全てを諦めた私は、自由になります

第２０話

　私達はガロス達の魔法を全て対処して、圧倒することができていた。

　レオンの魔法によって、ガロスは消し飛ばされている。
　処刑しようと目論んでいた人で、レオンは消すしかないと考えていたようだ。

　ガロスが消えたことで、ゼノラスとサレアは戦意を失う。
　そんな２人を眺めて、レオンが私に話す。

「これで私達を狙う者はいなくなりました……ゼノラスとサレアをどうするかは、ルリサに任せます」

　レオンの発言を聞いて、絶望していたゼノラスとサレアは私を眺める。
　ガロスが消えた姿に恐怖したゼノラスとサレアが、私に対して叫んだ。

「ギアノ国はルリサが消えたことで大変だ！　狙われても仕方ないだろう！」

「ゼノラス殿下の言うとおりです。お姉様が戻ってくれば全て解決します！」

「私としては、この２人がどうなっても構いません」

　話を聞いから本心をレオンに話すと――レオンは、ゼノラスとサレアに対して怒っていた。

「ルリサはどうなっても構わないと言いましたけど……ルリサに謝罪する気のないゼノラスとサレアが、私は不愉快です」

「なっっ――話が違うぞ！？」

「ルリサの命を奪おうとした連中を、私は許せそうにない……それでも、チャンスを与えましょう」

　そう言って、レオンがゼノラスとサレアに魔法をかけた。
　２人の魔法を使えなくしたようで、これから魔の森を抜け出せたら生かすとレオンが説明する。

　ガロスが消えたことで契約の力を失った２人では、魔の森を出ることは不可能だ。
　屋敷から離れると――魔の森の膨大な魔力によって、ゼノラスとサレアは苦しむこととなる。

　逃げ去ったゼノラスとサレアは、後悔しても私達の住む屋敷に戻れない。
　魔の森を彷徨い――ゼノラスとサレアは、最期を迎えることとなっていた。