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第七章 勇者するより旅行だろ・・・?

第百十二話 これよこれこれ

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◇楓視点

  俺達は亜人の大陸から逃亡した。
  理由は二つ。一つ目はご存知の通り、やりすぎてしまったから。二つ目はノリで亜人の中心地を守ってしまったから。

  まぁなんだ、有名人になってしまってな・・・。

  ヒーローの真似事の時は仮面をつけていたんだが、亜人の少女達を助けた時は何もつけていなかったから、こうして逃げ仰せることに。来づらくなったな、亜人の大陸。前々から猫耳犬耳を堪能したいと思っていたのに・・・。本当ならばお嬢さまと女騎士の領地でゆっくりする予定だったのに・・・。
  どうしてこう・・・俺は毎度馬鹿なことをしてしまうんだ・・・?

  まぁそんなこんなで、今は人の大陸にいる。

  魔族の大陸に行くのも一つの手なのだが・・・楽しみは後にとっておこうと思ってね。色々裏で動いているみたいだし。俺を満足させておくれ。

  んで、俺達は人の大陸にてもう少し遊ぶことに決めた。
  戦争に鉢合わせるまでは目立たずに動くつもりだ。

  この世界に侵入してくるお馬鹿共はどうするかって?

  無視です無視無視。
  あんなバカどもに構ってやれるほど暇でもない。俺は明日香と奏汰と共に遊んでるほうが楽しいからな。 

  次の遊びも提案された。
  それは――

「楓、奏汰。私は冒険者がしたいわ!」

  と、いうことですよ。
  冒険者ですって奥さん。

  明日香さんは冒険者になって「俺TUEEEE」したいようです。

  正直めんどいが、明日香のためならば。この黒田楓、頑張りまする。

「でも、ランクは一番下からよ?」

  なんですとぅ?

「最速Sランクを目指すのよ!」

  そういう感じね。

「だが、大丈夫か?」

「なにが?」

「テンプレ通りにいけば明日香が絡まれるだろ?そうなった時、奏汰が暴走しないとは思えん」

  間違いなく殺すでしょ?
  ミンチですよね、ミンチにするんですよね?

「・・・奏汰、我慢できそう?」

「無理☆」

  そんな笑顔で言われましてもね。

「むむむ、私も死人を量産しようとは思わないわ。・・・助けて楓モン」

  俺は奴隷モンじゃないんですがね。

「お願いっ!異世界に来たのに冒険者にならないなんてそれもう異世界じゃないよ!」

「僕からもお願い。何とかならないかな」

  奏汰さんが死ぬ気で我慢すればいいのでは無いでしょうかね。違いますかね。・・・違いますか?
  だが、ここで断ると明日香が拗ねそうなので、仕方なく了承。奏汰が暴走することなく冒険者ギルドというテンプレの宝庫をやり過ごすにはどうすればいいんだ・・・?

  ここは、久しぶりに選択肢やっちゃいますか。

1:明日香の顔をブルドッグもビックリするレベルにぐしゃぐしゃにする。
2:奏汰の目を力尽くで塞ぐ。
3:俺達が到着する前にギルド内の荒くれ者が不慮の事故で死ぬ。
4:認識阻害の結界を貼る。
5:その場にマントヒヒを出す。

  ふむふむ、なるほど。
  相も変わらず俺の選択肢は幅が狭いな。というか、やる気ねぇな。ここはあいつを呼ぶか・・・。

  強欲!


――下らんことでオレを呼ぶな


  ごめん。だけど、ヘルプ。


――お前が絡まれる寸前で世界を変えればそれで終わりだろ。自重するって考えすぎだ


  お、おおっ!
  さすがは強欲様!俺のポンコツ選択肢とは違うぜ!


――荒業だがな


  いいんです、いいんですよ。
  そんなものは。

  あれ、そういえば最近どこで何してんの?


――颯馬のパーティーに混ざって世界旅行してる


  え、なに?お前そんな自由なの?遊びすぎじゃないですかね?楓さんもそこまで遊んでないんですけど。こうして真面目に生きてるんですけど。


――せっかくの実体だからな。いくつか見たあとにこちらと合流する予定だ


  あ、来なくていいです。
  問題児しかいないんで。


――そうも言っては・・・おっと、向こうで颯馬に呼ばれたようだ。ではな!


  ・・・あの野郎・・・。
  今度一回上下関係を教え込んでやらねぇとならんようだな。

「おーい、楓さーん、聞いてますか~!」

  おっと、強欲と話し過ぎてしまった。
  いかん、いかん。

「考えた結果、俺がその場その場で対処する。ということになりました」

  絡まれる瞬間にピチュンするか、遥か彼方にバイバイさせるか。とにかく、明日香に触れる前にその場から消すことが一番楽だろうと俺の中で落ち着きましたね。

「よーし、それじゃぁ行ってみよ―」

  目指すはロザリア帝国。そこに転移しますぜ。
  俺調べによると、ネメシスは今ヤバイのでいかない。戸塚の今後に期待していますよ。早く昔の街並みを取り戻してほしいものだ。
  その点ロザリアなら安心だ。いざとなったらマーリンを頼りにすればいいし。

  俺と奏汰も人間の姿ならば問題なく入れるしな!

  すぐ近くに転移すると問題があるので、ちょっとばかし離れたところに転移。人の目がない森、迷いの森付近に転移した。相変わらず不気味だ。とっとと出よう。

「森から出たわね。また女騎士やらなんやらに出会えるかしら」

  フラグを建てるな。
  今更路線変更するのも面倒なので、ロザリア帝国への一本道、その道中で馬車とは出会わないようにしている。軽めの人払いもしてありますよ。

  そうしたフラグ回避策もうまく作動し、ロザリア帝国までに誰とも出会わなかった。

「つまんないわね」

  いいじゃないっすか、今から冒険者ギルドに行くんですから。

  城門には辿り着いたのだが・・・・・・ここで問題が発生しました。
  俺達門くぐれないじゃん?身分証も無ければ、信用もできないじゃん?

  と、いうわけで恒例の・・・城門無視タイムだ。

  順番は明日香、奏汰、俺。
  奏汰を中間に持ってきたのは、一番向いてないから。キン肉○ンに隠密行為を求めるのが悪いんですけどね。

「ふん!こんなの簡単よ!私のを見てなさーい」

  自信満々の明日香さん。
  なにもない場所からバサッと一つのマントを取り出す。そのマントは明日香さん作の『白金さん劣化版マント』!匂いや音まで消してくれる透明マント!便利道具たくさん持ってますね~!俺よりも断然ドラ○もんっぽくない?

  俺と奏汰は自慢げな笑みを浮かべながら門に近づいていく明日香を見守る。奏汰はさっきからソワソワしている。そんなに心配ですか。

  門前にいる騎士は明日香に気付かなかった。
  しかし・・・・・・

――ブーーー!

  明日香が通った門からそんな音が響き、無視して進む明日香の前に障壁が展開された。
  騎士たちが騒ぎ出し、明日香のいる門に近づいてくる。たまらず明日香はその場を逃げ出した。

  俺達のすぐ側にまで走って来て、マントを脱ぎ去る。

「なにあれ・・・ずるくない?」

  ずるくはないです。

「マーリンだろうな。面倒なものをはりつけやがって」

  相当魔力をつぎ込んでやがる。戦争中でも門が元気なのはマーリンの障壁が原因か?大規模な障壁だ。どれだけ魔力を使えば化物も通さない障壁になるのか。

「悔しい・・・!絶対に通ってやるんだから・・・!」

  意固地になっている明日香さん。真っ赤な顔でとても悔しそうにしている。今にもハンカチを噛みそうですね。

「通るって言っても・・・どうするの?アレがあるんじゃ・・・」

  だな。
  明日香の四次元ポ○ットにある非殺傷の便利道具ではどうしようもない。障壁を破壊したり、門にいる騎士全員殺すとかだったらまだ簡単なんだが・・・。

「んー!楓!通行人を襲うのはあり?」

「無し!」

「えー」

  当たりまえでしょうがっ!

「じゃぁ私はどうすればいいの!?このままじゃ三人で冒険者なんて夢のまた夢だよ!?」

  いや、冒険者になりたいのは俺と奏汰じゃないですし。それに、どちらかと言うと俺は三人仲良く、遊べた方が幸せなんだがね。

「んー・・・どうしよっか?」

  俺、奏汰、明日香の三人がマーリンの障壁によって四苦八苦していると、そこで事件が起きた。
  天が開く。
  青い空が二つに分けられ、その先には宇宙のような空間が見える。中ではいくつもの星が煌めき真っ黒な世界を照らしていた。門を守っている騎士も、旅行客も大商人もそれらを見上げている。日本で起これば超現象だが、魔法がありふれ、力を使うことに抵抗のないこの世界では恐怖よりも好奇心が勝るようで、その異変に気が付いたとしても、人々が慌て逃げることもない。

「・・・あれは・・・」

  あれは、次元の扉、空間の亀裂、世界の狭間、色々な呼び名で表現される。しかしそれは、一般的旅行者の俺ではなく、である俺が見慣れたものだった。

  それを見た瞬間、俺の中で警報が鳴らされる。

  俺が死ぬ訳では無い。むしろ、俺の体に傷をつけることすらできない程度の危機だ。だが、ここにいる人間は違う。俺の中で鳴らされた警報は、ここにいる一般の、善良な市民に向けての警報だった。

