1 / 66
1章ラギルダンジョン編
プロローグ
しおりを挟む
真っ暗闇の中火の灯火がどんどん小さくなり見えなくなってくる。現在進行形落下中の司馬太一は何も抵抗する気が起きず、ただ途轍もない落下感に身を委ねていた。
ダンジョンでの訓練の中暗闇に嵌り、何も見えない中目をつぶり今までの事を思い返した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
学生にとって1週間の中で最も期待を抱く金曜日。大多数の人間が明日への休みの希望を抱き、天国を夢見るだろう。
そしてそれは私立三界高校に通う司馬太一も例外ではない。ただし太一は学校に通うことを憂鬱に思っていた。
2年3組のドアを開け、自分の席に座る。クラス全員から舌打ちや侮辱の視線が送られる。それを不快に感じながらも席に座る。あとは時間が来るまで本を読むだけ。そう、司馬はクラスにおいて孤立していた。理由は2つある。
「よぉ、司馬、毎日金稼いで大変だなw。天涯孤独の身で周りみんなが助けてくれなくて。お前みたいなやつがどうしてこのかなりの進学校である三界高校にいられるのか不思議だぜ。教えてくれよォ?」
そう1つ目の理由はこれだ。太一はこの時代には珍しい孤児であった。そんな司馬を拾ってくれたおじいさんが去年なくなってしまったのだ。おじいさんからは司馬の両親は亡くなった、と聞いている。
学校に通い続けることが出来ているのはおじいさんが理事長の知り合いで事情を知り、お金を肩代わりしてくれているのだ。ただし、成績が下位のグループになると解除するという条件付きで。
そのおかげで成績は上位グループにいる。
2つ目の理由が
「おはよう、司馬くん!今日もいい天気だね~!」
「お、おはよう…」
「司馬くん!もっと元気出してよ!」
ニコニコしながら司馬に挨拶する少女。この少女ー住野 桜ーが原因である。
突然だがこのクラスの簡単な紹介をしよう。このクラスにはこの学校で一番のイケメンとも言われ、リーダーシップのある王角龍騎と学園の2大美女と言われる黒髪長髪で顔が整い神々しいとまで言われる住野桜と茶髪で短めに切りそろえて愛想のいい笑顔を振りまくアイドル的存在の清水桃花を筆頭にいわゆる陽キャがかなりいる。
周りは羨ましいとよく言っているが司馬からしたら地獄である。居心地がとても悪く、小言を言ってくるクラスメイトが多く、極め付きには2大美女の住野がよく話しかけてくる。それをクラスが舌打ちしてすごい形相で睨んでくる。クラス全員にいじめられているのだろうか?
「おい、桜、そんな根暗で貧乏なやつに話しかけるなよ。そいつに話しかけるなら日曜どこに行くか決めようぜ。」
王角が笑顔で住野に話しかける。司馬は怒りを感じたがイケメンスマイルの前では何も言おうとは思わない。
「確かに司馬くんは根暗っぽく見えるし、貧しいって言われているけれど悪い人じゃないよ? それに私日曜日は用事があるの。だから行けない。ごめんね、王角くん。」
住野がそういったすぐあとにドアが開き、担任の先生が入ってきた。先生の中では小柄で可愛いと評判のでみんなからはリサちゃん先生と呼ばれている。
「はい、席に着いて~、ホームルームを始めます。」
「またね~」と言いながら住野は自分の席に戻り、王角は住野に聞こえないように舌打ちして自分の席に戻った。
「今日も全員出席ですね。では今日も一日がんばりましょう!
先生がそういった瞬間だった。クラスの床に魔法陣のようなものが描かれ、クラスが光に包まれた。
その瞬間にクラスの中で困惑のような声が上がる中、太一は思った。
あ…コレ異世界転移する系のやつだ。
ダンジョンでの訓練の中暗闇に嵌り、何も見えない中目をつぶり今までの事を思い返した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
学生にとって1週間の中で最も期待を抱く金曜日。大多数の人間が明日への休みの希望を抱き、天国を夢見るだろう。
そしてそれは私立三界高校に通う司馬太一も例外ではない。ただし太一は学校に通うことを憂鬱に思っていた。
2年3組のドアを開け、自分の席に座る。クラス全員から舌打ちや侮辱の視線が送られる。それを不快に感じながらも席に座る。あとは時間が来るまで本を読むだけ。そう、司馬はクラスにおいて孤立していた。理由は2つある。
「よぉ、司馬、毎日金稼いで大変だなw。天涯孤独の身で周りみんなが助けてくれなくて。お前みたいなやつがどうしてこのかなりの進学校である三界高校にいられるのか不思議だぜ。教えてくれよォ?」
そう1つ目の理由はこれだ。太一はこの時代には珍しい孤児であった。そんな司馬を拾ってくれたおじいさんが去年なくなってしまったのだ。おじいさんからは司馬の両親は亡くなった、と聞いている。
学校に通い続けることが出来ているのはおじいさんが理事長の知り合いで事情を知り、お金を肩代わりしてくれているのだ。ただし、成績が下位のグループになると解除するという条件付きで。
そのおかげで成績は上位グループにいる。
2つ目の理由が
「おはよう、司馬くん!今日もいい天気だね~!」
「お、おはよう…」
「司馬くん!もっと元気出してよ!」
ニコニコしながら司馬に挨拶する少女。この少女ー住野 桜ーが原因である。
突然だがこのクラスの簡単な紹介をしよう。このクラスにはこの学校で一番のイケメンとも言われ、リーダーシップのある王角龍騎と学園の2大美女と言われる黒髪長髪で顔が整い神々しいとまで言われる住野桜と茶髪で短めに切りそろえて愛想のいい笑顔を振りまくアイドル的存在の清水桃花を筆頭にいわゆる陽キャがかなりいる。
周りは羨ましいとよく言っているが司馬からしたら地獄である。居心地がとても悪く、小言を言ってくるクラスメイトが多く、極め付きには2大美女の住野がよく話しかけてくる。それをクラスが舌打ちしてすごい形相で睨んでくる。クラス全員にいじめられているのだろうか?
