花詞復讐屋

アジサイ

始動

依頼人の小山を慰め、怜都は

「小山様。それでは彼にどの様な復讐をご希望ですか。」

と小山が落ち着いてきたところで聞いた。すると、

「もう、私の元へは帰ってこないと思うので、たくさんの女性に振られて欲しいです。…欲を言えばそのあと私の元へ戻ってきてくれると嬉しいんですが…。」

と自信なさげにいう小山に対し怜都は

「かしこまりました。当社の女性従業員を多数動員し、小山様の彼に近づき、仲良くなったあと、振るという段取りでいかがでしょう。紫陽花の花言葉には辛抱強さというのと移り気というのがあります。小山様には少々辛抱強く待っていただきますが、ご満足いただける結果になるよう努めさせていただきます。…今回はターゲットである小山様の彼氏さんに接触する人間が多いため、少々お値段が張ってしまいますが…いかがいたしますか？」

と確認をとると、

「はい。それでお願いします。」

と力強く言い帰っていった。