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この会社では、頑張れないよ。
そう思った私は、仕事帰りに面接を受けては落ちての繰り返しをしていた。
落ちた連絡が来る度に、死にたくなっていた。
どうせ私が居ても、居なくても。
どこにも必要とされないんだ。
といった気持ちから来るもの。
それを落ち着かせるために、家から歩いて5分の場所にあるラーメン屋さんに行くことにした。
店舗はそんなに広くないし、提供スピードが早いわけじゃない。
でも、何度も行くたびに、この人たちいつも来ているなぁと思った。
食べると安心する醤油ラーメン。
それを求めて、私は今日もまた来ていた。
「今日は元気そうだな! いつも暗い顔してたから心配してたんだぜ」
そう言いながら、店員さんが醤油ラーメンを運んできてくれた。
頼んでないはずのチャーシュートッピングがされていて、目線を合わせたら、
「いつも来てくれてるからサービス!」
って厨房の中から声がした。
運んでくれた方とは別の店員さん。
「俺もあいつも、お客さんの笑顔のためにこの店始めたんだよ。でも、来る度に暗い顔してるからなにかしたくなってよォ。他のお客さんたちにもやってる事だから気にすんな!」
人の優しさっていいなと思った瞬間だった。
スマホが振動している。
確認すると、昨日受けた会社からの電話。
「兄ちゃん、これで良かったんか? わざわざ大金支払って、サクラ雇って、毎日あの子のためだけに店やるなんてって思ってたんだけど」
「いいんだよ、ほれ、笑顔になっただろ。チャーシュー後からはすげーんだ! これで安心して動画も投稿できるじゃねぇか。 この後あれだろ、予定通り部屋に連れて帰って、撮影して、みたいな流れだろ?」
来月から新しい会社での勤務が決まり、とても嬉しい。
ラーメンも美味しくて、自然と笑顔になる。
これからは、面接受けないけど、定期的にここに来ようと思う。
私が頑張れたのはこのお店のおかげだし。
明日からも頑張ろっと。
いつものようにお金を払って、お店から出ようとしたが、何故かドアがあかない。
なんで?
「あの、すみません…、ドアがあかなくて…」
そこに居たのは、店員さんではなくて、獣たちだった。
「兄ちゃん…、本当にいいのかよ。 俺やっぱりまだ捕まりたくないんだけど…」
「はぁ?お前が童貞のまま死にたくないって言うから、わざわざ大掛かりなことやって捕まえたんだろ。俺に出会ったことを感謝しろ、そしてここで捨てちまえ、そんな価値のないもん」
そう思った私は、仕事帰りに面接を受けては落ちての繰り返しをしていた。
落ちた連絡が来る度に、死にたくなっていた。
どうせ私が居ても、居なくても。
どこにも必要とされないんだ。
といった気持ちから来るもの。
それを落ち着かせるために、家から歩いて5分の場所にあるラーメン屋さんに行くことにした。
店舗はそんなに広くないし、提供スピードが早いわけじゃない。
でも、何度も行くたびに、この人たちいつも来ているなぁと思った。
食べると安心する醤油ラーメン。
それを求めて、私は今日もまた来ていた。
「今日は元気そうだな! いつも暗い顔してたから心配してたんだぜ」
そう言いながら、店員さんが醤油ラーメンを運んできてくれた。
頼んでないはずのチャーシュートッピングがされていて、目線を合わせたら、
「いつも来てくれてるからサービス!」
って厨房の中から声がした。
運んでくれた方とは別の店員さん。
「俺もあいつも、お客さんの笑顔のためにこの店始めたんだよ。でも、来る度に暗い顔してるからなにかしたくなってよォ。他のお客さんたちにもやってる事だから気にすんな!」
人の優しさっていいなと思った瞬間だった。
スマホが振動している。
確認すると、昨日受けた会社からの電話。
「兄ちゃん、これで良かったんか? わざわざ大金支払って、サクラ雇って、毎日あの子のためだけに店やるなんてって思ってたんだけど」
「いいんだよ、ほれ、笑顔になっただろ。チャーシュー後からはすげーんだ! これで安心して動画も投稿できるじゃねぇか。 この後あれだろ、予定通り部屋に連れて帰って、撮影して、みたいな流れだろ?」
来月から新しい会社での勤務が決まり、とても嬉しい。
ラーメンも美味しくて、自然と笑顔になる。
これからは、面接受けないけど、定期的にここに来ようと思う。
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明日からも頑張ろっと。
いつものようにお金を払って、お店から出ようとしたが、何故かドアがあかない。
なんで?
「あの、すみません…、ドアがあかなくて…」
そこに居たのは、店員さんではなくて、獣たちだった。
「兄ちゃん…、本当にいいのかよ。 俺やっぱりまだ捕まりたくないんだけど…」
「はぁ?お前が童貞のまま死にたくないって言うから、わざわざ大掛かりなことやって捕まえたんだろ。俺に出会ったことを感謝しろ、そしてここで捨てちまえ、そんな価値のないもん」
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