「おい、桜、そんな根暗で貧乏なやつに話しかけるなよ。そいつに話しかけるなら日曜どこに行くか決めようぜ。」
王角が笑顔で住野に話しかける。司馬は怒りを感じたがイケメンスマイルの前では何も言おうとは思わない。
「確かに司馬くんは根暗っぽく見えるし、貧しいって言われているけれど悪い人じゃないよ? それに私日曜日は用事があるの。だから行けない。ごめんね、王角くん。」
住野がそういったすぐあとにドアが開き、担任の先生が入ってきた。先生の中では小柄で可愛いと評判のでみんなからはリサちゃん先生と呼ばれている。
「はい、席に着いて~、ホームルームを始めます。」
「またね~」と言いながら住野は自分の席に戻り、王角は住野に聞こえないように舌打ちして自分の席に戻った。
「今日も全員出席ですね。では今日も一日がんばりましょう!
先生がそういった瞬間だった。クラスの床に魔法陣のようなものが描かれ、クラスが光に包まれた。
その瞬間にクラスの中で困惑のような声が上がる中、太一は思った。
あ…コレ異世界転移する系のやつだ。
33
お気に入りに追加
1,912
あなたにおすすめの小説
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
俺の店の屋根裏がいろんな異世界ダンジョンの安全地帯らしいから、握り飯を差し入れてる。
網野ホウ
ファンタジー
【小説家になろう】さまにて作品を先行投稿しています。
俺、畑中幸司。
過疎化が進む雪国の田舎町の雑貨屋をしてる。
来客が少ないこの店なんだが、その屋根裏では人間じゃない人達でいつも賑わってる。
賑わってるって言うか……祖母ちゃんの頼みで引き継いだ、握り飯の差し入れの仕事が半端ない。
食費もかかるんだが、そんなある日、エルフの女の子が手伝いを申し出て……。
まぁ退屈しない日常、おくってるよ。
クラスまるごと異世界転移
八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。
ソレは突然訪れた。
『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』
そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。
…そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。
どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。
…大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても…
そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。
クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
「やり直しなんていらねえ!」と追放されたけど、セーブ&ロードなしで大丈夫?~崩壊してももう遅い。俺を拾ってくれた美少女パーティと宿屋にいく~
風白春音
ファンタジー
セーブ&ロードという唯一無二な魔法が使える冒険者の少年ラーク。
そんなラークは【デビルメイデン】というパーティーに所属していた。
ラークのお陰で【デビルメイデン】は僅か1年でSランクまで上り詰める。
パーティーメンバーの為日夜セーブ&ロードという唯一無二の魔法でサポートしていた。
だがある日パーティーリーダーのバレッドから追放宣言を受ける。
「いくらやり直しても無駄なんだよ。お前よりもっと戦力になる魔導士見つけたから」
「え!? いやでも俺がいないと一回しか挑戦できないよ」
「同じ結果になるなら変わらねえんだよ。出ていけ無能が」
他のパーティーメンバーも全員納得してラークを追放する。
「俺のスキルなしでSランクは難しかったはずなのに」
そう呟きながらラークはパーティーから追放される。
そしてラークは同時に個性豊かな美少女達に勧誘を受け【ホワイトアリス】というパーティーに所属する。
そのパーティーは美少女しかいなく毎日冒険者としても男としても充実した生活だった。
一方バレッド率いる【デビルメイデン】はラークを失ったことで徐々に窮地に追い込まれていく。
そしてやがて最低Cランクへと落ちぶれていく。
慌てたバレッド達はラークに泣きながら土下座をして戻ってくるように嘆願するがもう時すでに遅し。
「いや俺今更戻る気ないから。知らん。頑張ってくれ」
ラークは【デビルメイデン】の懇願を無視して美少女達と楽しく冒険者ライフを送る。
これはラークが追放され【デビルメイデン】が落ちぶれていくのと同時にラークが無双し成り上がる冒険譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる