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姪っ子はお年頃、俺は強がり
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千紗の担任の南先生と面談をしてから少し経ったある日、洗濯物を干している俺のスマホへ千紗からのメッセージが入っていた。
『お友達と食事をするから晩御飯はいらない ごめんなさい』
とのことなので、『まだ準備もしていないので大丈夫』と返信をしておいた。
あれから時折、深町や南先生が教えてくれる状況によると、千紗と俺の噂はすぐに消えたらしい。
社会人と付き合う女子高生など珍しくもないけれど、大人しい千紗だったから妙に目立ってしまった。だけど所詮は一過性で大騒ぎするほどのことではなかった。
しかし妙な友人は増えたらしく、千紗はそのススんだお友達に誘われて今日は夕食が要らないらしい。
どうしてわかるかと言えば、親しい友達と遊ぶ場合にはメッセージに相手の名前を入れて教えてくれる。とても正直な良い子に育っているからだ。
交友関係が広がるのはよいことなので細かく口出しをするつもりはない。もし姉貴達へ顔向けできなくなるような悪友だとしたら少しは釘を刺さなければならないが、まだ先のことだろう。
本日の主婦業をする必要がなくなったのなら、三枝と深町が前に言っていた飲み会でもと考えて連絡を入れた。
あいにく深町は捕まらなかったけれど、暇を持て余していた三枝からは逆に空手を誘われた。ずっとやっていないので道着も防具もないことを伝えると残念そうだったが、当初の予定通りに飲むことになった。
行きつけの店の住所と待ち合わせ時間をメールで送ると、俺が着いた頃にはとっくに来ていたらしい。すっかり店の人間と打ち解けているところはさすがとしか言いようがない。
日に焼けた健康的なスポーツマンで言葉や態度に一切の裏表もない。話し声も笑い声も店中に聞こえるほど大きい。熱血振りも酒が入ると手に負えないところも変わっていなかった。
「橘さんが深町と知り合いだったとは驚きましたよ!」
「お前も教師なら千紗の保護者のほうに驚けよ」
「す、すみません」
「担任でもなければそんなものだろうけど」
「水嶋のことは知ってますよ。自分は一年の体育は教えていませんが、空手部でもかわいいってたまに話題になってますから」
多少の身びいきはあるだろうけどかわいいとは俺も思っている。
だからと言って三枝の言葉に同調はしなかった。
今日の飲み会の話を三枝が深町にして、千紗を褒めたことを知られでもしたら、次に会ったら何を言われるかわかったものではない。
「男子高校生なんて女の子だったら誰でもいいんじゃないか?」
「いえいえ、告白をして撃沈したって何回も聞いたことがありますよ」
「……教師ってそんなにヒマなのか?」
「違いますよ! 部の生徒の悩み相談で聞かされただけです!」
脳筋に相談するのはどうかと心配になってしまうけれど、三枝は生徒にも慕われているらしい。
千紗のほうも浮いた話を聞いたことがなかったのに結構モテているようだ。
多少気持ちがザワつくものの、女の子として順調に成長しているってことだし保護者らしく喜ばないとダメなのだろう。
「姪っ子はともかく、橘さんはどうなんですか!?」
「いきなりどうした?」
「あれから深町に会うたびに橘さんの話が出るんですよ! 勘弁してください!」
俺と合流する前から飲んでいた三枝は目がすわり始めている。酒のペースが更に上がり始めたのも気のせいではないだろう。
明日の俺の仕事は夕方の塾からなので遅かろうが問題ない。だけど三枝を酒臭いまま授業へ行かせるわけにもいかない。結局せがまれるまま大学時代の深町の話を聞かせて、夜の九時にはお開きにした。