「・・・なんだ?あの黒いのは・・・・・・」

  通行人の誰かが口にする。

  開かれた扉から黒い巨大な物体が降りてきたのだ。それらはバケツから放たれた水の如き勢いで真っ直ぐ街の中に突っ込んでいった。
  ここが砂の山が築かれたような砂漠であったり、小汚い青だけが支配する大海であったりすれば、特に問題は無い。地方ニュースでは一面に載るかもしれないが、全国ニュースでは端っこの方に追いやられるような怪現象だ。
  しかしここは、とある国の大都市。人々が行き交い、営みを起こす場所だ。

『きゃあああああああ!!』

  人々の、いくつもの叫び声が混ざりあい、ここ門の外にまで聞こえてくる。
  門内の異常を察した人々がなにがあったのか門の向こう側を覗き込む。小さな隙間から見えないものかと膝を、頭を地につける者もいた。
  しかし、それを遮りここから逃がそうとするのが中の状況を知った騎士達だ。

  俺も強欲の力を使って中を探る。

  するとそこでは、あの物体の直下にいた人々が血を流すこともなく白骨化していた。その周辺に肉片もない。人間では絶対にできない殺し方をされていた。
  もっと探っていくと、各地で高校生くらいの男女、国所属の騎士、滞在していた冒険者達が死にそうな顔をしながら戦っていた。

  敵は黒い物体。

  黒い物体の正体は牙を持った無数のハエだった。

  それらが人を飲み込むと、ハエが人の肉を欠片と残すことなく喰らい尽くした。一瞬の出来事。それらを見た人々に更なる恐怖が加わり、半狂乱のままこの閉ざされた空間からの脱出を試みた。
  しかしここは、高い高い壁に、堅く強い障壁に囲まれた恐らくこの世界で最も強固な力によって閉ざされた空間。一介の人間が抜け出せるはずがない。
  最も安全な場所。
  だが今は、地獄の釜へと変わってしまった。

「・・・さて、どうするか」

  あれは化物の一種。最近この世界を小突いていることは俺も知っていたが、まさかマーリンとマリアを越えてくるとは。
  俺は正義のヒーローではない。ここの住民がどうなろうと知ったことではない。
  だが・・・

「あ、あれじゃぁ私の・・・冒険者の夢が・・・・・・」

  目的があれば話は別だ。

「この混乱に乗じて障壁をぶち破る。そのまま中の虫も消し飛ばすぞっ!」

  こうこなくては。

  俺の求めていた旅行とはこれだ!三人で力を合わせて一つのことを達成する。なんて素晴らしいことか。
  この世界は面白い。
  神のみではなく化物まで介入してくるとはっ!

「おっけー!錬成!」

「僕も頑張るよ・・・!」

  明日香が機械を纏い、奏汰が一部分を鬼に変える。俺も強欲の魔手の一部を出現させる。
  さすがに門の真正面から行けば、再びその場を追われることになる。ゆえに、門の上。高い高い壁を越えた上空にて奏汰が、無理矢理、マーリンの作った障壁をぶち破る。衝撃、音は凄まじいものであったが、混乱のさなか、他のものに注意を割く余裕が無い住民が俺たちを見ることは無い。

「楓!敵はどんなやつ!?」

  上空から町の中心へと落下していく中で明日香が黒い物体の正体を聞いてくる。

「アレは凶暴化したハエだっ!一匹一匹はかなり小さい!焼却するくらいの勢いで殺らねぇと体を喰われるぞ!」

  強大な一体の敵よりも小さな敵が大量に現れた方が厄介だったりする。俺のように無理矢理その空間ごと消滅させてしまえれば大したことは無いのだが、奏汰のように肉弾戦を得意とするタイプからしたら相当厄介な敵だ。

「大丈夫?奏汰」

「・・・うーん。少し試したいこともあるし、多分なんとかなるよ」

  まぁ、奏汰が鬼の体はハエの牙ごときでは貫けない。喰えはしないだろう。・・・た、多分ね。

「んじゃ、少し分かれるとしようか?」

「りょうかい!」
「うん!」

  それぞれがそれぞれ向かう方向を確認すると、一斉に姿を消した。
  俺は城に向かう。明日香はギルド。奏汰は商業地区だ。

  人が集まる場所、潰されると被害の大きい場所を中心に守りに行く。
  門の外から見た時にいた高校生。あれは恐らく勇者だろう。何人か強そうなのがいたし、なんとかなる気もする。

「はてさて、マーリンの御城が無事だといいんだがね」

  誰に聞かれることもない独り言をこぼして、俺は音速を超え、城へと向かった。



―――――

はたつばです。

久々に楓さんですね。
おかえり、主人公。

次回もよろしくです!
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