花詞復讐屋

七瀬蓮

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コスモス

観覧車

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「それでは足元気をつけて乗り込んでくださーい!鍵閉めますね!15分の空中回転にいってらっしゃーい」

とキャストのお姉さんに言われて、観覧車に無事乗り込む事ができた京香と千秋だったが、千秋は鍵が閉められてすぐに、

「京香さん…。これに乗りたいって言った時の顔…何か言いたげだった感じがするけど…何か僕と2人きりのこの密室で話したいことある?…ここなら誰にも邪魔されないよ?」

と京香に尋ねた。

「もう少し待っててもやっても…いいですか?…もう少し、この景色を目に焼き付けておきたいので…。」

と言いながら京香は外を眺めていた。

「分かった。この景色を堪能しよう!」

と千秋が言い、観覧車は上昇していった。

「お。そろそろ1番高いところだね!」

と千秋が言うと、京香は、

「千秋くん…私は千秋くんのことが…好き!…さっき看護師の梅野さんの事も…今日はデートだから…関係ないって…言ってくれたよね?…千秋くん…一瞬目を瞑ってくれる?」

と言われた千秋は言われた通りに目を瞑った。京香は目を瞑るの同時に千秋の鼻に口付けをした。

「ん?…京香さん…?」

と目を瞑ったままの千秋に声をかけられた京香は

「もう開けてもいいよ…。私は生きてる限り千秋くんのことが好きです!看護師の梅野さんと一緒になるって聞いてもその気持ちは変わりません。このまま…好きで居続けもいい…?」

と赤面してそっぽを向いた京香が千秋に尋ねた。千秋は、

「京香さんの生きる希望になるなら…好きでいて欲しい。気持ちには答えられなくて申し訳ないけど…。」

と申し訳なさそうな顔で千秋は答えた。それを聞いた京香は、ニヤリと笑って

「その答えが聞けて良かったです!さっきちあきくんに目を閉じてる間に鼻にキスをしちゃいました!予約先にしちゃいましたよっ!私は桃園先生を思い続ける事が生き甲斐だと気づいたんです。…気持ち悪いって言われなくてよかったー。さぁそろそろ地上に着きますよ!」

と言うと、

「うん。名残惜しいけど帰ろうか。また来よう!」

と千秋は優しく答えて、地上についたので、観覧車を降りて病院に戻った。病院の正面玄関に教師の田村怜都が立っていた。

「おかえりなさい。京香さんからメールを頂いたので病室まで一緒に行かせていただきますね。連れ出したのは僕なので。中まで2人で帰ると怪しまれてしまうと危機管理のもと京香さんからお願いされたので参りました。」

と怜都が告げると、

「わざわざすみません。僕はこれから勤務時間なので、実を言うと着替えに行かなくてはならなくて…助かります。じゃあ、京香さん!また行こうね!」

と言い3人は病院へと戻っていった。
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