帰る方向が同じなので、楽しそうに大声で話し掛けてくる酔っ払いの相手をしながら駅へと向かう。人混みを避けるように歩いていると、交差点の角のカラオケボックスの入口でたむろしている男女の集団に千紗らしき女の子を見かけた。
五対五なのだと思われるが、千紗の周りに二人ほどサラリーマンっぽいのが張り付いて一人に腕を掴まれている。友達らしい女の子が、唇の端を引きつらせている千紗を庇ってくれているみたいだった。
聞いていた話ではお友達との食事会だったはずなのに合コンにしか見えない。
決して良い気はしないけれど頭ごなしにダメとは言わないし言えない。しかし千紗のあの顔は言いたいことを言えてない時のもの。
どうしようかと考える俺の隣には、本当ならおあつらえ向きの人物が居るはずだった。酔っ払ってさえいなければ。
いや、正確には居てくれないほうが断然良かった。
「おまえらー、こんな時間になにをやってるー」
「ヤバい、三枝だよ!」
「なんで!?」
「どうする!?」
「わ、わたしたちはこれで!!」
「え、ちょ、ちょと待って!」
へべれけ状態の教師でも自分の高校の制服は見分けがつくらしい。合コン集団へ何も考えずに割って入ってしまうと、女子高生達はクモの子を散らすように逃げ出した。
千紗だけは男二人に囲まれて、一人には腕を掴まれていたので逃げ損ねてしまった。運動神経は良いはずなのに要領は相変わらず悪い。
「酔っ払いのお兄さん、何で邪魔してくれんの?」
「あー? おまえらは何だー?」
「お前こそ誰だよ?」
「夜の街にジャージって、おかしくね?」
獲物がいなくなった不機嫌さをぶつけるようにスーツ姿の三人組が三枝を囲んだ。
「おれはー、こいつらの教師だー。わかったら水嶋を放せー」
「先生がそんなにも酔っぱらって乱闘騒ぎなんてやったら大変だぜ? こっちには雑誌にコラムを持ってるライターもいるし、カッコつけるのはやめときなよ」
「俺達は自由恋愛を楽しんでいるだけですし、見なかった振りをしてくださいよ、せんせー」
「そうそう、お得意の隠ぺいでも構いませんよー」
「なにを言ってやがるー、おれはつえーぞ、掛かってこーい」
どこかの漫画か喜劇を思い出させるような三枝の姿を見て、ご機嫌に飲むに任せたことをひどく後悔した。
五対二、実質は三枝が使い物にならないから五対一。
腕に多少の覚えがこちらにあっても、相手も何か武道やスポーツをやっているかもしれない。
仮に一対一なら何とかできる可能性は高い。だが二対一にもなれば、一人が必死に足へ組みついて、もう一人が掛かってきたら勝てる可能性は激減する。五対一なら負け以外ありえない。
冷静に考えて揉め事は本意ではないのだが、俺にも引くに引けない事情がある。
だったらどうにか一対一ヘ持ち込むしかない。
ヘラヘラと三枝を笑う五人のうち四人はしっかりとしたスーツを着ている。一人は見るからにフリーランスっぽい砕けた服装。体つきだけなら体育教師の三枝が一番。他は俺と大して違いない。
揉め始めた三枝達へ割って入る前に、汗ばんだ手でスマホのボイスレコーダを立ち上げて胸の前ポケットヘ入れてから一歩進み出た。
「三枝、少し下がってろ」
「橘さんー?」
「ひろくんっ!?」
ようやく俺に気づいた千紗が大きな目を見開いて驚いている。今にも泣き出しそうな顔だ。
俺のかわいい姪っ子を泣かせて無事に済むと思うなよ。
「千紗、絶対そこを動くな」
「う、うん」
「三枝、酔っ払い過ぎ。立ってるのが精一杯じゃないか。その辺に座ってろ」
俺は三枝の肩を左手で掴んで振り返らせる。と同時に半歩近寄って体を密着させた。ほんの二、三センチだけ腰の横で後ろへ引いた右拳を手首ごと内側へねじりながら酔っ払った後輩のみぞおちへ叩き込む。
敵に襟元を掴まれたりしたときの接近戦用の空手の技で予備動作はほとんどない。三枝がこの状態なのでよほど注意をしていないと傍目には何が起きたかわからないだろう。
飲んだくれの逆噴射を警戒しながら恐る恐るだったけど杞憂で済んでよかった。
三枝は腹を抱えてうずくまってしまったので俺が男五人へ向き直った。
『お友達と食事をするから晩御飯はいらない ごめんなさい』
とのことなので、『まだ準備もしていないので大丈夫』と返信をしておいた。
あれから時折、深町や南先生が教えてくれる状況によると、千紗と俺の噂はすぐに消えたらしい。
社会人と付き合う女子高生など珍しくもないけれど、大人しい千紗だったから妙に目立ってしまった。だけど所詮は一過性で大騒ぎするほどのことではなかった。
しかし妙な友人は増えたらしく、千紗はそのススんだお友達に誘われて今日は夕食が要らないらしい。
どうしてわかるかと言えば、親しい友達と遊ぶ場合にはメッセージに相手の名前を入れて教えてくれる。とても正直な良い子に育っているからだ。
交友関係が広がるのはよいことなので細かく口出しをするつもりはない。もし姉貴達へ顔向けできなくなるような悪友だとしたら少しは釘を刺さなければならないが、まだ先のことだろう。
本日の主婦業をする必要がなくなったのなら、三枝と深町が前に言っていた飲み会でもと考えて連絡を入れた。
あいにく深町は捕まらなかったけれど、暇を持て余していた三枝からは逆に空手を誘われた。ずっとやっていないので道着も防具もないことを伝えると残念そうだったが、当初の予定通りに飲むことになった。
行きつけの店の住所と待ち合わせ時間をメールで送ると、俺が着いた頃にはとっくに来ていたらしい。すっかり店の人間と打ち解けているところはさすがとしか言いようがない。
日に焼けた健康的なスポーツマンで言葉や態度に一切の裏表もない。話し声も笑い声も店中に聞こえるほど大きい。熱血振りも酒が入ると手に負えないところも変わっていなかった。
「橘さんが深町と知り合いだったとは驚きましたよ!」
「お前も教師なら千紗の保護者のほうに驚けよ」
「す、すみません」
「担任でもなければそんなものだろうけど」
「水嶋のことは知ってますよ。自分は一年の体育は教えていませんが、空手部でもかわいいってたまに話題になってますから」
多少の身びいきはあるだろうけどかわいいとは俺も思っている。
だからと言って三枝の言葉に同調はしなかった。
今日の飲み会の話を三枝が深町にして、千紗を褒めたことを知られでもしたら、次に会ったら何を言われるかわかったものではない。
「男子高校生なんて女の子だったら誰でもいいんじゃないか?」
「いえいえ、告白をして撃沈したって何回も聞いたことがありますよ」
「……教師ってそんなにヒマなのか?」
「違いますよ! 部の生徒の悩み相談で聞かされただけです!」
脳筋に相談するのはどうかと心配になってしまうけれど、三枝は生徒にも慕われているらしい。
千紗のほうも浮いた話を聞いたことがなかったのに結構モテているようだ。
多少気持ちがザワつくものの、女の子として順調に成長しているってことだし保護者らしく喜ばないとダメなのだろう。
「姪っ子はともかく、橘さんはどうなんですか!?」
「いきなりどうした?」
「あれから深町に会うたびに橘さんの話が出るんですよ! 勘弁してください!」
俺と合流する前から飲んでいた三枝は目がすわり始めている。酒のペースが更に上がり始めたのも気のせいではないだろう。
明日の俺の仕事は夕方の塾からなので遅かろうが問題ない。だけど三枝を酒臭いまま授業へ行かせるわけにもいかない。結局せがまれるまま大学時代の深町の話を聞かせて、夜の九時にはお開きにした。
帰る方向が同じなので、楽しそうに大声で話し掛けてくる酔っ払いの相手をしながら駅へと向かう。人混みを避けるように歩いていると、交差点の角のカラオケボックスの入口でたむろしている男女の集団に千紗らしき女の子を見かけた。
