新妻はバイセクシャル

葛城の願い

車を美琴の店の前にある駐車場に停め、裏口から翔俺と葛城は裏口から、美琴の店に入った。
車内では、会社の話しかしない様にしていたため、
「今日はどんな話を店でするつもりなのかとか」「美琴の店であまり話さなかったけど、今日は話せるかどうか」という話題は翔俺から一切しなかった。それに気づいていたのか、葛城もその事には一切触れなかった。

店に入ると、
「お疲れ様ー！」
という嫁芽衣と潤の声がした。

「あれ？美琴さんは？」

と翔俺が聞くと、

「まだ、下のお店の片付けをしてるよ。もうすぐ終わるらしいけど…。それで葛城、今日はどういう意味で美琴姉のお店で集まりたいって言ったの？」

と潤が聞くと、

「実はお願いがありまして、、、美琴さんも揃ってから言おうと思っていたんですけど…私の事空って下の名前で呼んでもらうことは可能でしょうか？」

と聞いてきたので、潤と芽衣は

「私達は葛城さんの名前を知らなかったから、苗字で呼んでたけど、これからは空さんって呼ぶね！」

と芽衣が言うと潤は

「それだけの為に呼んだのかよ。これからはいくらでも呼んでやんよ！空。」

と言ったので、潤は笑って言った。そうしているうちに美琴は店の片付けが終わり、

「あら、もうみんな来てたのね！いらっしゃいー！」

と言うと、葛城は、

「お邪魔してます！美琴さん！私の事をこれから空って下の名前で呼んでもらってもいいですか？」

と食い気味に葛城が聞くと、

「あら、空さんって言うのね！可愛いお名前ね！これからはそう呼ばしてもらうね！」

と笑顔で言うと、葛城はさらに食い気味になり、

「美琴さんってアライセクシャルという認識で大丈夫ですか？というか、皆さんのセクシャリティーを確認しておきたくて今回呼びかけさせていただきました。」

と、早口で言ってきた。