕組みをしたまま、今度はさらに長い脚をゆっくりと組みかえる。
「…ハンスの奴、…ついに、強行に出たな…」そう、独り言のように呟き、
ウェンリーが突然、俺をまっすぐに見つめる。
碧色の…綺麗な瞳が、真っすぐに俺を…
ドキリと、心臓がなる。
「おまえ…いや、まなと…よく、本当のことを話してくれたな…えらい…、とりあえず国外追放は、なし…」
ふんわりと微笑む…
心からホッとする…良かった…マジで…
ハンスには悪いが背に腹は代えられない…
後でちゃんと理由を説明するから、とりあえず許して…俺は心中で、ハンスに謝る。
「…おや、あからさまにホッとしてるみたいだが…そんなに嬉しいか…?ちなみに国外追放はなしにするが、結婚は決行するぞ… 言いにくいな…予定通り、結婚・決行…」
そう、小さな声で囁きながら、奴が突然、がたんと音をたてて椅子から立ち上がる。
なんだ…いきなり… ビビった…
「……え…?けっこう…?」俺は思わず、奴を見上げて間の抜けた声を出す。
「そうだ…結婚は絶対、だ… 」言いながら、さらに俺に近付いてくるウェンリー。
「…結婚前にハンスにその唇を奪われるとは… やってくれたな…リンス…いや…悪いのはハンスだが…まなと…おまえも、隙があり過ぎなんだよ…」
突然、俺は…ウェンリーの大きな手によって、強引に椅子から立ち上がらせられる…
「う…わっ!! な…何…っ!!」
心臓がバクバクと音を立てる…なんだなんだ…それ以上近付くなよ…
「…お仕置きが…必要だな…リンス…いや、まなと… まあ、どっちでもいい…とりあえず…」
ウェンリーが俺を…今となっては俺の…華奢過ぎる身体をひょいと…いとも簡単にその逞しい腕で抱え上げ…
俺が寝ていたデカいベッドに、まるで荷物のように…乱暴に落とす…
「わっ!…」
いちいち怖い… なんで、こんな…
ギシッ…ギシッ… ベッドが…突然の重みに、うなり声を上げる…。
「 … え… な…何を … …」
俺の言葉がまるで聞こえないかのように強引に上にのしかかってくる俺より一回りも二回りも…大きな男…
「…何って…お仕置き、だよ… 俺との結婚前に、他の男と…なんてことをしてくれるんだ…全く…」
そんな…
キスだって…乳…揉まれたのだって、俺が好んでしたわけじゃない… のに… 何、怒ってんだコイツ…
「や…やめろ… おかしなことを考えるな…俺は、…さっきも言ったが男…、ん、ぅっ…!!んー…っ!」
抵抗しようとする華奢過ぎる腕は簡単に、奴の手によって押さえつけられ、
俺の唇は瞬く間に、ウェンリーに塞がれていた…
「んっ…んっ… ふ、んんーっ…」
俺は口を塞がれたまま、叫んだ…
本日二人目… 男とのキス…
俺の人生、これからどうなんの…
俺の質問に…残念ながら答えてくれる奴は
この世界の…
どこにも…いなかった…
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