五対五なのだと思われるが、千紗の周りに二人ほどサラリーマンっぽいのが張り付いて一人に腕を掴まれている。友達らしい女の子が、唇の端を引きつらせている千紗を庇ってくれているみたいだった。
聞いていた話ではお友達との食事会だったはずなのに合コンにしか見えない。
決して良い気はしないけれど頭ごなしにダメとは言わないし言えない。しかし千紗のあの顔は言いたいことを言えてない時のもの。
どうしようかと考える俺の隣には、本当ならおあつらえ向きの人物が居るはずだった。酔っ払ってさえいなければ。
いや、正確には居てくれないほうが断然良かった。
「おまえらー、こんな時間になにをやってるー」
「ヤバい、三枝だよ!」
「なんで!?」
「どうする!?」
「わ、わたしたちはこれで!!」
「え、ちょ、ちょと待って!」
へべれけ状態の教師でも自分の高校の制服は見分けがつくらしい。合コン集団へ何も考えずに割って入ってしまうと、女子高生達はクモの子を散らすように逃げ出した。
千紗だけは男二人に囲まれて、一人には腕を掴まれていたので逃げ損ねてしまった。運動神経は良いはずなのに要領は相変わらず悪い。
「酔っ払いのお兄さん、何で邪魔してくれんの?」
「あー? おまえらは何だー?」
「お前こそ誰だよ?」
「夜の街にジャージって、おかしくね?」
獲物がいなくなった不機嫌さをぶつけるようにスーツ姿の三人組が三枝を囲んだ。
「おれはー、こいつらの教師だー。わかったら水嶋を放せー」
「先生がそんなにも酔っぱらって乱闘騒ぎなんてやったら大変だぜ? こっちには雑誌にコラムを持ってるライターもいるし、カッコつけるのはやめときなよ」
「俺達は自由恋愛を楽しんでいるだけですし、見なかった振りをしてくださいよ、せんせー」
「そうそう、お得意の隠ぺいでも構いませんよー」
「なにを言ってやがるー、おれはつえーぞ、掛かってこーい」
どこかの漫画か喜劇を思い出させるような三枝の姿を見て、ご機嫌に飲むに任せたことをひどく後悔した。
五対二、実質は三枝が使い物にならないから五対一。
腕に多少の覚えがこちらにあっても、相手も何か武道やスポーツをやっているかもしれない。
仮に一対一なら何とかできる可能性は高い。だが二対一にもなれば、一人が必死に足へ組みついて、もう一人が掛かってきたら勝てる可能性は激減する。五対一なら負け以外ありえない。
冷静に考えて揉め事は本意ではないのだが、俺にも引くに引けない事情がある。
だったらどうにか一対一ヘ持ち込むしかない。
ヘラヘラと三枝を笑う五人のうち四人はしっかりとしたスーツを着ている。一人は見るからにフリーランスっぽい砕けた服装。体つきだけなら体育教師の三枝が一番。他は俺と大して違いない。
揉め始めた三枝達へ割って入る前に、汗ばんだ手でスマホのボイスレコーダを立ち上げて胸の前ポケットヘ入れてから一歩進み出た。
「三枝、少し下がってろ」
「橘さんー?」
「ひろくんっ!?」
ようやく俺に気づいた千紗が大きな目を見開いて驚いている。今にも泣き出しそうな顔だ。
俺のかわいい姪っ子を泣かせて無事に済むと思うなよ。
「千紗、絶対そこを動くな」
「う、うん」
「三枝、酔っ払い過ぎ。立ってるのが精一杯じゃないか。その辺に座ってろ」
俺は三枝の肩を左手で掴んで振り返らせる。と同時に半歩近寄って体を密着させた。ほんの二、三センチだけ腰の横で後ろへ引いた右拳を手首ごと内側へねじりながら酔っ払った後輩のみぞおちへ叩き込む。
敵に襟元を掴まれたりしたときの接近戦用の空手の技で予備動作はほとんどない。三枝がこの状態なのでよほど注意をしていないと傍目には何が起きたかわからないだろう。
飲んだくれの逆噴射を警戒しながら恐る恐るだったけど杞憂で済んでよかった。
三枝は腹を抱えてうずくまってしまったので俺が男五人へ向き直った。
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